2021年12月28日11時16分にNHK静岡から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
静岡市は、川の氾濫を防ぐために清水区に作った新たなポンプ場の追加工事について、市の担当部署への届け出を行わず違法な状態で進めていたことを27日、明らかにしました。
市の担当者は、「住民の安全のためと思って意図的に工事を進めた」と釈明しました。
問題が明らかになったのは、静岡市上下水道局が約70億円をかけて清水区に建設した「高橋雨水ポンプ場」です。
このポンプ場をめぐっては、建物の完成後の今年1月に、壁が防火性能の基準を満たしていないことが市の消防の指摘で判明し、上下水道局は今年の台風シーズンの運用を見送り、9月から約3400万円をかけて工事を進めていました。
静岡市上下水道局は27日、記者会見を開き、この追加の工事について、建築基準法に基づく市の建築担当部署への届け出を行わず、違法な状態のまま進めていたことを明らかにしました。
市は、届け出を事後的に行い、必要な手続きを12月21日に終えたということですが、工事はすでに進んでいて、1月に完了する予定だということです。
担当者は、違法な状態で進めた理由について、「図面の修正が必要になって手続きに時間がかかる中、住民の安全のためと思って意図的に工事を進めた」と釈明しました。
静岡市の森下公営企業管理者は、「市民の信用を損なったことを心からお詫びする。再発防止策を徹底し、ポンプ場完成に全力で取り組む」と述べました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/20211228/3030014476.html
12月22日20時15分にYAHOOニュース(静岡第一テレビ)からは、水道局は建築指導課と協議し承知してもらっていたと説明するが指導課は事前着工しないよう注意していたと説明し両者の言い分が違っているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
静岡市が建設中のポンプ場で、また問題が発覚した。
ミスにより生じた追加工事が建築確認を受ける前に進められ、法令違反の状態だったことが分かった。
ずさんな工事手続きの実態とは…
静岡市清水区の高橋雨水ポンプ場をめぐっては、2021年1月に消防法に基づく危険物取り扱いの許可を得ないまま建設が進んでいたことが分かり、これにより新たに2000万円がかかる追加工事が必要になった。
静岡市は同様の問題が起きないよう、上下水道局の職員約70人を対象に内部研修を行っていた。
しかし今度は、この追加工事をめぐって新たな問題が発覚した。
一般的に建物を建設するには、建築基準法に基づき、設計などを確認する「建築確認」の申請が必要で、審査後に「確認済証」の交付を受け、着工となる。
しかし、静岡市は建築確認の申請前に追加工事を始めていたことがわかった。
着工は9月だが、建設指導課への申請は10月に提出され、12月21日付けで確認済証が交付された。
静岡市上下水道局は、許可が下りていないまま工事を進めた違反の事実を認めている。
高橋雨水ポンプ場は2021年8月に供用開始される予定だったが、追加工事により、2021年3月に遅れていた。
なぜ、このような事態が起きてしまったのか…
静岡市上下水道局は取材に対し、「3月の供用開始に間に合わせるためタイトなスケジュールだった。建築指導課と協議していたので、審査と並行すれば大丈夫だろうという解釈で工事を進めた。建築指導課にも承知してもらっていた。」と説明した。
一方、建築基準法に適合するか審査する建築指導課は、「スケジュールは把握していたので、くれぐれも事前着工しないよう注意していたし、確認の度に『着工していない』と聞いていた。」と話し、説明が食い違っている。
前回の、消防の許可を得ないまま工事が進んでいた問題では、上下水道局は2021年4月に再発防止策をまとめ、「関係法令チェックリストや手続きフローを作成し、申請届け出状況の管理を行う」ことや、「関係法令などについて研修を実施する」などと決めていた。
静岡市長は「事実確認が必要」として、22日はコメントを控えた。
今回の法令違反の判明で、前回の再発防止策が生かされていない実態が判明した。
静岡市職員の認識やチェック体制の抜本的な改革が求められている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2177fe8b1c2dc073e1512feaf6a12b03f871047f
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。