21日午後3時ごろ、神奈川県厚木市緑ケ丘の鉄工所で、会社員の男性(60)が鉄板の移動作業中、荷崩れを起こした鉄板の下敷きになった。
男性は病院に搬送されたが、間もなく死亡が確認された。
警察によると、男性は鉄板をクレーンから降ろす作業をしており、ワイヤを外そうとした際、鉄板が荷崩れした。
鉄板は1枚約78kgで、男性は約120枚の下敷きになったという。
出典URL
http://sankei.jp.msn.com/region/news/120821/kng12082119220012-n1.htm
(2012年9月2日 修正1 ;追記)
2012年8月22日付の神奈川新聞紙面に、事故当時の若干詳しい様子が、下記趣旨で掲載されていた。
事故当時は120枚の鉄板をクレーンで運ぶ作業中で、すでに運んだ鉄板の上に新たに鉄板を置き、男性がワイヤーを外そうとしたところ、荷崩れを起こしたという。
21日午前9時30分頃、停止中の日本原子力発電敦賀原発2号機の原子炉補助建屋地下1階の放射線管理区域で、津波による浸水防止用の水密扉の枠(高さ2.1m、幅1.9m、厚さ20cm、重さ510kg)の設置工事中に炭素鋼製の枠が倒れ、協力会社の男性作業員(36)が下敷きになった。
作業員に放射能の汚染や被曝はなかったが、肋骨骨折と肺挫傷で入院した。
原電の発表では、水密扉の設置は福島第一原発事故を踏まえた対策の一つで、2号機だけで9月28日までに13か所に設ける予定だった。
作業員は、同日午前8時45分頃から他の8人と、枠の上下3か所にくさびを打ち込んで固定した枠の下側で、扉の取り付け位置を調整するため、枠の下部に仮止め用のボルトを取り付けていた。
5本ほど締めたところで枠が手前に倒れてきて、枠の右側(幅20cm)と床の間に上半身を挟まれたという。
原電は原因を調査して対策を講じるまで、水密扉の設置工事を中断する。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120821-OYT1T01598.htm
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/accidentandincident/36460.html
(2012年9月15日 修正1 ;追記)
2012年9月8日2時11分にmsn産経ニュース福井から、9月11日付で毎日新聞福井版から、原因が判明したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。また同社のHPにも9月7日付で同趣旨のお知らせが掲載されていた。
原電は7日、仮止め用の木製のくさびがずれたことが原因だったと発表した。
原電によると、当時、転倒防止用の布製ベルトを取り外して、くさびで扉枠を仮固定した状態で作業中に、何らかの理由で、くさびがずれて転倒したとみられる。
再発防止策として、扉枠の転倒防止措置としてくさびを使用しない、転倒防止対策がない状態で作業を行ったことを踏まえ、原電社員と協力会社社員に、安全体遺作の重要性を再認識させるための教育を行うとしている。
また、関西電力は同日、高浜原発1号機で4日に男性作業員が後退してきた運搬車とさくにはさまれ負傷した事故について、運転手との意思疎通が不十分だったことが原因と発表した。
男性作業員が効率的に運搬車を誘導するため、助手席側から車両の後方を通って運転席側に移動する際、運転手に指示が伝わっていなかったという。
出典URL
http://sankei.jp.msn.com/region/news/120908/fki12090802120000-n1.htm
http://mainichi.jp/area/fukui/news/20120911ddlk18040624000c.html
http://www.japc.co.jp/tsuruga/news/2012/pdf/tsurugaH2409.pdf
8日午前9時ごろ、滑川市杉本の北陸自動車道脇の市道のガス管工事現場で、土木作業員の中国人男性(30)が道路脇に置いてあった機材と北陸自動車道の壁に挟まれているのを別の作業員が見つけ、消防に連絡した。
男性は病院に運ばれたが、顔などを強く打っていて間もなく死亡した。
警察によると、男性は当時、ガス管を地下に埋める作業が終わり、後片付けを行っていたところ、近くに置いてあった砂とセメントを混ぜるためのモルタルミキサーと呼ばれる重さ800kgの機材が倒れてきて、北陸自動車道の壁との間に挟まれたという。
警察は、現場近くで作業していた作業員から当時の状況を聞くなどして、機材が倒れた原因などについて詳しく調べている。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/toyama/3064153741.html
(2012年9月2日 修正1 ;追記)
2012年8月9日付の北日本新聞紙面に、事故時のもう少し詳しい状況などが、下記趣旨で掲載されていた。
ガス管埋設工事現場で、工具などを片付けていた中国人男性が、倒れてきたモルタルミキサーと高速道路ののり面のコンクリートブロック壁との間に頭を挟まれて死亡した。
警察によると、ミキサー車は幅1.7m、奥行き62cm、高さ2.3mで重さは約800kg。のり面から約1.2mの距離に設置され、男性は、その間で作業をしていた。
警察は、男性が片付けていた作業用シートの端がミキサーの下に挟まっており、シートを引っ張った反動でミキサーが倒れた可能性もあるとみて、調べている。
11日午後0時半すぎ、新潟市北区のJA全農にいがた肥料工場の倉庫で、作業員の男性(47)が肥料袋の下敷きになって倒れているのを別の作業員が見つけた。
男性は病院に運ばれたが、およそ3時間後に死亡した。
警察によると、男性は肥料袋60袋をひとまとめにしてフォークリフトで3段ずつ積み上げる作業をしていたということで、男性は上の2段の袋が崩れて下敷きになった状態で見つかったという。
現場には、1袋20kgの肥料袋120個が崩落していた。
また、1番下の段の肥料袋が破れて肥料が散乱し、男性の近くにほうきが落ちていたという。
警察は、下の段が破れて不安定になった上の段の袋が崩れ、そばで片付けをしていた男性が下敷きになったとみて詳しく調べることにしている。
JA全農にいがたは「原因が詳しくわかり次第、対策をたてたい」と話している。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/niigata/1033511491.html
(2012年7月29日 修正1 ;加筆修正)
2012年7月12日付で新潟日報紙面に掲載されていた記事を元に、本文を加筆修正した。
(2012年10月9日 修正2 ;追記)
2012年10月2日付で毎日新聞新潟版から、会社などが書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
倉庫内の安全管理を怠ったまま働かせたとして、新潟労基署は1日、貨物自動車運送、倉庫業「全農物流」と同社新潟支店の課長の男性(55)を、労安法違反などの疑いで書類送検した。
同署によると、同社は倉庫内で、高さ約4mまで積んであった肥料袋(重さ計約3.6トン)の一部が破れ、崩れる危険があったにもかかわらず、積み直すなどの荷崩れ防止をしないまま、期間雇用の男性社員(当時47歳)に肥料袋の補修や、こぼれた肥料の清掃作業をさせたとしている。
社員は崩れた肥料の下敷きとなり、外傷性血気胸のため死亡した。
出典URL
http://mainichi.jp/area/niigata/news/20121002ddlk15040050000c.html
23日午前7時10分ごろ、千葉市のJFEスチール東日本製鉄所千葉地区の工場内で、設備の補修工事にあたっていた工事業者の作業員2人が、倒れてきた機械に挟まれた。
病院に搬送されたが、39歳の男性が頭や体を強く打ち死亡、44歳の男性が左肩脱臼の軽傷を負った。
同製鉄所や関連会社では昨年末から今年初めにかけて、爆発などの事故やトラブルが相次いで起きている。
警察などによると、作業員らは薄く延ばした鉄板を巻き上げる設備の部品交換のため作業していたところ、立てかけていた機械の一部が突然倒れ、2人が下敷きになったという。
警察などが事故原因について調べている。
出典URL
http://sankei.jp.msn.com/region/news/120623/chb12062320380004-n1.htm
②6月23日18時45分にNHK千葉からは、下記趣旨でネット配信されていた。
補修作業のために立てかけていた重さ2トンの鉄製の設備の一部が倒れた。
警察によると、2人は22日午後8時から23日朝にかけて、ほかの作業員と交代で休憩を取りながら作業をしていたという。
会社側によると、倒れたのは鉄を板状にする設備の一部で、当時は、少なくとも5人が作業にあたり、責任者も立ち会っていたという。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/chiba/1006627701.html
③6月24日付の毎日新聞千葉版紙面には、下記趣旨の記事が掲載されていた。
鉄を圧延する重さ約2トンの機械が倒れ、機械を補修していた男性作業員2人が下敷きになった。
機械は電動式だが、作業中は電源を切っていたという。
④6月24日付の朝日新聞紙面には、下記趣旨の記事が掲載されていた。
鉄の厚さをそろえる機械設備(縦130cm、横240cm、幅30cm)を垂直に立てて修理していたところ、この機械が倒れたという。機械は電動式。
⑤6月24日付の読売新聞京葉版紙面には、下記趣旨の記事が掲載されていた。
倒れてきた機械と別の機械の間に全身を挟まれ、死亡した。
近くにいた同僚の別の作業員も左腕を脱臼した。
JFEによると、男性らが鉄板を引き延ばすための「ルーパーロール」と呼ばれる重さ数トンの機械を補修していたところ、機械が突然倒れてきたという。
⑥6月24日付の千葉日報紙面には、下記趣旨の記事が掲載されていた。
工場内にある設備の摩耗する部品を交換するなどの作業中に倒れてきたという。
(ブログ者コメント)
□各記事、記述が断片的なので、どのような事故だったか、ピンとこない。
これでは、群盲象を評する状態だ
せめてものこととして、入手した6記事の骨子を併記した。
写真の1枚でもあれば、イメージがつかめたのだが・・・。
□該事業所では、昨年末から、これで4件目の事故だ。
しかし、各事故の間に脈絡はなさそうに思える。
ブログ者も、現役時代に同じような経験をしたことがあるが、当時、安全担当者としては打つ手なしだった。
2012年6月15日15時17分にNHK北九州から、同日13時39分に読売新聞から、また同日20時9分には朝日新聞から写真付きで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
15日午前9時半ごろ、北九州市小倉北区の「I運送北九州営業所」の敷地で、4mあまりの高さに積み上げられていた金属製の小型のコンテナが崩れ、そのうち2つが敷地脇の歩道に落下した。
この事故で、歩道を歩いていた女性2人がコンテナの下敷きになり、うち会社員の女性(33)が死亡した。
また、一緒に歩いていた24歳の女性も胸の骨を折るなどの大けがをした。
警察によると、落下したコンテナは、長さ1m30cm、幅73cm、高さ1m15cmで、重さは60kgほどあり、小さな車輪がついているという。
このコンテナを4つ重ねておいてあり、上の2つが落下した。
同営業所によると、14日夜にコンテナを積んだが、固定はしていなかった。
15日は午前9時頃からトラックに移す作業をしていたが、風が強かったために別の場所に移そうかと検討していた矢先に強風にあおられて倒れたという。
所長は「コンテナの管理には気をつけているつもりだったが、きちんとしたルールはなかった。道路沿いにコンテナを積んでいることへの認識や危機管理の不足で大変な迷惑をかけてしまい申し訳なく思っている」と話していた。
現場は、JR小倉駅から北東に2kmほど離れた物流関連の会社や倉庫などが建ちならぶ一角で、警察は業務上過失致死傷の疑いもあるとみて当時の状況を調べている。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/kitakyushu/5025844911.html
(2014年3月23日 修正1 ;追記)
2014年3月21日付で朝日新聞北九州版(聞蔵)から、転倒防止措置を怠ったとして所長が書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
小倉北署は20日、I運送北九州営業所の男性所長(53)を業務上過失致死傷の疑いで書類送検した。
所長は責任を認め、「風が吹いても倒れることはないと思っていた」と話しているという。
同署によると、事故は、自動車部品が入った4段重ねのコンテナ(重さ約90kg)が強風で上の2段が崩れ、フェンス越しに歩道を歩いていた女性2人を直撃。会社員女性が死亡、アルバイト女性も胸の骨折など約3ケ月の重傷を負った。
同署によると、事故当時は強風注意報が出ており、最大瞬間風速14.5mの強風が吹いていたという。
同署は、責任者の所長がコンテナを過度に積み重ねないなど、転倒を防止する安全措置を怠ったと判断した。
30日午前10時50分ごろ、新居浜市にある「三井住友建設」の新居浜PC工場で、作業していた男性2人が鉄筋コンクリート製のT字型の橋桁をつくるための型枠をクレーンで持ち上げてはずす作業をしていたところ、この型枠が倒れ、クレーンの柱と型枠の間にはさまれた。
この事故で、作業していた男性(55歳)が全身を強く圧迫されて病院に運ばれたが、およそ3時間後に死亡した。
もう一人の男性(50歳)も大けがをしたが、命に別状はないという。
警察によると、倒れてきた鉄製の型枠は、長さ6m、高さ1m30cmで、重さがおよそ800kgあるという。
事故当時、3人で作業をしていて、クレーンは3人のうちのいずれかが操作していたという。
警察は、事故の状況などを調べている。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/matsuyama/8006767271.html
(2012年7月1日 修正1 ;追記)
5月31日付で愛媛新聞紙面に、事故時の若干詳しい状況が、下記趣旨で掲載されていた。
2人は屋外で道路の橋脚に使う鉄筋コンクリート製のT字桁を製造後、門型クレーンで板状の型枠を外し、ワイヤーで吊り上げた際、倒れかかった型枠とクレーンの柱の間に挟まれたという。
2人は、同工場の発注先の下請け会社からきていた。
(2012年8月27日 修正2 ;追記)
2012年8月20日20時2分にNHK松山から、また8月21日付で朝日新聞愛媛全県版(聞蔵)から、クレーンを運転していた作業員は無資格だったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
新居浜労基署は、資格を持たない労働者にクレーンの操作をさせていたとして、建設会社と社員の男を労安法違反の疑いで書類送検した。
同署は、2人の派遣従業員を受け入れていた建設会社「S」の担当者などから事情を聴いて調べを進めたところ、作業をしていた2人は、法律で定められた資格を持っていないにもかかわらず、クレーンの運転などの作業をしていたことがわかった。
このため、同署は、きょう、「S」と、この会社の四国支店の主任で作業の指揮を担当していた28歳の男を、労安法違反の疑いで書類送検した。
署によると、主任の男は、下請け会社の作業員2人が無資格と知っていながら、クレーン作業を行わせた疑いがある。
署は、作業員2人は事実上の派遣労働だったとして、作業を指揮した主任に安全を守る義務があったと判断した。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/matsuyama/8004394311.html
霧島市のコンクリート製造会社で土管を運ぶ作業をしていた会社員の男性が作業中、土管の下敷きになり死亡した。
7日午後1時すぎ、霧島市溝辺町の「J社」でコンクリート製の土管にワイヤーをかける作業をしていた会社員の男性(36)が、重さ4トンある土管の下敷きになった。
男性は病院に運ばれたが、胸などを強く圧迫されていてまもなく死亡した。
警察によると、男性は土管を運ぶためクレーン車のワイヤーを引っかけようと、積み上げられた土管の上に乗って作業を始めようとしたところ、土管の山が崩れて下敷きになったという。
警察では、作業の進め方に問題がなかったか関係者から話を聞いて調べている。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/kagoshima/5054945691.html
5日午前11時15分ごろ、高岡市石丸の貸倉庫の中で会社員の男性(60)が出荷作業中だったアルミ製の棒材の下敷きになって倒れているのを、倉庫の近くにいたトラックの運転手が見つけた。
男性は病院に運ばれたが、胸を強く圧迫されていて、約1時間後に死亡した。
警察によると、男性は、当時、鉄製の台に重さ約1.5トンのアルミの棒材を載せて、クレーンで運ぶ作業をしていたという。
事故が起きた時、倉庫内で作業していたのは、男性1人だったため、警察は会社の関係者などから話を聞いて事故の状況を調べている。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/toyama/3064244871.html
一方、4月6日付で朝日新聞富山全県版(聞蔵)からは、若干ニュアンスの違う記事が掲載されていた。
警察によると、男性が勤める富山住友電工が、隣接地の倉庫を借りていた。
男性が備え付けのクレーンを一人で操作していたところ、吊り上げようとした鉄製パレット(計1.5トン)がバランスを崩して倒れかかり、乗っていたアルミ棒材に男性が挟まれたという。
31日午後4時50分ごろ、川崎市川崎区扇町のペットボトル製造会社「P社」工場内で、同社社員の男性(52)が、ペットボトルの材料となるプラスチックの粉が入った袋(重さ約1トン)の下敷きになっているのを同僚の男性が発見し、119番通報した。男性は搬送先の病院で死亡した。
警察が事故原因を調べているが、男性はフォークリフトで袋を積み上げる作業中だったという。
出典URL
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1203310022/
27日午前10時10分ごろ、入善町の北陸新幹線工事現場で、運搬中のトロッコに積んでいた鋼管柱15本が荷崩れし、現場で作業していた会社員の男性(60)が左足太もも付近を挟まれ、骨盤などを折る重傷を負った。
警察によると、鋼管柱は長さ11m、直径36cm、重さ約800kg。
ロープで固定していたが、緩やかなカーブにさしかかったところで荷崩れを起こしたという。
(2012年10月2日 修正1 ;追記)
2012年9月26日付で朝日新聞富山全県版(聞蔵)から、重傷を負った人が書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
魚津労基署は25日、左足切断などの重傷を負ったY電設工業の黒部工事事務所長(61)と同社を、労安法違反の疑いで書類送検した。
調べによると、この所長が鋼管柱15本を載せた作業用台車に乗って資材を運んでいたところ、カーブで荷崩れが起き、両足が鋼管柱の下敷きになるなどして、左足切断などの重傷を負った。
所長は現場の安全を管理する立場だったのに、作業員専用車両に乗らないなど、必要な措置を怠った疑いがあるという。
(ブログ者コメント)
作業していた人が所長だったとは、思いもしなかった。
管理すべき立場の人が現場で作業すると、その人の作業が安全に行われているかどうかチェックする人がいなくなる。
部下が上司に注意できる職場であれば、話しは別だが・・・。
19日午後0時40分ごろ、東松山市幸町の改修作業中のマンションで、外壁に設置された作業用の足場が倒れ、近くを歩いていた6歳の男児2人が下敷きになった。この事故で、1人が死亡、もう1人が鼻の骨を折る重傷を負った。
警察によると、この足場は高さ約10mで、縦、横ともに約1.8m。20日にマンション外壁のタイルを張り替えるため、作業員が19日午前に設置した。
事故当時、すでに作業員は作業を終えて引き揚げており、現場にはいなかった。
足場をマンションに結びつけるなどの固定はされていなかったという。
熊谷地方気象台によると、この日の埼玉県内は風が強く、午後1時4分に熊谷で瞬間最大風速17.1mを記録した。
警察では、足場は強風の影響で倒れたとみて、詳しい原因を調べている。
警察によると、けがをした男児らは近くの保育園に通っており、保育士2人が付き添い、園児22人で列を作ってドッジボールの練習のため別の保育園に向かっている途中だった。
保育士が風を感じて後ろを振り返り、倒れてくるのに気付いて子供たちを逃がしたが、2人は列の中央付近にいて間に合わずにぶつかったという。
出典URL
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120319/dst12031918480009-n1.htm
http://www.nhk.or.jp/lnews/saitama/1006613171.html
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/saitama/news/20120320-OYT8T00041.htm
また3月22日9時33分にNHK埼玉から、足場の固定に関し、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
今回のタイプの足場については、労安法の規則で、高さが5m以上ある場合は、高さ5m以内に最低1か所は足場が動かないよう、建物の壁と足場を金具などでつなぐ「壁つなぎ」という方法で固定する措置を取るよう定められているという。
また、「壁つなぎ」が出来ない場合でも、足場と地面との設置面を固定するなどの措置を取るよう求められているが、警察のこれまでの調べで固定されていなかったことがわかっている。
労基署は21日、現場に足場を組み立てた2人の作業員などを呼んで事情を聞き事故の状況を調べた。
今回の事故について足場を組み立てた会社の社長はNHKの取材に対し「マンションの壁を傷つけることに抵抗があり、壁に穴をあけて足場とつないで固定する方法は指示しなかった。作業員には屋上と足場をつなぐよう指示したが、結果的に1か所も固定されていなかった」と話した。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/saitama/1006613502.html
一方、2012年3月22日のテレビ朝日「モーニングバード」では、足場工事を請け負った会社の社長が工事時の状況について以下のようにインタビューに応え、また番組でフリップを使って解説していた。
8時ごろ 組み立て開始
9時半ごろ 作業員が資材を忘れたと帰社
11時半 マンションとの接続部分を残し、組み立て完成
11時50分 作業員が屋上固定用材料不足といって帰社
12時ごろ 作業員出発
12時40分ごろ 事故発生の連絡が社長に入る
12時55分ごろ 社長が現場に着いたが、先に出ていた作業員は現場にいなかった
(ブログ者コメント)
□先に出発した作業員は、どこで何をしていたのだろう?時間帯から考えると昼飯?
もしそうだとすれば、安全意識の欠如どころか、仕事の基本ができていないということだ。
他情報によれば、インタビューに応えたのは「R社」の社長で、作業員はグループ会社「A社」所属。
グループ会社とはいえ、仕事の進め方で意思疎通を欠くところがあったのだろうか?
□事故とは直接の関係はないが、付き添いの保育士、2人いたのなら、なぜ1人が引率で先頭に、もう1人が列の最後尾で園児の様子を確認するという役割分担にしなかったのだろうか?
2人とも先頭にいて時々振り返るような引率では、心もとない。
1人が最後尾にいれば、もう少し早く倒壊に気がついていた可能性がある。
(2012年4月5日 修正1 ;追記)
2012年3月31日付で埼玉新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
この事故を受け、埼玉労働局は30日、県内建築現場の足場54カ所を対象に行った緊急パトロールの調査結果を発表した。
31・5%に当たる17件の現場で労安法違反が認められたほか、46・3%に該当する25件で不適切な状態があったとして、同法に基づいて改善を指導した。
同局は22、23の両日、現場を抜き打ち検査した。
東松山の事故で不備が問題となった足場を建物に固定する「壁つなぎ」を行っていない現場は7件あり、うち2件は同法違反に該当したため、使用停止命令を出した。
業者が「壁つなぎ」を適切に行わない理由について、担当者は「推測だが、壁に直接傷をつけるからではないか」と話した。
パトロールの結果、「壁つなぎ」以外では「昇降階段の設置」について10件を改善指導するなど、作業員保護のための安全対策が軽視されている実態が浮き彫りになった。
結果を受け、局長は「関係団体を含めて、今後事故防止に向けて周知を徹底していきたい」と話した。
■壁つなぎ
足場と建設物などを水平方向に連結し、足場がいずれの方向にも傾斜変形しないように設ける鉄線などを指す。
1カ所当たり500kg以上の強度を持つことが望ましいとされる。
出典URL
http://www.saitama-np.co.jp/news03/31/04.html
(ブログ者コメント)
事故発生から3日後の点検だが、それでも東松山での事故原因と同じ不具合が2件見つかった。
これらの施工者は、同じ県内での事故なのに、自分たちの足場が問題ないか見直さなかったとみえる。
類似個所対応ならいざしらず、事例の直接対応だけは、誰に言われることなく、自ら進んで行ってほしいものだ。
(2012年11月27日 修正2 ;追記)
当時のやや詳しい状況や関係者が書類送検されたなどの情報が、マスメディア各社から下記趣旨でネット配信されていた。
[2012年11月20日16時22分にNHKさいたま]
警察は、足場を固定するよう現場に指示しなかったなど安全管理を怠っていたとして、足場を組み立てた業者の社長ら4人を、業務上過失致死傷の疑いで書類送検した。
書類送検されたのは、足場の組み立て業者「A社」の社長(54)ら4人。
問題の足場は、建物に固定するなど法律で義務づけられた倒壊を防ぐ対策が取られていなかったということで、警察は足場を組み立てた「A社」を捜索するなどして調べを進めてきた。
その結果、社長ら4人が、計画では足場をマンションにボルトで固定することになっていたにも関わらず、現場に指示しなかったうえ、足場が完成したあとも確認しないなど安全管理を怠っていた疑いが強まったとして、警察は20日、4人を業務上過失致死傷の疑いで書類送検した。
警察によると4人は容疑を認めていて、このうち社長は「きちんと指示をしていればよかった。遺族や被害者に申し訳ない」と話しているという。
「A社」の社長らが書類送検されたことについて、親会社で工事の元請けだった「R社」は、NHKの取材に対し「本当に申し訳ございませんでした。それ以外に申し上げることはありません」と話している。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/saitama/1006645581.html
[2012年11月20日22時48分 読売新聞]
書類送検された足場設置業者社長と元請け業者担当者が、県警の調べに、それぞれが「(足場を建物に固定するよう、作業員に)指示がなされているだろうと思い込んでいた」と供述していることが、県警幹部への取材でわかった。
県警によると、作業員2人は3月19日午前11時半頃、マンションで、外壁張り替え作業のための足場の設置作業を終了し、当時東松山市にあった「A社」の事務所に戻った。
その際、社長は足場が建物に固定されていないことを知り、その作業を2人に初めて指示。2人が現場に戻る途中、足場が倒れたとみられる。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20121120-OYT1T01478.htm
[2012年11月20日付 読売新聞埼玉版]
県警が書類送検する方針を固めたのは、足場を適切に固定しなかったことが事故の原因と判断したためだ。
社長のほかに書類送検されるのは、同社と契約したいずれも20歳代の作業員の男2人と、同社に足場設置を発注した元請け業者「R社」の施工担当の男(51)。
県警などによると、問題の足場は、圧縮材と呼ばれる器具をマンションの外壁に押しつける方法で、ぐらつきを防ごうとしていた。
埼玉労働局によると、足場は建物の壁にボルトを打ち込むなどして固定するのが通例で、固定の仕方は、労安則で定めている。
木造住宅などで壁に穴が開けられない場合は、圧縮材だけで足場を組むこともあるが、その場合は他の資材で補助して倒壊を防ぐよう、国の指針で定められている。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/saitama/news/20121119-OYT8T01637.htm
[2012年11月20日17時59分 共同通信]
川越労基署は20日、足場設置の作業を監視する主任者を決めていなかったとして労安法違反の疑いで、作業を行った「A社」の当時の社長(54)を書類送検した。
送検容疑は、高さ5m以上の足場の組み立てを行う場合、技能講習を修了した作業主任者に監視させなければいけないのに、主任者を決めていなかった疑い。
出典URL
http://www.47news.jp/CN/201211/CN2012112001001724.html
15日午前11時ごろ、呉市倉橋町の産業廃棄物業「N建設」の資材置場で、作業員の男性(59)がクレーン車から降ろされた約2トンの鉄の下敷きになり、約5時間後に失血死した。
警察が、クレーン車を操縦していた別の作業員から事情を聴くなどして原因を調べている。
(2012年3月1日 修正1 ;追記)
2012年2月16日付の中国新聞紙面に、当時のやや詳しい状況が、下記趣旨で掲載されていた。
鉄製の焼却炉を修理していた作業員が、別の男性作業員がクレーン車で幅1.3m、奥行き2.7m、重さ2トンの焼却炉の蓋の一部を下ろしていたところ、下半身が地面にはさまれた。
矢巾町の廃棄物処理業「S商事」盛岡支店アルトレック矢巾で23日午後4時50分ごろ、作業員の男性(42)が倒れた配電盤(約300kg)の下敷きになり、死亡した。
警察の調べでは、重機で配電盤をトレーラー荷台に積み込む作業中で、男性は積み込む位置を指示していた。
同僚男性(40)は、男性が転んだところに、地面に置いた配電盤が倒れたと説明しているという。地面は凍っていた。
(ブログ者コメント)
いくら考えても、「人が転んだところに300kgの配電盤が倒れた」という状況がイメージできない。
(2012年2月14日 追記)
以下は、2/14に書き込まれたコメント。ブログ者名で書き込まれたため、誤解が生じないよう本文中に記す。
凍結地面の不安定さ
事故現場近くに住みます。おそらく事故現場は広範囲に渡り雪が溶けて固まり地面がアイスバーンでツルツル。凍結しており時間帯からして魔が差す時間帯であり。可能性として十分にあり得る事故です。
(2012年2月29日 修正1 ;追記)
2012年1月25日付の岩手日報紙面に、下記趣旨の記事が掲載されていた。
警察によると、別の社員が重機を運転し、トレーラーの荷台に配電盤を積み込む作業をしていたところ、地面に置いていた配電盤が倒れ、下敷きになった。
配電盤は、高さ約1.9m、横2.2m、幅0.5m。
同社に勤める男性は、配電盤を積み込んだ後、トレーラーを運転し、仙台市内に運ぶ予定だった。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。