2020年11月27日に掲載した元記事がブログ運営会社の字数制限に抵触しましたので、ここに新情報を第2報修正6として掲載します。
第1報(1/2、2/2)は下記参照。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/11211/
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/11210/
(2023年1月26日 修正6 ;追記)
2023年1月19日10時0分に毎日新聞からは、GPSの岩礁表示を見落としたなどと記された運輸安全委の調査報告書が公表されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国の運輸安全委員会は19日、事故原因についての調査報告書を公表した。
報告書によると、船長は航行中、近くにある島について教員が子どもたちに説明しているのを聞き、その島の東側を見てもらおうと航路を変更。
瀬戸大橋の橋脚の間を通過しようとした。
船の位置が確認できる「GPSプロッター」の画面には橋脚間に岩礁があることが表示されていたものの、見落としたという。
また、岩礁は満潮時に水没する「干出岩」だったため、目視で見つけることもできなかった。
船長は、これまでも現場周辺海域を航行していたことから、岩礁の位置などを把握できていると思い込み、法令で定められた出航前の水路調査をしていなかった。
さらに、国に届け出た安全管理規定では、危険な場所を示す「避険線」が記入された海図が船内に備え付けられていることになっていたが、それもなかった。
T海上タクシーは安全統括管理者による従業員への定期的な安全教育も実施していなかったといい、運輸安全委は報告書で「安全管理規定および関係法令の理解が十分ではなかった」と指摘した。
事故を巡っては高松区検が21年3月、船長を業務上過失往来危険と業務上過失傷害の罪で高松簡裁に略式起訴。
高松簡裁は罰金40万円の略式命令を出した。
https://mainichi.jp/articles/20230119/k00/00m/040/009000c
1月19日12時25分にYAHOOニュース(瀬戸内海放送)からは、GPSを拡大表示して確認しなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故の直前に船内で教員が児童に対して岩黒島の東側の建物の話をしていたため、船長はその景色を見せようと、急きょルートを変更したということです。
そして、「船長がルートを変更する時にGPSを拡大表示して航路を確認しなかった」ことと、「年に数回この海域を航行していたため出港前に水路調査をしていなかった」ことが事故の原因だとしています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/bfe4d6048ab24822944eacbdac695a4416bc80e5
1月19日11時52分にYAHOOニュース(岡山放送)からは、目視で他の船がいないことは確認していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国土交通省の運輸安全委員会が1月19日に公表した事故調査報告書によると、小型船の船長は事故直前、当初予定していた航行ルートからは見えない島の景色を児童に見せようと、急遽ルートを変更。
目視で他の船がいないのを確認し、航行に支障はないと考えていましたが、水面下にあった岩の存在に気付かず乗り上げたことが事故の原因と結論付けられました。
報告書では、今後の再発防止策として、海図などによる航行前の水路調査や水域の状況を計測し表示するGPSプロッターの適切な活用などを船長に要請しています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/06e47f05d05af6790844ad2c32a6383aefeace37
(ブログ者コメント)
報告書2/34ページには、GPS画面には岩礁の存在が小さいながら表示されていたと記されている。
船長が、オソワイ・・・と称する最低水面からの高さ約200cm の干出岩の存在に気付かなかったのは、進路確認の目的でGPSプロッター画面を一瞬見たとき、画面を300m縮尺スケールの状態から拡大表示して確認することはせず、同干出岩の画面表示が小さかったこと、及び本事故発生当時は同干出岩が水面下にあり目視できない状態であったことによるものと考えられる。
http://www.mlit.go.jp/jtsb/ship/rep-acci/2023/MA2023-1-3_2020tk0012.pdf
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。