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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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202211241843分にNHK宮崎から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

台風14号の大雨で、耳川の水があふれ多くの住宅が水につかった美郷町の和田地区では、住民グループが堤防の整備などを求めていますが、24日は、その話し合いの場に九州電力も参加しました。

議題になったのは、上流にあるダムの操作です。

美郷町の和田地区では、ことし9月の台風14号の大雨で、地区を流れる耳川があふれ、18棟が水につかる被害が出ました。

住民たちは「被災者の会」を立ち上げて、行政に堤防の整備や宅地のかさ上げなどを求めていますが、24日の話し合いには行政のほか、上流のダムを管理する九州電力の担当者も参加しました。

議題になったのは、西郷ダムなど上流の2つのダムで5年前から順次始まった「通砂運用」と呼ばれる新たな操作方法です。

「通砂運用」は、大雨の際に増水した川の流れの力で、上流からの土砂を下流に押し流すもので、今回の台風14号の大雨でも行われました。

本来は、浸水のリスクを減らすために行われるものですが、住民たちは「この操作が地区の被害を招いた一因になったのではないか」と考えているのです。

その根拠としているのが、大雨のあとの川の様子の変化です。

川幅の大半を埋めるほど土砂が堆積していて、住民によりますと、場所によっては以前より2メートルほど川底が高くなっているといいます。

「通砂運用によってダムから排出された土砂が海まで流れずに川の底に堆積し、結果として大雨の際の水位を押し上げたのではないか」、そう考えているのです。

24日の話し合いで、住民たちはこの疑問をぶつけました。

これに対し九州電力の担当者は、「通砂運用と今回の被害との因果関係は現時点では分からない」と述べたうえで、今回の大雨でどれだけの土砂が下流に流れたのかなど、通砂による河川への影響を検証していく考えを示しました。

話し合いを終えた後、「和田地区被災者の会」の三股さんは、「こうした協議の場が持てて、第一歩を踏み出すことができた。住民としては、ダムの影響は少なからずあると考えているので、九州電力には安心して住み続けられる環境整備を進めてほしい」と話していました。

一方、九州電力耳川水力整備事務所の藤田副所長は、「不自由な生活が続いていることに改めてお見舞いを申し上げたい。地域の安心・安全を第一にしているので、しっかりと疑問に答えられるよう準備していきたい」と話していました。

ところで、24日の話し合いでは、県側から、耳川の川底に堆積した土砂を掘削したり、水の流れを妨げる岩盤を削ったりする工事を来年1月にも始める方針が示されました。

一方、住民側が求めている堤防の整備や宅地のかさ上げについては、この日の協議では具体的な進展はありませんでした。

県は今後、洪水の状況のシミュレーションを行うなどして、適切な対策を検討したいとしています。







https://www3.nhk.or.jp/lnews/miyazaki/20221124/5060014196.html

 

(ブログ者コメント)

〇関連情報調査結果、耳川水系の土砂管理計画の考え方などが宮崎県のHPに掲載されていた。

『耳川流域における総合土砂管理について』

(掲載開始日:2022120日)

耳川水系では、平成17年の台風14号により、流域市町村で甚大な浸水被害が発生しました。

特に諸塚村においては、河川やダム貯水池に大量の土砂が流れ込んできたことが被害の一因となっていたため、県が河道掘削、築堤、護岸、宅地嵩上げによる治水対策を進めるとともに、土砂を堆積させない対策として、九州電力(株)が、西郷ダムや山須原ダムの排砂・通砂機能を付加したダム改造や、大内原ダムの操作運用変更を実施しています。

先に述べたように、耳川における浸水被害は、河川やダムへ流入してくる土砂の堆積がその原因の一つとなっていることから、山地を含めた流域全体での総合土砂管理について検討していくことが大きな課題となっていました。

このようなことから、耳川水系の山地から河川、ダム、河口域までの土砂に起因する様々な課題に対して、関係機関と情報を共有しながら連携・協力し、総合的な土砂管理の課題解決に向けて技術的に検討することを目的に、学識経験者等からなる「耳川水系総合土砂管理に関する技術検討会」を設置しました。

総合土砂管理の実施にあたっては、関係市町村、関係者、地域の方々の合意形成が重要であることから、地域の方々を含めて議論する場としてワーキンググループを設置し、耳川をいい川にするため、流域共通の目標である「基本的な考え方」と、役割分担を明確にした「行動計画」で構成された「耳川水系総合土砂管理計画」を策定することとなりました。

・・・

https://www.pref.miyazaki.lg.jp/kasen/kurashi/shakaikiban/page00135.html

 

〇また、通砂運用を今年も実施する旨、広報誌にも掲載されていた模様。

(広報みさと 20228月号)

宮崎県の策定した「耳川水系総合土砂管理計画」に基づき、九州電力は、山須原ダム、西郷ダム、大内原ダムの3つのダムで「ダム通砂運用」を実施します。

この運用は、台風で大きな出水が予想される際にダム貯水池の水位を下げ、自然の川のような状態にすることで、上流からダムに流れ込む土砂をそのまま水と一緒に通過させるもので、台風通過後もしばらくダム放流が続きます。

川に近づく場合にはご注意をお願いします。
ダム通砂を行う時は、情報を宮崎県の雨量・河川水位観測情報ホームページ、当社宮崎支店の耳川水系ダム通砂関連情報ホームページにより皆さまにお知らせします。

九州電力()耳川水力整備事務所

https://mykoho.jp/article/%E5%AE%AE%E5%B4%8E%E7%9C%8C%E7%BE%8E%E9%83%B7%E7%94%BA/%E5%BA%83%E5%A0%B1%E3%81%BF%E3%81%95%E3%81%A8-2022%E5%B9%B48%E6%9C%88%E5%8F%B7/%E4%BB%8A%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E3%82%82%E8%80%B3%E5%B7%9D%E3%81%A7%E3%83%80%E3%83%A0%E9%80%9A%E7%A0%82%E9%81%8B%E7%94%A8%E3%82%92%E5%AE%9F%E6%96%BD%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%99/

 

〇以下は和田地区周辺の地図。

付近で耳川は大きく蛇行しており、そのため土砂が溜まりやすいのかもしれない

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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