2020年12月27日に掲載した第3報がブログ運営会社の字数制限に抵触しましたので、ここに新情報を第4報修正4として掲載します。
第3報は下記参照。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/11283/
(2021年1月12日 修正4 ;追記)
2021年1月5日9時21分に読売新聞からは、間違えた成分の容器と本来の成分の容器は同じ棚の上下に並べて置かれていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
本来入れるべき有効成分の容器と混入した成分の容器が、同じ棚の上下に並べて置かれていたことが、同社関係者への取材でわかった。
用途の異なる原料がごく近くで保管されていたことになり、関係者は「ヒューマンエラーを起こしやすい状態だった」と危険性を指摘している。
同社によると、有効成分を入れていたのは「高さ1メートル弱の大きな紙製のドラム缶」、睡眠導入剤成分は「小さく平たい缶」と、大きさや形が全く異なっていた。
同社は「一般的な感覚では間違えないレベル」と説明しており、同社が設置した調査委員会が取り違えの経緯を調べている。
同社は4日、問題の薬を処方された患者の人数を、これまでの364人から344人に修正した。
処方された人のうち、実際に服用した人が324人だったことも判明。
服用して健康被害を訴えた人は207人、交通事故に遭った人は22人となった。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20210105-OYT1T50146/
(2021年1月28日 修正5 ;追記)
2021年1月24日5時0分に読売新聞から、成分を2度に分けて投入するという裏手順書が10数年前からあり、今回、2度目に投入する時に成分を間違えたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
※修正4の記事中、裏マニュアルがあったらしいとも紹介していたが、当該記述は削除した。
この薬について、国の承認とは異なる製造手順を記した「裏手順書」が十数年前から製造現場で使われていたことが、関係者への取材でわかった。
県は、違法な手順による製造が常態化し、健康被害につながった事態を重く見て、医薬品医療機器法に基づき、同社に対し業務停止命令を出す方向で検討している。
関係者によると、国が承認した手順書では、薬の主成分を全て1回で入れることになっているが、「裏手順書」では2度に分けて入れると記載されていた。
錠剤を固まりやすくするためとみられ、製造現場で十数年前から採用されていたという。
問題の薬では、従業員が主成分を2度目に入れようとして、睡眠導入剤成分と取り違えていた。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20210124-OYT1T50015/
一方、1月27日19時23分にNHK福井からは、保管状況の写真を入手したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
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NHKが入手した、会社が関係者への説明の際に使用した写真によりますと、主成分が入った円筒型の容器と睡眠導入剤の成分が入った直方体の容器は、同じ棚の下と上の至近距離で保管されていた状況がわかります。
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県は、厚生労働省と協議した上で、2月上旬にも過去最長となる116日間の業務停止命令を出す方針です。
この問題で、会社が、別の20種類あまりの薬について承認された規格に適合していなかったなどとして自主回収する方針を決めたことが分かりました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukui/20210127/3050007049.html
(2021年2月11日 修正6 ;追記)
2021年2月9日19時8分にNHK福井からは、過去最長となる業務停止命令が出されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県は、K化工に対し、法令順守の意識が欠如し、品質管理の体制に重大な問題があるとして、9日付けで、過去最長となる116日間の業務停止命令を出しました。
あわせて、役職員の教育や品質管理の体制の見直しなどを命じる業務改善命令も出し、改善が確認されるまで製品の出荷の再開を認めないとしています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukui/20210209/3050007169.html
2月9日22時6分に産経新聞westからは、経営陣も法令違反の実態を把握していたが、修正申請すると承認されるまで製造できなくなるため修正しなかったなど、など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
問題をきっかけに、同社では承認外の工程で製造する法令違反が180製品以上確認された。
県は、経営陣もこうした実態を黙認していたと認定している。
小林社長は、総括製造販売責任者を務めた平成17年から、承認外の工程がある実態を認識していたと説明。
このころ、製造承認書と実際の工程を照合するよう行政側からの通達があったが、社内で確認を進めると、多くの製品で承認書と齟齬(そご)が生じていた。
だが、適切な対応を取らずに製造は継続された。
実際の工程に合わせるための承認には時間がかかり、申請しても承認されるまで製造できないためだった。
小林社長は「振り返れば、供給中止すべきだった。(薬の供給は)患者の生命に直結しているため、一気にやめることができない」と釈明した。
だが、常態化した承認外の作業が、混入による健康被害という重大な問題に発展。
対応の遅れについて、小林社長は、「後発薬の需要が増えたために人員を増やしてきたが、十分に教育ができなかった」と述べた。
県は、「経営層が法令違反を把握していながら、改善策を講じなかった点が最大の課題だ」と結論付けた。
https://www.sankei.com/affairs/news/210209/afr2102090031-n1.html
2月10日5時0分に読売新聞からは、販路拡大中だったため製造を止められなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
小林社長によると、不正の把握は製造責任者だった2005~07年頃。
厚生労働省が承認していない工程が記された「裏手順書」や、立ち入り調査に備えて虚偽の製造記録を記した帳簿(二重帳簿)の存在を知ったという。
すぐに正せなかった理由について「会社が販路を拡大しており、一度に大量の製造は止められなかった」と説明。
「数年かけて(改めよう)と思ったが、判断は大きな誤りだった」とうなだれた。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20210209-OYT1T50268/
2月9日19時8分にNHK福井からは、会社が急成長してきた状況に関し、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
K化工は,あわら市に本社を置き、昭和36年に設立されました。
厚生労働省が使用を推進している価格が安い後発医薬品、いわゆるジェネリックの研究・開発や、289の製品の製造や販売を行っています。
現在、あわら市には、本社のほか今回の睡眠導入剤の成分の混入が起きた「矢地第一工場」をはじめ、工場や研究施設などあわせて7つの施設があり、このうち3つの工場や施設は、この10年間のうちに新設されています。
今年度の従業員数は796人で、平成21年度の210人から、この10年あまりでおよそ3.8倍に増えています。
小林社長が去年11月、機関誌に寄稿した文章には、「医薬品市場で後発医薬品使用促進の追い風を実感したのは、やはり政府が医療機関・調剤薬局に対して使用のインセンティブを設けた02年度の診療報酬・調剤報酬改定以降です。その頃の当社の売上高は、わずか30億円程度でしたが、継続した政府の後押しもあって10倍以上の370億円に伸ばすことができました」とあり、国がジェネリックの使用を促進する中で、会社が大きく成長してきたことがつづられています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukui/20210209/3050007170.html
2月10日12時43分にNHK福井からは、ジェネリック協会から除名されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
日本ジェネリック製薬協会は、「法律に対して重大な違反を犯した」として、K化工を8日付けで協会から除名しました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukui/20210210/3050007176.html
2月11日9時6分にYAHOOニュース(日刊ゲンダイDIGITAL)からは、親会社のオリックスがサポート中など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
K化工の株式の過半数を保有し、資本・業務提携しているオリックスは1月20日、福井新聞の取材に「出資者として誠に遺憾。K化工が社会的な責任を少しでも早く全うすることができるように、最大限のサポートを行っている」とコメントした。
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小林代表取締役社長は創業家の3代目である。
創業者は小林S。
配置薬を売る「富山の薬売り」で、戦後の1946年に配置薬を製造する小林製薬所を創業した。
61年、K化工を設立、医療用医薬品に進出した。
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https://news.yahoo.co.jp/articles/d49aea251bbe99bd00b583325f22a9c2e6304b3a
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。