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これは、さきほどまで楽屋で検索していた「小円遊」ルート上に、まだ当時検索した際の香りが残っていたので、つい、そちらのルートに導かれたためだと説明できる。
ですが、よく見てください。右側の写真はサッチャーさんそのものですが、左側の写真はなんとなくおかしく見えませんか?
それでも、サッチャーさんみたいだ、と思う人は多いでしょう。
上の図では何となくサッチャーさんらしいと認識した写真ですが、下の図になるとサッチャーさんだと認識する人は、まず、いないでしょう。形相すさまじく、まったくの別人です。
したがって、上側の図では、髪型や顔の輪郭は逆になっているものの、目や口は普段見慣れたサッチャーさんのものなので、なんとなくサッチャーさんに見えたのです。
そんなことがあったら、それは、その部分の秩序が狂い始めているというシグナルかもわかりません。気のせいだと放っておかず、確認してみることも、また、安全確保の第一歩になろうかと思います。
同じ長さの横線であると分かってはいても、誰しも、下のほうが長く見えることでしょう。
それには以下の2つの理由があります。
理由①下のほうの図形は、矢印の長さが加わった分、全体が長くなり、それに影響されて横線も長く見えてしまう。
理由②部屋にたとえると、上の図形は出っ張った角、下の図形は奥まった隅。人は、遠くにあるモノを大きく見ようとする性向があるため、奥まったところにあるかのように見える下の図の横線のほうが長いと認識してしまう。
自分の目で見たから絶対だ、と思っていても、間違っていることがあるのです。
大事な場面では念には念を入れて確認する、ひと呼吸おいて確認する、複数の目で確認する、といったことが、事故防止を図るうえで大切です。
これは、人間というもの、近くにあるモノ同士を関連付けて認識するという性向があるためです。
そのようなところがあれば、修正しておくにこしたことはありませんが、予算やスペースの関係など、事情が許さない場合は、せめて、「間違えるな、これはA機のバルブだ」といった、具体的な注意表示をしておいたほうがよいでしょう。
目、鼻、口など、各パーツを一個一個確認しているでしょうか?おそらくは否。顔全体をパッと見て瞬時に判別していることと思います。
ゲシュタルト心理学とは、このように、モノを見る場合、われわれの脳は、対象となるモノを、いろんなパーツの組み合わせとしてではなく、一つの全体像として認識する仕組みになっている、ということを研究している学問です。
ここでは、そういった仕組みの中の「図と地」について説明します。
このような場合、目立って見えるものを「図」、「図」の後ろに後退して目立たなくなるものを「地」と呼びます。
たとえば、ベルトにひっかかったゴミをとろうとして、回転しているローラーに手を挟まれる事故が起きたとします。そこには、不注意とか、ローラーが10°の視角範囲から外れていたということだけでなく、ひょっとしたら、「図」となったゴミにだけ注意が向けられたためローラーは「地」となってしまい、眼の網膜には両方とも映っていたものの、ローラーを認識することができなかった・・・という理由が隠れているのかもしれません。
4.セルフのGSで、給油途中に給油以外の行動をしたために着火
※2010年7月16日 旧ブログ掲載記事
→2021年3月3日 タイトルともども全面修正
粉じん爆発の原理から考え、従来は、活性炭のように可燃性の揮発分を含んでおらず、ガス化もしない粉は粉じん爆発しない、と言われていました。
しかし今では、莫大なエネルギーが付与された場合には粉じん爆発することが知られています。
(2021年3月3日 修正1 ;全面修正)
読者の方からコメントを頂戴したことを機に、記事の内容を再吟味した結果、全面修正することにいたしました。
再吟味状況は下記を参照ください。
*******
2021年3月2日、元記事に関し、読者の方から、活性炭の最小着火エネルギーについて教えてほしいというコメントが書き込まれました。
コメント欄で返信するには長すぎるので、本文に追記する形で回答します。
(返信)
静電気安全指針2007で活性炭の粉じん爆発データを確認しましたが、最小着火エネルギー(MIE)のデータ(右から2列目)はありませんでした。
褐炭だと、平均41μmでMIE160mjといったデータはあるのですが・・・。
その他にデータがないか調べたところ、以下の報文の末尾に「1m3試験装置において約1.8KJ以下の着火エネルギーでは活性炭を爆発させることはできなかったが・・・」という記述がありました。
ただ、平均粒径は数10μmと、元記事に記したような超微粒子ではありませんでした。
https://www.jniosh.johas.go.jp/publication/doc/rr/RR-94-8.pdf
当該記述、また数10年前までは粉じん爆発は起きないと言われていた点から考えると、私見ではありますが、活性炭のMIEは、一般の粉じんの数10~数100mjといったオーダーではなく、その千倍万倍あるいはそれ以上といった、かなり大きな値ではないかと思います。
(反省)
2010年に書いた元記事は、上記報文の著者である松田氏から、おそらくは1990年~2000年ごろに教えていただいたことを、その後の研究の進展を確認しないまま、書いてしまったものです。
考えてみれば、静電気安全指針2007版を見た時点で、考えを新たにしておくべきでした。
よって、本文ならびにタイトルを、この機をとらえ、全面変更いたしました。
(参考;元記事は下記)
『活性炭は超微粒子のみ粉じん爆発危険あり』
粉じん爆発の原理から考え、従来は、活性炭のように可燃性の揮発分を含んでおらず、ガス化もしない粉は粉じん爆発しない、と言われていました。
しかし、最近の研究によれば、超微粒子状態の活性炭は粉じん爆発を起こす恐れがある、ということです。
超微粒子状態になれば、粉であってもガスの分子と同じ挙動を示すということかもわかりません。
(2010年7月12日 旧ブログ掲載記事)
違う物質であれば、粉じん爆発のしやすさ、激しさといった特性が異なるのは当然ですが、同じ物質であっても、さまざまな因子により、爆発特性は違ってきます。
以下、代表的な因子について説明します。
1.粒径
粒径は、小さければ小さいほど爆発しやすく、大きければ大きいほど爆発しにくくなります。
どのくらい以下になれば爆発するようになるのか、その境界を明確に区切ることはできませんが、一般的には、平均粒径が400~500ミクロン以下になれば、爆発する可能性が出てくると言われています。
また、同じ平均粒径であっても、微粉の割合が多い粉ほど爆発しやすく、逆に大きな粒子の割合が多い粉は爆発しにくくなります。
2.粒子の形状
同じ物質が球状になっている場合と金平糖状になっている場合とを考えると、後者のほうが空気と接触する面積が大きいため、爆発しやすくなります。
したがって、たとえば、粉の製造方法を変えたことで粒子の形状が極端に変化した・・・といった場合には、変化後の粉の粉じん爆発特性を評価し直しておいたほうがいいかもわかりません。
3.成分
粉じん爆発の原理上、可燃性揮発分が多く含まれている粉ほど、爆発しやすくなります。その割合は、粉の種類や揮発分の種類によって大きく違ってきますが、文献に数点掲載されているデータから推察すると、1~10%以上といったところではないでしょうか。
一方、不活性物質や水分は燃焼を抑制する効果がありますので、多く含まれているほど爆発しにくくなります。これも、粉などの種類などによって、爆発しにくくなる割合は大きく違ってきますが、数点のデータから推察するに、超概略の目安としては、不活性物質で30~60%以上、水分で10~40%以上といったところではないでしょうか。
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その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。