2018年3月5日3時0分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
鉄の黒サビの原因となる硫酸還元菌が、電気を食べる細菌の一種であることが分かった。
物質・材料研究機構(つくば市)が突き止め、黒サビの効果的な防止策への活用が期待されている。
この菌の遺伝子解析から、同様に電気を食べる細菌が深海などに多くいることも分かった。
電気をエネルギー源とする生き物は、これまで、特殊な生命形態と思われていたが、極限の環境ではあまり珍しくない可能性が出てきた。
鉄の黒サビは、細菌による腐食が原因とみられている。
中でも硫酸還元菌は、石油採掘用パイプラインなどを腐食する細菌で、この菌のために海外では多くの油の流出事故が起きている。
ただ、この菌がどうやって鉄を腐食するかが、よく分かっていなかった。
物材研の岡本章玄・主任研究員らは、鉄よりも安定した電極を使うことで菌の活動の詳細を観察することに成功し、遺伝子解析を進めた。
その結果、この菌は鉄から直接電子を引き抜く特殊な酵素群を細胞膜上に持っていて、これで鉄を腐食し、電気を摂取していることが分かった。
この酵素の働きを止める薬剤を作れば、大量の殺菌剤を使って防いでいる黒サビをより効率的に防ぐことが可能という。
さらに、酵素群を作るDNAが他の細菌にもないか照合した結果、エネルギー源となる有機物が枯渇した深海底に住む鉄腐食菌や硫黄還元菌など、分類学上の種類が全く異なる細菌にも同じDNAがあることが判明した。
岡本主任研究員は、「電気をエネルギー源にする生物は、これまで特殊なものだと思われていたが、深海底などの過酷な環境で生きるうえでは必要なのかもしれない」と話している。
出典
『茨城)鉄の黒サビの原因菌のメカニズム解明 物質材料研』
https://www.asahi.com/articles/ASL2J61DPL2JUJHB00L.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。