2023年1月13日14時55分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
成田発福岡行きのジェットスター・ジャパン機が爆破予告を受け、中部空港(愛知県常滑市)に緊急着陸した事件を受け、国土交通省が運航会社「ジェットスター・ジャパン」に対する安全監査を12日に始めたことが、国交省への取材で明らかになった。
斉藤鉄夫国交相は13日の閣議後記者会見で、「結果を踏まえ、国内の航空会社への指導をしたい」と述べた。
事件では、緊急着陸後の機内から乗客乗員が脱出シューターで脱出し、その際に乗客5人が軽傷を負った。
SNS(ネット交流サービス)には、ハイヒール姿や手荷物を持った状態で避難する乗客の画像が投稿されたほか、シューターの下で脱出を補助する人が不在だったとの指摘もあった。
これを受け、国交省は緊急着陸・脱出時の乗務員の指示や避難誘導が適切だったかどうか、ヒアリングなどを通じて確認する。
国交省などによると、爆破予告の電話は7日午前6時18分に成田空港を運営する成田国際空港会社にあった。
一方で、該当する機は午前6時35分に成田空港を離陸。
飛行中に連絡を受け、午前7時40分ごろに中部空港に緊急着陸した。
一連の対応について、斉藤国交相は「空港会社や航空会社では国の指針に沿って対応がとられていたことを確認しており、特段問題はなかったと考えている」とした。
そのうえで、「今回の事案を踏まえ改善すべき点がないか、不断に見直しをしていく」と述べた。
ジェットスター・ジャパンの担当者は、「(千葉県警による)捜査が行われていることもあり、コメントは控えたい」としている。
https://mainichi.jp/articles/20230113/k00/00m/040/117000c
1月13日22時16分に読売新聞からは、5人は擦り傷や打撲などの軽傷を負っていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
成田発福岡行きジェットスター・ジャパン501便が爆破予告を受けて中部国際空港に緊急着陸した問題で、斉藤国土交通相は13日の閣議後記者会見で、同社に対する監査を始めたことを明らかにした。
脱出時に負傷者が出ており、誘導が適切だったかなどを調べる。
同便では、脱出用シューターで機外へ避難する際、乗客5人が擦り傷や打撲などの軽傷を負った。
国の指針などでは、シューターでの脱出時には、乗務員が乗客に、手荷物を持ったりヒールを履いたりしたまま利用しないよう周知することになっているが、一部乗客が手荷物を持つなどしていたという。
一方、爆破予告後の同社や空港の対応については、斉藤国交相は「特段問題はなかった」と述べた。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20230113-OYT1T50198/
※事案発生当日、1月7日18時12分にYAHOOニュース(乗りものニュース)からは、脱出時の光景を見た人の反応など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2023年1月7日、LCC(格安航空会社)のジェットスター・ジャパンが運航するGK501便(成田発福岡行き)が爆破予告の電話を受け、午前7時41分頃、中部空港へ目的地を変更して着陸。
乗客136人と乗員6人全員が緊急脱出したものの、脱出時に一部乗客に負傷者も発生しました。
これにともなってSNSなどでは、乗客とみられる人物による当該便からの脱出の様子がアップロードされ拡散されました。
ただ、そのなかには「旅客機からの緊急脱出時のルール」を逸脱したとみられる乗客の姿も確認でき、一部で議論を呼んでいます。
万が一、旅客機からの脱出をする際、その便に乗っていた乗客が取らなければならない行動の一部は
「手荷物をもたない」
「ハイヒールを脱ぐ」
「降りたあとに当該機からすぐに離れる」
というもの。
アップされた画像には、それらを守っていない乗客らしき人の姿が確認されています。
手荷物を持ったままの脱出は、通路をふさぎ、他の乗客の脱出の妨げになる可能性があるほか、脱出用のスライド(滑り台)を傷つけ、空気が抜けて使えなくなる可能性があり、後からくる人が脱出できなくなる可能性があります。
かかと部分が鋭利なハイヒールを履いたままの脱出がNGなのも、スライドを傷つけ、あとから脱出する人たちが助からない可能性があるためです。
また、このシーンが撮影されたのは、ターミナル側の駐機場エリアと見られ、誘導路に緊急駐機した機体から芝生の区画を挟んだエリアから撮られています。
この距離はわずか100m、もしくはそれにも満たないと推定され、もし本当に爆弾を積んでいた場合には、まさに「ひとたまりもない」といえるほどの至近距離です。
この光景を見た人からは、次のような声が上がっています。
・ルール違反だらけじゃん…
・離陸前の安全ビデオとかCAさんの話、まったく聞いてないんだろうね。
・こういう連中が他人を巻き込んでしまうんだよ!
・ちゃんとCAのいうことを聞きましょうね。
なお、ジェットスター・ジャパンでは、離陸前にCAが実演で、緊急脱出時の手順をフライトのたびに説明しています。
また航空会社でも、実演・もしくは機内ビデオを用いるなど、各社それぞれの手段で、フライトのたびに緊急時の脱出法について説明しています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/0c8d38cb7b2f8da5b9790f9a563c173328e29523
(ブログ者コメント)
かなり前、たしかジェットスターだったと思うが、非常脱出口の横の席に座ったことがあった。
前に座席がないので足は非常に楽。
ラッキー!と思っていると、そのうちCAが来て、「非常脱出時には誘導やシュート下で待ち受けるなどの手伝いを御願いします」的なことを言われた。
そういう経験があるので、今回の問題は、ルールやお願い事項を守らない乗客をどうするか・・・という点に尽きるような気がする。
対応としては、例えば、CAの指示を拒否・無視して手荷物を持ったまま、あるいはハイヒールを履いたまま脱出した人とか、脱出口の横の席に座っていたのにシュート下で待ち受けなかった人に対し罰則を設けることなどが考えられるが、ハードルは高そうだ。
(2023年2月11日 修正1 ;追記)
2023年2月10日19時2分に毎日新聞からは、負傷した5人のうち1人は尻もちをついて背骨が折れる重傷だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
1月に爆破予告のあった成田発福岡行きジェットスター・ジャパン501便が中部空港に緊急着陸したトラブルで、脱出シューターを利用して負傷した乗客5人のうち1人が重傷だったことが分かり、国土交通省は10日、航空事故と認定した。
運輸安全委員会は事故調査官3人を指名した。
ジェットスターや国交省によると、シューターで降下し、着地の際に尻もちをついた。
その後も痛みが引かず通院。
背骨の一部が折れていたことが判明した。
重傷者がいた場合、事故に認定される仕組み。
https://mainichi.jp/articles/20230210/k00/00m/040/318000c
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。