2020年7月2日21時38分にNHK青森から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1日午前11時前、六ヶ所村にある再処理事業所の敷地内で、64歳の男性作業員が地下のトンネル内で足場を組んでいたところ、固定されていなかった足場が外れて、1.9メートルの高さから転落しました。
男性は、救急車で野辺地町の病院に運ばれましたが、右足のかかとやひざの骨を折る大けがをしました。
男性は、トンネル内に電源ケーブルを通すための足場を組む作業中で、転落防止用の器具を装着していましたが、横のパイプではなく、縦のパイプにつなげていたため、地面まで落ちてしまったということです。
日本原燃は「原因の調査結果をふまえてしっかりと対策を講じ、再発防止に努めてまいります」とコメントしています。
使用済み核燃料の再処理工場がある事業所では、5月中旬以降、作業員がけがをする事故が相次いでいて、今回で6件目です。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/aomori/20200702/6080009009.html
7月2日付で日本原燃のHPにも、同趣旨の記事が掲載されていた。
2020年7月1日(水)10時58分、再処理事業所構内の一般共同溝※1(管理区域外)において、協力会社作業員が第2ユーティリティ建屋※2からMOX燃料工場へ電源ケーブルを敷設する工事を実施するために足場を設置していたところ、足場が外れて約1.9mの高さから落ち、右足を負傷したため、社外医療機関へ搬送しました。(診断結果:右足踵骨折、右足膝骨折)
なお、現場は管理区域ではないため、放射性物質による汚染はありません。
https://www.jnfl.co.jp/ja/business/about/mox/trouble/detail/20200702-1.html
7月3日11時0分にデーリー東北からは、前日の作業で別チームが足場を固定していなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場など核燃料サイクル施設で作業事故が相次いでいる。
日本原燃は2日、青森県や村との安全協定に基づき、本年度6件目となる事故の発生を発表。
事故は5月15日から約1カ月半の間に頻発し、既に前年度の7件に迫る勢いだ。
原燃は3日、臨時の安全推進協議会を開き、社内や関連会社、協力会社の安全管理者らに対し、事故防止の徹底を指導する。
原燃によると、1日午前11時ごろ、再処理事業所構内の配管を収納する地下トンネルで、協力会社作業員3人がアルミ製の足場を設置していたところ、足場が外れて60代男性が約1.9メートルの高さから落下。
右足かかとと右膝を骨折する全治1カ月半のけがを負った。
外部電源を各施設に供給する建屋からMOX(プルトニウム・ウラン混合酸化物)燃料加工工場へ電源ケーブルを敷設する工事の一環。
男性は落下防止の安全器具を装着していたが、誤った位置に設置していた。
前日の作業で別のチームが足場を固定していなかったという。
事故は5月2件、6月3件が発生。
今回の事故を含めて計6人が重軽傷を負った。
原燃は2020年を「現場に軸足が移る年」(増田社長)と位置付け、人身災害ゼロを掲げる。
事故が起きれば作業は中断せざるを得なくなり、両工場で定める完工目標に向け再発防止に取り組む考えだ。
https://this.kiji.is/651604857501598817?c=39546741839462401
(ブログ者コメント)
NHKの報道から考えると、安全帯のフックを縦パイプにかけていた模様。
しかし、どういうふうに縦パイプにフックをかけていたのだろうか?
縦パイプにかけても、ズルズルと落ちてしまうと思うのだが・・・。
詳細は不明だが、フックをかけた場所が悪かった事例として紹介する。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。