2022年11月30日13時25分にNHK青森から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
皮膚の下に寄生虫が入り込み、かゆみや腫れなどを引き起こす「顎口虫(がっこうちゅう)」による症状を訴える人が青森県内で確認されました。
同様の症状を訴える患者は三八上北地方を中心に急増し、その多くはシラウオを生のままで食べていたということで、県は、淡水魚を食べる際は加熱するよう注意を呼びかけています。
青森県によりますと、ことし9月から今月にかけて、三八上北地方を中心に、皮膚のかゆみなど訴え、医療機関を受診した人がおよそ130人に上り、一部の患者からは、寄生虫の一種、「顎口虫」が検出されました。
この「顎口虫」の幼虫が寄生した淡水魚などを加熱せずに食べた場合、幼虫が皮下組織に移動し皮膚のかゆみや腫れなどの症状が出るほか、最悪の場合、目や脳神経にまで移動し、失明やまひなどを引き起こす場合もあるということです。
治療については、一般的に虫を駆除する薬が用いられますが、外科的に虫を摘出する場合もあるということです。
また、患者の多くは、シラウオを加熱せず生のまま食べたということで、県はシラウオを含む淡水魚を食べる際には加熱するよう注意を呼びかけています。
また県は、ことし9月以降に加熱しないで淡水魚を食べたことがあり、かゆみや痛みを伴う皮膚の線状の腫れなど、体調不良を感じた場合は、速やかに医療機関を受診するよう呼びかけています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/aomori/20221130/6080018099.html
(ブログ者コメント)
〇顎口虫について調査したところ、平成13年に秋田市で起きた発症事例や顎口虫の生活環などについて、愛知県衛生研究所からわかりやすい情報がネット配信されていた。
ただ、生食かどうかの記載はなかった。
以下は当該情報。
外来種のブラックバス(オオクチバス)の刺し身を食べた秋田市内の女性(60)が、寄生虫病の一種「日本顎口虫(がっこうちゅう)症」を発症していたことが4日までに分かった。
ブラックバスによる寄生虫発症の確認は国内初。
確認した秋田大医学部寄生虫学教室によると、女性が食べたのは、昨年5月に秋田市郊外の農業用貯水池で釣られたブラックバス。
3週間ほどして腹部に幅2、3mmの数本のミミズばれができ、最長で約40cmほどになった。
駆虫剤を飲ませ、症状は約2カ月後に治まったという。
女性が自宅で冷凍保存していた残りの魚肉を検査したところ、寄生虫の幼虫を確認した。
その後、同じ池で釣った9匹のうち、6匹からも寄生虫が見つかった。
日本顎口虫は皮膚の下などを移動し、引っ掻いたような皮膚の炎症を起こす。
重症化するケースはないというが、同教室は「絶対に生で食べないで」と、注意を呼びかけている。
在来魚などを食べるブラックバス問題は各地に広がっている。
秋田県水産振興センターの杉山・内水面利用部長は「釣って、食べ、駆除しようという運動が全国で進んでいる。今後の駆除活動にどう影響するかが心配だ」と話している。
(Asahi.com,H14.4.4を一部改変)
https://www.pref.aichi.jp/eiseiken/5f/gnathostomiasis.html
〇生食用のシラウオはスーパーでも売られているし、鮎や岩魚などの刺身を出す店は全国にあまたある。
しかし、寄生虫で発症したという報道は、さほど聞いた覚えがない。
海水魚のアニサキス中毒は、よく聞くのに・・・。
海水魚の生食量は淡水魚の生食量にくらべ、はるかに多いから目立つ・・・ということだろうか?
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。