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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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(2011年2月4日 旧ブログ掲載記事)
 
2011年2月4日1時32分にmsn産経ニュースから、3日19時6分に時事通信から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。また同機構からプレス発表記事が公開されていた。
 
日本原子力研究開発機構は、3日、東海村の核燃料サイクル工学研究所の放射線管理区域内にあるプルトニウム燃料第2開発室内で紙タオルが燃える火災が発生したと発表した。すぐに消火され、人や環境への影響はない。
同機構によると、作業員3人で、「グローブボックス」と呼ばれる設備の解体作業をしていた午後2時ごろ、天井近くの配管を切断した際、電動切断機の火花が床にあった紙タオルにかかって着火した。同センターでは「今後、火花が出る作業では可燃物の撤去などの対策を取っていく」としている。
 
 

(ブログ者コメント)
 
火気を使用する工事時には周辺の可燃物を撤去し消火器などを準備しておく、といったルールが制定されていなかったのだろうか?それとも、ルールはあるが、火気の定義から電動切断機などによる火花が脱落していたのだろうか?
 
 
 

(2011年2月11日 修正1; 追記)
 
2011年2月10日19時12分に、msn産経ニュース茨城から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
原子力機構は、10日、関係自治体に以下の内容を報告した。

(事故原因)

   
□紙タオルが死角に置かれたままになっていた。
    
□作業員が視認性の悪い防護服を着ており、紙タオルが発見できなかった。
   
□床を不燃シートで養生していなかった。

(対策)

以下の内容を、手順書などに明記する。
  □カメラやファイバースコープで死角を確認する。
  □周辺が金属などの不燃物だけの場合でも、火花などを飛散させないために床を不燃シートで養生する。
 
 

(ブログ者コメント)
 
この対策をみる限り、火気使用に関しては、ちゃんとしたルールが制定されていたようだ。しかし、一度、事故を起こすと、後始末が大変。
生半可な対策を持っていくと、「これで絶対に再発防止できますか?」などと問いつめられるので、一種、「膾を吹く」的な対策を打ち出さざるを得ない場合がある。
結果、安全管理システムは肥大化する一方となり、今度は、肥大化の弊害が生じる恐れが出てくる。
まことに、事故の後始末は難しい。事故を起こさないのが一番だ。
 
 
 
(2011年2月23日 修正2; 追記)
 
2011年2月4日付の茨城新聞紙面に、下記趣旨の記事が掲載されていた。
 
機構は、内規で、「事前に可燃物が周りにないことを確認すること」と定めているが、作業員は、「確認したが、紙タオルを発見できなかった」と話している。
機構によると、作業員3人がボックス内の配管を電動工具で切断している際、火花が床にあった紙タオル4~5枚に引火した。
第2開発室では燃料の試験製造が行われていたが、数年前に終了。1月からグローブボックスの解体を進めていた。燃えた紙タオルはボックス内の清掃に使われ、置き忘れられた可能性が高いという。
 

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魚田慎二
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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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