2023年2月14日16時51分にYAHOOニュース(TBS NEWS)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
きのう、東京・世田谷区の工事現場で起きたコンクリートの壁の崩落事故。
近隣住民に避難指示が出され、いまも避難が続いていますが、なぜ崩落は起きたのでしょうか。
きのう、世田谷区成城の住宅街にある共同住宅の建設現場で、斜面を保護している幅およそ20メートルのコンクリートの壁が崩れ落ちました。
記者:
「こちらが事故のあった工事現場です。
コンクリートの壁が大きく倒れ、ショベルカーが下敷きになっています」
建設現場では掘削作業の途中段階でしたが、当時、作業員はおらず、けが人はいませんでした。
なぜ、崩壊は起きたのでしょうか。
近くに住む男性:
「新しいマンションが建つというふうに聞いておりまして、工事は今年始まったばかりですね。
非常に不安ですよね」
2014年に撮影された写真。
当時は3階建ての建物がありましたが、2017年にはすでに建物が取り壊され、奥と脇にあるコンクリートの壁が確認できます。
そして、きのう発生した崩落事故。
近隣の住民が現場を上から撮影した写真からは、大きなコンクリートの壁が歩道にせり出すように倒れ、手前のフェンスぎりぎりまで土がむき出しになっているのがわかります。
区は、現場の上に位置する建物4棟に倒壊の危険があるとして住民に避難指示を出していて、7世帯16人が知人などの家や区の施設に避難しているということです。
専門家は「工事の際の補強が不十分だった」と指摘します。
地盤リスク研究所 太田英将 相談役:
「掘削工事がトリガーになったというのは多分間違いないでしょうね。
掘削工事のときに土が崩れてこないような、それを土留めというんですけれども、この土留めでは賄いきれず、土留めが壊れたっていうことですね」
では、今後どう対策をとるべきなのでしょうか。
地盤リスク研究所 太田英将 相談役:
「(上の建物に)影響するかどうかをまず見極めることが大事で、今、影響していないということであれば、この崖が崩れないようになんらかの措置をすることによって、それができれば、工事の再開だって可能だと思います」
世田谷区などは、今後、事故の詳しいいきさつを調べる方針です。
https://news.yahoo.co.jp/articles/66e5e017e0bb16dd9c576924f954e23865c1ed60
2月14日9時13分にYAHOOニュース(テレビ朝日)からは、工事関係者が後片付けして帰った直後に崩落したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・
一方、13日夕方、世田谷区の住宅街でも事故がありました。
午後7時すぎ、建物が斜めに倒れていて、重機が下敷きになっているのが分かります。
共同住宅の建設現場でコンクリートの壁が崩れましたが、事故当時、工事は行われておらず、けが人はいませんでした。
近所の人:
「ものすごい音がした。爆裂音というか破裂したような感じ。工事終わって後片付けして(工事関係者が)帰ったすぐ直後。歩道を歩いていた方がいなかったので、それも良かったなと」
警視庁が、現場の責任者などから事情を聴くなど、詳しい原因を調べています。
(「グッド!モーニング」2023年2月14日放送分より)
https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000287497.html
2月13日19時23分にNHK首都圏からは、土砂災害警戒区域には含まれていないという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
区によりますと、現場は土砂災害警戒区域には含まれていないということです。
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20230213/1000089749.html
(2023年4月1日 修正1 ;追記)
2023年3月29日6時1分にYAHOOニュース(FLASH)からは、作業前から業者は施工主に外壁の崩落危険性を訴えていた、施工主は崩落に巻き込まれた油圧ショベル2台を撤去することなく土砂で埋めた、世田谷区は口出しする立場にないというスタンスをとっているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
「轟音とともに壁が崩れたんです。すぐに救急車や消防車が何台も来て騒然としましたが、幸い怪我人はいませんでした。あんなに深く掘ったら壁が倒れるんじゃないかと心配していましたが……」
東京・世田谷区成城の高級住宅街で、2月13日に発生した建設現場の崩落事故。
付近の住民は冒頭のとおり、事故を予期していた。
現場は世田谷通りに面した傾斜地。
もともとあった集合住宅を外壁だけを残して解体し、新たにマンションを建設する途中で起こった事故だった。
崖の土砂崩れを防ぐための擁壁(ようへき)代わりに残されていた旧建物の外壁が滑り落ち、建設予定地内に崩れた。
建設予定のマンションは「コーポラティブハウス」と呼ばれ、入居希望者によって結成された建設組合が土地取得から設計までをおこない、施工業者に発注したものだ。
「事故現場のマンションは、コーポラティブハウスで多数の実績を誇る工務店が仲介し、建てられる予定です。その工務店顧問のF氏が、今回の建設組合の代理人になり、工事手法にも指示を出していました」(建設関係者)
しかし、この建設工事で建設組合から地下部分の掘削作業を受注していた土木業者は「この事故は明らかに人災です」と、怒りをこめて話す。
「地下2階・地上5階のマンションを建てるため、私たちは土地を6メートルほど掘削する作業を請け負いました。
じつは作業開始時から、『古い外壁はいつ崩れてもおかしくない状態だから対処してほしい』と、F氏に訴えていたんです。
外壁は基礎部分が削られており、本来、壁の中に必要な杭も外れていた。
支えるためのH鋼(えいちこう)という柱が何本か打たれていましたが、十分ではありません。
このまま作業をするのは危険だと、ひと目でわかりましたよ。
でも、F氏は『2月中に地下を掘り終えないと銀行の融資が下りない。作業を急いでほしい』と、言うばかりだったんです」
その結果、崖とともに外壁が崩れ落ち、油圧ショベル2台などの機材が崩落に巻きこまれて、下敷きになった。
「事故現場を復旧するため、当然、油圧ショベルや土砂を現場から撤去しないといけませんが、あろうことかF氏が施工業者に『自然崩落ということにしよう。全部土砂で埋めてしまえ。早く整地しないと、工期が遅れて融資がストップする』と言ったというのです」(前出・土木業者)
崩落事故から9日後、土木業者らが阻止しようとするなか、ダンプカー25台が現場に現われ、油圧ショベルを地下から撤去しないままで埋め戻し作業を強行した。
現場は混乱し、警察官も出動した。
今回の崩落事故について、F氏に話を聞くと「施工者でも設計者でもないので答えられない」と言うのみ。
また、施工業者はこれまでに住民説明会を2回開き、崩落事故の原因説明をおこなっているが、本誌取材に回答はなかった。
地下に埋めたショベルカーを掘り返さなければ、当初の建設計画は進められないが、いまだ土木業者には、今後の予定が伝えられていない。
本来なら、マンション建設工事は行政の許認可事業。
現場がある世田谷区に責任はないのか。
一級建築士の資格を持つ建築エコノミストの森山高至氏は、こう指摘する。
「現在、行政による建築確認は、ほとんどが民間委託されていますが、あくまで委託しているだけ。
区の責任がないわけではありません。
また、建築工事の審査も民間の機関に届け出る形になっていますが、本来は区がやるべきことです」
だが、許可を出した世田谷区からは呆れる回答が……。
「建設工事中の安全確認については、民間の指定検査機関が確認し、区の者が現場に行く必要はありません。
区が届け出を受けつけるのは、審査を通過した完成済みの建物だけです。
油圧ショベルを埋めたまま、整地したことは把握していますが、我々が何かを言う権限はありませんよ」(建築審査課)
と、建設工事については “我関せず” というのだ。
混乱は、埋め戻し騒動だけではない。
崩落現場の崖の上にはマンションや住宅が建ち、現在も6世帯が避難を余儀なくされている。
マンションの住人は、こう怒りを表わした。
「世田谷区が避難指示を出したので、やむなく避難しました。
最初は公民館に避難しろと。
その後、築75年の民家を提示され、『ここならタダですが、新築の一軒家に避難したいなら敷金、礼金を払ってほしい』というのです。
納得がいかないので、今はウイークリーマンションを自分で借りて避難しています」
世田谷区は当初、土砂崩れを災害と判断したため、住民に避難を指示したという。
「しかし、崩落原因が事故とわかった。
施工業者が崖崩れを防ぐ山留(やまどめ)の作業をおこない、安全確認の報告を受けたら、避難指示を解除するつもりです」(前出・建築審査課)
と、またも他人事のような物言い。
ショベルカーを埋められた土木業者は、こう吐露する。
「僕らも手抜き工事に加担したと言われるかもしれません。
でも、施主の強い指示に従わざるを得なかった。
施工業者も世田谷区といった行政も、こんな杜撰(ずさん)な仕事を放置していたら、また同じような崩落事故が起こると思います」
事故原因まで埋葬してはいけない。
https://news.yahoo.co.jp/articles/afd0763a528b8274c45a072cb39adc823f674214
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。