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12月29日20時37分に産経新聞から、1軒だけ焼け残った家に関する、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12月27日23時9分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
焼け野原の中にほぼ無傷で残った2階建ての一軒家が「奇跡の木造住宅」として注目を集めている。
家主が「丈夫な家をつくってほしい」と地元工務店に頼んで建てた特別仕様だったことが、効果を発揮したという。
この住宅の家主は、会社員のKさん(35)。
瀟洒な外観の洋風住宅の被害は、窓ガラスのひびと、エアコンの室外機やインターホンが高熱で変形するといった程度にとどまった。
Kさんは既に自宅に戻り、家族らとともに暮らしている。
燃えなかった理由は、普通の住宅とは異なり、火に強いステンレスのトタン板を外壁に使い、一部は耐火レンガだったことが大きいとみられる。
屋根の洋瓦も、一部はステンレス製だった。
さらに、暴風に備えて窓はワイヤ入りの二重ガラス。
屋根の軒先は、火の粉が入りづらいように設計されていた。
県内で平成19年に発生した中越沖地震を目の当たりしたことから、住宅を造る際、Kさんは頑強にするよう工務店に注文。
それ以外は全て「お任せ」で、翌20年に完成した。
2LDKで延べ250m2。費用は一般の住宅と比べ1.5倍ほどかかったという。
22日の出火当時、Kさんは市内で仕事中だった。
市の安心メールで火災を知って帰宅し、消防団員として隣家の初期消火に当たった。
だが、強風の中で炎が近くまで迫ってきた。
自宅にも燃え移ると思い、もうダメだと思って避難した。
だが、鎮火後に戻ると、建物はほとんど焼けずに残っていた。
ステンレスには耐熱効果があると業者から聞き、「火にも強いことを初めて知った」と、自身も驚いている。
周囲に駐車場などの空き地があったことも幸いした。
Kさん宅を手掛けた工務店「ミタキハウス」は、「今後も災害に強い家づくりの提案をしたい」としている。
出典
『1軒だけ焼けず…防災特注 奇跡の木造住宅 周辺は焼失「復旧に協力したい」 発生から1週間』
http://www.sankei.com/affairs/news/161229/afr1612290032-n1.html
『糸魚川大火に耐えた奇跡の1軒 08年完成「丈夫な家」』
http://digital.asahi.com/articles/ASJDW5364JDWUOHB00W.html?rm=323
12月30日11時37分に読売新聞からは、点在していた駐車場が大火を食い止めたという下記趣旨の記事が、図解付きでネット配信されていた。
日本海にいたるまで延焼した一方、被災地域の東西への広がりは少ない。
その周辺には、駐車場が点在している。
市消防本部によると、駐車場は燃え広がることもない上に、狭い路地などと違って逃げることも容易であり、十分な消火活動を展開しやすかったという。
市消防本部は、「広場的な役割を果たした」とする。
出典
『点在する駐車場、火を食い止めた…糸魚川大火』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20161230-OYT1T50051.html
(2017年1月15日 修正1 ;追記)
2017年1月14日5時59分にNHK首都圏NEWS WEBから、飛火のメカニズムが調査されているという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国立研究開発法人)建築研究所の研究グループは、火災現場で先月25日と26日に調査を行った。
その結果、屋根などが焼けた3棟の建物について、いずれも周りの建物が燃えていないことから、飛び火で焼けた可能性が高いことがわかった。
また、住民への聞き取りで、「火元から離れているのに燃え始めた」などの証言が得られたほか、上空から撮影された映像も分析した結果、このほかの4か所についても飛び火で燃え広がった可能性が高いことがわかり、研究グループは、さきほどの3棟の建物と合わせた少なくとも7か所について、飛び火が原因で延焼が拡大したとみている。
さらに、いずれも縦横10cmほどの炭化した木材や木の板が周囲に建物のない空き地で見つかり、研究グループは、こうした建物の一部が燃えながら強風や火災による上昇気流で次々に飛ばされ、「飛び火」になったと分析している。
建築研究所の岩見達也主任研究員は、「飛び火の原因になったとみられる炭化した木材も見つかったので、今後は、詳しいメカニズムを調べるとともに、飛び火が起きやすい建物の材質なども調べて今後の防火対策に生かしたい」と話している。
出典
『糸魚川火災 飛び火延焼7か所』
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20170114/5969791.html
(2017年3月3日 修正2 ;追記)
2017年3月2日14時42分にNHK新潟から、糸魚川市は応援要請を考慮して火災対応マニュアルを改訂するという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
去年12月の火災では、地元、糸魚川市の消防本部が初期対応に当たったが、人員など態勢が限界を超えたため、近隣の富山県や長野県から応援が駆けつけることになり、鎮火まで30時間がかかった。
こうした教訓を受け、糸魚川市消防本部は、現在ある火災の対応マニュアルを改訂することを決めた。
具体的には、大規模火災が起きたときに、近隣地区からの協力をスムーズに進めるため応援要請のあり方を明確化するとともに、応援の消防隊がすぐに活動に当たることができるよう、消火栓や防火水槽の場所がわかる携帯電話のアプリを導入することなどを検討しているという。
また、街のパトロールを始める風の基準を、最大瞬間風速15m以上に引き下げることも検討しているという。
消防本部では、3月末までにマニュアルの改訂を終えたいとしている。
出典
『糸魚川市が火災マニュアル改訂』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/1034384471.html?t=1488488534288
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。