2019年9月22日に掲載した第2報がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第3報として掲載します。
第2報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/10014/
(2019年10月28日 修正3 ;追記)
2019年10月20日6時0分に西日本新聞佐賀版から、油による被害を受けた住民に対する会社からの損害補償説明会(第1回)が開かれたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
S鉄工所は19日、家屋が油被害で損傷した206軒の住民を対象にした初の説明会を同町役場で開始し、補償額を提示した。
鉄工所は金額を公表していないが、参加者によると補償額は被害規模に応じ最大で250万円。
鉄工所は月内から各戸を回って早急に合意を得たいとする一方で、金額交渉には応じない姿勢を示した。
説明会では提示額や対応などに不満の声も上がったという。
町によると、油の影響による家屋被害は、19日現在で全壊77軒、大規模半壊72軒、半壊1軒、床下浸水56軒に上る。
この日の説明会は特に被害の大きい下潟地区など94軒を対象に、4グループに分けていずれも非公開で開いた。
鉄工所によると、説明会では坂田社長が油流出で被害を与えたことを謝罪し、同社幹部が補償内容を説明した。
参加者によると、町が判定した全壊で250万円、大規模半壊は200万円、半壊が100万円、床下浸水は80万円を一律に支払うという。
説明を聞いた下潟地区の公務員男性(61)は、自宅が1・3メートルまで油混じりの水に漬かり「全壊」と判定。
鉄工所から提示された補償金額に「鉄工所としては精いっぱい頑張ったと思うが、(大雨で鉄工所から油が流出した)約30年前にもっと鉄工所に厳しい対応をしていれば今回のようにはならなかった」と悔しさをにじませ、補償を受け入れるかどうか家族と相談して決める。
男性によると、説明会では同地区住民から「補償金額が低い」「ごね得は許すな」などの怒声も飛び交ったという。
同地区で自宅が「全壊」とされた50代女性は「金額に納得した訳ではないが、災害だから仕方がない部分もある」と複雑な心境を語った。
参加者によると、約30年前に今回と同様に油を流出させた鉄工所側に「次は絶対に起こさないと約束してくれ」と誓約書を求める声もあったという。
20日の説明会は午前9時から開く。
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/552548/
10月19日21時1分に日本経済新聞からは、農地などに対する補償は別途検討という、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
町と佐賀鉄工所(佐賀市)は19日、町役場で被災者向けの説明会を開き、鉄工所は住宅被害の程度に応じた補償額を提示した。
対象は町内の約200世帯。
町は生活再建支援金として、1世帯当たり最大300万円が支給されるほか、最大10万円の見舞金を支給する方針を示した。
鉄工所は油流出の経緯や再発防止策について説明した。
農作物や農地について、県による土壌のサンプリング調査の結果に基づき補償内容を検討する。
・・・・・
〔共同〕
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO51195780Z11C19A0CZ8000/
(2019年12月2日 修正4 ;追記)
2019年11月30日22時4分に佐賀新聞からは、被害農家への賠償も大枠で合意したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8月下旬の記録的大雨による佐賀県大町町の工場からの油流出被害で、流出元の佐賀鉄工所と被害農家側が30日、農業共済制度で補償されない被害分を鉄工所が負担し、見舞金として支払うことで大枠合意した。
鉄工所は「農家の損失はカバーできる」としており、年内に支払う方針。
町と鉄工所によると、油は約100ヘクタールに広がり、農地は約40ヘクタールに被害が出た。
鉄工所によると、30日に説明会を開催し、16戸の農家が参加。
農業共済制度では、平年の収穫量を基にコメは9割、大豆は7割が補償されるが、被害額のうちカバーされない分を鉄工所が負担する。
https://www.saga-s.co.jp/articles/-/460391
(2020年2月28日 修正5 ;追記)
2020年2月27日12時16分にNHK佐賀から、敷地外への油流出が確認されて以降1時間余り、流出防止用シャッターが閉められていなかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
流出元となった工場東側のシャッターが、外部への油流出が確認されたあとも1時間あまり開いたままになっていたことが、当時の状況を記録した内部文書でわかりました。
この間に大量の油が拡散したとみられます。
NHKが入手した佐賀鉄工所の内部文書は、去年8月28日の油流出の対応にあたった関係者への聞き取り調査の結果をまとめたもので、当時の工場内の動きが具体的に記録されています。
それによりますと工場では、過去に小規模な浸水被害を起こした用水路から油がある建屋を守るため、建屋西側と北側のシャッターを閉め、土のうを積むなどの対策がとられていました。
しかし、あふれた水が建屋に流れ込み、午前5時には建屋内部の水位が40センチに達して装置から油が流出し、6時半には工場の敷地外への流出が確認されました。
一方、文書には午前7時45分に「東側の重量シャッターを閉める」とあり、外部への流出確認後も1時間あまりシャッターが開いたままだったことがわかります。
これについて佐賀鉄工所はNHKの取材に対し、「対策は流入を防ぐことをメインに考えていた」と文書で回答しましたが、この間に大量の油が拡散したとみられます。
企業の防災対策に詳しい名古屋工業大学の渡辺研司教授は、「想定外の事態に誰がどのような指示系統で行動するのか、備えの甘さが出たと考えられる。マニュアルを作成し、普段から訓練をして具体的な行動につなげるべきだ」としています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/saga/20200227/5080005122.html
(ブログ者コメント)
以下は、映像の5コマ。
(2020年3月2日 修正6 ;追記)
2020年3月2日8時38分に佐賀新聞から、北側と西側のシャッターは豪雨前日に閉めたが東側シャッターは過去に水の流入経験がなかったので閉めなかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
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鉄工所によると、建屋の北側と西側のシャッターは、水の流入を防ぐため、豪雨発生の前日に当たる27日の夕方ごろに閉めていた。
ただ、東側のシャッターについては「これまでの経験上、東側から水が入ってきていなかった」(担当者)として、翌28日午前7時45分ごろに閉めたという。
午前5時ごろに油槽からの油流出を確認していた。
担当者は「東側のシャッターからも油が流出していることは間違いないが、東側を閉めていたとしても流出はしていたのではないか」と話している。
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https://www.saga-s.co.jp/articles/-/494898
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。