忍者ブログ
                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
 ブログ内検索 Site Search 
キーワードに合致した記事を検索できます(複数キーワード検索可)
 最新記事 Latest Articles 
(03/01)
(02/28)
(02/27)
(02/26)
(02/25)
(02/25)
(02/24)
(02/24)
(02/24)
(02/24)
(02/23)
(02/23)
(02/22)
(02/22)
(02/21)
(02/20)
(02/20)
(02/19)
(02/19)
(02/18)
(02/18)
(02/17)
(02/16)
(02/15)
(02/14)
 最古記事 Oldest Article 
(04/09)
(04/09)
(04/09)
(04/09)
(04/09)
(04/10)
(04/10)
(04/10)
(04/10)
(04/11)
(04/11)
(04/11)
(04/11)
(04/11)
(04/11)
(04/11)
(04/11)
(04/11)
(04/11)
(04/11)
(04/11)
(04/11)
(04/11)
(04/11)
(04/11)
[664]  [665]  [666]  [667]  [668]  [669]  [670]  [671]  [672]  [673]  [674
20109月2日 旧ブログ掲載記事)
 
以下の記事が、ネットに掲載されていた。
 
4月13日午後5時10分ごろ、工場2階でシリコンを加工する炉に残ったカスを吸引機で清掃中に1階のゴミ集塵機付近で爆発が起き、清掃していた人がやけどした。
吸引機と集塵機はパイプでつながっており、カスに可燃性のものも含まれているところから、粉じん爆発を起していないか、詳しい原因を調査中。
 
 
(ブログ者コメント)
 
爆発した物質は、シリコンのカス(ケイ素単体?)?しかし、ケイ素は、爆発下限濃度60mg/3、最小着火エネルギー250mjと、かなり爆発し難い物質。とすれば、カスに含まれていた可燃性物質が爆発したのかも。
一方、着火源は、おそらく静電気。集塵機の濾布は導電性繊維製だったのだろうか?
 
 
また、4月14日付の朝日新聞佐賀版(聞蔵)に、以下の趣旨の記事が掲載されていた。
 
同僚と、半導体の材料になるシリコンを溶かす炉の周りで、たまったシリコンのカスを業務用の大型掃除機で吸い取っていた際、同僚が持っていた掃除機のホースから火が噴き出た。
 

読者通信欄
ネーム 必須
メールアドレス 必須

拍手[0回]

PR
2010826日 旧ブログ掲載記事)
 
3月18日午後4時半ごろ、イハラケミカルの静岡工場(農薬製造)で、リン酸排液を溜める円筒形タンク(直径約4m、高さ約8m)が爆発。高さ15mまで吹き飛んで敷地内の駐車場に落下した。近くを歩いていた女性が軽傷(爆風でホコリが目に入る)。タンクの下敷きになった5台の車が壊れた。警察は、内部で気化した液体が何らかの原因で爆発した可能性があるとみて調べている。
 
ネタ元は下記。
 
 
(ブログ者コメント)
 
原因に関する他の記事がないかネットで調べたが、事故後5ケ月が過ぎているのに、全くヒットしない。爆発した物質としては、排水中に溶解していた可燃性ガス、プロセス側から混入した可燃性物質などが、また着火源としては第一に静電気が考えられるが、まだ原因調査中なのだろうか?該社は環境報告書を作成していない模様なので、これ以上の調査は困難。
 
 

 
(2010年10月11日 追記)
 
イハラケミカルが10月7日付で作成した事故報告書が、該社ホームページに掲載されていた。
報告書中、推定原因は、以下の趣旨で記されている。
 
□タンク内のリン酸溶液に溶け込んでいたトルエン等の油分が蒸発し、タンク内で爆発混合気を形成した。
□タンク内側には、腐食防止用にテフロンライニングを施していたが、リン酸廃液落とし込み時に飛散した液滴が、そのライニングに付着し、流下することで静電気が発生。その静電気がライニング上に蓄積され、ついにはスパークして着火源となった。
□タンク内が爆発雰囲気になる可能性はないと判断して、タンクを放爆構造にしていなかったため、タンクの底部が破断し、約35m、タンク本体が吹き飛んだ。
 
また、対策が、以下の趣旨で記されていた。
 
■類似タンクを含め、窒素ガスで気相部を限界酸素濃度以下に管理する。
■タンク内での静電気発生を抑制するため、廃液をタンクに落とし込む方法を変更する。
■静電気の発生を防ぐため、廃液移送速度を制限する。
■タンクにはアースをとり、かつ放爆構造にする。
■静電気災害防止指針を作成し、マニュアルなどに反映させるとともに、従業員に教育する。
 
 
 
(ブログ者コメント)
 
廃液をタンクに落とし込む方法を変更するとあるが、具合的な方法は記されていない。おそらくはドロップパイプ方式などへの変更だと思われるが、要は液を飛散させないことだ。
 

読者通信欄
ネーム 必須
メールアドレス 必須

拍手[0回]

2010822日 旧ブログ掲載記事)
 
日本カーリット社の爆発事故に関する情報を得ようと、該社のホームページにアクセスしたところ、過去に起きた、世界的に有名な爆発事故の概要が、以下のようにうまく纏められていたので、紹介する。
 
中でも、以下のオッパウ事例は、過去に何千回、何万回やって問題なかったという実績だけでは真の安全は保障されない、ということを教えてくれる、貴重な教訓だ。 
 
■1921年 オッパウ(ドイツ)
  9月21日の朝7時29分と31分の2回にわたり、ドイツのオッパウにあるBASFの工場で大爆発が起こった。死者509名、行方不明160名、負傷者1952名という大惨事となった。
  この爆発で工場と近くの1000戸の家屋のうち約70%が破壊された。オッパウから約22km離れたハイテルベルヒでは最初2度の爆発による地震が感じられ、次いで82秒たって爆風が吹きつけて窓や戸をこわし、ガスタンク、石油タンクや川に浮かぶはしけに被害を与え、爆音と地震動は230km離れたバイロイトにも達したといわれる。
  原因は、固化した約4500トンの硫硝安混成肥料(硫酸アンモニウムと硝酸アンモニウムの1:2(モル比)複塩)をダイナマイトで爆破してこわす作業をしたためである。この爆破作業は以前から監視下で行われており、爆発災害が起こるまでに約3万回の爆発作業が事故なく行われてきた。
  その後の、実験でもこの複塩を爆発させることは非常に困難なことが示された。この例は
、普通の爆発の試験法では爆発しないと判断される物質が非常に大量の場合には大規模起爆によって爆発することもあることを示した例で、危険物の評価に関して考えさせられる例である。
出典:化学薬品の安全-反応性化学薬品の火災・爆発危険性の評価と対策-  前東京大学教授吉田著 大成出版社(1982)
 
読者通信欄
ネーム 必須
メールアドレス 必須

拍手[0回]

(2010年8月21日 旧ブログ掲載記事)
 
表記の事故に関し、事故報告書は見当たらないものの、ネット情報を整理すると、事故の原因がおぼろげながら見えてきた。
 
「事故の概要」
 
・事故当日は、テレビの液晶の一部となる有機化合物を合成するため、液体状や粉末状の薬品3種類を混ぜて反応させる作業を行っていた。

・午後1時から原料の仕込みを開始。反応を促進させるため、撹拌させながら反応槽の温度を180℃から190℃まで上げた。

・午後4時半に作業終了。翌日も加熱と撹拌を行い、3日目に取りだす予定だったが、作業終了の約1時間後に、反応槽が爆発した。

・爆発した反応槽は、高さ約5.9m、直径約1.3m、厚さ約11cm、重さ約10トン。その反応槽が爆発の影響で破断し、上側部分が約40m飛んで、事業所の敷地外に落ちた。

・従業員らは、反応の工程で温度が思うように上がらず、作業を中断していたと説明。
 
以下は、ネタ元となったネット情報。

 
「事故の原因」
 
ネットで得られたのは、以下の2情報。
①中間報告書資料
合成作業で用いた3種類の原材料の熱分析試験を実施した結果、一定温度まで加熱し、その後、温度制御しない状態で放置すると、加熱を止めているのに発熱反応が始まり、その後、急激な温度と圧力の上昇が確認された。
②該社2010年環境報告書
通常は、反応槽に原料である化学薬品3種類を仕込み、反応温度での反応がほぼ終了した段階で作業を停止するが、反応危険性が不明であったため、当日は反応温度より低い温度で作業を停止した。
その後、反応槽内部で徐々に自己反応が進み、暴走反応に至って内部圧力が急激に上昇し、反応槽が爆発した。

 
「対策」
 
□該社2010年環境報告書記載内容
・製造マニュアル総点検(内容に不備がないか、安全対策は十分か、マニュアルどおりに作業が行われているか)

・開発品だけでなく、既存製品も含めて、改めてDSC(示差走査熱量計)などの一般的な熱分析データを精査し、必要に応じてARC(加速速度熱量計)試験を実施する。

・全社的に取り組んでいるリスクアセスメントについて、レベルアップを図る。  

 
 
(ブログ者コメント)
 
・事故報告書が公になっていないので何とも言いかねるが、上記の情報から推察すると、3種類の原料を反応させて液晶原料を合成する、その反応特性を完全に把握しないまま、合成作業を行っていた可能性がある。
そういった基礎データは実験段階で取得し、その後、実プラントでの製造に移る筈であるが、今回はどのようになっていたのだろうか?お
そらくは使用しているだろうと思われる反応危険予測プログラムに頼り切っていたのだろうか?

・作業マニュアルどおりに反応が進まないので一旦作業を中断した、と読み取れる記事があるが、その情報を受け、製造責任者はどう判断したのか?そこも一つのポイントだろう。
事が起きた後で、マニュアルどおりにいかなかった場合は内容物を一旦抜き出すべきだった、などと言うのは簡単だが・・・・。

・ある種の条件下に置かれた反応性に富む物質は、外部加熱せずとも時間の経過と共に温度が上昇し暴走に至ることがあるということは、化学反応業務に携わる者の常識。
該社は、そういった危険な化学反応に関する知見を十二分に保有し、ノウハウも蓄積していただろうに、なぜ、このような事故を起してしまったのだろうか?
おそらくは、いくつものシステム欠陥やヒューマンエラーが重なって事故に至ったのだろうと思うが、それらの間接原因に関心をひかれること大である。
 
 
 
(2010年11月27日 修正1; 追記)
 
2010年11月26日付で、下記趣旨の記事が、神奈川新聞よりネット配信されていた。
 
日本カーリット横浜工場の爆発事故を教訓に、横浜市消防局は、危険物製造所の設置に関する独自の審査基準8項目を策定する。

12月14日まで市のホームページなどで市民の意見を募集中。

具体的には、「製造作業の内容を変更する場合は、製造部門だけで判断せず、研究部門も含め組織的に判断する」など。
 
 
 
(2010年12月11日 修正2; 追記)
 
2010年12月10日12時3分にmsn産経ニュースから、同日付で毎日新聞神奈川版から、また、12月11日付で神奈川新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
警察は、10日、業務上過失傷害と業務上過失激発物破裂の疑いで、当時の工場長ら5人を書類送検した。
また、同日、労基署も、労安法違反の疑いで、当時の工場長らを書類送検した。

 
また、捜査関係者への取材で、以下のことが分かった。
 
□当時、高圧釜で薬品を反応させていた作業員は、「反応が止まっていたと思い、作業を中断した」と供述している。

□爆発に至った薬品合成に関し、作業マニュアルは定めていたものの、労安法の規則で作成が定められている爆発や火災を防止するためのマニュアルが定められていなかったことが送検理由。
当時の工場長は、「赴任してきたらマニュアルがなかった。作らねばと思っていた」と話したという。
会社は、「作業マニュアルに記載されていると思っていた。(現場が)失念していた」と説明した。

 
同社は10月31日付で当該工場の廃止を決定。現在はサラ地になっている。
 
 

 
(ブログ者コメント)
 
定められてなかったマニュアルとは、労働安全衛生規則第274条に規定されたもののことであろう。内容は下記。
 
(作業規程)
第二百七十四条 事業者は、化学設備又はその附属設備を使用して作業を行うときは、これらの設備に関し、次の事項について、爆発又は火災を防止するため必要な規程を定め、これにより作業を行わせなければならない。
一 バルブ、コック等(化学設備(配管を除く。以下この号において同じ。)に原材料を送給し、又は化学設備から製品等を取り出す場合に用いられるものに限る。)の操作
二 冷却装置、加熱装置、攪拌(かくはん)装置及び圧縮装置の操作
三 計測装置及び制御装置の監視及び調整
四 安全弁、緊急しや断装置その他の安全装置及び自動警報装置の調整
五 ふた板、フランジ、バルブ、コック等の接合部における危険物等の漏えいの有無の点検
六 試料の採取
七 特殊化学設備にあつては、その運転が一時的又は部分的に中断された場合の運転中断中及び運転再開時における作業の方法
八 異常な事態が発生した場合における応急の措置
九 前各号に掲げるもののほか、爆発又は火災を防止するため必要な措置

 
 


(2012年1月7日 修正3 ;追記)

2012年1月5日21時10分に、読売新聞から下記趣旨の記事がネット配信されていた。

横浜簡裁は、業務上過失傷害などの罪で略式起訴された当時の工場長(54)、製造グループ指導係員(43)、グループ員(37)の3人に対し、それぞれ罰金60万円、50万円、40万円、同社に同50万円の略式命令を出した。
命令はいずれも昨年12月27日付。


出典URL http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120105-OYT1T01068.htm


読者通信欄
ネーム 必須
メールアドレス 必須

拍手[0回]

2010819日 旧ブログ掲載記事)
 
大阪府淀川区の森田化学工場にて、三フッ化ホウ素ガスホルダーの半年に一度の定期整備作業中に、表記の事故が発生した。
該社作成の報告書に記載されている要点は、以下のとおり。
 
・ガスホルダーの入口、出口配管付近に溜まっているスラッジの除去作業中、入口配管に誤って水道水ホースを接続し、水を流したため、ホルダーのシール部に水が混入した。
(通常は、ホースから出る水の圧力を利用して棒などでスラッジを掻きだしていた)
 
・誤注入した水を抜き出そうとドレン弁を開けるも、水は出ず。
 
・そこで、ガスホルダーの上部隙間からパイプを挿入するなどして、シール部に溜まった水とスラッジを抜き出そうとするが、水は抜けるも、スラッジは抜けず。
 
・次の一手として、スラッジを手で掻き出せるほどの大きさの穴を開けようと、電気グラインダーで側壁の一部を切断することに決定。作業を開始したが、その5分後に、ホルダー可動部が吹き飛んだ。
 
・その時、天板上では別チームの4人が天井部のマンホール取り外し作業中だったため、飛ばされて死亡した。

 
原因は下記。
 
・シール部に溜まっていたスラッジには中間生成物としての含フッ素ホウ酸が含まれており、それと誤混入した水とが反応してフッ酸とホウ酸が生成した。

そして当該酸とホルダー材質の鉄とが反応して水素が発生。

そこに、電動グラインダーが使われたため、その火花が着火源となって水素に着火し、シール部空間の急激な圧力上昇によって可動部が吹き飛んだ。
 
詳細な対策は策定中だが、中間報告としての報告書が作成されている。
 
 
(ブログ者コメント)
 
1.森田化学工業のホームページに、「事故原因調査報告書」と「事故対策調査報告書」が掲載されていた。
 
普通、この手の報告書は官庁に提出するだけで、公表されることは稀。私も、多分掲載されてないだろうと思いつつアクセスして、ちゃんと掲載されていたので驚いた。
事故が起きたことは別として、森田化学工業の安全への取り組み姿勢に敬意を表したい。公表していただいたおかげで、類似プロセスを保有している会社は、自社の安全性を再確認できるようになりました。
 
2.事故を予見することは難しい。特に、このケースの場合、スラッジの中に水との反応性の高い中間生成物が含まれていることなど、誰も思っていなかったのではないか?

こう言っては失礼かも知れないが、
200人に満たない規模の会社では、そこまでの予想は無理だろう。
今回の事故は、これが専門の安全スタッフを何十人も抱える大企業であっても、予見はかなり難しかったのではないかと、私は思う。

 
しかしながら、安全管理に問題があったとして会社ならびに所長など数名の方が既に書類送検されている。
はてさて、どの部分を警察は問題にしているのだろうか?

作業計画を事前に知り、事故を予見できたにもかかわらず対策を講じなかった、と判断してのことらしいのだが、会社としてスラッジ中にあのような中間生成物が存在し得ることを知っていた、ということだろうか?

 
 

 
(2011年3月25日 修正1; 追記)
 
2011年3月23日15時0分に、産経関西から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
地検は、当時の事業所長(53)とグループマネジャー(38)を22日付で業務上過失致死罪で在宅起訴した。

起訴状によると、所長ら2人は、タンク内に水素が発生していることを疑う兆候があったのに調査せず、タンクに穴を開ける作業をさせて水素爆発を起こし、作業に当たった4人を死亡させたとされる。
 
(ブログ者コメント)
 
8月19日の記事中、ブログ者は「この事故の予見は難しかったのではないか?」とのコメントを書いた。それが、今回、起訴状には「水素が発生していることを疑う兆候があったのに調査せず」と書かれている由。

そこで、再度、事故原因調査報告書を見直したところ、事故に至る経緯として、そのような記述は見当らなかったものの、安全管理上の問題として「危険予知の機会もあったと考えられるが、危険性を認識できなかった」ことが、また、事故原因のまとめとして「日頃培ってきた危険に対する感受性がその場において発揮されず、危険予知をすべきとことでできなかった」ということが書かれていた。
恐らくは、このことであろう。

 
しかし、具体的にどういうことを見逃したというのだろうか?その点こそが同種事故の再発防止に役立つ筈であるのに、その情報がまだ出てきていないのが残念だ。

 

(2012年1月7日 修正2 ;追記)

2012年1月6日19時37分に、NHK大阪から裁判の途中経過が以下のように報道されていた。

業務上過失致死の罪に問われている元事業所長ら2人は、裁判で「爆発は予測できなかった」と無罪を主張した。

元事業所長(54)と元グループマネージャー(39)が、水素ガスがたまっているおそれがあると知りながら作業させたとして、業務上過失致死の罪に問われている。

6日、大阪地裁で開かれた裁判で、2人は「水素ガスが発生しているとは知らなかった」と述べて起訴内容を否認し、弁護士も「爆発は予測できず過失はない」として無罪を主張した。

これに対し検察は「設備のフタが通常よりも上昇していたことから、水素ガスの発生は予測できたはずだ」と指摘した。




(2012年5月1日 修正3 ;追記)
 
2012年4月27日12時45分に読売新聞から、元所長らに有罪判決が下ったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
業務上過失致死罪に問われた元事業所長(54)、元グループマネージャー(39)両被告に対し、大阪地裁は27日、執行猶予付きの禁錮刑判決を言い渡した。
量刑は、元所長が禁錮2年6月、執行猶予5年(求刑・禁錮2年6月)、元グループマネージャーは禁錮2年、執行猶予5年(同・禁錮2年)。

判決によると、両被告は、上ぶたの上昇などタンク内に水素が発生したことを疑わせる兆候を認識したのに調査せず、同月24日朝、従業員に火花が出る電動工具でタンクに穴を開ける作業をさせて水素爆発を引き起こし、タンク上にいた別の従業員ら4人を死なせた。

 
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120427-OYT1T00432.htm
 
 
一方、4月27日付の朝日新聞関西版からは、上記とは若干ニュアンスが違った内容の記事がネット配信されていた。
 
判決によると、2人は別の作業員が付着物を取り除こうと誤って大量に注入した水との化学反応で、鉄製タンク内に水素が発生していたのを認識しながら、電気工具でタンクに穴を開けさせ、火花で爆発を起こさせた。
2人は「大量の水素があると認識するのは困難だった」と反論していたが、判決は、タンクの上ぶたが内圧で持ち上がっていた点などから、予測できたと判断した。


出典URL
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK201204270031.html
 
 
読者通信欄
ネーム 必須
メールアドレス 必須

拍手[2回]

2010817日 旧ブログ掲載記事)
 
先に、小麦粉でも強力な着火源があれば粉じん爆発する、と書いたが、そのような事例が製粉工場火災時に発生していた模様。骨子は下記。
 
・2009年6月1日、神戸市深江にある食品製造会社「三輪」にて火災発生。
・火元は、小麦粉を焙煎する機械。そこから爆発音と煙が出ているのを従業員が目撃している。
・消火活動中、熱気と煙が押し寄せてきて消火作業中の消防隊員が殉職。天井裏に充満していた可燃性ガスが一気に燃焼したらしい。
・消防局の話では、火災現場には25kg袋に入った小麦粉が多数置かれており、放水の勢いで舞いあがった小麦粉が爆発したことが何度もあったとのこと。
 
※ネタ元は、以下のネット情報。
神戸市や「三輪」のホームページを探せど正式報告書は見当たらず。雑誌「近代消防09年11月号」に事故の顛末が掲載されているらしいが、最寄りの消防署でも購読しておらず閲覧不可。国会図書館に行くほどのこともないので、これ以上の調査は取りやめた。
 
 
読者通信欄
ネーム 必須
メールアドレス 必須

拍手[0回]

(2011年3月30日 旧ブログ掲載記事)
 
2011年3月29日10時56分に、北海道新聞から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
28日午後0時20分ごろ、石狩市の簡易食品容器製造「エフピコ」の倉庫内で、段ボール箱を高所作業用のフォークリフトで運ぶ作業をしていた男性(50)がフォークリフト付近で倒れているのを同僚が発見し、119番通報。
病院に運ばれたが、頭を強く打っており、約7時間後に死亡した。
警察は、高さ約4mの運転席から転落したとみて調べている。
 

読者通信欄
ネーム 必須
メールアドレス 必須

拍手[0回]

(2011年3月14日 旧ブログ掲載記事)
 
2011年3月11日7時37分に、産経関西より下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
10日午前9時25分ごろ、大阪市福島区のレンゴー淀川工場で、ボイラー棟の屋根の補強作業をしていた会社員(48)が屋根を踏み抜き、約10m下の通路に転落。全身を強く打ち、搬送先の病院で死亡した。
警察によると、別の2人とともに作業中、屋根のプラスチック部分(約1m四方)を踏み抜き、転落したとみられる。安全ベルトに取り付けた命綱を固定していなかったとみられ、警察で詳しい事故原因を調べている。
 
 (ブログ者コメント)
 
踏み抜き事故は結構多い。本ブログでも、解体工事中の屋根踏抜き事故を、2010年9月16日に掲載している。
それ以外、どんな事例があるか調べたところ、以下のような3つの記事を見つけたので、参考までに紹介する。
 
□我孫子で屋根裏の天井が抜け、女児が転落し重傷
(2011年1月28日 15時36分  msn産経ニュース 千葉 )
28日午前9時ごろ、千葉県我孫子市市立我孫子第一小学校体育館で、演劇の練習中だった同校6年の女子児童が屋根裏のひさし部分に入り込み、何らかの理由で床が抜け、約6m下の屋外のコンクリート部分に落下した。女児は腕を折る重傷を負ったが、意識はあるという。
警察などによると、演劇の練習をしていた女児はスポットライトを取りにステージ上わきにある倉庫に行ったが、室内には屋根裏に通じる隙間があり、中に入り込んだところ石膏ボード製の床が抜けたという。
屋根裏に通じる隙間へは、はしごを上らないと行くことはできず、同校は「好奇心で中に入ってしまった可能性がある」と話している。

http://sankei.jp.msn.com/region/news/110128/chb11012815370004-n1.htm
 
□作業中に転落死した事故で、日電硝子などに賠償求め提訴
  (2009年8月13日 京都新聞 )
日本電気硝子高月工場で、昨年10月、孫請けとして作業をしていた配管会社社長が屋根から落ちて死亡した事故で、遺族が、事故防止措置を怠っていたとして、日電硝子と下請け会社に、計約1億6700万円の損害賠償を求める訴えを起こした。
訴えでは、男性は10月13日午前11時ごろ、高月工場の屋根の上ではしごを運んでいる途中、老朽化した屋根を突き破って約8・5m下に転落、全身を強く打って死亡した。
被災者は日電硝子と下請け会社の指揮監督下にあり、両社は「屋根の修繕を怠り、転落防止設備も設けず、安全教育も徹底していなかった」と主張している。

http://unkar.org/r/bbynews/1250090724
 
□倉庫解体工事中、1階スレート屋根を踏抜き墜落
【発生状況】
1.現場の状況から、外に出て一階屋根のスレートの上に乗り、作業をする必要があったにもかかわらず、安全措置として歩み板を設けること、防網を張ること等の措置を講じなかったこと。
2.作業を指揮できる者が現場にはおらず、現場を適切にに把握し、具体的な安全措置等を出すことができなかった。
【コメント】
1.スレートの材料でふかれた屋根の上で作業を行う場合は、現場の状況を考慮し、幅30cm以上の歩み板を設置、防網を張る等の措置を講じること。
2.作業を指揮できる者を現場に配置し、その者に作業計画に基づき具体的な安全措置等の指示をさせるようにすること。
3.労働者に墜落防止対策等の安全教育を徹底し、安全意識の高揚を図ること。

http://www.mable.ne.jp/~eseinen/jirei/tt/tt02/tt0210.htm
 

読者通信欄
ネーム 必須
メールアドレス 必須

拍手[0回]

(2011年3月9日 旧ブログ掲載記事)
 
2011年3月9日1時52分に、msn産経ニュース群馬から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
太田労基署は、8日、労安法違反の疑いで、建築工事会社「総合インテリア」と社長(56)を書類送検した。
同労基署の調べでは、社長は昨年11月、太田市の工場で屋根の雨漏り補修作業を行った際、屋根の脆弱部分に歩行用の板などを設置せず、転落防止措置を講じなかった疑いが持たれている。
同労基署によると、補修工事の際、作業員(53)が屋根を踏み抜いて転落し、死亡した。
社長は「危ないと思ったが、ちょっとした作業なので大丈夫だと思った」と容疑を認めている。
 
 

読者通信欄
ネーム 必須
メールアドレス 必須

拍手[0回]

(2011年3月8日 旧ブログ掲載記事)
 
2011年3月7日20時15分に、47ニュースから下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
神戸市の建築資材製造会社「ツルガスパンクリート」神戸工場で、昨年10月、作業中の男性(36)がコンクリートパネルの下敷きになって死亡した事故で、労基署は、7日、労安法違反などの疑いで、ツルガ社と神戸工場長(58)を書類送検した。
調べでは、亡くなった男性は派遣社員で、工場長は男性と別の正社員の2人に工場内のクレーン(吊り下げ荷重15・4トン)を無免許で運転させた疑い。
男性は鉄製のごみ箱を動かすため、クレーンを無線式リモコンで移動させていたところ、フックのナイロン製つり具が、積み上げられていたコンクリートパネル(重さ約1・2トン)に引っかかり、落ちてきたパネルの下敷きになったという。
同労基署が事故を調べたところ、別の正社員も日常的に無免許でクレーンを動かしていたことが判明した。
 
 
読者通信欄
ネーム 必須
メールアドレス 必須

拍手[0回]

(2011年3月8日 旧ブログ掲載記事)
 
2011年3月8日0時4分に共同通信から、同日1時3分に中日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
福井県美浜町で2008年9月15日、関西電力の鉄塔が倒壊し、作業員4人が死傷した事故で、強度が不足した状態で作業を進めたとして、業務上過失致死傷容疑で、8日、建て替え工事の設計を担当した同社電力システム技術センターの送電グループ課長が書類送検されることになった。

事故は、老朽化した鉄塔(高さ約53m)から仮設鉄塔に送電線を移す工事中に発生。高さ約53mの送電線用鉄塔が45m付近で折れ、鉄塔に上って作業中だった下請けなどの作業員4人が転落。うち2人が死亡した。

県警によると、課長は下請け業者から強度不足の指摘を受け、鉄塔にかかる荷重のバランスが崩れる可能性を予期できたが、強度計算を怠り、経済性の理由などから強度が不十分なまま作業を進めた疑いが持たれている。

 
(別記事)
 
鉄塔の東西両側に3本ずつ突き出ている送電線アームのうち、東側の3本の架線を事故前日までに取り外していた。鉄塔は架線が残る西側に引っ張られるように折れた。

県警は、架線による負荷に対し、鉄材の強度が不足して倒壊につながったとみて、同センターが片側の送電線を外した状態での鉄材の強度計算を怠っていた点を重視。他社の同種工事では強度計算をしていることから、センターが事故の危険性を予見しうる立場にあったと判断した。
県警は、昨年2月にセンターを家宅捜索したほか、専門機関に鉄材の鑑定を依頼し、倒壊原因を解析するなど慎重に捜査を進めていた。
 

(ブログ者コメント)
 
□設計者が強度計算を怠ったために起きた事例として紹介する。
□報道で匂わされているような安全軽視・経済性優先といったことは、今の時代、ちょっと信じられない。いや、信じたくない。
 
 
(2011年3月9日 修正1; 追記)
 
2011年3月8日8時0分に、福井新聞から、さらに詳しい下記の記事がネット配信されていた。
 
倒壊した鉄塔は事故当時、片方の送電線を外し仮鉄塔に移設した「片側架線」の状態にあり、片寄った荷重が発生していた。同センターは過去の経験則に基づき強度計算を行っておらず、一部部材の強度不足を見逃したため事故が起きた。

県警の調べによると、下請け業者の一部は工事前の打ち合わせで、関電の担当者に強度不足の可能性を指摘していた。捜査関係者によると、同センター内部からも強度不足の指摘があったという。
そのため県警は、担当者は事故を予見できる立場にあり、防止策を取る権限を有しながら
□強度計算をしなかった
□部材に補強を施したり、張力バランスを取るための仮ワイヤを張るなどの安全対策を施さなかった
ことに過失責任があると判断したもようだ。
 
 
 
(2011年8月3日 修正2 ;追記)

2011年8月2日20時5分に、福井新聞から下記趣旨の記事がネット配信されていた。

□初公判が2日にあった。

□検察は、「部下から部材の強度が社内の安全基準を下回っているとの報告を受けたにもかかわらず、工事着工まで時間的に余裕がない、工事費用が予算を超えたくないとして工事を進めた」と批判。「人命を軽視しており、遺族や被害者の処罰感情は厳しい」と指摘した。

□弁護側は「部材の強度は安全基準をわずかに下回っていただけだった」とし、「培ってきた知識や経験、今回の反省を生かすチャンスを頂きたい」と執行猶予付き判決を求めた。


出典URL■■■



(2011年9月14日 修正3 ;追記)

2011年9月13日18時54分に福井新聞から、同日19時07分にNHK福井から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

業務上過失致死傷の罪に問われた特命課長(当時)の判決公判が13日、福井地裁であり、「過失は重大」として禁錮3年、執行猶予5年(求刑禁錮3年)を言い渡された。

裁判長は判決理由で、被告は送電業務に熟練した技術と専門的な知識を持っており「部下が行った概算の強度計算の結果が社内の安全基準を下回っていたことから、倒壊の恐れがあることを容易に認識できた」と指摘。「強度計算の社外発注や補強工事にかかる労力、期間、費用を懸念して適切な措置を取らないまま事故は起きないと安易に判断した」と批判した。

一方で、「関電と遺族、被害者の間で示談が成立し、被告も反省している」として執行猶予付の判決を言い渡した。

判決によると、被告は工事で鉄塔の片方の送電線を外すと片寄った荷重がかかり、鉄塔が倒壊する恐れがあることを認識できた。しかし、正確な強度計算や補強工事を行って事故を未然に防ぐ業務上の注意義務を怠り、漫然と工事を始めた過失により08年9月15日、鉄塔を倒壊させて作業員2人を死亡させ、2人に重傷を負わせた。


出典URL■■■



(2011年10月14日 修正4 ;追記)

2011年10月13日2時22分に、msn産経ニュース福井から下記趣旨の記事がネット配信されていた。

業務上過失致死傷罪に問われた元課長の有罪判決が確定したことを受け、関西電力は12日、公判で明らかになった事実を踏まえた原因と対策を再検討した結果を経済産業省へ報告した。

報告書中、判決では「コストと工程を優先した」ことが原因と事実認定していたが、関電は「判決後に元課長から事情聴取して、原因は本人の勘違いとの説明を受けた」として、判決とは違う言い分を認めたことを明らかにした。
報告書では、協力会社から鉄塔の強度が不十分で検討の必要性が指摘されていたにもかかわらず、元課長が強度が十分と勘違いして、強度計算を実施しなかったことが原因としている。


出典URL■■■


関電からは、以下の報告書資料がプレスリリースされていた。(容量3MB)
  
 ■■■

資料中、直接要因として記載された3点の要約は下記。(p57~)

(a)当該鉄塔が片側架線状態になることを意識していなかったため、強度計算を実施しなかった。

(b)設計審査時、工事担当者は片側架線状態になることの意識がなかったため、強度計算に関する説明は行わなかった。審査参加者の中には強度計算は別途行われていると思う者もいた。結果、審査の場で強度計算については審議されなかった。

(c)仮設工事着工打ち合わせ時、協力会社から、架線工事が台風時期にかかることから、鉄塔がもつか不安があり、鉄塔の強度計算について指摘があった。
設計担当者が概算計算した結果、工事中に一部部材の強度が安全率を下回ることがわかったため強度計算発注の必要を指摘したが、上司は、無風で安全率をわずかに下回るのなら数m程度の風であれば安全率を大きく低下させることはないと考え、そのまま工事を進めた。




(ブログ者コメント)

□関電の資料には「コストと工程を優先した」旨の記述はない。判決内容と関電の言い分のどちらが正かは藪の中。
昔なら、関電の言い分は企業防衛のため・・・と思うところだが、村木事件以後は、そうも思えなくなった。「コストと工程優先」など、検察の好きそうなシナリオだと感じるからだ。

□それはともかく、この事例は各種審査の限界をも示している。
書かれてあること、説明されたことについては審査できるが、書かれていないこと、説明されないことについて審査することは、よほどの知識能力経験がある人でも困難なことがある。
その対策の一つが、過去の事例を知っておくこと、ブログ者はそう考えている。




読者通信欄
ネーム 必須
メールアドレス 必須

拍手[0回]

(2011年3月4日 旧ブログ掲載記事)
 
2011年3月4日2時21分に、msn産経ニュース大阪から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
3日午前10時55分ごろ、大阪市の特殊鋼板販売会社「ハイスチール」で、鉄板の積み上げ作業をしていた従業員(24)が荷崩れした鉄板の下敷きになり、搬送先の病院で死亡した。
警察によると、地上でクレーンをリモコン操作。1枚約30kgの鉄板30枚を移動させていた際、積み上げてあった別の鉄板に当たり、吊り上げていた鉄板が荷崩れしたとみられるという。
 
 

読者通信欄
ネーム 必須
メールアドレス 必須

拍手[0回]

(2011年3月4日 旧ブログ掲載記事)
 
2011年3月3日6時25分に、北海道新聞から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
2日午前10時半ごろ、江差町の民有林で、作業員(52)が倒れているのを同僚が発見した。病院に運ばれたが、内臓破裂で死亡。
警察によると、被災者はブルドーザーを運転して木材を運ぶ作業をしていた。警察は、エンジンをかけたまま停止させていた無人のブルドーザーが動きだしたため、止めようとしてブルドーザーに轢かれたとみて調べている。
 
 

 
(ブログ者コメント)
 
交通事故のようでもありますが、ご参考まで。
 

読者通信欄
ネーム 必須
メールアドレス 必須

拍手[0回]

(2011年3月3日 旧ブログ掲載記事)
 
2011年3月3日1時39分に、産経ニュース三重から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
作業中に指を切断したのは安全配慮義務を怠ったのが原因として、伊賀市内の男性(35)が2日、INAXと業務請負会社に約2300万円の損害賠償を求める訴えを起こした。
訴状によると、男性は業務請負会社に雇用され、INAX上野緑工場(伊賀市)で働いていた平成20年9月、ユニットバスの樹脂生地のカット作業中に切断機にはさまれ、左手指2本を切断した。
事故当時、切断機には安全スイッチの上から粘着テープが張られ、スイッチが作動しないようになっていた。このため男性は、INAXら2社が作業上の安全配慮義務に違反していたとして、逸失利益や慰謝料などを求めた。
この事故で会社側は発生を労基署に報告せず、労災認定まで約1年半かかった。
 
 
(ブログ者コメント)
 
□誰が、なぜ、安全スイッチの上に粘着テープを張ったのだろうか?そもそも、当該スイッチの設置目的は?その辺の疑問が裁判で明らかになるだろうが、フォロー報道がなければ、その内容を知ることは難しい。
 
□本件、請負会社との責任所在問題あるいは労災隠しといった観点から、多くの情報がネットに掲載されていた。中でも、以下のブログには、被災者本人の証言とされる事故当時の状況や、多重請負の問題点などが詳しく記載されている。掲載者は不詳だが、内容の詳しさから考えると労働組合関係者かも。それはともかく、内容的には信用できそうなので、ここに紹介する。
http://imadegawa.exblog.jp/12617427/
 
□上記記事によれば、被災者は孫請け会社の日系ブラジル人。生地を保護していたビニールを巻き取るローラーに生地まで巻きついてしまったので、生地の自動送りを止めるため、手動スイッチを「入」にした。その後、インチングしながら生地を引っ張り出した。そして手動スイッチを「切」にしたところ、生地を押さえるプレスが降りてきて左手が挟まれ、切断刃物も動き始めて指切断となったらしい。

□上司はポルトガル語が話せないので、作業内容は身振り手振りで指導していたらしい。切断機の停止方法も、手動スイッチを「入」にすると指示されていた可能性あり。
 
□上記記事に「安全スイッチ」に関する記述はないが、「トラブル処理作業時には、本来、安全装置に切り替えなければならない」といった趣旨の記述はある。
 
読者通信欄
ネーム 必須
メールアドレス 必須

拍手[0回]

(2011年3月2日 旧ブログ掲載記事)
 
3月2日付の千葉日報紙面に、下記趣旨の記事が掲載されていた。
 
1日午前9時10分ごろ、千葉市のマンションの可動式立体駐車場で、同マンションに住む女性(60)が車を出すために中段を下げたところ、下段にいた女性(39)が腕などを挟まれて重傷を負った。

警察は、女性(60)が安全を確認しなかったとみて原因を調べている。


警察によると、立体駐車場は地上3段建てで、上中段に止めた車を出庫する際は、下の段が地下に沈む構造。

駐車場が下がったため、被災者は固定された外枠にしがみつき、降下してきた中段の底板に挟まれたとみられる。

駐車場は、建物から通りに向かって4列並んでおり、操作スイッチは建物側に、現場は最も離れた通り側にあった。
 
 
(ブログ者コメント)
 
□事前確認不足、あるいはスイッチ操作場所から現場が見通せなかった・・・そういったことが原因だったのだろうか?

□日常生活上の事故ではあるが、産業現場でも起きる可能性があると感じたので紹介する。
 





読者通信欄
ネーム 必須
メールアドレス 必須

拍手[1回]

(2011年3月2日 旧ブログ掲載記事)
 
3月2日付の千葉日報紙面に下記趣旨の記事が掲載されていた。またmsn産経ニュース千葉からも同趣旨の記事がネット配信されていた。
 
銚子労基署は、1日、労安法違反の疑いで、銚子市の船舶用エンジン修理会社「宮内エンジンサービス工業」と、同社社長を書類送検した。
容疑は、昨年5月、顧客の倉庫で納品作業中、天井に設置された天井クレーンで、許容重量を超える6.4トンの船舶用エンジンを吊り上げたまま、クレーンの運転位置から離れた疑い。
労基署によると、ワイヤーがクレーン本体から抜け落ちてエンジンが落下。補助作業のため下で待機していた同社の社員(33)が下敷きとなって死亡。別の同社社員(35)も肋骨骨折などの重傷を負った。
社長は、トラックの位置を調整するため、運転位置から離れたという。
 
 
 

 
(ブログ者コメント)
 
□吊り荷を所定の位置に誘導するために下で待機していたのだろうが、真下にいたのだろうか?それとも斜め下にいたのだろうか?
□容疑の件だが、クレーン等安全規則の第二章第二節に、以下の規定がある。第三十二条  事業者は、クレーンの運転者を、荷をつったままで、運転位置から離れさせてはならない。
 2 前項の運転者は、荷をつったままで、運転位置を離れてはならない。

http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S47/S47F04101000034.html
 
 
読者通信欄
ネーム 必須
メールアドレス 必須

拍手[0回]

(2011年3月1日 旧ブログ掲載記事)
 
2011年2月28日10時18分に、神戸新聞から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
27日午後11時20分ごろ、神戸市の新開地劇場で、公演の準備をしていた劇団員の30代の女性が楽屋から4m下に転落。下にいた50代の同じ劇団員の男性が巻き込まれた。2人は病院に搬送されたが、命に別条はないという。

警察などによると、当時、劇団員らが小型のクレーンを使って資材の搬入作業をしており、女性は開いていた搬入口から誤って転落したとみられる。
 
 
 

 
(ブログ者コメント)
 
開口部の養生が不備だった可能性がある。
 
読者通信欄
ネーム 必須
メールアドレス 必須

拍手[0回]

(2011年2月25日 旧ブログ掲載記事)
 
211年2月24日12時5分に、msn産経ニュースから下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
23日午後10時55分ごろ、世田谷区の一戸建て住宅建築現場で、作業員4人が体調不良を訴えた。
警察などによると、4人は住宅2階で塗料の吹き付け作業中だった。
4人とも意識はあり、症状が重い3人が病院に運ばれたが、いずれも命に別条はない。
 
 
読者通信欄
ネーム 必須
メールアドレス 必須

拍手[0回]


(2011年2月25日 旧ブログ掲載記事)
 
2011年2月24日付で、伊勢新聞から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
23日午後5時半ごろ、伊賀市の土木会社「大栄工業三谷工場」で、作業をしていた男性(49)がショベルカーにひかれ、間もなく死亡した。
警察によると、男性は、何らかの原因で転倒した後、同僚が運転するショベルカーに上半身をひかれたという。詳しい原因は捜査中。
 
 
 

(2011年8月19日 修正1 ;追記)

2011年8月16日付の朝日新聞伊賀版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

伊賀労基署は、15日、大栄工業と三谷工場の工場長(37)を、労安法違反の疑いで書類送検した。 同社と工場長は、現場に誘導員を配置せず、ショベルカーの走行範囲内に社員を立ち入らせた疑い。

読者通信欄
ネーム 必須
メールアドレス 必須

拍手[0回]

(2011年2月21日 旧ブログ掲載記事)
 
2011年2月20日1時44分に、中日新聞から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
19日午後3時40分ごろ、春日井市の塗装機械製造会社「プロテック」勝川工場で、天井のクレーンレールの撤去作業をしていた同社社員(45)の乗った高さ6mの足場にレールの半分が落下。足場が倒れ、頭を強く打って搬送先の病院で死亡した。

警察によると、落下したのは、製造した機械を移動するクレーンのレール。鋼鉄製で長さ13m、縦25cm、横12.5cmのH形。工場は今月中に閉鎖予定で、被災者はレールを半分に切断して取り外す作業をしていた。ボルトを外して天井の梁にチェーンで固定していたレールの半分が落下した。

ヘルメットはかぶっていたが命綱は着けていなかったという。工場内には他に2人いたが、けがはなかった。警察は、安全管理に問題がなかったか調べている。
 
 
読者通信欄
ネーム 必須
メールアドレス 必須

拍手[0回]

 通信欄 
問合せなどあれば記事末尾の読者通信欄に名前(匿名可)とメルアドを記入し ①確認ボタンをクリック ②記入欄に用件記入   ③確認ボタンをクリック ④内容がOKであれば送信ボタンをクリック    してください。     ちなみに「ご送信ありがとうございました」との返信がありますが。それは通信欄会社からの自動メッセージですので、ご留意ください。
 カテゴリー Category 
 最新コメント Latest Comments 
[06/09 ※無記名]
[06/01 ※無記名]
[02/08 ※無記名]
[02/08 ※無記名]
[01/20 ※無記名]
[08/31 ガーゴイル]
[09/27 三浦]
[03/02 南方英則]
[11/20 山城守]
[07/20 記事内容について訂正をお願いします。]
[07/16 神戸ファン]
[04/21 Rawi]
[08/12 山田晴通]
[04/24 道産子]
[04/15 道産子]
[04/15 道産子]
[04/05 道産子]
[04/02 道産子]
[04/01 道産子]
[02/27 道産子]
[02/26 愛読者]
[01/10 愛読者]
[11/07 愛読者]
[10/12 愛読者]
[08/24 愛読者]
 ツイッターなどへの接続 
 製造業ブログランキングへの接続 
下記をクリックすれば、2種類の製造業ブログランキングにつながります
にほんブログ村 企業ブログ 製造業へ
にほんブログ村 人気ブログランキングへ
 最新トラックバック 
 バーコード 
 カウンター 
 アクセス解析 
 プロフィール Profile 
HN:
魚田慎二
性別:
男性
自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

Template by ららららいふ / Material by 素材くん「無料WEB素材屋」

忍者ブログ [PR]