2022年10月14日に掲載した元記事がブログ運営会社の字数制限に抵触しましたので、ここに新情報を第2報修正3として掲載します
第1報は下記参照。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/12787/
(2022年12月1日 修正3 ;追記)
2022年11月24日16時29分にYAHOOニュース(静岡朝日テレビ)からは、5月の点検時にアラーム弁不備が指摘されていたが、市は因果関係を否定しているという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
被害を受けた楽団、シンフォニエッタ静岡が24日、会見を開き、市への情報開示の結果、5月に防災会社が行った点検について、消防本部に提出された報告書に不良箇所があると報告されていたことが新たにわかりました。
点検の資料では、スプリンクラー設備について「配管内減圧要因特定の為、アラーム弁の調査改修を要する」との記載があったということです。
当初、防災会社からは、スプリンクラーに不備がなかったと説明されていました。
これに対し、市は、「配管内の減圧が起こると、圧力を戻すために自動でポンプが作動する仕組みになっている。ポンプが作動することでスプリンクラーから水が出ることはない」と主張し、不備には当たらないとしています。
シンフォニエッタ静岡は19日に、事故被害に関する検討委員会を設置。
一方、裾野市は原因を追及する事故調査委員会の初会合を28日に開く予定です。
https://news.yahoo.co.jp/articles/cc1bbbca2047871da78c444a3394354ec6394dc2
(2023年3月24日 修正4 ;追記)
2023年3月20日21時21分にYAHOOニュース(静岡放送)からは、楽団側は加圧用配管内で許容量を超える漏水があったことが原因だと結論づけたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
これまで独自の現地調査などを実施していた楽団は3月20日、記者会見を開き、スプリンクラーの加圧用配管内で許容量を超える漏水があり、何らかの圧力で放水に至ったと結論付けました。
<シンフォニエッタ静岡 中原芸術監督>
「スプリンクラーの点検と整備、設備に不備があった。
配管内の漏水によって加圧用配管内が満たされ、圧力が加わったことで放水に至ったというのが結論です」
「ぼくらは(原因が(漏水だとわかったので(裾野市にも)参考にしてほしいし、もっとやりたい調査はあるので、そこも協力して一緒にやれば、もっと早く解決できるはず」
裾野市側も原因調査を進めていますが、当初、2022年度内にはまとめる予定だったものの、調査は2023年6月末までかかるという見通しを示しています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/01a5707cf1d12d0961dedc9461f718be1b0cafd4
(ブログ者コメント)
本件、メディアの報道量は結構多いものの、どのようなシステムのスプリンクラーだったのか、これまで調べた範囲では情報を見つけることができなかったので、上記の報道だけだは様子が分からない。
(2023年4月1日 修正5 ;追記)
2023年3月29日19時16分にYAHOOニュース(静岡朝日テレビ)からは、裾野市の調査委員会も加圧配管への漏水に言及した中間報告をまとめたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
裾野市は去年、専門家など第三者で構成される事故調査委員会を設置して、点検業者への調査や実証実験などを行ってきました。
調査委員会は29日、通常、水を送り出す部分は圧力の掛け方で開閉が制御されるものの、この加圧配管に一定の漏水があった場合、人的操作がなくても放水されてしまう可能性があるとする中間報告をまとめました。
委員会は今後、この加圧配管への漏水の有無などを調べ、6月末までに最終報告書を市に提出する方針です。
スプリンクラーが動いた原因を巡っては、被害を受けた楽団シンフォニエッタ静岡も先日開いた会見の中で、同じ「加圧配管」への漏水が原因である可能性を指摘していました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/a67ba883b5906bf2238d044049cbc79534977880
3月30日10時45分にNHK静岡からは、水漏れが起きた場合、水が弁を止める役割の配管内に逆流して弁が一斉に開く可能性があるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
市が設置した第三者による事故調査委員会がスプリンクラーが人為的な要因以外で作動する可能性について実験を行ったところ、手動で水を開放する手動起動弁などで水漏れが起きていた場合は、弁を止める役割の配管内に水が逆流してピストンが作動し、弁が一斉に開放される可能性があることがわかったという。
調査委員会の弁護士は「裾野市が人為的な要因だとしていた根拠の一部が否定されたと考えている。今後、配管内が満たされるほどの水漏れがあったかどうか、実験の経過を見て原因を特定していきたい」と話しています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/20230330/3030019716.html
3月30日付で静岡新聞からは、2系統が同時に作動したが1系統の誤作動で別系統が作動する可能性はあるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
スプリンクラーは舞台を4区域に分け、独立した4系統で天井から放水する仕組み。
このうち、2系統が同時に作動した。
事故調は「加圧配管への漏水量などによっては、人の手で操作しなくても誤作動を起こす可能性がある」とした。
さらに1系統の誤作動に誘発される形で別系統が作動する可能性もあり、漏水の有無や、あった場合の水量などを詳しく調べるという。
点検業者は、2系統が同時に作動し、これまでの定期点検で放水につながるような異常はなかったことなどから、人が操作した可能性を市に指摘。
市は裾野署に届け出た。
事故調は市が第三者委員会として立ち上げ、異常や故障の有無を工学的な観点で調べている。
https://www.at-s.com/news/article/shizuoka/1216414.html
3月29日18時50分にYAHOOニュース(テレビ静岡)からは、2系統同時放水は「誘発作動」という現象で、実証実験で確認されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
調査委員会の事務局によりますと、これまで点検業者は、独立する2つの系統から同時に水が出たことなどから「人為的操作」としていましたが、実証実験の結果 独立する2系統でも同時放水は起きることがわかったということです。
それは「誘発作動」という現象で、一定の条件で1系統が開けばもう1系統も誘発され、時間を置かず放水がはじまることが確認されました。
その上で事故調査委員会は、誘発作動が起きるほどの漏水があったのか経過観察しなければ原因を特定できないと判断しました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/6df7b08a62a7aa4cce973784bdc7ae5ea988b05f
(2023年6月30日 修正6 ;追記)
2023年6月27日19時26分に毎日新聞からは、2つの実験で異なる結果が出たので事故原因は特定できなかったという最終報告が発表されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
市が設置した事故調査委員会(委員長・近藤淳静岡大工学部教授)が27日、最終報告を発表した。
調査を3カ月延長し、加圧配管への漏水が原因でスプリンクラーが作動した可能性を検討したが、矛盾する調査結果が出て、事故原因は特定できなかった。
スプリンクラーは、手動起動弁を開くとピストンにつながる加圧配管に水が入り、ピストンが上昇して主弁が開いて放水する仕組みをもつ。
調査委は、加圧配管に漏水が入り、ピストンが上昇した可能性を検討した。
主弁が開く水圧に達するには、配管内への漏水量が9・4リットル必要と算出。
配管に水がなかったはずの法定点検日の22年5月16日から事故当日までの131日間に漏水量が9・4リットルに達する可能性があるかを
①目視で漏水状況を確認する「経過観察調査」
②バルブを外し機械で水圧をかける「漏水調査」
の2種類の方法で検証した。
経過観察調査では、漏水量は1・27リットルと2・86リットルで、スプリンクラーは作動しないとの結果が出た。
一方、漏水調査では、漏水量は124リットルと62リットルで、事故前に作動していたはずという逆の結論に至った。
相反する結論になったのは、事故前の状況を完全に再現できなかった可能性があるという。
近藤委員長は、「漏水はあってはならないが、漏水量の結果からはスプリンクラー作動の原因と特定することはできない」と述べた。
調査は、構造的問題や故障の有無などを調べるのが目的で、人為的操作の有無は調査対象外で、計12回開かれた。
https://mainichi.jp/articles/20230627/k00/00m/040/138000c
6月27日19時0分にYAHOOニュース(テレビ静岡)からは、バルブメーカーの調査ではバルブに傷があり、わずかな時間で放水されるほどの水が漏れたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
裾野市が設置した事故調査委員会は27日 実証実験などの結果、「放水の原因は特定できなかった」とした上で、「スプリンクラーの設置・点検の不備や故障の可能性は排除できない」と報告しました。
委員会が配管内の漏れた水の量を1カ月間観察したところ、水漏れは確認されたものの、スプリンクラーが作動するほどの量には達していませんでした。
一方でメーカーによるバルブの調査では、バルブに傷があり わずかな時間で放水されるほどの水量が漏れていることがわかりました。
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https://news.yahoo.co.jp/articles/546f8adef397aadf9bef95ebb311939d9cec4b96
6月27日17時48分にYAHOOニュース(静岡第一テレビ)からは、全てのバルブで漏水していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
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「原因は特定できなかった」と発表した一方で、事故調査委員会は、メーカーなどによる調査でバルブに傷が確認され、すべてのバルブで漏水していたと発表し、「人為的な操作以外の原因で発生した可能性は排除できない」と結論づけた。
方、楽団側は、報告書を受け取っていないとしたうえで、「開放型スプリンクラーの専門家が1人もいない事故調査委員会が、どのように結論を導き出したのか、しっかりと確認する必要がある」との見解を示した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/af96af806ffa7c2556397493f60e2e49139c04f
6月28日9時26分にYAHOOニュース(静岡新聞)からは、経過観察は現場で、メーカー調査は関連施設で行ったため、漏水量に大きな違いが出た可能性があるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
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経過観察は現場で発生時に近い状況で実施。メーカーの調査はバルブを取り外した後、関連施設で行った。
実際のバルブは上部がふさがれていたが、メーカーの調査は日本産業規格に基づいて開放するなど、異なる環境が漏水量の大きな違いにつながった可能性もあるとみられている。
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https://news.yahoo.co.jp/articles/f4ff25a01ff4a1cc8d030578ac854ffab25596b9
6月28日18時41分にNHK静岡からは、最終報告を受け、市は和解金を支払う意向を示したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
最終報告書の公表を受けて、裾野市の村田市長は会見を開き、「原因は特定できないが、楽団は大きな損害を受けており、解決して行かないといけない。被害に遭われたことは大変心苦しく思っています」と述べました。
その上で、楽団に対し、損害に対する和解金を支払う意向を明らかにしました。
これについて楽団の中原芸術監督は、「9か月以上も被害者を放置し続けた裾野市に不信感はあるが、交渉の場につくというのであれば、その態度を見極めて協議に応じたい」とコメントしています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/20230628/3030020640.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。