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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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20181024日付で毎日新聞長野版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

長野市消防局で今年、救急業務中のミスが相次いだが、「家族の同意が得られなかった」として、非公表だった。

 

同消防局は、説明責任を果たすためとして、消防・救急活動のミスの「公表の考え方」を9月に策定した。

しかし、同意を得られなかったなどの場合は、公表しないこともあるという。

 

識者は、「同意を理由にしてしまうと公にならず、問題改善につながらない。発表の仕方を工夫し、事実だけは明らかにする姿勢が必要」と指摘する。

 

長野市消防局の篠ノ井消防署で今年1月、30代女性の搬送先の病院を誤り、予定していた病院への到着が約7分遅れた。


運転手は近い病院、救急隊員はかかりつけ医のいる病院を想定し、両者の意思疎通が不十分だった。

 

女性は約1週間後に死亡したが、救急隊到着時には心肺停止状態で、市消防局は搬送の遅れが影響した可能性は低いとしている。

 

5月には、低血糖の糖尿病患者に投与した「ブドウ糖」の使用期限が約3カ月前に切れていた。

健康被害はなかったが、定期点検で漏れていたもので、使用の際の確認も怠った。

 

2件とも、隊員らが口頭での厳重注意を受けた。

 

長野市消防局は、ミスを「原則公表」としていたが、2件については、火災が発生した際に住所などの個人情報を公表する際のルールの「相手方の意向を尊重する」という部分を参照した。

 

鎌田警防課長は、「2件とも、了承があれば公表する事案だったが、個人が特定される恐れがあったこともあり、ご家族の強い要望があった」と話す。

 

毎日新聞が県内全13の消防局・本部に取材したところ、救急業務上のミスを公表する基準を明文化している局・本部はなかった。

 

うち11は、「これまで公表すべきミスがなかった」とした上で、公表の際には個別に検討するほか、『情報公開条例』、『人事院の懲戒処分の公表指針』、『内部規定』などを参考にするとした。

 

2014年に飯田広域消防本部が、今年4月には須坂市消防本部が、救急車の遅れがあったと発表している。

いずれも患者は死亡したが、家族の同意を得た上で公表したという。

 

飯田広域消防本部は、「家族からの了解を得られない場合でも、社会的影響が大きければ、個人情報の一部を除いて公表する場合があると思う」とする。

 

原則公表とする須坂市消防本部は、「同意が得られない場合は、公表しないこともある」とした。

 

独協大の右崎正博名誉教授(憲法・情報法)は、「公表しなければ重大なミスかどうか、なぜミスが起こったのかを検証する機会がなくなる。搬送先を誤ったケースでは、なぜ隊員同士の意思疎通が不十分だったのか、今後の対処方針はどうするのか。そこが市民の知りたい情報。内部で解決したと言われても、市民には懸念が残り、公の機関として不適切」と語った。

 

出典

『長野市消防局 今年、救急業務中ミス2件 「家族不同意」公表せず』

https://mainichi.jp/articles/20181024/ddl/k20/040/013000c 

 

 

1024日付で信濃毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

長野市消防局は23日、心肺停止状態の女性の搬送先を救急車が間違えるなど、昨年以来あった業務上のミス3件を報道があるまで公表しなかったことに関連し、ミスの「公表の考え方」をまとめたと発表した。

 

「市民の生命、身体、財産に関わる市民の信頼を失わせるような事案」を公表対象とする一方、当事者への影響などを考慮して非公表にもできる―との除外規定を盛った。

 

今回の3件を当てはめた場合、いずれも当事者の意向から、公表対象にならないとの見解を示した。


「考え方」は、消防・救急活動のミスのうち、市民の生命などに関わる事案は「事案の再発防止と市民への説明責任を果たす観点から公表する」と規定。

 

ただ、「原則として(当事者に)多大な影響が生じる内容については、公表しない取り扱いとできる」としている。


市消防局警防課は、当事者が非公表を望む場合は、この除外規定に該当すると説明している。


同局が積極的に公表しなかったのは

▽救急車が患者の搬送先を誤った

▽患者に使用期限切れの薬剤を投与した

▽行方不明の高齢者の個人情報の一部を隠さず、関係機関にファクスした

の3件。
 

市消防局は、いずれも「市民の信頼を失わせるような事案」に該当するが、当事者側から非公表の要望があったと説明。

事案の内容や当事者の性別、年齢などが明らかになると「個人が特定される恐れがあり、影響が大きい」とし、除外規定に該当するとしている。


加藤市長は23日の記者会見で、「改めて、市民に対する説明責任を果たしているのかということもあるので、公表すべき事案はルールを定めるべきだと考えた」とした。 

 

出典

『長野市消防局の「ミス公表の考え方」、非公表の除外規定盛る』

https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20181024/KT181023FTI090015000.php 

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
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