2015年8月28日22時30分にNHK NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8月28日21時27分に産経新聞westから、また、8月12日21時58分に京都日報から、9月3日6時0分にNHK関西NEWS WEBからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
京都市の国道に架かる橋の耐震補強工事に使われた部品に溶接が不十分なものが見つかり、国交省は、部品を製造した福井市の会社が意図的に不十分な溶接をしていた疑いがあるとみて、調べている。
溶接が不十分な部品が取り付けられていたのは、京都市の鴨川に架かる国道24号線の勧進橋。
工事は、おととしから先月にかけて行われ、150基が取り付けられたが、先月、「工事の部品に発注と異なるものが使われている」と匿名の通報が寄せられ、国交省が今月4、5日に超音波調査できる80基を調べたところ、58基で溶接が発注どおりに行われていなかった。
部品を製造した福井市のH社は、調査に対し「別の作業と時期が重なったため、溶接工程の一部を省いた」と説明しているという。
また、納品の際、超音波で傷などを探る試験を担当した同じ福井市にある民間の北陸溶接検査事務所の従業員が、H社から頼まれ、不良を示したデータを隠していた。
担当者は、「部品を検査する際にH社から頼まれて、問題があるとする検査結果を発注元の会社に報告しなかった」と話しているという。
国交省は、H社が意図的に不十分な溶接をし、北陸溶接検査事務所がそれを隠していた疑いがあるとみて、過去5年間の工事についても調べることにしている。
また、勧進橋は震度7程度の揺れに対する耐震性は保たれていて、通行止めにはしないということだが、工事で使われた問題のある部品をすべて交換することにしている。
取材に対しH社は「責任者が不在で答えられない」、北陸溶接検査事務所は「調査中のため詳しい回答は控える」としている。
京都市も12日、同じ下請け業者の耐震部材を用いた京川橋(南区、伏見区)について、同様の通報があったことを明らかにした。
これまで検査した28基のうち、3基で溶接不良が見つかったという。
この問題を受けて、検査会社の認定を行っている東京の業界団体「日本溶接協会」は、3日、北陸溶接検査事務所に職員を派遣し、不十分な溶接が行われ、問題がある検査結果が報告されなかったいきさつなどを調査することになった。
この問題では、国交省や高速道路会社などが、H社の部品が取り付けられた橋の工事のうち、過去5年分を洗い出す作業を進めていて、問題は各地に広がる恐れが出てきている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150828/k10010208261000.html
http://www.sankei.com/west/news/150828/wst1508280077-n1.html
http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20150812000147
http://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20150903/4628501.html
(ブログ者コメント)
近畿整備局からの配布資料に、不良部品が使われた場所が図解されている。
それによると、橋脚が橋げたを支えている場所の模様。
国道 24 号勧進 かんじん 橋 ばし 補修・補強工事における溶接不良の発見について
(平成27年8月12日 14時00分 近畿地方整備局)
http://www.kkr.mlit.go.jp/kyoto/contents/pdf/27-0812.pdf
(2015年10月5日 修正1 ;追記)
2015年10月3日16時36分にNHK福井から、検査会社が認定停止になったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
検査会社を認定している「日本溶接協会」は、9月3日、部品の検査を行った福井市の「北陸溶接検査事務所」に立ち入り調査をするなどして、検査の実態を調べてきた。
その結果、検査を担当していたのは1人で、本来、納品する部品がすべて完成したあと抜き取りで検査すべきところを、20%から30%しかできていない段階で検査を行い、残りの70%から80%は検査していなかったことが分かった。
これは、部品を製造した福井市のH社の指示で行われていたという。
日本溶接協会は、不適切な対応だとして、1日、「北陸溶接検査事務所」の検査会社としての認定を停止した。
H社が製造し、北陸溶接検査事務所が検査をした部品は、県内の国道8号線の3つの橋や県が管理する13の橋と歩道橋でも使われていたことがわかっていて、橋を管理する国や高速道路会社が安全性を調査している。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/fukui/3055398841.html?t=1443908512753
(2015年10月9日 修正2 ;追記)
2015年10月7日22時23分に読売新聞から、うまく溶けなかった溶接部分を削る工程を省いた疑いがあるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10月7日22時42分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
国交省は7日、北陸や近畿など18府県の高速道路や国道に架かる橋214本を調べた結果、98橋で、落橋防止装置の部品に溶接不良が見つかったと発表した。
国交省は「他の対策が施されており、日常の通行に支障はないが、速やかに補修する」としている。
98橋は、2000~14年度に耐震補強工事が行われた橋。
落橋防止装置は、橋の道路部分と橋脚をケーブルでつなぐもので、同社は、土台などにつなぐ部品の製造時に、うまく溶けなかった溶接部分を削る工程を省いた疑いがあるという。
8月に京都市の国道で溶接不良が判明したため、H社が関わった国道などを調べた。
地方自治体も、管理する橋について調べている。
国交省は、他社でも同様の不正が行われている疑いがあるとみて、全容解明や再発防止策の検討に当たる有識者委員会を、13日に設置することを決めた。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/20151007-OYT1T50111.html?from=ycont_top_txt
http://mainichi.jp/select/news/20151008k0000m040112000c.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。