2014年3月29日付で朝日新聞福島中会版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
28日午後2時20分ごろ、大熊町の東電福島第一原発で、建物の下に掘った穴の中で作業していた協力企業の男性社員(55)が、落ちてきたコンクリートの塊や土砂の下敷きになった。
病院に運ばれたが、約3時間後に死亡が確認された。
警察は、業務上過失致死の疑いもあるとみて調べる。
原発事故後、作業員が死亡したのは、病死以外では初めて。
東電によると、事故現場は固体廃棄物の運搬に使うコンテナの倉庫として使われていた建物の地下。
震災後、建物が地盤沈下したことから、基礎部分の損傷の調査や補修を行っていた。
男性は、防護服や全面マスクなどを身に着けて、建物の下に掘った穴の中で、基礎部分についたコンクリートや土を手作業で削っていた。穴は、地上から約2mの深さ。
4人で作業し、そのうち男性を含む2人が穴の中での作業を担当していた。
一緒に作業していた作業員が約30分後に救出し、敷地内の救急医療室に運んだという。
安全対策を点検するため、東電は29日の工事作業をすべて中止する。
(2015年2月11日 修正1 ;追記)
2015年2月5日19時54分にNHK福島から、崩落防止措置を怠ったとして工事責任者らが書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2月5日19時41分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
富岡労基署は、土砂の崩落を防ぐための措置を怠ったなどとして、作業を請け負っていた1次下請けの東京の会社と当時の工事責任者を、労安法違反の疑いで書類送検した。
書類送検されたのは、東京・港区の建設関連会社「K社」と52歳の工事責任者。
同署によると、掘られた作業用の穴の一部では、土砂が崩落するおそれがあるとして対策がとられていたにも関わらず、事故が起きた穴では、土留めの対策がとられていなかったという。
また、法令で定めた掘削作業主任者も選任していなかったという。
このため同署では、危険を予測できたにも関わらず、土砂が崩れないよう板などで支える措置を怠ったなどとして、労安法違反の疑いで、作業を請け負っていた「K社」と52歳の工事責任者を書類送検した。
同社は、「3日後に迫った工期に間に合わせようと急いでいたため、危険防止措置をとらなかった」などと話しているという。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/6055233291.html?t=1423170757055
http://mainichi.jp/select/news/20150206k0000m040055000c.html
(ブログ者コメント)
2015年2月2日に東京電力からプレスリリースされた資料に、事故時の詳しい状況などが掲載されている。
http://www.tepco.co.jp/cc/press/betu15_j/images/150202j0301.pdf
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。