2019年3月17日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。
第1報は下記参照。
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http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/9452/
(2/2)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/9463/
(2019年4月14日 修正2 ;追記)
2019年4月8日20時30分に新潟日報から、衝突した可能性のあるクジラの死骸が見つかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
新潟県佐渡市片野尾沖約40mの浅瀬で8日までに、クジラとみられる生物の死骸が見つかった。
現場から約5km離れた海域では3月に佐渡汽船のジェットフォイルが水中浮遊物と衝突する事故を起こしており、この生物とぶつかった可能性もある。
佐渡海保は、今後、死骸が海岸に漂着すれば調査するとしている。
同海保によると、6日昼ごろ、住民から「白っぽい物が浮いている」と通報を受け、約3~4mの死骸を発見。
引き揚げを試みたが岩が多く、船が接近できずに断念した。
新潟市水族館マリンピア日本海によると、写真から死骸は小型のクジラとみられる。
同館の野村展示課長は、「腐敗の状況から、死んだのは事故があった3月上旬の可能性もあるが、調べてみないと分からない」と話す。
発見現場近くに住む漁師の男性(68)は、「この辺ではイルカはいるが、クジラはまず見ない。潮の流れからすると、事故に遭った死骸が流れ着いてもおかしくない」と話した。
出典
『佐渡で海洋生物の死骸漂着 ジェットフォイルと衝突の個体か』
https://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20190408462068.html
4月9日11時57分にNHK新潟からは、安全対策の一つとしてクッション性の高いシートに順次取り換えていくなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
先月9日、新潟港から佐渡の両津港に向かっていたジェット高速船「ぎんが」は海洋生物とみられる物体と衝突して、80人が重軽傷を負った。
衝突事故から1か月の9日、運営会社の佐渡汽船の尾崎社長らは県庁を訪れ、花角知事に「多数の負傷者を出して申しわけございません」と陳謝した。
このあと、花角知事がけが人の状況などをたずねたのに対し、入院している人は当初の29人から10人となり、回復に向かっているなどと答えた。
また、安全対策について、会社で独自の調査委員会を立ちあげたほか、船の減速する区間を拡大して海上の監視を強化したことなどを報告した。
これに対し花角知事は、「できることから少しでも安全性の向上につながるような対策を講じて頂きたい」と話していた。
面会のあと尾崎社長は、安全対策として、今後、高速船の座席シートを、より衝撃を吸収しやすいクッション性の高いシートに順次取り替えていくことを明らかにした。
尾崎社長は、「事故からちょうど1か月経ちますが、ジェット高速船が1隻体制になって、去年に比べて4000人ほど乗客が減っています。最盛期の夏場のダイヤには影響はないと思っています」と話していた。
出典
『佐渡汽船社長が安全対策など報告』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/20190409/1030007392.html
4月11日19時55分に新潟日報からは、見つかったクジラと衝突事故との関連は不明だったという下記趣旨の記事が、写真付きでネット配信されていた。
佐渡海保は11日、新潟県佐渡市片野尾の浅瀬で6日に見つかった海洋生物の死骸を引き揚げて調査し、クジラと特定した。
頭部の欠損や体の傷が確認されたが、3月に付近で起きた佐渡汽船のジェットフォイル衝突事故との関連は明らかにならなかった。
この日は、朝からクレーン車を使って波打ち際から死骸を引き揚げ、同海保署員が傷口の大きさを計測したり、佐渡市が体の一部を採取したりした。
同海保によると、死骸は頭部を除き、長さ約4.2m。
複数箇所に外傷があったが腐敗が進み、ジェットフォイルの衝突によるものかは分からないという。
新潟市水族館マリンピア日本海などによると、死骸は日本海に生息するオウギハクジラと推測される。
頭部の欠損について野村展示課長は、「自然に死んで頭だけがきれいになくなるのは考えにくい。何らかの外傷があったのではないか」と話した。
出典
『海洋生物の死骸はクジラと特定 佐渡海保が引き揚げ、Jフォイル事故との関連は不明』
https://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20190411462679.html
(2019年4月20日 修正3 ;追記)
2019年4月18日22時16分に産経新聞から、衝撃軽減用新型クッションが公開されたという下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
佐渡汽船は18日、新潟市中央区の自社ドックで、事故があった船「ぎんが」の外観と、衝撃軽減のために座席に取り付ける新型クッションを公開した。
海保は海洋生物とみられる物体と衝突する事故が起きた際、船体の下から上に強い力が加わったとみている。
佐渡汽船によると、新型クッションは従来の製品と比べ、垂直方向の衝撃を約25%軽減できるという。
ぎんがを含む同社の高速船3隻の全席で交換を進め、シートベルトの改良も検討する。
出典
『衝突事故の高速船で安全対策を公開 佐渡汽船』
https://www.sankei.com/affairs/news/190418/afr1904180035-n1.html
(2019年12月15日 修正4 ;追記)
2019年12月14日11時7分に新潟日報から、過失は認められないとの意見付きで船長らが書類送検された、3点式ベルトの取り付けは船体の強度上困難など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
佐渡海上保安署は13日、同船の男性船長(41)と運航管理責任者の男性(54)について、「業務上の過失は認められない」と意見を付して新潟地検に書類送付した。
同保安署は、3月9日の事故後、乗客からの聴取や、船に設置したカメラの映像をもとに、船長らについて業務上過失往来危険と業務上過失傷害を視野に捜査した。
その結果、船は時速71キロで航行し、船長が船の約10メートル先に白っぽい物体を発見したのは衝突の1・7秒前だったことが判明した。
船は即座にかじを切ったが、衝突。
これに対し、「人間の反射速度と船の運動性能から、到底回避できるものではない」(永田署長)と判断した。
乗客にシートベルトの着用を促すアナウンスをしたり、クジラなどに船の接近を知らせる水中スピーカーが作動したりしていたことから、運航管理責任者の男性にも過失はないとした。
佐渡汽船の土屋総務部長は、「まだ通院している方もいるので、誠意を持って対応したい。再発防止と安全運航に努める」と話した。
同保安署は、最終的に事故の負傷者は85人、うち重傷者は51人だったと発表した。「
精密検査の結果、骨折などが新たに判明した乗客がいた」という。
【予防の切り札なく、安全対策を模索】
佐渡汽船のジェットフォイルの衝突事故を巡り、佐渡海上保安署の阿保次長は、推測としながら、「ぎりぎりの速度まで減速していても、避けられなかったと思う」と説明した。
海洋生物との衝突事故を防ぐ難しさを踏まえ、佐渡汽船には、乗客の被害軽減策など継続的な安全対策が求められる。
3月の事故では、浮遊物は直前まで海面上に確認できなかった。
水中スピーカーは作動していたが、「研究中の段階の技術」で、現段階では事故予防の切り札にはなり得ないという。
同社は事故以降、通常の時速74キロより6キロ遅く航行する減速区間を拡大。
2020年の新ダイヤは、その前提で運航時間を以前より2分長い設定とした。
航行中の見張りも強化した。
被害を抑える対策も進めている。
衝撃吸収性の高い座席への交換作業などは、3隻のジェットフォイル全てで終えた。
ただ、腰だけでなく肩まで押さえる、より安全な3点式シートベルトの導入は、船体を含めた補強が必要という。
同社の土屋総務部長は、「船の更新時など、長期的に検討する」と説明。
「事故の可能性をゼロにはできない前提で、考えられる限りの対応をしていきたい」としている。
https://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20191214513269.html
(2020年7月1日 修正5 ;追記)
2020年6月30日17時53分にYAHOOニュース(新潟放送)からは、船長らは不起訴になったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
佐渡海上保安署は当時の船長と運航管理責任者について、業務上過失往来危険と業務上過失傷害の疑いで捜査を進めてきましたが、「業務上の過失は認められなかった」と去年12月に書類送検していました。
これを受けて新潟地検も捜査を続けてきましたが、30日付で不起訴処分としました。
「理由は回答しない」としています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d295815807e86c9268b3013f83ae955bb48830eb
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。