2022年11月24日10時44分に河北新報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東北電力は22日、女川原発(女川町、石巻市)構内への出入管理を委託する警備会社の警備員が5月、臨時の車両許可証を無断で発行し、関係車両延べ53台を立ち入り制限区域に入構させていたと発表した。
原子力規制庁の検査で核物質防護上の指摘事項とされた。
東北電によると、この警備会社の車両は、常時入構できる車両許可証の再発行を待つ間、臨時許可証を使用していた。
5月1日の使用期限が迫り、警備員が2日以降の臨時許可証を東北電に申請したが受理されなかったため、正門守衛所で臨時許可証を管理していた別の警備員に指示し、正規の手続きを経ずに発行した。
車両許可申請の受け付けを担当する別の警備会社が5月10日、申請数と利用数の乖離(かいり)を報告し発覚した。
臨時許可証は連続での発行を制限していた。
警備員は申請理由を東北電に伝えず、東北電の担当者も確認しなかった。
東北電は再発防止策として、臨時許可証を自社が管理する場所で保管し、業務上で必要な場合は制限を超えて申請できるようにルールを見直した。
警備会社とのコミュニケーション改善も図る。
指摘事項の重要度と深刻度は、4段階で最も低いレベルだった。
現在の検査制度は2020年4月に始まり、女川原発への指摘事項は4回目。
https://kahoku.news/articles/20221124khn000016.html
11月23日6時28分にNHK宮城からは、敷地に入る作業員が多かったため許可証の発行が遅れていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東北電力によりますと、原発の安全対策工事で敷地に入る作業員が多く、許可証の発行作業が遅れていたことから、警備会社が勝手に発行した臨時の許可証を使っていたということです。
今回の事案を受けて、東北電力は臨時許可証の管理のしかたを変更したほか、警備会社に委託しているすべての業務がルール通り行われているか点検するなどの対策を図るとしています。
https://www3.nhk.or.jp/tohoku-news/20221123/6000021678.html
11月23日16時25分にTBS(東北放送)からは、この警備会社は契約変更があったため改めて正規の許可証を取得する必要があったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
この警備会社は、契約変更があったため、改めて正規の許可証を取得しなければなりませんでしたが、時間がかかると判断し、臨時許可証を発行していました。
また、東北電力も確認不足だったということです。
今回の事態について、原子力規制委員会から22日、「事業者の改善措置活動で改善すべき」と指摘されました。
東北電力では、すでに許可証の管理ルールを変更するなどの改善策をとっているということです。
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/tbc/211769?display=1
11月23日17時40分に東日本放送からは、正門警備会社警備員の通勤用だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東北電力によりますと、女川原発で5月4日から10日までの間、警備員が通勤する際、のべ53台の車が正規の発行手続きを経ていない臨時の許可証で敷地に入っていました。
この許可証は、正門で警備にあたっていた警備会社の従業員が、東北電力に無断のまま自社の従業員に渡し、車を通していたということです。
東北電力は、正規の許可証の発行手続きに時間がかかることや警備会社との意思疎通が不十分だったことが原因としています。
https://www.khb-tv.co.jp/news/14775624
(ブログ者コメント)
女川原発の入門管理については、昨年10月、同僚のIDカードを会社から間違えて持参したまま「周辺防護施設」に入っていたという事案も発生している。
(2022年2月17日19時35分 日本経済新聞)
東北電力は17日、女川原発(宮城県)で昨年10月、協力会社の作業員が誤って同僚のIDカードを使い、身分証明が必要となる区域を通過していたことを明らかにした。
警備員も気付かず、警備がより厳重な建屋に入る際の本人確認で、取り違えが分かった。
原子力規制庁が検査で指摘した。
原子力規制委員会は、東北電に改善するよう指摘。
重要度については、「安全への影響は限定的かつ極めて小さい」と評価した。
2021年には、東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)で所員が同僚のIDカードを使い、中央制御室に不正に入室していたことが発覚している。
東北電によると、昨年10月12日、原子炉建屋や中央制御室など重要施設の周辺に、許可のない人や車両が立ち入らないよう設定した「周辺防護区域」を安全対策工事に従事する作業員が同僚のIDカードで通過した。
会社に保管してあった自分のカードを取り出そうとして同僚のものと間違えたという。
「防護区域」に設定された原子炉建屋には入らなかった。
東北電は再発防止策として、今年1月、周辺防護区域の入り口に生体認証装置を新たに設置。
カードの保管や管理を徹底するよう、協力会社を指導した。
同社は2号機で22年度以降の再稼働を目指している。
〔共同〕
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE17ARS0X10C22A2000000/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。