2023年3月17日19時20分にチューリップテレビ)から、下記趣旨の記事が多数の写真付きでネット配信されていた。
富山県高岡市の人気ラーメン店「S」の経営者・浅野さんが、用水路で遺体で見つかってから3日…。
きょう17日は浅野さんの告別式が営まれました。
そして事故の現場を取材すると、思わぬ“死角”を発見。
そこから、浅野さんが用水路に落ちた“原因”が見えてきました。
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奥様:
「今は全然受け入れられない。
家まで自転車でショートカットして細い道に入ろうと思ったと思う。
大きい道は通っているけど、ショートカットが結構好きな人で。
ちょっと暗かったから、それが明るかったら多分見えているから。
もうちょっと早く帰っていれば…
色んなことが重なったみたい」
家族によりますと、浅野さんの死因は頚椎骨折で、即死だったとみられるそうです。
浅野さんは、なぜ用水路に転落したのでしょうか。
浅野さんが店を出たのは今月13日の午後6時半ごろ、自転車で自宅に向かいました。
店からおよそ250メートル、そこに浅野さんが遺体で見つかった用水路があります。
記者:
「店から自宅までの帰り道にはこのように幅の広い用水路、そして脇に入ると遺体が発見された幅の狭い用水路があります」
浅野さんは翌朝、この用水路に倒れているところを発見されました。
近くには倒れた自転車がありました。
いったい何があったのでしょうか?
記者:
「横を見ると、自転車のタイヤの跡がたくさん残っています」
狭い道にもかかわらず、たくさんの自転車のタイヤの跡があります。
頻繁に自転車が通っているのがわかります。
近所の人:
「近道やったんかな。(この道は)本当に近所の知ってる人しか通らない」
この道は地元の人が“抜け道”として使う道路だといいます。
そして、事故の現場には“死角”があったことがわかりました。
曲がり角には数センチの「段差」があるうえ、そこに融雪装置の「パイプ」があったのです。
近所の人:
「絶対危ないと思う。
子どもたちは、ひっかかるの分かってるから、ジャンプとか言って通ってたらしい。
用水路も危ないし。
とにかく、この段差が危ない。
真っ暗だし」
日中は見えますが、夜になれば街燈もないため、段差やパイプがよく見えないそうです。
浅野さんがバランスを崩して用水路に転倒した可能性があります。
そうだとしても、水深はわずか3.5センチしかない用水路です。
なぜ死亡事故となったのでしょうか?
富山県の用水路の事故について調べている富山県立大学工学部の星川圭介教授は、こう語ります。
富山県立大学 星川圭介教授:
「自転車っていうのは衝撃が大きいというのがありますよね。
スピードがありますので、用水路があると気づいたとしても、間に合わずに落ちてしまうことがあるので」
自転車でスピードが出ていると、防御しようにも間に合わず、角に頭を打ちつけるなどの危険性があるといいます。
こうした狭い用水路は「末端水路」と呼ばれ、柵も設置されていない場所がほとんどだといいます。
富山県立大学 星川圭介教授:
「末端(水路)だと、何もないことがあるので、落とし穴的にあっと落ちてしまう。
暗いところで落ちてしまう用水路というのは何とか対策しないと」
事故が相次いでも、危険な用水路が手付かずのまま放置されているのが現状です。
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https://newsdig.tbs.co.jp/articles/tut/384400
(ブログ者コメント)
本ブログでも何回か紹介してきた用水路への転落事故。
これまでは比較的幅の広い用水路をイメージしていたのだが、今回は激狭の用水路ということで、認識を新たにした。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。