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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2020430119分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

香川県内で交通死亡事故が多発している。

 

県交通安全県民会議の会長を務める浜田恵造知事は27日、今年3回目となる「交通死亡事故多発緊急事態宣言」を発令した。

 

香川県は人口当たりの交通事故死亡者数で、全国の都道府県でワースト1位となっている。

 

なぜ、県内で交通死亡事故が多発しているのか、原因を探った。

 

県警交通企画課によると、県内の今年の交通事故死者数は23人(428日正午現在)で、前年同時期と比べて10人多い。

 

34月の交通死亡事故は、外出自粛要請の影響で交通量が減少する一方、速度超過の車両が増え、中央分離帯などに激突する単独事故が多発。

また、横断歩道がない道路を渡ろうとして、車にはねられて死亡するケースもあったという。

 

さらに、交通事故死者数23人のうち高齢者は18人で、前年比の約3倍と、大幅に増加している。

 

県内に住む高齢者のうち、半数以上が高齢者のみの世帯で暮らしていることから、同課は「高齢者たちに交通マナーの注意を促し、支えてくれる若者たちと接触する機会が減っているためではないか」と分析している。

 

県内の自治体では、高齢者の事故防止への取り組みも進められている。

 

高齢者の免許保有者率が高い善通寺市では、4月から高齢者を対象に、アクセルとブレーキの踏み間違いによる急発進を抑制する安全装置の購入補助を始めた。

 

琴平町も4月から、同様の補助を導入している。

 

また、人口10万人当たりの交通事故死亡者数では、香川県は全国の都道府県で14年連続ワースト10位以内に入っている。

 

今年も427日現在でワースト1位となっており、不名誉な記録が続いている。

 

国際交通安全学会の報告書によると、全国と比較して県内は大規模な交差点の整備が進んでいることが、事故が起きやすい一因になっている。

 

黄色信号で交差点に進入した直進車両が、距離があるため渡る前に赤色に変わってしまい、対向車線から右折する車両と衝突する事故が多いという。

 

このため、県警は自治体などの道路管理者と協力し、停止線をより交差点の内側に設置することで交差点の小規模化を図り、無理な交差点への進入を防ぐように取り組んでいる。

 

取材を進めると、横断歩道を利用し、無理な運転をしなければ防げる事故がほとんどだと感じた。

 

私も県内を運転する機会が多いが、一時停止や左右の確認をしっかりせずに走る車をたくさん見てきた。

 

歩行者も運転者も過信や油断をせず、しっかりと交通ルールを守ってもらいたい。

 

https://mainichi.jp/articles/20200430/k00/00m/040/072000c

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

〇国際交通安全学会が分析し対策を提言している内容については、4年前の下記記事参照。

 

20161225日付 毎日新聞香川版)

 

県内で交通死亡事故が相次ぐ原因について調査していた国際交通安全学会(東京都)が、このほど、分析結果をまとめ、県に七つの提言を行った。

 

事故防止のために、交差点のコンパクト化や、歩行者の動きを考えた横断歩道の配置などを求める内容。

 

県は「提言を参考に関係施策を進めたい」としている。

 

今年の県内交通事故死者数は12月21日現在、60人。

10万人当たりで全国ワースト3位。

2011年、12年に2年連続で全国ワーストを記録したことを受け、同学会研究チームが13年から、調査研究を行っていた。

 

同学会の発表によると、県内の死亡事故の特徴の一つは、交差点周辺での発生が多いこと。

 

車両走行状況を分析した結果、規模が大きい交差点では、交差点内の空間が広いことが、車両の走行位置のばらつきを招き、事故につながりやすいことが判明した。

 

昨年1月、研究チームの提案で丸亀市内の交差点1カ所で、停止線の位置を中心部に寄せ、さらに右折時の指導線を路面に表示した。

 

各車両の走行位置がほぼ一定になるとともに、交差点への進入速度も遅くなり、事故防止効果があったという。

 

提言では、高松・中讃地域の38の交差点をコンパクト化させると、歩行者が関係する事故の約65%、全体でも35%以上の事故削減が見込めるとしている。

 

また提言には、歩行者の動きを考慮した横断歩道の配置も盛り込まれた。

 

車道横断中の歩行者が事故に遭った事例を分析すると、5件に1件は商業施設周辺で発生していた。

 

施設出入り口と横断歩道が離れている場所では、近道をしようと、横断歩道のない場所を渡ろうとした歩行者が事故に遭ったと考えられる事例が見られた。

 

研究チームのリーダーを務めた千葉工業大の赤羽弘和教授(交通工学)は、「香川県は規模の大きな交差点が多く、事故のリスクが高い。事故対策で道路が少し不便になっても、安全性のためと理解してもらえるよう、行政が説明していくことも大切だ」と指摘。

 

県くらし安全安心課の赤松課長は、「便利さのために安全性がないがしろになっている交差点があるとの指摘もいただいたので、提言を念頭に対策を考えたい」と話した。

 

https://mainichi.jp/articles/20161225/ddl/k37/040/207000c?pid=14509

 

〇大規模交差点とは、片側3車線以上の道路が交差する交差点の模様。

 

(中部地方整備局作成資料)

 

平面交差点設計の考え方

 

平面交差点部設計においては、安全性と円滑性を確保するために、交差点、信号、道路標識等の視認に 加えて、交差点内での見通しを確保する必要がある。

 

車線数が片側 2 車線程度の道路同士が接続する交差点の場合、交差点の隅切りは歩行者だまりの視認性を確保しつつ半径を大きくするなどし、左折車両の円滑な交通流の向上を図ることで車両の追突事故を抑制することが考えられる。

 

一方、片側 3 車線以上の道路等が交差する大規模交差点等では、本線の設計速度に準じた設計速度を用いて左折導流路を設計すると導流路半径が大きくなり、これに応じて横断歩道位置もバックすることとなり、 結果的に交差点がより大きくなる。

 

更にスムーズに左折できることから左折車両の速度は高まり、横断中の歩行者の視認が遅くなり左折車両と横断歩行者の接触事故が生じやすい。

 

この様なことから大規模交差点において、隅切り半径を縮小して交差点をコンパクト化することは、左折車両の適切な速度抑制を促すとともに、歩行者の横断時間、横断距離が短くなることから、安全性が高まることに加え、損失時間が短くなり交差点の容量も拡大することとなる。

 

https://www.cbr.mlit.go.jp/road/sekkeiyouryou/pdf/cb003_kikakouzou_v201403.pdf

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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