2018年3月6日に掲載した第1報がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/9417/
(2019年3月15日 修正1 ;追記)
2019年3月8日付で信濃毎日新聞から、原因に関するやや詳しい記事が、下記趣旨でネット配信されていた。
県諏訪建設事務所は7日、諏訪市で記者会見し、老朽化により更新した「操作盤」の回路設計ミスが原因だったと明らかにした。
この結果、ゲートをワイヤで固定する「接続器」が機能せず、ゲートが自由に動く状態になったという。
県は、ゲートが固定できなくなるような事態を想定せず、事故時の備えもしていなかった。
会見では、今回のような工事の前に、業者とともにリスクを洗い出して共有するとともに、下流域には事前にパトロール車で工事があることを伝えたりサイレンを鳴らしたりする、といった再発防止策も公表。
大雨などに備えた既存の連絡態勢とは別に、今回のような突発事故時の連絡態勢も新たにつくるとした。
県は現在、操作盤の更新工事を中止しているが、回路の不具合を修正し、再発防止策を行った上で再開したい考え。
職員を処分するかどうかは未定としている。
今回更新した操作盤は、工事の請け負い業者が製作した。
同建設事務所によると、ゲートを開閉する操作盤に組み込むさまざまな制御回路のうち、接続器に関する回路はメーカーにも図面が残っていなかった。
このため、業者はメーカーの助言を受けて独自に設計したという。
県側も回路の設計段階で目を通し、水門への設置前には操作盤全体の動作確認もした。
しかし事故当日、操作盤1基を入れ替えて動作を確認したところ、接続器を通じてゲートに動力が伝わらない状態になり、ゲートが天竜川の方向に倒れたという。
県諏訪建設事務所の丸山所長は、接続器の制御回路について「本来の動きと違った設計になってしまった」と説明。
「万一の際にゲートが倒れるリスクを認知できず、備えもできていなかった」と述べた。
操作盤の更新を請け負った業者は取材に対し、接続器は特殊な構造で、約30年前に設置した当時の資料を県に要求したが、残っていないとの回答だったと説明。
「資料がない中で最善を尽くした。間違った工事はしていない」とした。
出典
『釜口水門の誤放流、操作盤の回路設計ミスが原因』
https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20190308/KT190307FTI090018000.php
3月9日付で信濃毎日新聞からは、知事が設計資料の保存方法にも言及したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
阿部知事は8日の記者会見で、「多くの人に迷惑と心配をかけ、大変申し訳ない」と陳謝した。
今回は、大雨などとは別に、誤放流など突発事態での連絡態勢の必要性が浮き彫りになり、知事は他のダムなどについて「不測の事態が発生した際の連絡態勢を、改めて確認しなければならない」と述べた。
県河川課によると、洪水に備えて、河川管理者が市町村長に水位の変化や今後の見通しなどを電話で直接伝える「ホットライン」がある。
同課は、「劇物が流出した際なども含め、伝える内容や手段など、連絡態勢の在り方を整理したい」としている。
釜口水門の誤放流は2月27日に発生。
老朽化により更新した「操作盤」の回路に関する図面が残っておらず、回路設計ミスがあり、誤放流が起きたとされる。
知事は、「建設設計当時の資料をどのような形で保管していくべきかも考えなければならない」とした。
出典
『釜口水門の誤放流 知事が陳謝 「連絡態勢改めて確認」』
https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20190309/KT190308FTI090035000.php
(2019年4月25日 修正2 ;追記)
2019年4月24日付で信濃毎日新聞から、工事再開時は湖側に仕切り板を入れるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県諏訪建設事務所は23日、同市で開いた釜口水門連絡調整会議で再発防止策を明らかにした。
事故後に中断しているゲートの操作盤更新工事を再開する際は、あらかじめゲートの湖側を仕切りで遮断し、万一の際も天竜川に水が流出しないようにするという。
誤放流は、回路の設計ミスでゲートをワイヤで固定する「接続器」が機能しなかったのが原因。
ゲートが自由に動く状態になり、天竜川の方向に倒れて大量の湖水が流出した。
同事務所は、更新工事の際は高さ5.5m、幅20mの板状の仕切りをゲートの湖側に設け、突然ゲートが開いても水が下流側に流れないようにすると説明した。
水門の操作盤は3つのゲートそれぞれにあり、最初の1カ所を更新する際にトラブルが起きた。
未着手の2カ所も含め、工事を再開する際は1カ所ずつ仕切りを設け、工事が終わるたびに外すという。
同事務所は回路の不具合を修正した上で、工事の再開時期について「5月の大型連休明けから6月の出水期までの間が目標」とした。
会議には諏訪、上伊那地方の行政や消防、漁業関係者ら約20団体が参加。
県は突発事故の際の連絡態勢を示したほか、工事開始前に内容や行程を関係機関に周知し、下流域にはパトロール車で伝えるとした。
出席者からは、「異常が起きた場合は内容を具体的に知らせてほしい」、「釣り客など、一般の人にも直接情報提供できる仕組みを」といった意見が出た。
出典
『釜口水門ゲートに仕切り 操作盤更新時 誤放流防止策』
https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20190424/KT190423FTI090004000.php
(2019年5月15日 修正3 ;追記)
2019年5月14日付で信濃毎日新聞から、仕切り板を設置して工事が再開されたという下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
県諏訪建設事務所は13日、問題発生後中断していた3カ所のゲートの操作盤更新工事を再開した。
ゲートの諏訪湖側に横幅20m、厚さ1.2m、高さ5.5mの金属製の赤い仕切りを設置し、工事中にゲートが開いても天竜川に水が流れ込まないようにする。
更新工事は28日まで行う。
ゲートの工事は1カ所ずつ行い、その都度、該当のゲートに仕切りを設ける。
仕切りの設置費用は総額約3500万円。
同建設事務所は、「安全対策のために仕切りが必要と判断した」としている。
出典
『釜口水門 操作盤の工事再開 誤放流対策の仕切り設置』
https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20190514/KT190513FTI090004000.php
2019年2月28日に信濃毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
岡谷市の諏訪湖釜口水門で27日に起きた誤放流について、県諏訪建設事務所は28日の記者会見で、水門の「堰柱(せきちゅう)」上にある操作盤の交換工事が原因との認識を示した。
6つある上段ゲートのうち、2つが突然全開になって天竜川への放流量が増大したが、詳しい原因は分かっていない。
県職員が誤放流を止めようとしたが、通常の手順では機器が反応せず、別の方法でゲートを閉じたことも分かった。
全開になったのは天竜川右岸側の1号と2号のゲート。
釜口水門では昨年9月から今年3月までの予定で、堰柱上の操作室にある操作盤の交換工事をしていた。
27日は最も右岸側にあり、1号ゲートに接する堰柱上で業者が作業をしていた。
同建設事務所によると、閉じていた1号、2号のゲートが突然全開になったのは午後4時50分ごろ。
業者と天竜川左岸側にある管理棟にいた県職員が気付き、管理棟と堰柱上の操作室の操作盤で元に戻そうとしたが、反応しなかったという。
機器のメーカーに問い合わせて復帰の方法を探り、午後6時20分にようやく通常の状態に戻した。
誤放流の影響で、天竜川の水位は釜口水門近くで最高1.7mほど上昇。
諏訪湖の水位は75cmから3cm低下した。
ゲートを戻したことで、天竜川の水位は27日中に通常に戻った。
同建設事務所は、誤放流が起きた2つのゲートは当面閉じたままとし、原因究明を急ぐ。
操作盤の交換工事も見合わせる。
1988(昭和63)年完成の釜口水門で、ゲートが突然全開となるトラブルは初めてという。
出典
『釜口水門 誤放流「操作盤工事が原因」 県会見』
https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20190228/KT190228FSI090012000.php
2月28日17時54分にNHK信州からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
27日午後5時ごろ、諏訪湖から天竜川へ流れる水の量を調節する唯一の水門「釜口水門」で、6つあるゲートのうち2つが全開になっているのを職員が見つけた。
これに伴って水が一気に天竜川に放流され、水門に近いところでは一時、水位が1m70cmほど上昇したため、水門を管理する県は、被害が出るおそれがあるとして、関係機関にいつでも出動できるよう待機を求める警報を出した。
県の職員が機器を操作してゲートを閉じようとしたものの、反応せず、機器が使えるようになるまでのおよそ1時間半ほどの間、諏訪湖から大量の水が流れ続けた。
県によると、けがをした人などの被害の情報はないという。
出典
『水門が突然全開 大量の水が放流』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagano/20190228/1010007813.html
3月1日付で中日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県諏訪建設事務所によると、釜口水門は管理棟から水門上部の操作盤3台を介してゲート6基の開閉を制御している。
このうちの1台を交換する作業をしていた午後4時50分ごろ、閉じていたゲート2基が突然全開し、制御不能となった。
職員らがすぐに気付いて操作盤を調整し、同6時20分ごろ1基を全閉、もう1基を通常の開度に戻した。
操作盤は老朽化に伴い順次交換する計画で、最初の工事だった。
出典
『操作盤工事中に全開 被害はなし、釜口水門の不具合』
http://www.chunichi.co.jp/article/nagano/20190301/CK2019030102000029.html
(2019年3月8日 修正1 ;追記)
2019年3月8日付で中日新聞から、30年以上も前の機器ゆえ詳細なデータが残っておらず、その状態で回路設計を余儀なくされたため結果として回路が誤接続されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
県諏訪建設事務所は7日、ゲートを開閉する操作盤の制御回路に不備があったことが原因と発表した。
老朽化に伴い交換した操作盤からゲートにモーターの動力を伝える「接続器」に、誤って電気が送られ、制御不能になった。
接続器は、自動車のクラッチのような機能を持つ。
設備のメンテナンス時には通電してニュートラル状態にするが、操作盤の交換工事を終えて確認作業中に、突然、通電が起き、制御不能となったフラップ式のゲートが諏訪湖からの水圧で下流側に倒伏した。
接続器は30年以上前の機器で、詳細なデータが残っておらず、操作盤の更新を請け負った電気工事業者が、メーカーと連絡を取り合いながら、制御回路を設計、製作したという。
県諏訪建設事務所の丸山所長は、「結果的に、本来の動きとは異なる回路を設計した」と説明した。
再発防止策として、工事前に県と請負業者間で想定されるリスクを洗い出し、工事の際には関係機関に情報提供するとした。
今回のような問題が起きた場合の新たな連絡態勢も確立する。
操作盤は水門の上部に3基あり、現在中止している交換工事は、業者に動作確認試験の計画を再検討させ、安全性を確認した上で再開する。
出典
『操作盤・制御回路に不備 諏訪湖の釜口水門全開問題』
https://www.chunichi.co.jp/article/nagano/20190308/CK2019030802000010.html
3月7日付で信濃毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
制御不能になったゲートは自由に動く状態になり、諏訪湖からの水圧で天竜川方向に倒れ、全開になったという。
・・・・・
一方、県諏訪建設事務所は今回、誤放流を把握した直後から、下流の市町村などに電話で放流量の増大を伝え、注意を喚起。
水門に近い区間では、天竜川沿いに設置したサイレンを鳴らしたが、天竜川漁協(伊那市)には連絡していなかった。
大雨で放流量を増やす際、同漁協にはファクスで連絡しているため、同建設事務所は「電話連絡から漏れてしまった」と釈明した。
県は。今回のような突発的なトラブルに備え、新たな連絡の方法を構築する見通しだ。
出典
『釜口水門の誤放流、「接続器」に不具合か』
https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20190307/KT190306FTI090019000.php
※以下は、長野県諏訪建設事務所からの図解付きプレスリリース。(本文転記省略)
『釜口水門放流ゲートの不具合発生の原因及び再発防止策について』
https://www.pref.nagano.lg.jp/suwaken/jigyo/documents/press20190307.pdf
2018年11月23日9時18分に岐阜新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
岐阜市は22日、みんなの森ぎふメディアコスモス(同市司町)で7月に起きた漏水は、天窓のガラスとサッシの間の目地部分をカラスとみられる鳥がつついて開けた穴が原因だったと発表した。
設計・施工業者が調査し、市に報告した。
漏水は7月5日、2階図書館の天井で発生した。
他の天窓を点検すると、鳥がつついたような痕が68カ所見つかったという。
今後はアルミ製のカバーを取り付ける。
同じ日に図書館の別の場所で確認された漏水は、屋根の上のウレタン樹脂で覆われた帯テープが剥がれたためだった。
市は、設計・施工業者に、定期点検の徹底、再発防止を求めることを決めた。
漏水は2015年春から断続的に発生。
今年7月までに、2階天井からの漏水は31回起きた。
鳥が原因と判明したのは初めて。
出典
『メディコス漏水、犯人は鳥 7月に図書館の天井で発生』
https://www.gifu-np.co.jp/news/20181123/20181123-92755.html
※7月5日の漏水状況は、下記記事参照。
(2018年7月7日 毎日新聞岐阜版)
5日、岐阜市の複合施設「みんなの森ぎふメディアコスモス」2階の市立中央図書館で、2カ所の漏水が見つかった。
市で調べたところ、東側の「ゆったりグローブ」内と、南西側の児童レファレンスカウンター前で、いずれも毎分数滴のしずくが天井から落ちているのを確認した。
東側は、ガラス張りの屋根の接合部分とみられる場所からの漏水の可能性があり、天井をブルーシートでおおったところ、漏水は止まった。
また、南西側の漏水は、木造の屋根組みの支持材にカップを置き、漏水を止めた。
原因究明と対策を業者に指示した。
2カ所はいずれも、初めて漏水が確認された場所。
市民参画部によると、メディアコスモスの漏水は今回で31回目。
出典
『行政ファイル メディコスで31回目の漏水 /岐阜』
https://mainichi.jp/articles/20180707/ddl/k21/040/052000c
※過去の漏水状況は、下記記事参照。
(2017年11月17日3時0分 朝日新聞;錆などの写真付き)
漏水や、屋根の下の鋼材にさびが広がるなどの問題が相次いでいる岐阜市司町の複合施設「ぎふメディアコスモス」について、設計・施工業者が16日、記者会見を開き、一連の不具合について説明した。
業者側は、天井からの通算30回の漏水のうち、4回が雨漏りだと認めた。
設計したI建築設計事務所の取締役、施工した共同企業体の戸田建設名古屋支店の建築施工担当支店次長ら、計6人が会見した。
業者側は、30回の漏水のうち、4回が雨漏り、24回が結露、2回が原因不明だとした。
雨漏りのうち、2回は屋根のテープがはがれたこと、残る2回は屋根にある雨水の排水用の金具が強風で揺れ、接続する雨どいとの間にすき間ができたことが理由だという。
施工側は、テープの不具合を施工ミスと認めたが、設計側は30回の漏水について、「いずれも設計ミスではないと考えている」とした。
・・・・・
出典
『岐阜)30回中4回は雨漏り、業者側認める メディコス』
2018年11月23日1時56分に北海道新聞電子版から下記趣旨の記事が、誤接続された配管の写真付きでネット配信されていた。
11月22日17時25分にYAHOOニュース(北海道放送)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
札幌市などは22日、札幌市中央区北1西1の文化関連複合施設「札幌市民交流プラザ」2階のレストランで、施設が開業した10月7日から今月15日まで、地下水と雨水、水道水からなる「中水(ちゅうすい)」が料理や飲み水に使われていたと発表した。
施工時のミスで、トイレの洗浄に使う中水の管が、厨房の蛇口に向かう管に接続されていた。
市保健所などの水質検査で飲料水の基準に適合しており、健康被害などの報告はないという。
水道管の誤接続があったのはA社(札幌)が運営するレストラン「D」。
施設の指定管理者の札幌市芸術文化財団が今月13日、店の水道メーターを確認したところ、使用量がゼロだったため、業者に調査を依頼した。
この結果、A社から工事の依頼を受けた業者が、天井裏に隣接して通る中水の管と上水道の管を取り違えていたことがわかった。
同財団によると、中水に含まれる雨水や地下水は、ろ過や消毒の工程を経て供給されているという。
A社は15日昼に連絡を受け、客の受け入れを一時止めて是正工事を実施。
同日午後4時から上水道の水が通り、通常営業に戻った。
同社は、「不適切な工事が行われたことは大変遺憾。店舗の施工管理を一層強化する」とのコメントを発表した。
公表が問題把握から1週間後となったことについては、「保健所などの水質検査の結果を待ったため」としている。
レストランは先月7日にオープンしていた。
出典
『札幌市民交流プラザの飲食店 水道管接続ミスで雨水混入』
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/250811
『雨水入った水を調理や飲み水に使用 札幌市民交流プラザのレストランで配管工事ミス 水質は基準満たす』
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181122-00000008-hbcv-hok
11月22日19時32分にFNN PRIME(北海道文化放送)からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月23日20時46分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
水道の配管に、トイレの洗浄のために使う雨水と地下水に水道水を混ぜて流す配管が接続されていたという。
原因は、工事を請け負った札幌の内装工事会社の施工ミスと工事後の確認不足。
発表によると、今月13日、プラザの管理者が水道料金を請求するために同店の上水使用量を確認し、メーターが動いていないことに気づいた。
14日夜に誤接続とわかったが、連絡が行き届かず、水は15日昼頃まで使われていた。
雨水と地下水は濾過や塩素などでの消毒処理がされていて、オープン前と、発覚後の水質検査では、飲料水の基準を満たしていて、今のところ健康被害の報告はないという。
プラザ内の他の飲食店で誤接続はなかった。
出典
『札幌市民交流プラザのレストランに"雨水と地下水"混ざる…配管ミス 健康被害なし』
https://www.fnn.jp/posts/2018112200000008UHB
『トイレの洗浄水、飲料水やレストラン調理に使用』
https://www.yomiuri.co.jp/national/20181123-OYT1T50009.html
2018年3月28日20時4分にNHK首都圏から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
26日午後、羽田空港で滑走路の端にある「オーバーラン・エリア」で穴が見つかり、滑走路1本がおよそ1時間半にわたって閉鎖され、合わせて55便で欠航や目的地を変更するなどの影響が出た。
国交省東京空港事務所によると、穴は滑走路に近い場所に2つあり、それぞれ縦1m横50cmと、縦90cm横70cmの大きさで、いずれもおよそ20cmほどの深さがあったという。
これらの穴は、夜間に行われた滑走路の整備作業のあとに埋め戻し忘れたもので、当日の午前5時ごろに空港事務所の職員が車で走行しながら目視で滑走路を点検していたが、いずれも見落とされていたことがわかった。
このため東京空港事務所は、点検の前に夜間に行った工事の正確な場所を把握するほか、手持ちのライトを使って確認するなど、滑走路の点検を強化する考え。
出典
『羽田空港の穴 点検で見落とし』
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20180328/0009852.html
3月26日15時0分にテレビ朝日からは、発見当時の様子などに関し、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国交省東京空港事務所によると、26日午後0時50分ごろ、定期点検をしていた職員が羽田空港のB滑走路で直径約10cm、深さ約20cmの穴を見つけた。
このため、B滑走路を閉鎖して、現在、穴を埋める作業が続けられている。
午後3時半ごろ、復旧の見込みだという。
滑走路にランプを埋め込む工事をした際に、作業用の穴を埋め戻し忘れたのが原因とみて、国交省が経緯を調べている。
離着陸する予定だった航空機は別の滑走路を使用していて、運航に大きな影響はないという。
出典
『埋戻し忘れたか 羽田空港滑走路に穴 修復作業続く』
http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000123690.html
(ブログ者コメント)
「午前5時ごろの点検で見落とした」という件だが、今朝の東京湾岸の状況でいえば、午前5時ごろでようやく空の底が白みかけたという状況。
26日であればもう少し暗く、それゆえ穴は発見できなかったということかもしれない。
2017年11月29日付で毎日新聞東京版から、下記趣旨の記事が図解付きでネット配信されていた。
廃炉が決まっている高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)について、原子炉容器内を満たしている液体ナトリウムの抜き取りを想定していない設計になっていると、日本原子力研究開発機構が明らかにした。
放射能を帯びたナトリウムの抜き取りは廃炉初期段階の重要課題だが、同機構が近く原子力規制委員会に申請する廃炉計画には、具体的な抜き取り方法を記載できない見通しだ。
通常の原発は核燃料の冷却に水を使うが、もんじゅは核燃料中のプルトニウムを増殖させるため、液体ナトリウムで冷やす。
ナトリウムは空気に触れれば発火し、水に触れると爆発的に化学反応を起こす。
もんじゅでは1995年にナトリウムが漏れる事故が起き、長期停止の一因になった。
原子力機構によると、直接、核燃料に触れる1次冷却系の設備は合金製の隔壁に覆われ、原子炉容器に近づけない。
また、原子炉容器内は、燃料の露出を防ぐため、ナトリウムが一定量以下にならないような構造になっている。
このため、1次冷却系のナトリウム約760トンのうち、原子炉容器内にある数100トンは抜き取れない構造だという。
運転を開始した94年以来、原子炉容器内のナトリウムを抜き取ったことは一度もない。
原子力機構幹部は取材に対し、「設計当時は完成を急ぐのが最優先で、廃炉のことは念頭になかった」と、原子炉容器内の液体ナトリウム抜き取りを想定していないことを認めた。
炉内のナトリウムは放射能を帯びているため、人が近づいて作業をすることは難しい。
原子力機構は、来年度にも設置する廃炉専門の部署で抜き取り方法を検討するとしているが、規制委側は、「原子炉からナトリウムを抜き取る穴がなく、安全に抜き取る技術も確立していない」と懸念する。
もんじゅに詳しい小林圭二・元京都大原子炉実験所講師は、「設計レベルで欠陥があると言わざるを得ない。炉の構造を理解している職員も少なくなっていると思われ、取り扱いの難しいナトリウムの抜き取りでミスがあれば大事故に直結しかねない」と指摘する。
【ことば】
高速増殖原型炉「もんじゅ」
プルトニウムとウランの混合酸化物を燃料に、発電しながら消費した以上のプルトニウムを生み出す原子炉。
出力28万KW。
原型炉は、実用化までの4段階のうちの2段階目。
1994年に運転開始したが、95年に2次冷却系のナトリウムが漏れる事故が発生し、長期運転停止。
その後も点検漏れなど不祥事が相次ぎ、約250日しか稼働しないまま、昨年12月に政府が廃炉を決めた。
出典
『もんじゅ 設計、廃炉想定せず ナトリウム搬出困難』
https://mainichi.jp/articles/20171129/ddm/001/040/162000c
11月29日付で毎日新聞東京版からは、下記趣旨の補足的記事がネット配信されていた。
高速増殖原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)の廃炉で問題となる液体ナトリウムは、先行するフランスの高速増殖実証炉「スーパーフェニックス」の廃炉でも難題となった。
スーパーフェニックスは1998年に廃炉が決まり、約20年経た現在、ようやくナトリウム処理の最終段階に入ったところだ。
廃炉完了の目標は2030年代初めという。
フランスでは94年、廃炉中の実験炉でナトリウムの処理中に火災が発生し、1人が死亡、4人がけがをする事故があった。
仏電力公社などによると、スーパーフェニックスではナトリウムをポンプで吸引し、爆発しないように少しずつ水と反応させて水酸化ナトリウムに変化させ、セメントと混ぜてブロックにしている。
特に苦心したのは、ポンプが届きにくい原子炉内の機器類の隙間に残ったナトリウムだった。
遠隔操作のロボットにレーザー装置を取り付けて周囲を慎重に切断し、吸引したという。
出典
『もんじゅ 廃炉作業、仏でも難題 ナトリウム、処理に長期間』
https://mainichi.jp/articles/20171129/ddm/008/040/043000c
(ブログ者コメント)
設備というもの、いつかは寿命を迎える。
廃炉のことは念頭になかったとのことだが、もしそうだったとすれば、いかにもお粗末な話しだ。
2017年10月20日7時49分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
奈良県生駒市上下水道部は19日、本来は浄水場を経由するはずの井戸水が、約2年にわたって、直接、同市辻町のマンションに配水されていたと発表した。
18日の水道工事で発覚した。
同部によると、平成27年9月にマンションで給水装置の工事を行った際、給水管を、誤って井戸水を浄水場に送る「導水管」に接続。
これ以降、計26世帯(現在は21戸に21人が入居)に配水されたという。
井戸水からは基準値を超える一般細菌や鉄、マンガンなどが検出されたが、住民の健康被害は確認されていない。
同部は今後、住民に経緯を説明し、健康診断の受診を呼びかける方針。
出典
『水道管を誤接続したまま2年…マンション26世帯に井戸水 奈良・生駒』
http://www.sankei.com/west/news/171020/wst1710200012-n1.html
(ブログ者コメント)
最近、上水道への誤接続事例がしばしば報じられており、本ブログでも何件か紹介している。
(2017年12月4日 修正1 ;追記)
2017年11月30日12時00分に産経新聞westから、下記趣旨の詳細な情報がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
マンションで2年余りにわたり水道水として使われていた水は、実は浄水されていない井戸水だった。
そんなとんでもない事態が、大阪にほど近いベッドタウン、奈良県生駒市の単身用の賃貸ワンルームマンションで起きていた。
原因は業者の配管工事のミスで、市によると、水から大腸菌やピロリ菌こそ検出されなかったものの、国の基準値を上回る一般細菌などが検出された。
入居の26世帯は井戸水と気づかず、飲んでいた住民もいたが、今のところ健康被害は確認されていない。
市は事態を公表し、復旧工事も行ったが、水道料金の返還や補償は考えていないといい、住民らは事実上“泣き寝入り”の状態だ。
【えっ、水が出ない】
当該マンションは、近鉄東生駒駅から徒歩数分の場所にある。
平成5年に完成した3階建ての建物で、主に大学生や単身赴任者が住んでいる。
配管ミスが発覚したきっかけは、住民からの通報だった。
今年10月18日、入居している男子大学生(20)が夕食後、皿を洗おうと台所の蛇口をひねったところ、水が出なかった。
管理会社からは、断水があるとは知らされていない。
つい先ほど、夕食をつくった際は何の異常もなかった。
おかしいと思いながらも、時間をおいては蛇口を何度もひねり、風呂場など他の蛇口も同様に試してみたが、水は出なかった。
そこで管理会社に連絡し、管理会社から連絡を受けた生駒市上下水道部の担当者がマンションへ。
だが、すっかり日が落ちた時間帯だっただけに、暗い水道管内を目視しただけでは原因が分からなかった。
担当者はひとまず、マンション内のメーターに浄水管を直接つなぐ応急処置で、水が出るようにした。
【単純な「施工ミス」】
翌19日午前、市が改めて水道管内を調査したところ、18日にマンション周辺で行った水道管の移設工事で、井戸水を浄水場に送るポンプを誤って停止させていたことが判明した。
前夜、マンションへの配水がストップしたのもこの工事が原因と分かり、その結果、マンションに浄水場を通していない(浄化されていない)井戸水を配水していた配管の施工ミスが明らかになった。
浄水場からの水は、通常、配水管から給水管を通って各家庭に供給される。
ところが、市が調べたところ、同マンションでは、本来なら配水管に接続しているはずの給水管が、誤って井戸水を浄水場に送る導水管に直結していたことが分かった。
市によると、同マンションでは、従来、浄水場から送られてきた水をいったん受水槽にためた上で、ポンプで各家庭に送り届ける「受水槽方式」を採用していた。
ところが平成27年9月、浄水場から送り出す水の圧力で建物に直接給水する「直結直圧方式」に変更。
その工事の際、市が委託した施工業者が管の接続を誤り、以後2年余りにわたり計26世帯に井戸水が配水されたという。
市上下水道部の作業マニュアルでは、導水管には300mm口径、配水管には200mm口径の管をそれぞれ使うと定めている。
だが、上下並列に配置されている配水管と導水管は、一見しただけでは見分けが付かず、細心の注意と確認を怠ったためにミスは起きたという。
【健康被害は「なし」】
市は、ただちに配管工事に着手するとともに、採水調査も実施した。
一般細菌の水質基準値は、水道法で「1mℓ当たり100個以下」と定められているが、マンションに供給されていた井戸水からは、これを上回る120個を検出。
「鉄及びその化合物」「マンガン及びその化合物」も、ともに基準値を上回った。
大腸菌やピロリ菌、その他の病原菌が検出されなかったのが、せめてもの救いだった。
市は、マンション住民に口頭と書面で経緯を説明し、健康診断の受診を呼びかけた。
これまで住民の健康被害は確認されていないという。
思わぬ災難が明らかになったが、住民の反応はどうか。
親に電話で事態を知らせたという女子大生(19)は、「ちょっとびっくりした。(水に)何か入っていたんじゃないかと思うと怖い」。
40代の会社員男性は、「正規の水道料金を払っていたのに…」と市への不満を口にしながらも、「健康面で被害は出ていないし、市に訴えたところでお金が返ってくるわけでもない」と諦めムードだ。
別の住人は、「水を飲んでも変な味はしなかった。面倒だから健康診断には行かない」と話す。
全体的に戸惑いはあるものの、大きな混乱はないようだった。
【さらなるトラブルも】
ところで、復旧工事で問題は解決されたかと思ったが、その後も住民を悩ます事態が続いた。
自営業男性(46)は、「工事が終わってから、たまに茶色い水が出る」と証言。
市に通報した先の男子大学生も、「ヤカンに水を入れるときに茶色い水が出ることがある。工事の前はなかったのに…。ちゃんとした水を提供してほしい」と憤る。
「茶色い水」の正体について、市上下水道部は「工事によって水が流れるようになり、配水管に付着していた鉄やマンガンが水に溶けて色が変わった」とし、「水道を使っていくうちに出なくなると思う。人体への悪影響はない」と説明。
水道料金の返還や賠償金の支払いは検討していないという。
単純な施工ミスが引き起こした一連の事態。
健康被害などはなかったとはいえ、市からは何の補償もなく、割り切れない思いでいる住民もいる。
出典
『水道から浄水されてない井戸水が…マンションの配管ミス2年間気づかず、26世帯住民の不幸』
http://www.sankei.com/west/news/171130/wst1711300001-n1.html
2017年10月5日7時51分に岐阜新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
岐阜県羽島市は4日、同市正木町須賀の新築アパートで、給水装置の施工業者が上水道の給水管に農業用水の通水管を接続するミスがあった、と発表した。
蛇口をひねると農業用水が出る状態になっていたが、入居者への健康被害はなかった。
市水道課によると、2日に今季の農業用水の通水が終わったため水道が出なくなり、入居者が施工業者を通じて市に通報した。
3日、市職員が掘削調査でミスを確認。
給水管を上水道配水管に接続し直した。
施工業者が先月19日に水質検査をしたところ、水道水の基準を満たす濃度の塩素が検出されたため、上水道に接続したと判断したという。
農業用水の水源は井戸水のため、市は、塩素が検出された原因を調べる。
出典
『蛇口から農業用水 アパートで施工ミス』
http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20171005/201710050751_30657.shtml
2017年7月13日15時41分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大分空港(大分県国東市)の滑走路に隆起している部分が見つかったとして、国交省大分空港事務所は、13日午前7時から滑走路を閉鎖した。
国交省九州地方整備局によると、地盤の耐震補強工事が原因。
午前中の大分空港を発着する全便が欠航した。
隆起部分を削り取って平らにし、同日午後0時45分に再開した。
同事務所などによると、隆起は滑走路(長さ3000m、幅45m)の南端から500m付近で、半径約4m、高さ約6cm。
空港では前夜から、地震による液状化を防ぐため、地盤にモルタルを流し込んで固める耐震補強工事をしていた。
13日午前2時半ごろ、現場の作業員から「滑走路が盛り上がった」と連絡が入り発覚。
作業中だった4カ所のうち、1カ所がモルタル注入後に膨らんでいたという。
空港では、出発ロビー前に搭乗便変更手続きをする人たちの行列ができるなど、混乱した。
午前4時半に自宅を出たという大分県佐伯市の会社社長(65)は、「茨城県の支社で予定していた会議はキャンセルした」と困惑。
群馬県館林市に出張する予定だった大分市の男性会社員(47)は、「福岡空港発の便に変更して向かう。午後3時に到着しなければならないのだが」と時計を気にしていた。
出典
『大分空港 滑走路修復し再開』
https://mainichi.jp/articles/20170713/k00/00e/040/293000c
7月13日13時13分に時事通信からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
九州地方整備局によると、滑走路の地面にモルタルを注入する耐震補強工事を行っていた作業員が、13日午前1時半ごろ発見した。
隆起があったのは工事に着手していない部分で、原因は不明という。
県災害対策本部によると、自衛隊などによる豪雨被災地への救援物資輸送には影響は出ていない。
出典
『大分空港、滑走路隆起で一時閉鎖=耐震補強工事中、欠航相次ぐ』
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017071300428&g=soc
7月13日13時6分に読売新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大分空港事務所によると、12日午後10時から、滑走路の液状化防止の地盤改良工事を実施。
滑走路南端から500m付近で、アスファルトに開けた穴に凝固剤を注入したところ、想定を超えて膨張し、半径約4mにわたって約6cm隆起した。
工事前に滑走路の異常は確認されておらず、この工事が原因とみている。
出典
『滑走路隆起、大分空港が一時閉鎖…工事が原因か』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170713-OYT1T50027.html
2017年4月10日17時0分に静岡新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
静岡空港に3本ある搭乗用通路のうち1本で、鉄骨の柱や梁の耐火塗装が規定の厚さに達していないことが、10日までに静岡県の検査で分かった。
県と空港運営会社は、施工不良があったとみて改修を進める方針。
県空港運営課によると、旅客ターミナルビルの増築改修に向け、県が3月までに実施した検査で、国際線が駐機する第1スポットとターミナルビルをつなぐ通路約96mにある複数の鉄骨の柱や梁の耐火塗装の厚さが建築基準法の規定を満たしていなかった。
耐火塗装は、露出している鉄骨が火災の熱で1~数時間程度は溶けずに持ちこたえるよう施工する。
3本の搭乗用通路の施工は県内の塗装会社が請け負い、ほかの2本は規定を満たしていたという。
空港運営課は、非常時も通路からの避難は可能で、空港内に消防庁舎もあることから、使用は中止しない方針。
県は調査を継続するとともに、空港運営会社に修繕計画の策定を求めるなど、対応を急ぐ。
出典
『搭乗用通路に耐火不足 静岡空港、塗装の施工不良』
http://www.at-s.com/news/article/economy/shizuoka/airport/347671.html
2017年5月27日3時0分に朝日新聞からは、下記趣旨の続報記事がネット配信されていた。
静岡空港(牧之原市)の搭乗用通路に使われている鉄骨の柱や梁の大半が、耐火のための塗装の規定を満たしていなかった問題で、県は26日、施工業者に改修を指示したと発表した。
塗り直すのではなく、新たに建材を巻き付けて耐火性能を確保するという。
県空港運営課によると、不備が見つかったのは国際線専用の第一搭乗用通路。
鉄骨を露出させたデザインで、露出部分には耐火塗装をしていたが、約7割の部材で塗装の厚さが不足し、建物全体で建築基準法上の耐火基準を満たさない可能性があることが、3月、県の調査で発覚していた。
改修工事は、鉄骨部分に耐火繊維の建材を巻き付けて金属パネルで覆う方法で行う。
「塗り直しでは乾燥に時間がかかり、臭気も発生するため、利用者への影響が少ない工法を選んだ」(同課)という。
工事は、利用者のいない夜間を中心に行い、7月下旬までに終える予定。
同課によると、改修費用は施工業者のゼネコン側が負担する。
塗装工事そのものを行ったのは下請けの島田市内の塗装会社。
ゼネコンの担当者は、「(塗装会社に)ヒアリングした。原因の詳細はまだ分かっていない」と話している。
出典
『静岡)空港通路、改修へ 耐火塗装厚さ不足で』
http://digital.asahi.com/articles/ASK5V65C9K5VUTPB00J.html?rm=346
2017年2月17日付で朝日新聞静岡版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
中部電力は、16日、浜岡原発のフィルターベント建設で起きた施工不良について、調査結果を公表した。
フィルターベントは、事故時に原子炉格納容器を守るため、高温高圧のガスを外部に出す際、放射性物質を低減させる設備。
施工不良は、国の新基準に伴って4号機と3号機に建設中の、フィルターベントのフィルターを収納する鉄筋コンクリート製のベント室で見つかった。
ベント室に水を張るための配管の支持や、はしごの溶接のために壁に埋め込む板状の金物が加工され、強度が不足する状態になっていた。
調査の結果、4号機の金物504枚中57枚が加工され、36枚については点検ができなかった。
3号機は、601枚中62枚が加工、1枚が点検不能だった。
加工されたり点検不能だったりした金物は、別の工法で強度を確保するという。
4号機のフィルターベントは、2016年9月の完成を目指していたが、大幅に遅れる。
中部電は、品質を確保する意識の不足や、工程遅れを避けようとする意識が原因とし、適切に行われているかどうかの確認も不足していたと説明。
対策として、記録作成のルール化と指導の徹底、課題の共有化などに取り組むとした。
2017年2月16日18時57分にNHK静岡からは、若干ニュアンスの異なる下記趣旨の記事がネット配信されていた。
御前崎市にある浜岡原発で行われているフィルターベントと呼ばれる安全装置の設置工事で、部品の一部が所定の位置とは違うところに取り付けられ、強度が保たれていない可能性があることがわかり、中部電力は補強工事を行うことにしている。
設置に問題があったのは、フィルターベントから伸びる配管を支えるための金属製の部品で、コンクリートの壁に埋め込むことになっている長さ20cmほどの棒の部分が途中で曲げられたり、所定の位置とは違うところにつけられていたという。
こうした不適切な部品の設置は、3号機で62か所、4号機で57か所確認されていて、強度が保たれていない可能性があるという。
工事を請け負った業者からは、「コンクリートの中の鉄筋の密度が高く、所定の位置に設置するのが難しい」という相談が寄せられていたということで、中部電力静岡支店の西田・原子力グループ部長は、「指摘があったにも関わらず、問題を解決せずに工事を進めてしまった。部品の重要性を関係業者と共有していきたい」と話していた。
出典
『浜岡原発で不適切な部品設置工事』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/3033948731.html?t=1487279853021
2月16日12時33分に静岡新聞からは、やや詳しい記事が下記趣旨でネット配信されていた。
浜岡原発4号機のフィルター付きベント(排気)室で配管を固定する金具の不適切な施工が見つかった問題で、中電は16日、3、4号機で同様の金具計1105カ所を調べた結果、119カ所で不適切な施工が見つかったことを明らかにした。
御前崎市と同市議会、静岡県に、それぞれ説明した。
中部電によると、金具は、放射性物質を取り除くための給水配管を支えるもので、30cm四方のプレートに長さ22cmの足が4本付いて、テーブル状になっている。
ベント室の建設時、鉄筋の間に足の部分を差し込み、プレートの表面を露出してコンクリートを打ったが、鉄筋の密度が高く足の部分が入らず、作業員が足を切断し位置をずらして付け替えたり、足の角度を許容値以上に曲げたりしていた。
不適切な施工が見つかった昨年8月以降、超音波による非破壊検査を実施。
3号機で金具計601カ所のうち62カ所、4号機は504カ所のうち57カ所で、それぞれ不適切な施工が見つかった。
構造上点検ができなかった金具が、別に計37カ所あった。
コンクリートを打つ前に、金具が適切に施工されていることを確認する記録を取っていなかったことや、中電が請負会社に示した金具の設置に関する要求事項が作業員まで伝わっていなかったことが、主な原因とした。
不適切な施工が確認された箇所では、アンカーを用いた金具を設置し、強度を確保するという。
4号機で先行して進め、今秋をめどに終わらせる。
4号機のフィルター付きベントは、昨年9月末の完工予定だった。
浜岡原発3、4号機のフィルター付ベント設置工事で不適切な施工が見つかった問題で、中電が16日に県庁で行った説明に対し、県側からは厳しい指摘が相次いだ。
外岡・県危機管理監は、「検査体制の合理化を進める中で、安全性確保の意識が十分でない部分があったのでは」と指摘した上で、「いま一度、安全への認識を現場と共有し、不具合が判明した場合はしっかり公表する姿勢を保ってほしい」と求めた。
出典
『不適切な施工119カ所 浜岡原発3、4号機ベント金具』
http://www.at-s.com/news/article/social/shizuoka/hamaoka/329573.html
(ブログ者コメント)
〇NHKで報じられた部長の話し、詳しくは下記。
「請負の皆さんからも、非常に難しいし行程的にも厳しいという意見をいただきながら解決できなかったことは、非常な教訓だと思っている。埋め込み金物そのものの重要性も社内で伝承していきたい。」
〇中部電力HPに掲載されている資料は下記。
https://www.chuden.co.jp/resource/ham/290216fvumekomikanamono.pdf
2016年11月3日3時0分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県立近代美術館(高崎市)は2日、空調設備の配管からの水漏れが原因で、収蔵品の絵画に水滴が落ち、しみができたと発表した。
作品は、群馬を代表する画家山口薫(1907~68)が31年に描いた油絵(時価推定100万円)で、所有者が同館に預け、保管されていた。
同館などによると、水漏れに気づいたのは10月13日午前10時半ごろ。
学芸員が週1回の点検で、2階の収蔵庫に入った際、天井から水滴が落ちているのを見つけた。
収蔵庫の上の階には空調機械室があり、配管から水が噴き出して床にたまっていた。
その水が床に染みこみ、階下の収蔵庫の天井からもれて、下に置いてあった作品「猪狩先生像」(縦約46cm、横約38cm)にかかり、額縁や画にしみがついた。
他の作品に被害はなかった。
水漏れの原因は、半年前に交換した配管のストレーナーにサビなどの異物がたまり、水流の勢いで鋳鉄製のふたをこすり、穴があいたらしい。
美術館によると、このストレーナーは、設計で指定された国交省仕様とは違い、一般向けの製品だったという。
また、工事完成前の試運転も半日だけだった。
業者は、「発注の過程で手違いがあり、検品でも違う部品がきていたのを見落としてしまった」、「配管をクリーニングしており、半日の試運転でゴミが取り切れると思っていた」などと説明したという。
東京国立近代美術館工芸館でも、展示スペースの上階に空調機室があり、水が流れる配管があるため、水漏れ対策として、空調機室の床には、万一の漏水を検知して通報する装置を付けているという。
県立近代美術館も、再発防止のため、空調室の床の防水を施し、これまで週1回だった収納庫などの点検を、毎日するという。
工事をした業者には、配管の改修や絵画修復の費用を求めた。
作品は原状回復できるといい、同館は所有者に謝罪し、修復することで了解を得たという。
同館隣の県立歴史博物館でも、5年前に空調設備などの不具合があり、国指定重要文化財などにシミが付く問題が起きた。
博物館は全館を改装して、今夏に再オープンした。
県立近代美術館の館長を兼務する佐藤・生活文化スポーツ部長は、「今後は水漏れへの十分な対応をして、収蔵品への影響がないようにしたい。ご迷惑をかけた」と話した。
出典
『群馬)県立近代美術館の寄託作品にシミ 空調水漏れで』
http://www.asahi.com/articles/ASJC24QGLJC2UHNB007.html
11月4日9時53分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
群馬県立近代美術館は、2日、空調用の温水管から水が漏れ、収蔵庫に保管されていた油彩画1点が損傷したと発表した。
温水管の更新作業を行った業者のミスが原因といい、絵の修復費用などは業者が負担する。
損傷したのは、県を代表する画家、山口薫(1907~68年)の「猪狩先生像」(推定約100万円)。
所有者から同館に寄託され、2階の収蔵庫でラックにつるして保管していた。
10月13日、温度点検のため収蔵庫に入った学芸員が、天井から水がしたたって床に広がり、絵にもかかっているのを発見。
絵の左側に縦約20cmの水滴跡がつき、額縁も左上と左下部分がぬれた。
同館が調べたところ、収蔵庫のほぼ真上にある3階の空調機械室で、異物を濾過する温水管の部品に穴が開き、水が漏れていた。
この部品は、昨年10月から今年3月にかけて更新されたが、更新されなかった他の配管から流れてきた異物によって摩耗したとみられる。
工事は、K社(前橋市)が担当した。
同館によると、終了時に、既存の配管の劣化を点検する作業が不足していた。
また、穴が開いた部品は、同館側が指定した、摩耗しにくい国交省仕様でなく、一般仕様の製品が使われていた。
いずれも同社のミスという。
絵は、約3か月で修復される。
配管の修理に伴う臨時休館などの影響はない。
同館は、「通常では考えられない事故。十分な点検を行い、再発を防止したい」としている。
出典
『空調水漏れ、美術館の油彩画1点損傷…業者ミス』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20161102-OYT1T50148.html
2016年4月28日22時20分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4月29日2時12分にNHK福岡NEWS WEBから、4月30日10時56分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
福岡市博多区の市立板付中学校で、トイレや図工室の手洗い場で使った後の再利用水が飲料用の水などに使われていた、と市が28日、発表した。
市は、滅菌処理をしており、全校生徒496人に聞いた結果、健康被害の報告はなかったと説明している。
市によると、再利用水は、本来、トイレや図工室、家庭科室の手洗い場の水を消毒したうえで、トイレの洗浄に使う。
だが、市内の水道設備業者が、2014年6月~10月、トイレの改修工事で再利用水と上水の既設管と新管を地下でつなぎ合わせる際、取り違えて接続した。
その結果、約1年半にわたり、校内の10カ所50の蛇口で再利用水が使われていた。
飲むのも、禁じられていなかったという。
同校の教諭が水の濁りに気付き、14日に市に報告して発覚した。
20日から使用をやめている。
市が水質調査したところ、濁りやにおいはあるが、大腸菌などの数は、健康被害を起こす基準を下回っていたという。
市内69の学校で緊急点検をした結果、同じような間違いはなかったという。
出典
『トイレで手洗いに使った水、誤って飲用に 福岡の中学校』
http://www.asahi.com/articles/ASJ4X6HSLJ4XTIPE046.html
『再利用水が誤って手洗い用に』
http://www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/20160429/4951761.html
『福岡の中学校 飲み水にトイレ洗浄水 水道管接続誤る』
http://mainichi.jp/articles/20160430/k00/00e/040/137000c
(ブログ者コメント)
○NHKでは、記者会見でフリップを使いながら説明する様子が映されていた。
当該フリップによれば、1階床下で両配管が立ち上がっており、床の直下にあるユニオン部?で、2つの配管を誤接続した模様。
○それにしても、なぜ誤接続したのだろう?
間違いを誘発するような位置関係だったのだろうか?
2015年11月12日11時32分に読売新聞から、『「百年建築」のはずが・・・市役所で雨漏り』というタイトルで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
総事業費103億円をかけて2010年3月に竣工した東京都の立川市役所新庁舎で雨漏りが立て続けに発生し、問題となっている。
新庁舎は地上3階、地下1階で、米軍旧立川基地跡地の約1万1000m2の敷地に建てられた。
耐久性や環境に配慮した「100年建築」をうたっており、屋上には約360枚の太陽光パネルや雨水をトイレに利用する装置などが設置されている。
市総務課によると、竣工間もない11年春の大雪の際、最初の雨漏りが起きた。
太陽光パネル周辺の防水工事が不十分で、太陽光パネルの隙間に積もった雪の雪解け水があふれ、吹き抜けの天井から1階ロビーまで水が滴り落ちた。
この時は、施工した戸田建設(中央区)が修繕工事を行い、すぐに収まったという。
しかし、14年秋頃から現在まで、大雨のたびに屋上の空調室から続くダクト付近から雨漏りが発生。
何らかの原因で、空調室に雨水が入り込んでいるとみられるが、まだ解消のめどはたっていない。
同社は不具合を認めており、無償で修繕工事を行うという。
市では、書類がぬれたりパソコンが壊れたりする損害は出ていないが、雨漏りのたびに1階ロビーにバケツやぞうきん、コーン標識を置くなどの対応を迫られている。
中野・総務課長は、「100年持たせるといって造ったのに、市民が利用するロビーで雨漏りなんてみっともない。業者には早急な対応を要請している」と話している。
戸田建設は、「雨漏りがあったことは事実。市民の皆さまにご迷惑をかけ、申し訳ない」としている。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/20151112-OYT1T50024.html
2014年10月31日16時50分に朝日新聞から、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
名古屋市の発注で水道管工事があった220カ所で道路にひびがあることがわかった。
工事後の埋め戻しに使う材料に指定外の物質が混ざったのが原因とみられ、市はひびを直すよう、施工業者に指示をする。
市上下水道局によると、ひびが見つかったのは、同市の千種や南など7区のほか、同局の給水区域である愛知県北名古屋市、清須市内の道路。
ひびは幅約1cmで、断続的に約100m続く所もある。
同局が2009~12年度に老朽化した水道管の取り換え工事を発注した場所で、名古屋市内の複数の業者が担当した。
昨夏以降、同局に市民から通報が相次いだため調査。
工事後の埋め戻し材に、鉄鋼精製時に生じる「鉄鋼スラグ」が混ざっていた。
スラグ内の生石灰が水を吸って膨らみ、路面がひび割れたとみられる。
工事契約では、埋め戻しに採石した天然の材料を使うよう指定され、スラグは指定外。
業者は聞き取りに対し、現場の資材置き場に敷くスラグを「誤って搬出した」、「ダンプで一緒にすくってしまった」などとし、故意ではないと説明しているという。
市は、スラグに反応する磁石で工事現場を検査するほか、業者に再発防止の徹底を指導する。
出典URL
http://www.asahi.com/articles/ASGB034JNGB0OIPE004.html
2014年10月2日23時13分に山陽新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10月3日付で読売新聞岡山版から、10月2日19時14分にNHK岡山からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
津山市は2日、市環境事業所(同市小桁)のごみ焼却場から、鉛などの重金属やダイオキシンを含んでいる可能性がある汚水が吉井川に流出したと発表した。
少なくとも昨年10月以降、今年9月まで断続的に排出されたらしく、市は運営を委託している民間業者から事情を聞いている。
水質への影響や流出量は調査中。健康被害などは報告されていないという。
市によると、9月29日、市民が「焼却場東側の排水路に茶褐色の水が流れている」と通報。
調べた結果、焼却灰貯留設備から汚水升へつなぐホース(直径7.5cm)を、委託業者が隣の雨水升へ接続したため、排水路を経て汚水が川に流出したことが分かった。
翌30日にも、同じ排水路で8月6日に黒い水が流れていたとの通報があり、調査。
ごみ収集車洗車場沈殿槽の汚水が、配管にごみなどが詰まってあふれ、雨水升に流れ込んでいたという。
市は岡山県に報告。県の立ち入り調査を踏まえ、今後、雨水升や排水路の清掃などを行うほか、内部調査委を設置して詳しい原因などを調べる。
焼却場は1976年に整備され、一般ごみを処分。
ごみの焼却灰を一時、保管した後、トラックで三重県に運んで最終処分していて、飛散を防ぐために灰の上から撒いていた水が漏れ出したという。
焼却灰貯留設備のホースは昨年10月に可動式に変更。
焼却灰を取り出す際、処理槽から外すようになっており、再装着時に誤って雨水貯水槽側に取り付けられたらしい。
最大で1日約2000ℓの汚水が流れる。
出典URL
http://www.sanyonews.jp/article/77239/1/
http://www.yomiuri.co.jp/local/okayama/news/20141002-OYTNT50339.html
http://www.nhk.or.jp/lnews/okayama/4025059131.html?t=1412280606844
2014年3月21日3時0分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3月21日付で日本海新聞から、3月21日14時46分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
鳥取大医学部は20日、付属病院(米子市)の改修工事中の第二中央診療棟(8階建て)で、業者が屋上の水槽に水道水と工業用水の配管を間違えて接続し、昨年12月28日から今月18日まで工業用水を飲み水として供給していたと発表した。
水質調査の結果、大腸菌などは検出されず、水道水の基準とほとんど変わらない結果だったといい、これまで、職員や外来患者から健康被害の報告はないという。
水質検査は週1回行っているが、ミスに気付かなかった。
同大によると、工業用水はトイレ洗浄用。工事業者が、老朽化した配管を取り替える際に誤って接続した。
誤って供給されていたのは施設の1~3階フロアの3分の1の範囲で、精神科前トイレなどの洗面器30台と事務室などの流し台6台。
水道水を治療に使用することはないが、職員らが飲むことはあったという。
4階以上は工事中で、利用者はなかった。
18日に塩素注入装置を取り換えた際の水道水の塩素濃度測定で、残留塩素濃度の数値が、通常1ℓあたり0.2mgのところ0.6mgと高かったため、調査の結果、配管ミスがわかったという。
工業用水のほうが残留塩素濃度が高いという。
大学側は誤接続の原因について、「施行業者が配管を色分けするなどの措置を取っておらず、最終チェックも適切に行っていなかった」と指摘している。
出典URL
http://www.asahi.com/articles/ASG3N5QR9G3NPUUB00S.html
http://www.nnn.co.jp/news/140321/20140321004.html
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20140321-OYT1T00365.htm
2013年12月12日付で読売新聞から、12月11日23時6分にNHK山形から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
米沢市は11日の市議会産業建設委員会で、同市八幡原の八幡原中核工業団地の事業所に、上水に誤って工業用水を供給していたことを明らかにした。
2つの事業所へ水道を引く際、担当職員が工業用水の水道管を上水用の管と取り違えたことが原因。
事業所側は飲料用に利用しておらず、従業員に健康被害はなかった。
市施設課によると、誤って供給していた期間は2011年4月~13年11月。
11年2月に職員が誤って接続したのが直接の原因だが、1993年に市が上水と工業用水の水道管を敷く際、工業用水道の仕切り弁に上水道用の蓋をしていたため、勘違いしたという。
米沢市は通常、上水道と工業用水を区別するため、市のマークの入った蓋を上水道の水道管のバルブにつけている。
市の工業用水は、水窪ダムから取水後、塩素などで消毒せず、そのまま流している。
事業所側は、水に濁りがあるので飲まないよう従業員に指示していたが、今年11月13日に「濁りがあまりにもひどい」と市に通報。同課職員が残留塩素を測定したが、全く検知されなかったため、水道管の接続状態を確認したところ、誤接続が判明した。
市は事業所側に謝罪し、すでに上水道管への接続工事を終えている。
同課の佐藤課長は、「市民の安全に関わる重大な事案で、健康被害がなかったのが不幸中の幸い。これからは給水開始時に残留塩素測定を行い、取り違えのないようにしたい」と話した。
出典ULR
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamagata/news/20131211-OYT8T01536.htm
http://www.nhk.or.jp/lnews/yamagata/6023744481.html?t=1386801508119
(ブログ者コメント)
濁りがあるので飲まないよう指示していた件、指示した時点で異常と感じ、市などに連絡しなかったのだろうか?
最初の1~2日であれば、工事の影響などで濁っていると思って不思議ではないが、それが何日も続くようなら、異常と感じると思うのだが・・・?
そのうち澄んでくるだろうと思っているうち、いつの間にか濁っているのが当たり前になってしまった・・・そういうことだったのだろうか?
もしそうなら、慣れによって異常を異常と感じなくなる、一種のヒューマンエラーと言えるかもしれない。
2013年8月24日10時3分に大分合同新聞から、8月24日14時40分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
佐伯市は23日、同市蒲江竹野浦河内の1世帯に約11カ月にわたり、浄水施設で消毒される前の水を供給していたと発表した。
市によると、この家に住む夫婦と頻繁に訪れていた娘夫婦4人が下痢などを発症、通院したという。
定例会見で西嶋市長が説明。
市の簡易水道管路の図面が間違っていたため、2011年に市の指定業者が引き込み工事を行った際、工事業者が住宅に水を引き込む給水管を、地下水などを浄水施設に送るための導水管につないでいたことが原因という。
業者が工事の際に使った管路図は、配水管を青、導水管を赤で表示すべきなのに、入れ替わっていた。
管路図は、08年度に市職員が作成した図面を基にしており、この図面が間違っていたという。
この家庭の近くでは配水管と導水管が平行して埋設されており、いずれもポリエチレン製で口径10cm。市は2つを取り違えて記録していた。
市は治療費と慰謝料など4人計約52万円を支払う方針で、9月の市議会定例会に関連議案を提案する。
未消毒の水が供給されていたのは2011年12月6日から12年10月18日まで。
水道水が濁っていると夫婦から市に連絡があり、誤接続に気付いた。
西嶋市長は「あってはならないこと。二度と起きることのないよう対策を取る」と話した。
出典URL
http://www.oita-press.co.jp/localNews/2013_137730655808.html
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130824-OYT1T00472.htm
2013年8月3日付で東京新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR東日本横浜支社は2日、東京都町田市の町田駅と横浜市中区の桜木町駅で、排水管が誤って接続されていたため、職員が使う風呂などの汚水が10~20年間、近くの川に流れ出ていた、と発表した。
町田市の指摘で発覚した。
JRでは,2009年3月にも東京都北区の王子駅で、トイレの排水管の誤接続で近くの石神井川に40年以上、汚水が流れていたことが発覚した例がある。
同支社は、同様の誤りがないか点検を検討している。
町田駅の件は7月末に判明していたが、公表は2日後だった。同支社は、すぐに公表しなかった理由を「調査結果を踏まえて改善策を検討し、市に報告していたため」と説明している。
同支社によると、町田駅構内にある「横浜保線技術センター町田事務所」の職員用の風呂と洗濯機の排水管が、誤って雨水が集まる「雨水ます」につながれており、排水が近くの境川に流出していた。
03年に風呂などを新設した際の誤工事で、1日およそ700ℓの汚水が約10年間、流れ込んだとみられる。
7月31日夕方、境川を管理する都南多摩東部建設事務所から町田市に「(同市原町田の境川にかかる)橋付近の水が白濁している」と連絡。
市の調査で、町田駅から汚水が流れ出ていると確認できたため、流出源を特定するようJRに行政指導した。
JRはその日のうちに流出経路を確認し、翌8月1日に市に報告。市やJRが公表したのは2日になってからだった。
桜木町駅でも職員用トイレなど計3カ所の排水管が誤って雨水ますにつながれ、近くの大岡川に流れていた。
今月2日朝、駅の改修工事で業者が雨水ます周辺の床をはがして判明した。
1993年の増築工事の際に誤ってつないだためで、1日約200ℓの汚水が20年間、川に流れ出ていたとみられる。
接続工事をしたのは、町田駅のケースとは違う業者だった。
汚水の流出が判明後は両駅とも対象施設を使うのを見合わせ、いずれも2日までに切り替え工事を済ませた。
同支社広報室は「市民や関係者にご迷惑をかけて大変申し訳ない。今後、再発防止に努める」としている。
出典URL
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013080302000236.html
(ブログ者コメント)
配管工事完了連絡を受けた際には、発注側が現場に出向き、正しく接続されていることを確認するのがスジ。
確認し忘れたのだろうか?それとも小規模工事は業者におまかせといったところがあったのだろうか?
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。