2019年4月18日18時49分に神奈川新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
点字ブロック上に置かれた看板に衝突しけがを負ったとして、横須賀市在住の目の見えない女性(48)が、看板を設置した横浜市の舗装工事会社に計約580万円の損害賠償を求めた訴訟は18日、横浜地裁で和解が成立した。
会社側は解決金として200万円を支払い、再発防止に努めるとした。
訴えによると、女性は2016年7月14日、同市のバス停付近の歩道をつえで確認しながら歩行中、道路の舗装工事を通知する看板(縦150cm、横100cm)に衝突し転倒。
両足首を捻挫するなど、全治8カ月の重傷を負った。
看板は、点字ブロック上に停車したトラックに立て掛けられていた。
原告側は、現場付近は福祉施設が多数存在し、会社側は特に安全に配慮すべきだったと主張。
後遺症により仕事ができなくなったなどとして、慰謝料も求めた。
和解条項で会社側は、安全確保が不十分だったことを認めた。
女性は神奈川新聞の取材に、「判決内容はうれしいが、当然ではという気持ちもある。点字ブロックに気をつけてもらえるよう、社会に発信できればいい」と話した。
出典
『点字ブロック上の看板に衝突・負傷 障害者と設置会社和解』
https://www.kanaloco.jp/article/entry-162179.html
4月18日23時57分に日本経済新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
全盲女性の代理人弁護士によると、点字ブロック上の障害物で起きた事故が訴訟に発展するのは珍しい。
地裁は「点字ブロック周辺の安全確保が不十分だったため事故が発生した」と認定。
視覚障害者にとっての点字ブロックの重要性を十分認識するよう業者側に指摘した上で、女性への謝罪も和解条件に盛り込んだ。
訴状によると、横須賀市の歩道で16年7月、白じょうを持って歩いていた女性が点字ブロック上の看板にぶつかって転倒し、両足などを捻挫。
痛みが残り、マッサージ師の仕事が休業に追い込まれるなどした。
〔共同〕
出典
『点字ブロック障害物で和解 負傷の全盲女性に解決金 』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO43930170Y9A410C1CC1000/
(ブログ者コメント)
〇同様な事故は、過去にも起きている。
2016年8月27日掲載
『[昔の事例] 2016年7月2日 兵庫県姫路市の山陽電鉄西飾磨駅で階段の点字ブロックをふさいだ工事用フェンスに視覚障害者の白杖が挟まり、抜こうとして転倒、太もも骨折』
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6219/
〇7~8年ほど前になろうか、ブログ者は市原市のyouホール駐車場で点字ブロック上に駐車している車を見かけた。
これは危ないと、ホール内の案内嬢?に、「危険なので、あの車の持ち主に移動するよう場内アナウンスしてくれませんか」と申し入れたのだが、「この駐車場には近くの図書館や保健センター利用者も停めているので・・・」と、対応する素振りを見せなかった。
その後も、付近を通るたび、同じような車を見かけることがあるが、どうせなにもしないだろうと、あきらめていた。
しかし、今回の事例に接し、それでは安全ブログ主催者として他人事すぎると反省。
次回、見かけることがあったら、写真撮影の上、市役所の所管部署に対応策持参で申し入れてみるか・・・。
(2019年5月24日 修正1)
久しぶりに市原市のyouホール付近に行ったところ、駐車場に「点字ブロックスペース 駐車禁止」と書かれたコーン表示が置かれていた。
7~8年前の申し入れ後、しばらくの間は、何も表示されていなかったのに・・・。
コーンが新しそうに見える点から考えると、最近になって、ブログ者よりも声の大きな人が注意でもしたのだろうか?
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。