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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2018715日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。

第1報は下記参照。

(1/2)

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/8573/

(2/2)

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/8577/

 

 

(2018年7月28日 修正1 ;追記)

 

20187201019分に読売新聞から、検証活動中の学識者はダム放流は必要だったと話したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

国交省四国地方整備局は19日、学識者らを集めた委員会による検証活動を開始した。

 

委員らは現地調査後、放流が適切に行われたかどうかなどについて議論。


放流の操作をしなかったとしても、最終的には同じ水量がダムを越えて肱川に流れ込むうえ、ダム施設が壊れる恐れもあったことから、委員の鈴木幸一・愛媛大名誉教授(河川工学)は「操作は必要だった」と話した。

 

出典

『増水5人死亡も…ダム緊急放流は「必要だった」』

https://www.yomiuri.co.jp/national/20180720-OYT1T50037.html 

 

 

7202023分にNHK NEWS WEBからは、当時の情報伝達状況の詳細などが、下記趣旨でネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)

 

・・・・・

 

【ダム放流「知らなかった」の声相次ぐ】

 

ダム放流の情報は、住民に適切に伝わっていたのか。

「知らなかった」と言う住民の声が相次いでいる。


鹿野川ダムの1kmほど下流、

大洲市肱川町の下鹿野川地区に住む武士さん(77)と仁恵さん(73)の夫婦。

午前8時半ごろ、2人がいた自宅の1階に水が一気に入り込んで来た。

 

「水が入ってくるまで、何もわからなかった。放流を知らせるサイレンは鳴っていなかったと思うし、鳴っていたとしても気づかなかった」(武士さん)

 

自宅は1階部分がほぼ水没。

武士さんは2階から裏山に、間一髪、難を逃れたという。

武士さんは、「もっと早く知っていれば、避難することもできた」と話す。

 

同じ地区に住むHさん(男性、77歳)が危険な状況に気づいたのは午前8時すぎ。

ダム放流の緊急措置から、すでに30分以上たっていた。

 

「避難した方がいい」、知人から電話を受け、外を見ると、氾濫した川から水が自宅に向かって津波のように押し寄せてきていたため、あわてて2階に逃げた。

 

「電話をもらっても、『うそだろ』と思いました。近所の人でダムを放流するということを聞いた人は、誰1人いないと思う。今回は天災ではなく、人災だと思っている」

 

・・・・・

 


【なぜ聞こえなかったか ダム管理者の周知は】

 

なぜ、ダムの放流を知らせる警報の音声やサイレンは聞こえなかったのか。
ダムの管理事務所は、決められた手順で行ったとしている。


鹿野川ダムでは、7日の朝の放流警報は2回。

 

1回目は午前5時半。

「ダムは現在、毎秒約600トンを放流中ですが、さらに放流量を増やします。川の水が増えますので、厳重に警戒してください」

 

このときはアナウンスのみ。

放流量の増加の程度が規定を超えず、サイレンは鳴らしていない。


2回目は午前6時18分。

「ダムの流入量は今後も一層増加することが予想されるため、異常洪水時の操作に移行する予定です。川の水が急激に増えますので、厳重に警戒してください」

 

このときは、放流量の増加の程度が規定を超えたため、サイレンも鳴らされた。


管理事務所は、同じ内容をアナウンスする警報車を、鹿野川ダムの流域で2台走らせたとしている。
それでも、聞こえなかったことについて、管理事務所は「かなり強い雨が降っていたからではないか」と説明している。


地区から最も近い場所でサイレンが鳴らされたスピーカ-は、鹿野川ダムの事務所に設置されているもので、地区の中心部からおよそ600mあり、サイレンの音が確実に届くと想定されているぎりぎりの範囲だった。


ダムの放流の音や激しい雨の音で、警報放送はおろか、比較的遠くまで届くはずのサイレンの音さえも届いていなかった可能性がある。

 


【“毎秒6000トン放流の見込み”情報生かせず】

 

ダム放流の情報を受け取った自治体も、その情報を直接、住民に伝えていなかったこともわかった。


鹿野川ダムで放流の緊急措置が始まった7日の午前7時35分。

実は、その2時間以上前から、大洲市にはダムの管理事務所からのホットラインでダムの放流情報が、逐一、伝えられていた。

 

午前5時10分。最初のホットラインが入る。

ダム;「洪水調節中。最大で毎秒1800トンの流入が予測され、放流を850トンまで増量予定」

この段階で市は、放流量の増加で川の水位にどの程度影響が出るのか調べるよう、担当課に指示を出したという。


次のホットラインは午前6時20分。
ダム;「過去最大の放流量になる見込み」


しかし市は、この時点でも、住民に放流の情報を伝えることはなかった。


そして、その30分後の午前6時50分。最後のホットラインが入る。

ダム;「鹿野川ダムで6000トンの放流見込み。現在、通行可能となっている道路も、追って冠水が想定される」


鹿野川ダムでは、安全だとする放流の基準は毎秒600トン。

その10倍の放流を見込むとする、かつてない異常を知らせる連絡だった。

 

このときの市長の答え。

市;「尋常ではないのですね。とにかく普通でないことはよくわかった」

 

大洲市は、肱川の水位の情報をもとに、午前7時半に避難指示を出したが、最後まで、ダムの放流情報を住民に直接伝えることはなかった。


市は、「ダム放流の具体的な数字を伝えることで混乱を招くことを懸念した。今後、ダムの放流情報についても住民に周知することを含め、検討していきたい」としている。

 

・・・・・

 

出典

『ダム放流“知らなかった” 肱川氾濫の真相は』

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180720/k10011542011000.html 

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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