2021年5月25日0時0分に徳島新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
徳島県は24日、後発医薬品を主力とするC製薬(徳島市)が製造や販売を行う医薬品31品目に品質管理上の問題があったと公表した。
このうち、同社が販売し現在流通している8品目9万8100箱を自主回収する。
現時点で健康被害は報告されていない。
県は「品質管理という、医薬品において大切な工程で発生した極めて重要な事案。厳正に対処する」とし、工場への立ち入り検査を始めた。
県や同社によると、回収されるのは胃薬「アズクレニンS配合顆粒(かりゅう)」や、アレルギー薬「ロラタジンDS1%『JG』」など。
古いもので2018年12月から出荷されている。
全て病院で処方される製品で、市販はされていない。
定期的に経年による品質変化をみる自社の「安定性モニタリング検査」で、有効成分の含有量や製剤から溶け出す速さ、不純物の増加具合などの試験項目で規格外となったにもかかわらず、回収や販売事業者への報告など必要な措置を取っていなかった。
31品目のうち15品目は自社で製造販売しており、8品目を自主回収するほか、すでに使用期限が過ぎている7品目は在庫を廃棄する。
残る16品目はC製薬が受託製造している製品で、県は販売会社のある東京、大阪、富山、埼玉の4都府県に連絡した。
県によると、同社は福井県の製薬会社・K化工が製造した爪水虫などの医薬品に睡眠導入剤の成分が混入した問題を受け、3月29日~4月8日に社内調査を実施。
5月19日に不適切な事案が確認されたと県に正式に報告した。
オンラインで記者会見したC製薬の原田社長は「薬効の減弱は考えられる」との認識を示し、「医薬品の信頼を大きく損ねる事態を招き、深くおわびします」と謝罪した。
県は医薬品医療機器等法に基づき、24日から徳島市内にある同社3工場に立ち入り検査を実施。
全348品目の製造過程や品質に問題がないかを調べ、必要に応じて行政処分を行う。
https://www.topics.or.jp/articles/-/533408
5月24日22時10分に毎日新聞からは、規格外となった薬を従来の手順を省略化して再検査していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
徳島県は24日、C製薬(徳島市国府町府中)の胃薬や高血圧剤など31品目で、経年変化を調べる検査後に不適正な取り扱いがあったと発表した。
同社はうち8品目(9万8100箱)を自主回収する。
薬効が減弱した可能性もあるが、健康被害は現時点で確認されていないという。
経年変化を調べる「安定性モニタリング検査」で規格外となった薬について、従来の手順を省略化し再検査したほか、すでに出荷した薬の回収や業者への連絡をしていなかった。
同社は弁護士などで作る特別委員会を設置し、原因を調べる方針。
県によると、31品目のうち16品目は東京、大阪、富山、埼玉の4都府県にある会社に卸され、販売されていた。
詳しい流通先は不明という。
https://mainichi.jp/articles/20210524/k00/00m/040/360000c
5月24日19時8分にNHK徳島からは、受託製造していた16品目の流通先は分からない、C製薬はジェネリック医薬品の研究・開発・製造を行っている会社だなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
徳島市の製薬会社が製造した30品目余りの医薬品の品質管理に不適切な取り扱いがあったことが分かり、会社はこのうち8品目の医薬品を自主回収しています。
県などによりますと、この会社では出荷した医薬品の経年劣化を調べる「安定性モニタリング検査」で本来の効果が得られないなど、規格外となった製品について手順にそって検査を行わず、自主回収をしなかったほか、出荷先にも伝えていなかったということです。
対象は胃薬や抗生物質など31品目で、このうち自社で製造・販売している15品目のうち、8品目の医薬品については、会社が自主回収を始めました。
残りの16品目については、東京都・大阪府・富山県・埼玉県にある製薬会社からの受託製造で、いずれも流通先が分からないということです。
県保健福祉部の伊藤大輔部長は、「31品目という多品目、種類も多岐にわたっている。会社の体質に関わる問題なのか注視し、検査を進めていく」と話していました。
県の会見に続いて「C製薬」の原田社長はオンラインで記者会見を開きました。
この中で原田社長は、「患者や医療関係者をはじめ、関係する皆さまに多大なるご迷惑をおかけし、医薬品の信頼を大きく損なう事態となったことを深くお詫びする」と述べ、謝罪しました。
そのうえで、当該の医薬品は成分が溶け出す時間が遅くなるなどのそれがあるものの、薬そのものの効果には支障はないとして、服用を継続しても健康被害のおそれはないと説明しています。
一方、原田社長は今回の問題について、事前に報告を受けていたものの、適切な指示をしていなかったと話しています。
C製薬では、今月から外部の弁護士や専門家などによる特別調査委員会を立ち上げ、経緯や原因を詳しく調べていて、調査がまとまり次第、公表するとしています。
会社のホームページによりますと「C製薬」は徳島市国府町に本社を置き、1947年に設立されました。
厚生労働省が使用を推進している安価な後発医薬品、いわゆる「ジェネリック医薬品」の研究・開発や製品の製造を行っています。
現在、徳島市内に3つの工場と1つの研究所があり、2019年5月時点で382人の従業員がいます。
長生堂製薬が今回、回収を行っている医薬品については、PMDA=「医薬品医療機器総合機構」のホームページの中の「回収情報」という項目に詳しい出荷時期や出荷量などが掲載されています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/tokushima/20210524/8020011055.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。