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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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20161020048分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

停止中の北陸電力志賀原発2号機(石川県)の原子炉建屋に6.6トンの雨水が流れ込み、非常用照明の電源が漏電する事故が9月に発生し、原子力規制委員会は、19日、北陸電に原因究明と再発防止を求めた。

 

田中委員長は、「これほどの雨が流入するのは想定外だった。安全上重要な機能を失う恐れもあった」として、新規制基準に基づく再稼働の審査を見直す可能性を示唆した。

 

北陸電の報告によると、雨水の流入は、9月28日に発生した。

原子炉建屋の横にある排水路が道路工事で一部ふさがれていたため、雨水が道路にあふれ出た。

仮設ケーブルを通すため蓋が一部開いていたケーブル配管に流れ込んだ。

 

雨水は配管を通って、原子炉建屋の1階に流入。非常用照明の電源設備などが漏電した。

さらに、床のひび割れなどを通って、地下2階まで達した。

地下1階には、地震などで外部電源が失われた際に使われる最重要の蓄電池があるが、その真上の場所にも水が来ていたという。

 

気象庁によると、当日の雨量は1時間あたり最大26ミリだった。

 

東京電力福島第一原発は、津波で非常用電源が失われて、事故につながった。

このため、新基準は、防潮堤で津波を防ぎ、建屋に水密扉をつけて浸水を防ぐなどの対策の強化を求めている。

しかし、配管から雨水が流れ込むことは重視されてこなかった。

志賀原発は、近くに川などがないため洪水対策は不要とされ、配管は密封されていなかった。

 

規制委は、今後、志賀2号機の再稼働に向けた審査で、対策を求めていく方針。

また、今回の問題が志賀原発固有の問題か、他原発の審査にも広げる必要があるかどうか、北陸電の報告を待って検討するという。

 

北陸電の金井社長は、19日、規制委の臨時会で「現場周辺は標高が高く、止水対策が後手に回っていた。当直の危機意識も薄く、警報への対応も遅れた」と陳謝した。

 

出典

志賀原発に雨水6トン流入 「安全機能、失う恐れも」

http://www.asahi.com/articles/ASJBM4K37JBMULBJ00D.html

 

 

1020日付で毎日新聞東京版からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

北陸電力志賀(しか)原発2号機(石川県)で、9月末、原子炉建屋内に雨水6.6トンが流入するトラブルがあり、原子力規制委員会は,19日、重大なトラブルに発展した可能性が否定できないとして、北陸電に再発防止策の報告を求めた。

 

雨水流入は、東京電力福島第1原発事故前の旧基準では想定しておらず、規制委は、他原発の状況も調べる方針だ。

 

規制委によると、志賀原発では9月28日、1時間に約30ミリの降雨があり、構内道路が冠水。

仮設ケーブルが通る地下空間を通じて原子炉建屋の1階や地下に流れ込み、照明用の分電盤がショートした。

 

降雨が排水用の仮設ポンプの容量を超え、地下空間をふさぐふたに隙間があったことや、原子炉建屋の床のひびを補修しなかったことが原因という。

 

浸水したエリアには、非常時に原子炉を冷やす機器に電源を送る配電盤や非常用の蓄電池など、重要度が特に高い設備があり、水没して使えなくなる恐れがあった。

 

19日に規制委と面会した北陸電の金井社長は、「重大な反省材料として、意識向上に取り組みたい」と陳謝した。

 

出典

石川・志賀原発 あわや配電盤水没 先月2号機建屋に雨水6トンが流入

http://mainichi.jp/articles/20161020/ddm/008/040/093000c

 

 

 

(2016年10月29日 修正1 ;追記)

 

201610282012分にNHK金沢から、中間報告書が提出されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

10282022分に共同通信からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

(新情報に基づき、タイトルも修正した)

 

北陸電力は28日、原子力規制庁と石川県などに社内調査の中間報告書を提出した。

報告書によると、当時、建物周辺の排水路が工事中で、仮設のポンプだけでは雨水を排水しきれず、配管などを通す地下通路に流れ込んだとしている。


この時、地下通路内の水位の異常を示す警報が鳴ったにも関わらず、運転員が中の状況を十分確認しなかったとしている。

 

また、あと20時間浸水を放置していたら、非常時に原子炉を冷やすポンプなどが水に漬かり、使えない状態になっていたとも指摘した。

そのうえで北陸電力は、排水のための仮設ポンプを増やしたり、水の侵入を防ぐため建物のひび割れをふさぐなどの対策を取ったという。

 

出典

原発雨水流入で中間報告書提出

http://www3.nhk.or.jp/lnews/kanazawa/3023913651.html?t=1477686106013

雨水流入は監視不足が原因 志賀原発トラブル

http://this.kiji.is/164695982716503542 

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

中間報告書は下記参照。

上記報道以外、下記などの説明がある。

 

冠水したエリアにあるピットと上蓋の隙間から、大量の雨水がピット内へ流入した。

(ピットと上蓋の間には、仮設ケーブルを引き込むために隙間があり、雨水が流入しやすい状態となっていた。)

 

http://www.rikuden.co.jp/press/attach/16102805.pdf

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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