2015年8月8日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。(新情報に基づき、第1報ともどもタイトルも修正しました)
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5098/
(2015年9月9日 修正1 ;追記)
2015年9月1日16時46分にNHK NEWS WEBから、トラック下の冷凍機から出火していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9月1日20時23分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
国交省海事局は1日、乗員への聞き取りなどこれまでの特別監査の結果を公表した。
それによると、乗員は火災報知機で火災の発生を知り、車両デッキに駆けつけたところ、停車中の冷凍トラックの車体の下にある冷凍機付近から火が出ていたという。
当初、火の勢いはさほど強くなく、乗員が消火器で消そうとしたが、冷凍機を覆うカバーが邪魔になり、火元に直接噴射できなかったという。
このため、船内に備えられた消火ホースで放水したが、停車中のトラックどうしの間隔が狭く、うまく水をかけることができないうちに火の勢いが強まり、その後、煙が立ちこめ照明も消えたため、約40分後に断念したという。
乗組員による消火活動で火勢を抑えられなかったことから、国交省は大学教授などの専門家で構成する「フェリー火災対策検討委員会」を設置し、対策を取りまとめる方針。
検討委の第1回会合は今月中旬に開催予定。
国交省は、「他のフェリーの利用者も不安を感じていると思うので、できるだけ早く対策をまとめたい」としている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150901/k10010212401000.html
http://mainichi.jp/select/news/20150902k0000m040065000c.html
(2015年12月20日 修正2 ;追記)
2015年12月17日0時25分に北海道新聞から、国交省は商船三井フェリーに安全確保命令を出したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国交省は、16日、適切な消火活動ができていなかったとして、三井商船フェリーに、海上運送法に基づく安全確保命令を出した。
国交省によると、出火当時、車両甲板にあった冷凍機付きトラックの下部から炎が出ていたため、乗組員が消火器を使ったが、冷凍機のカバーに遮られて消火できなかった。
ホースを消火栓につないで放水した際も、車両間隔が狭かったことから炎が出ている場所に近づけず、効果的な消火ができなかった。
国交省が同社に求めたのは、積載する貨物や車両など発火源となる可能性がある場所を洗い出した上で適切な消火プランをつくり、乗組員の訓練を行って再就航の30日前までに報告すること。
冷凍機のカバーに穴を開けるバールやおのの設置、狭い場所で使いやすい細めのホースの導入などの対策が考えられるという。
出典URL
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0213870.html
以下は関連報道。
(2015年12月16日 毎日新聞)
『苫小牧沖フェリー火災 運航会社に安全確保命令 国交省』
http://mainichi.jp/articles/20151217/k00/00m/040/090000c
(2016年10月3日 修正3 ;追記)
2016年9月29日10時36分に毎日新聞から、冷凍機の配線にショートした痕跡があったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9月29日12時35分にNHK札幌から、9月29日11時42分に朝日新聞から、9月29日11時30分に共同通信からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
(新情報に基づき、第1報ともども、タイトルも修正した)
運輸安全委員会は、29日、車両デッキに停車していた冷凍車のモーターで、配線にショートした痕跡があったとする経過報告書を公表した。
当時、船から電気を供給されており、これが火元である可能性が高いとみている。
同委によると、ショートしたのは、冷凍車に搭載された冷凍機のモーターへ送電する配線。
近くの配線3本には、一度導線を切断した後、よりあわせてつないだ部分があった。
断線した電線をつなぎ直す場合、通常は圧力や熱を加えて電線を固定するが、簡易な手法として、手作業で電線をねじり合わせることがある。
こうした処置は「素人配線」と呼ばれ、ねじり集めた線の一部がはみ出して別の配線に接触し、ショートすることがあるといい、今後、整備状況などを調べる。
一方、このモーターは、本来は配線のショートなどがあった場合、電源の供給を遮断する構造になっているということで、同委は、冷凍機の状況をさらに詳しく調べて、原因の特定を進めることにしている。
また、同委は、乗員が消火を試みた際、車両の間隔が狭くて効果的な放水ができず、スプリンクラーの作動も遅れたと指摘。
消火設備の使い方を検討し、社内教育や訓練の強化を求めた。
また、冷凍車があった甲板の上の階には、積み荷の段ボール箱にカセットコンロ用ガスボンベ約1050本が入っており、多数が破裂していた。
延焼の一因になった可能性がある。
ガスボンベは原則的に積めない決まりで、荷主は「雑貨」と申告していた。
出典
『北海道フェリー火災 冷凍車モーターにショートの痕跡』
http://mainichi.jp/articles/20160929/k00/00e/040/139000c
『フェリー火災調査の途中経過』
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20160929/3067051.html
『苫小牧沖フェリー火災 冷凍車の配線ショートが原因か』
http://digital.asahi.com/articles/ASJ9W7FN1J9WUTIL04W.html?rm=371
『トラック配線にショート痕 フェリー火災で運輸安全委』
http://this.kiji.is/154051594687791111?c=39546741839462401
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。