2019年5月29日17時56分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪・ミナミのホストクラブで働いていた田中さん(当時21)が急性アルコール中毒で亡くなったのは接客中に多量の飲酒を強要されたからだとして、堺市の両親が労災認定を求めた訴訟の判決が29日、大阪地裁であった。
内藤裁判長は、飲酒死は業務が原因だったと認め、遺族補償給付などを支給しないとした国の処分を取り消した。
原告側代理人の松丸弁護士は、「飲酒を伴うサービス業務中の事故を労災と認めた初めての判断ではないか」としている。
判決によると、田中さんは2012年4月ごろから大阪市中央区のホストクラブに勤務。
場を盛り上げる「ヘルプ」として、店の先輩ホスト2人と同じテーブルで接客した後の同年8月1日午前7時半ごろ、店内で泡を吹いて倒れているところを発見され、病院に搬送されたが亡くなった。
判決は、客の証言から、田中さんが先輩ホストらから「なにチビチビ飲んでんねん」などと、濃い焼酎やテキーラを飲むよう強要されたと認定。
店のナンバーワンホストで指導的立場だった先輩ホストらによる強要は、拒絶が極めて困難であるうえ、酒を消費して店の売り上げ増加につながる行為だったとして、業務の一環にあたると判断した。
国側は、「店は過度の飲酒を禁じていたが、田中さんは酔って店に来て、在庫の酒を自分の判断で大量に飲んでいた」などと業務との関係を否定したが、判決は、ホスト間のライン上のやりとりから、「多量の飲酒を伴う接客業務が行われることが事実上黙認される状況だった」として退けた。
厚労省補償課は、「内容を検討し、関係機関と協議して判断したい」とした。
田中さんの両親がホストクラブの経営会社などに損害賠償を求めた訴訟では、会社側に約7400万円の支払いを命じた今年2月の大阪地裁判決が確定している。
出典
『飲酒強要されて死亡、ホストの労災認める 大阪地裁』
https://digital.asahi.com/articles/ASM5Y51FRM5YPTIL017.html?rm=503
5月29日15時41分に産経新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
田中さんは店内で飲酒を強要され嘔吐した後、暴行されてさらに酒を飲まされ、急性アルコール中毒で死亡した。
内藤裁判長は判決理由で、店内では多量の飲酒を伴う接客が事実上黙認されており、田中さんは先輩ホストからの飲酒強要を拒絶できない立場だったと指摘。
接客中の飲酒は「ホスト業務の一環と認められる」とし、急性アルコール中毒は「ホスト業務に伴う危険が現実化した」と判断した。
田中さんの死亡をめぐっては、両親がホストクラブの経営会社(清算)らを相手取り、8600万円の損害賠償を求めて提訴。
大阪地裁は今年2月、経営会社の使用者責任を認め、会社側に約7300万円の支払いを命じている。
出典
『ホストの急性アル中死は「労災」 大阪地裁、業務との因果関係認める』
https://www.sankei.com/affairs/news/190529/afr1905290035-n1.html
5月29日17時52分に日本経済新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
両親は2013年6月、大阪中央労基署に労災申請したが、同年11月に不支給とされた。
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2016年に当時の店の責任者ら2人が業務上過失致死の疑いで大阪府警に書類送検されたが、いずれも不起訴となり、両親は検察審査会への不服申し立てを検討している。
出典
『ホスト一気飲み死亡は労災 「飲酒は業務の一環」大阪』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45419380Z20C19A5AC8Z00/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。