2015年3月30日14時14分に伊賀タウン情報YOUから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
また、3月31日11時13分に読売新聞からも、同趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
伊賀市は3月30日、同市平野西町の「くれは水辺公園・秋の広場」で、市内に住む女子児童(12)が右手薬指の指先を切断する事故が発生したと発表した。
市によると、児童は28日午後3時ごろ、公園内にある、地面から約70cmの高さに設置された芭蕉句碑の説明板に腰を掛け、両側の支柱(高さ約60cm)に手を掛けていたところ、バランスを崩して後方へ転倒した。
このはずみで、両側の支柱の中央よりやや上でボルト止めされていた説明板が回転。
市は、女子児童は説明板と支柱の間に指先をはさまれ、爪の部分を切断したとみている。
女子児童は事故当日、父親と兄弟2人の4人で公園を訪れていた。
事故に気づいた父親が近くのクリニックに連れて行ったが、指先の切断が確認されたため、市内の病院で緊急措置を受けた。
回収した指が乾燥するなどしていたため、縫合による再生はできなかったという。
説明版は縦横約40cmのステンレス製で、高さ約60cmの支柱に2本のボルトで両端1箇所ずつ固定していたという。
ボルトがどれくらいの強度で締め付けられていたかは、分かっていない。
句碑は、2002年の開園時に設置した。
市は29日に事故の通報を受け、家族に謝罪すると同時に、警察へ事故の発生について報告。
30日に市が管理する29か所の都市公園で緊急の公園点検を実施。同公園内にある16基の句碑の案内板を全て撤去した。
30日に開いた記者会見で、市建設部の北山部長は、「大人の目線での日常管理の盲点から発生したもの。幼児、児童、高齢者など弱者の立場、目線から施設管理を行えるよう点検のあり方を改めたい」と述べた。
出典URL
http://www.iga-younet.co.jp/news1/2015/03/post-872.html
http://www.yomiuri.co.jp/national/20150331-OYT1T50059.html
3月31日付で中日新聞三重版からも、解説的記事がネット配信されていた。
伊賀市平野西町にある市管理の「くれは水辺公園」で28日、市内の小学六年生の女児(12)が松尾芭蕉の句碑の説明板で指先を切断した事故で、市都市計画課は、遊具ではない看板が安全かどうかの点検をしていなかった。
北山建設部長らが30日会見し、「説明板の上に乗るとは想定しておらず、盲点だった」との見方を示した。
同課が管理する市内29カ所の公園の遊具は、年1回は専門業者、月1回は市の委託を受けたシルバー人材センターが触ったり、ハンマーでたたくなどして点検している。
しかし、説明板はこうした点検はせず、週4回の巡回で目視で確認していたという。
事故のあった説明板はステンレス製で、縦横40cm。芭蕉の句の説明を記し、2本の支柱(高さ60cm)の間に左右1本ずつのボルトで取り付けられていた。ボルトは一つはステンレス製で片方は鉄製。
市によると、女児は支柱を手に持って後ろ向きに説明板に乗り掛かったところ、板が傾いて地面に倒れた。女児は説明板に右手薬指を挟まれ、爪から先の部分を切断したとみられる。
公園には他に15基があったが、いずれもボルトはステンレス製。鉄製のボルトは修理の際に代替品として使われたとみられるものの、修理記録は残っていない。事故当時、強く締め付けられていたかは不明という。
出典URL
http://www.chunichi.co.jp/article/mie/20150331/CK2015033102000024.html
(ブログ者コメント)
○代替ボルトが鉄製だったという不具合はあったものの、設置者や設計者が思いもしなかった使われ方をして事故が起きた一つの例として紹介する。
○これまで、公園などで産業活動中とは言い難い時に起きた事例であっても、参考になりそうなものは、紹介してきた。
しかるに、その数が結構増えてきたため、一般の産業災害事例とはカテゴリーを分けておいたほうが過去事例検索時に使い勝手がよいだろうと思い、新たに「道路、公園、公共施設等」カテゴリーを作成した。
該当する過去記事も、新カテゴリーに変更中。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。