2011年10月14日付で、岩手日報から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
津波のがれきが積まれている山田町の廃棄物仮置き場で、3日間にわたって煙の発生が続き、13日は終日、放水が続けられた。
この置き場の「山」の高さは約15m。がれきは密閉状態となった深部で微生物が発する熱や可燃ガスの発生による「自然発火」が起きやすいことが指摘されている上、あまりに積み上がったことで消火作業も難航している。
乾燥しやすい季節を迎え、各地の置き場で同様のケースが想定され、対策が必要だ。
消防などによると、11日午後2時半ごろ、がれきの温度計測を行う宮古保健福祉環境センターの職員が煙を確認。
放水し一時鎮火したように見えたが、12日早朝に再び煙が発生した。 13日は町消防団員ら約150人による大掛かりな放水活動に発展。真っ白な煙と焦げたような異臭が立ちこめる中、重機でがれきの山をくずし、熱を発散させながら放水。県防災ヘリも上空から散水した。
がれきが高く「発火場所」まで水が浸透しないことで長期化しているとみられる。
県の災害廃棄物対策課長は「どこのがれき置き場でも起きる可能性がある。早急な対策が必要だ」とし、環境省廃棄物対策課は「用地が限られ大変だが、がれきの山を高くすれば危険だ。発生したガスを抜く管を設置するなどしてほしい」と注意喚起する。
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また同日報から15日には下記趣旨の記事がネット配信されていた。
消防は14日、朝から火災扱いに切り替え、ポンプ車と小型ポンプ車計16台で終日放水を行った。しかし、分厚い廃棄物に阻まれ、依然鎮火していない。
消防によると、同日朝に煙が噴出する範囲の拡大を確認。署員と消防団員計150人態勢で、がれきを重機で掘り起こしながら消火を進めたが、発火場所に直接放水できず難航している。
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(ブログ者コメント)
頻発するがれき火災。
未然防止策としては、既掲載のとおり、山を高くしないことが一番だが、がれきを積み上げていた時点では、そのような知見は持っていなかったのだろう。
仮に持っていたとしても、用地不足で背に腹は変えられない、ということになっていた可能性がある。
しかし、本件、復興の一つの足かせとなっている。
再発防止のため、各地方自治体の災害対策マニュアルに反映することが望まれる。
(2011年10月28日 修正1 ;追記)
2011年10月24日14時53分に、NHK岩手から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
山田町のがれきの仮置き場では、今月11日から焦げたようなにおいとともに白い煙が上がっていた。
現場に火の気はなく、消防などは、微生物が木材を分解するときに出す熱が火事の原因だと見ていて、24時間、水をかけたり、熱を冷めやすくするために高さ15mほどに積み上がっていたがれきの山を崩したりする作業が続けられてきた。
その結果、煙は3日前から収まり、消防は、22日の正午ごろ火をほぼ消し止めたとしている。
しかし現場では消火作業が始まった11日にいったん収まった煙が再び上がった経緯があり、消防などは燃え残りがないか慎重に確認したうえで鎮火を宣言し、焼損した面積や量、それに詳しい原因などを調べることにしている。
(2011年11月10日 修正2 ;追記)
2011年11月7日19時6分に、朝日新聞から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
山田町で起きたがれきの火災が7日、発生から27日ぶりに消し止められた。
被災地のがれき火災では石巻市で6日間燃え続けた例があるが、これを大幅に上回った。よ
うやくの鎮火に住民は胸をなで下ろしている。
火災は10月11日、同町の仮置き場で発生。約8万m2の敷地に積まれたがれきの山のうち約1000m2が燃え、ガスや悪臭も生じた。
消火活動には多い日で約200人の消防署員・団員が参加。 放水と同時に、がれきを重機で掘り起こして運び出し、煙が収まった22日までは24時間態勢で作業した。
高さ約15mのがれきを崩すのに手間取り、鎮火の確認までさらに16日かかった。
山田町消防団第2分団長(48)は、「掘り起こしたことで火元に空気が入り込み、かえって燃え広がったかもしれない」と振り返りつつ、「ほかに方法がない」と今後の火災を懸念している。
[時事通信社]
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2011年9月29日付の朝日新聞栃木版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
28日午後2時10分ごろ、那須塩原市のごみ処理施設「那須塩原クリーンセンター」で異臭が発生し、不燃物の処理をしていた委託作業員らが目やのどの痛みを訴え、25歳から66歳の男性3人が病院に搬送された。
いづれも治療を受けて帰宅し、命には別条ないという。
市によると、異臭がしたのは施設内のリサイクルセンター。 3人は、不燃物を車から降ろして選別室に運ぶベルトコンベアーの搬入口付近にいた。
鼻をつく農薬のような異臭がしたといい、特定はできないものの、何らかの薬品類が混入していた可能性があるという。
市は、「作業員の命にかかわるので、薬品などの危険物は、そのままの状態では絶対に出さないでほしい」と注意を呼びかけている。
(2011年10月20日 修正1 ;追記)
2011年9月30日付の下野新聞紙面に、下記趣旨の記事が掲載されていた。
搬入された不燃ごみを処理ラインの投入口へ投下した後に異臭が発生。作業員ら13人が目やのどの痛みを訴え、目の充血がひどい3人が病院に運ばれた。
同センター職員は、「揮発性の除草剤のようなにおいがした」などと話している。
2011年9月29日2時13分に、msn産経ニュース滋賀から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
彦根市清掃センターは28日、ごみ収集車2台から相次いで火災が発生したと発表した。けが人はなかった。センターはスプレー缶やライターから出火したとみている。
今回のほかにも、ごみ収集車の火災は彦根市内だけで平成19年度から8件あった。 センターは「ごみ出し前にスプレー缶は使い切った上で穴を開ける必要がある。ライターは別の袋で出すか、市役所などに設置している回収ボックスを利用してほしい」と呼び掛けている。
センターによると、28日午前11時15分ごろ、市内でごみを集めた収集車が同市の中山投棄場でごみを排出しようとしたところ、後部から発煙。
また、同日午後1時50分ごろ、同市大藪町のごみ集積場でごみを集めていた別の収集車の後部からも発煙が確認された。
いずれも、ごみの中から発火したとみられるスプレー缶やライターが見つかった。
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(ブログ者コメント)
ごみ収集車火災のニュースは久しぶりだ。あまり起きなくなったのか、起きても報道されないだけなのかは不明だが・・・。
2011年9月28日22時32分に、msn産経ニュースから下記趣旨の記事がネット配信されていた。
28日午前5時55分ごろ、石巻市の震災がれき仮置き場から煙が出ているのを、巡回中の警備員が発見し110番通報した。
午後7時現在も消防が消火活動にあたっているが、けが人などはいないという。
消防によると、現場は沿岸から約1.5km離れた津波被害の大きかった地域。 がれきの中がくすぶったように燃えているため、消防が崩しながら、消火活動にあたっている。
警察が出火原因などを調べている。
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また、2011年9月29日9時46分に、NHK仙台から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
石巻市では、震災で出たがれきの量が被災地の中で最も多い616万トンに上っており、これに伴い、がれきの自然発火が原因と見られる火災もこれまでに4件起きている。
このため、石巻市は、がれきの仮置き場での火災を防止する対策を強化することにした。
具体的には、がれきに混じったごみの発酵が進んで温度が上がる自然発火が原因とみられる火災が多いため、定期的にがれきをかき混ぜたり水をまいたりするほか、内部のガスを抜くための管を設置する。
さらに、これまで一日1回から2回行っているがれきの仮置き場のパトロールの回数を増やすほか、警備員が常駐する仮置き場を増やすなどの対策を検討することにしている。
石巻市では、「がれきの火災による人的被害を出さないためにも対策を徹底したい」と話している。
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(NHKの記事は、1日か2日でアクセスできなくなりますので、御承知おきください)
2011年9月27日22時56分に、msn産経ニュースから下記趣旨の記事がネット配信されていた。
27日午後2時50分ごろ、石巻市の東日本大震災で発生したがれきの仮置き場から出火、約2時間半後に鎮火した。けが人はいなかった。
警察によると、がれきは津波で流され、北上川の河川敷に滞積していたアシがほとんど。
自然発火が原因とみられ、積み重なったがれきを重機で掘り起こしながら、放水した。
被災地では、がれきの仮置き場での火災が相次いでいる。
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26日午前11時半ごろ、小樽市の広域クリーンセンターのごみ集積場で清掃作業員が死亡しているのが見つかった。
警察によると、同僚と2人で収集車でごみを収集し、同センターの集積場にごみを移すため、車の後部で作業をしていた際、収集車の収集口に頭を挟まれ、その後、約4m下の集積場に転落したらしい。
(2011年10月2日 修正1 ;追記)
2011年9月27日付の北海道新聞紙面では、事故時の状況が以下のように書かれていた。
警察によると、収集車内のごみを地下の保管場所に移す作業中、何らかの原因でごみ収集車後部の搬出口の蓋が閉じ、車両後部付近にいた作業員が挟まれたとみられる。
収集車を運転していた作業員が蓋を開けたため、作業員は、その後、数m下のごみ保管場所に転落した。
収集車の蓋の開閉ボタンは運転席にあった。
警察は運転していた作業員に事情を聴いている。
2011年9月16日20時38分に朝日新聞から、また18日21時7分にNHK仙台から、下記2件の事例がネット配信されていた。
①名取市閖上のがれき仮置き場で16日午前7時30分ごろ出火し、がれきが燃えて大量の煙が噴き上がった。 仮置き場は沿岸にあり、けが人は出ていない。
市によると、津波や地震で生じた閖上地区のがれきが約11万6千m3集められていた。警察によると、鉄くずなど金属がれきの山と、木材やプラスチックなどの混合がれきの山が接する辺りから出火。自然発火の可能性が高いという。
ヘリコプターや消防車24台が消火にあたったが、同日午後8時現在、燃え続けている。
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②18日午後6時15分ごろ、東松島市と石巻市の境にあるがれきの仮置き場から火が出て、燃え広がった。
現場では、消防車ががれきに放水を行うとともに、建設用の大型機械を出して燃え広がらないよう、がれきの山を崩す作業を行った。
現場は海岸沿いにあるがれきの仮置き場で、火が出たのは100mから150mル程度の区画。
作業員によると、ここにはプラスチック類や自動車のタイヤなどが、4mから5mほどの高さで積み上げられているという。
消防などによると、近くに人が住んでいる建物はなく、けが人の情報はないという。
現場に火の気がないことから、消防はがれきが自然発火したものとみて、消火活動を進めている。
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一方、自然発火に関する下記趣旨の解説記事もネット配信されていた。
(2011年9月18日3時6分朝日新聞)
被災地のがれき置き場で火災が相次いでいる。多くが自然発火とみられ、専門家は、分別しないまま高く積み上げることで危険性が高まっていると指摘する。
自治体は、内部の熱を逃すパイプを設けるなどの対策に乗り出した。
「民家は目と鼻の先。燃え移ったらと、住民は怖がっています」。気仙沼市の消防団員(35)は話す。
8月28日、同市内の置き場で火災が起きた。民家は約100m先。タイヤや家電、木材などが交じった高さ7mのがれきから炎が上がり、消防車28台が出動。鎮火まで10時間かかった。
消防は、「高く積み上げられ、どこから発火したのか分からなかった」。市は翌日から、警備会社に頼んで夜の見回りを強化した。担当者は「津波を逃れた家に燃え移ったら申し訳なくていたたまれない。できることはすべてやる」と必死だ。
各地の消防によると、火災は17日現在、宮城県で13件発生。16日には名取市閖上の置き場で火が出た。さらに、白煙が岩手県で2件、蒸気の噴出も宮城県で13件、岩手県で11件確認された。「消防を呼ばずに自分たちで消し止めたことは何度もあった」と、置き場の管理業者は話す。
産業技術総合研究所の若倉正英研究顧問によると、微生物の動きが活発になったり、金属と水が反応したりして熱がたまるのが、そもそもの原因という。
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(2011年9月17日14時40分 河北新報)
震災で発生したがれきの集積場で、自然発火が原因とみられる火災が相次いでいる。 専門家は、微生物によってがれきが分解される際に出る熱が内部にたまったのが出火の原因と指摘する。
予防策は高く積み上げないことだが、がれき置き場のスペースは限られ、自治体は有効な手だてを打てないでいる。
国立環境研究所によると、がれきが5m以上の高さに積み上げられると、外気との換気が難しくなり内部に熱がたまりやすくなる。
周囲に油分があると、比較的低い温度でも「蓄熱発火(余熱発火)」し、微生物が出すメタンガスに引火して火災につながるという。
蓄熱発火の研究をしている秋田県立大の鶴田俊教授(燃焼学)は「震災から半年が過ぎ、がれきの内部で腐敗、発酵が進んでいる。東北地方は(燃えやすい)泥炭地が多く、津波を浴びたがれきが発火しやすい状態にある」と指摘する。
環境省は5月19日、がれき置き場の火災予防策として、「5m以上の高さを避けるべきだ」と自治体に通達。定期的にがれきを掘り返すなどの対策も示していた。
気仙沼市や東松島市は、がれきに通気用のパイプを設置し熱やガスがこもらないよう対策を実施しているが、布団や畳などは熱がこもりやすく、5m以下でも出火したケースがあった。
石巻市は高温になりやすい畳を石巻港に設置したがれき置き場に集める方針で、19日にも作業に入る。さらに、がれき置き場に貯水タンクを置き、「万が一に備える」考えだ。
がれき置き場の面積は限られ、処理に当たる重機の数も限られる。津波被害を受けた宮城県沿岸部の自治体は「敷地にこれ以上の余裕はない。早く2次仮置き場を造り、最終処分を進めてほしい」と、県などに抜本的な対策を求めている。
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青森市にある産業廃棄物の処理施設で、プラスチックなどの廃棄物が焼ける火事があり、消火を始めてからおよそ14時間たった5日午後8時現在でも燃え続けている。
5日午前6時ごろ、青森市の産業廃棄物を処理する「桐ノ沢処理センター」で廃棄物が貯められた倉庫が燃えていると通報があり、消防がポンプ車などおよそ20台を出して消火にあたっている。およそ14時間たった5日午後8時現在でも燃え続け、これまでにおよそ600m2の倉庫が全焼した。
消防によるとこれまでのところ倉庫のほかに燃え広がるおそれはなく、けが人はいないという。
火事が起きた施設を経営する産廃処理会社によると、倉庫の中には建物を解体して出た木材やプラスチックなど、比較的燃えやすいものが貯められていたという。
(2011年8月27日 修正1 ;追記)
2011年8月6日付の東奥日報紙面に、下記趣旨の記事が掲載されていた。
消防によると、倉庫内の細かい木屑などが燃えており、消火しにくい状態だという。
警察によると、同センターの鉄骨平屋倉庫(約610m2)から出火したとみられる。 当時は無人だった。付近にある別会社の従業員が119番した。
2011年7月24日付の毎日新聞千葉版紙面に、下記趣旨の記事が掲載されていた。
22日午後10時25分ごろ、千葉市若葉区のスクラップ業「H商店」の敷地内に積まれた鉄くずから火が出ているのを通行人が見つけ、119番。鉄くず約819m2を焼き、約8時間後に鎮火した。けが人なし。 警察によると、同社は主に車のスクラップを扱い、鉄くずに付着したプラスチックやゴムなども燃えたという。 現場周辺は一時煙に包まれ、異臭に鼻や口を覆う住民の姿も見られた。警察で出火原因を調べている。
(ブログ者コメント)
□スクラップ火災は、今回のような地上の置場だけでなく、運搬船の中でもしばしば発生しており、現在、消防研究センターや国立環境研究所、海上保安試験研究センターなどが共同で研究を進めている。 その状況が「消防の動き」2011年2月号に、下記原因例とともに掲載されていたので、紹介する。
・リチウム電池などがショートして発熱
・積み込み作業中に金属同士が衝突して火花
・小型ガスボンベ
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□上記以外にも、鉄や油脂などが酸化される際の熱が蓄積されて、ということも考えられる。ただ、要因が多過ぎて、個々事例の原因究明は難しいだろう。
数日前に同県福山市に入港した際も旋盤くずから煙が上がっていたという。
駆けつけた消防が工場敷地内で血まみれで倒れている副工場長(55)を発見、死亡を確認した。
警察によると、副工場長はガスバーナーで金属を切断する作業中で、遺体近くには金属片が散らばっていたという。
警察などが調べたところ、重油数100ℓが側溝を通り、同川に流れていた。県では同川と紀ノ川の合流地点など2カ所にオイルフェンスを張るなどの漏出防止措置をとった。
業者は廃品の大型タンクから重油を抜き取る作業を行っていたが、作業を誤り、中に残っていた重油が漏れたという。
送検されたほかの3人は従属的だったとして起訴猶予処分にした。
警察などによると、財団は昨年7月2日、せん定した枝約760kgを処理業者に委託せずに市大沢野総合運動公園で勝手に燃やした、とされる。
工場は運転を停止し、消防の放水で流出は止まった。けが人なし。
炉は直径3・3m、高さ3mの円柱形で鉄製。今年2~3月の定期検査では異常はなかった。作業員が流出に気付き119番した。市が原因を調べている。
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110418/hrs11041801570002-n1.htm
(2011年11月4日 修正1 ;追記)
2011年10月5日付で、中国新聞から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
発生前日に灰溶融炉の内部の温度が上昇し、異常を知らせる警報が出ていたことが4日、分かった。
2003年の稼働後、初の事態だったが、運転管理を請け負う業者は炉の運転停止や点検をせず、市にも報告していなかった。
市は炉の製造元の三菱重工環境・化学エンジニアリングと合同調査を進めてきた。 運転管理を委託する重環オペレーション(同)の対応に落ち度はなかったかを含めて原因を特定。その上で市は炉の存廃を年内に判断する方針だ。
灰溶融炉は家庭ごみの焼却灰を1500℃で溶かし、舗装などに使うスラグに再資源化する。炉壁は鉄製で内部は耐火れんがを敷き詰めてある。 4月の火災では炉の底に穴が空き、液体状の灰が流れ出して床などを焼いた。劣化したれんがの隙間を高温の灰が通り抜け、炉壁を溶かしたとみられる。
れんがの温度は常時計測され、運転中は約500℃。市の調査によると同16日、安全管理上の上限の600℃を越え警報ブザーが鳴った。灰の投入を中断すると約5時間後に600℃を下回ったため運転を続けたという。
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(2011年11月10日 修正2 ;追記)
2011年11月5日付の毎日新聞広島版から、「市、委託会社に賠償請求へ」というタイトルで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。また、同趣旨の記事が朝日新聞広島版(聞蔵)からもネット配信されていた。
広島市は4日、事故の調査報告書をまとめた。
市が運転管理を委託した会社が、メーカーの定める適切な管理値を順守しなかったなど、あまりにもずさんな運転管理をした結果、異常事態の発見や適切な対応が遅れ、溶融物の流出に至ったと考えられるとして、この会社に損害賠償を求める方向で検討中としている。
同市によると、火災は4月17日午後0時20分ごろ、溶融炉室内で発生。内壁や配管など約74m2を焼いた。
溶融炉底部に開いた6カ所の穴から、高温で溶け出した1300℃の金属や焼却灰が飛び散り引火したという。
報告書によると、同14~17日に炉底面の耐火れんがが消失し、溶融物が炉底を破って流出。この間、溶融の停止をしなかった。
メーカー「三菱重工環境・化学エンジニアリング」は、溶融物の厚さや焼却灰を熱で溶かすプラズマ電圧の高さなどの管理値を定めていたが、運転管理をしていた会社「重環オペレーション」は「運転操作要領書」に管理値を定めていなかったり、メーカーと異なる管理値を設けたりしていた。
14日午後11時には溶融物の厚さが異常値を示しており、報告書は「流出事故までの約60時間、電圧や音頭など各種の運転データに異常サインが現れており、適切な対応を行っていれば事故は免れたと推定される」としている。
溶融炉は同工場内に2基あり、火災後は2基とも停止している。
運転再開について同市は「管理運営に年間約8億円かかる。今年度中に廃炉にするかどうか判断したい」と話している。
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以下は、市の報告書。
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海保によると、出火当時はクレーンで金属スクラップ1千トンを積む荷役作業中。中国人乗組員11人は船内の居住スペースにいたが、けがはなかったという。
(ブログ者コメント)
該地区では、ごみ収集車でも、同様の事例が、年に3、4件起きているという。
(ブログ者コメント)
□自治体によっては、まだ廃棄スプレー缶に穴開け義務を課していないところがある。大きな事故が起きないと義務化しないのだろうか。
以下の実験では、重金属安定剤から二硫化炭素は数10~数100ppm程度発生している。
□機器選定時は、どうしても実績重視になる。約200の施設で使われていて過去に問題がなかったというのであれば、市としても安心して導入したことであろう。
□重金属安定剤から可燃性ガスが発生するという記事は、調べた範囲では見つからなかった。爆発したのが二硫化炭素であれば、実験MAX値の100倍以上が発生したことになる。想定外のガス発生とは、このことか?
□二硫化炭素が発生しにくい薬剤があるなら、なぜ最初からそれを選ばなかったのだろうか?性能が劣っているから?値段が高いから?もし、二硫化炭素が発生することを知らなかった、知らされてなかったというのなら、ちょっと問題だ。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。