2018年11月19日19時41分にNHK鹿児島から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県立鹿児島水産高校の漁業実習船の機関長ら3人が、船の運航に必要な「海技免状」の有効期限が切れた状態で運航していたことがわかり、19日、横須賀海上保安部に検挙された。
検挙されたのは、枕崎市にある県立鹿児島水産高校の漁業実習船「薩摩青雲丸」の56歳の機関長と46歳の一等機関士、それに25歳の通信長の3人。
「薩摩青雲丸」は、遠洋漁業の実習に参加している生徒たちを乗せて、ことし9月に枕崎港を出港し、ハワイ沖でマグロなどを捕獲していた。
19日午前、水揚げのために立ち寄っていた神奈川県三浦市の三崎港で横須賀海保の立ち入り検査を受け、3人の「海技免状」が失効していることがわかったという。
「海技免状」は5年ごとに更新が必要な国家資格で、種類によって運航できる船や職務が決まる。
鹿児島水産高校は、3人を採用した際に、それぞれ「海技免状」を確認していたが、更新の有無は確認していなかったという。
船には生徒22人を含む44人が乗っていて、今月23日に山川港に入港する予定だったが、船が運航できる見通しが立っていないため、鹿児島水産高校は、生徒らを別の方法で帰らせることができないか、検討している。
鹿児島水産高校の立石教頭は、「生徒や関係者の皆さんにご迷惑をおかけして、たいへん申し訳ない。教育実習船としてあってはならないことで、2度と起きないよう改善したい」と話している。
横須賀海保は、「船舶職員及び小型船舶操縦者法」違反の疑いで任意で捜査を続けることにしている。
出典
『“免許切れ”実習船機関長ら検挙』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kagoshima/20181119/5050004925.html
11月20日19時32分に南日本放送からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
横須賀海保によると、ハワイ沖での実習を終えて神奈川県の港に入った薩摩青雲丸を19日に立ち入り検査したところ、3人の海技免状の有効期限が2か月半から4か月近く前に切れていたことが分かったという。
ほかの乗組員を確保できず、船を動かせないため、生徒の帰宅方法などを検討しているという。
出典
『鹿児島水産高の実習船 機関長ら免状失効で摘発』
https://www.mbc.co.jp/news/mbc_news.php?ibocd=2018112000033196&ap=
11月19日付で鹿児島テレビからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
「薩摩青雲丸」は実習生などが乗船し、9月14日に枕崎港を出港。
実習を終え、18日、神奈川県三浦市の三崎港に入港した。
入港後、横須賀海保が立ち入り検査を行ったところ、機関長と1等機関士など合わせて3人の海技免状の有効期限が出航前に切れていたことが分かった。
出典
『機関長ら 免状失効のまま漁業実習船に乗船 鹿児島水産高校』
http://news.ktstv.net/e78483.html
(ブログ者コメント)
上記情報を総合して考えると、3人の免状は枕崎を出航する半月~2ケ月前に失効していた模様。
うっかり失効はタマにあることだろうが、3人同時にというのは珍しいかもしれない。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。