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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2011年12月23日付の毎日新聞山口版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

美祢市のホテルで09年に発生したCO中毒による6人死傷事故で、山口区検は22日、業務上過失致死傷容疑で書類送検された4人のうち、同市のプロパンガス販売業で、ボイラーを設置した男性(69)を同罪で在宅で略式起訴した。

事故は09年6月2日、同市秋芳町の山口秋芳プラザホテル(既に廃業)で発生。
ボイラーの不完全燃焼により、高槻市の小学校の修学旅行に同行していたカメラマンの男性(当時26歳)が亡くなり、男性教諭(同49歳)ら5人が重軽傷を負った。

起訴状によると、男性は07年4月2~4日ごろ、給湯用ボイラー1台の設置工事の際、排気経路を確保する確認義務を怠り、ふたつきの煙突にボイラーの排気筒をつないだとしている。

一方、送検された総支配人らホテル関係者3人については、
・前兆事案の原因がCO中毒との認識がなかった
・ふたのある煙突にボイラーをつなぎ、排気経路としているとの認識があったか疑わしい
・不完全燃焼の原因となるスポンジ製のフィルターを混入したと特定することが難しい
として、それぞれ不起訴処分(容疑不十分)とした。


出典URL■■■


事故時の状況など、過去の主だった報道は下記。


2009年6月3日付 朝日新聞夕刊(聞蔵)
最初の異変は、2日午後5時45分ごろだった。
児童らは午後5時にホテルに到着。約30分後には、一旦、客室に入った。
その15分後、3階にいた女性教員から男性教員に「看護師の体調が悪くなった」と連絡があった。児童は食事のため、1階に下りた後だった。
男性教員は1階にいた校長に口頭で知らせ、119番通報した。
校長は、別の女性教員に様子を見に行かせた。
間もなく女性教員から校長の携帯に連絡が入る。「1人が倒れ、自分も気分が悪い」。携帯は途中で切れた。
異変を感じた校長は、最初に連絡してきた男性教員にも部屋に様子を見に行くよう指示したが、その男性教員も現場で倒れた。
現場に到着した救急隊員が、3階の客室などで女性3人と男性1人が倒れているのを発見し、屋外に搬送した。 別の救急隊員が他の客室を調べたところ、男性が横たわっていて心肺停止状態だった。


2009年6月3日付 朝日新聞山口西部版夕刊(聞蔵)
被害が集中した3階の2部屋の下には、1階に調理室、地下にはボイラー室があった。
館内の全部屋には火災報知器があるが、COには反応しないタイプだった。


2009年6月4日付 朝日新聞朝刊(聞蔵)
警察は、地下1階の給湯ボイラーから屋上の煙突につながる排気管に破損した箇所があることを確認した。
3日の現場検証で、ボイラーで意図的に煙を発生させたところ、煙は2、3階部分から漏れ出し、屋根裏にまで充満した。


2009年6月5日付 朝日新聞山口西部版夕刊(聞蔵)
事故当時稼働していたボイラーは99年4月に設置されたもので、07年2月にボイラー製造会社に故障したと連絡があり、新品を納入した後、古いほうは撤去された。
ところが、このボイラー会社が今年4月、新しいボイラーの修理に訪れたところ、古いボイラーも置いてあったという。
支配人は、「古いほうは予備的に使っていた。事故時は古いほうを使っていた」と話している。


2009年6月7日付 朝日新聞山口西部版朝刊(聞蔵)
ホテルの屋上にある煙突の出口がふたで覆われていたことがわかった。
ホテルは70年に建設されたが、当時は煙突にふたはなかったという。


2009年6月10日付 朝日新聞山口西部版朝刊(聞蔵)
煙突上部のふたが取り付けられたのは、旧経営会社時代の5年前だったことがわかった。
07年に経営を引き継いだ現経営会社は、危険性を把握しないまま、ボイラーを使っていた可能性もあり、警察は設置の経緯などを調べている。
煙突上部のふたは金属製。約70cm四方で、煙突上部の全体を覆うように設置されていた。特注品で、専用の接着剤を使って煙突に頑丈に固定されていたという。
旧経営会社時代の04年ごろ、ホテル側がふたの設置を決め、専門業者に取り付けさせていた。
ボイラー製造業者などによると、事故を起こしたボイラーは98年12月に製造され、99年からホテルで稼働。煙突にふたがついた後の07年2月に故障し、一時、撤去されたが、その後に再び煙突につながれ、もう1基の予備として使われていた。
ホテルの経営は、07年12月に現在の会社に引き継がれた。


2009年12月31日付 朝日新聞山口西部版朝刊(聞蔵)
ホテルの煙突側の屋根や外壁に吹き付けた強い南風の影響で、COが屋根などの隙間から外へ出ず、客室などに流れ込んだ可能性が高いことがわかった。

2010年6月7日付 朝日新聞山口西部版夕刊(聞蔵)
ホテルの総支配人ら4人を、業務上過失致死容疑で書類送検した。
事故前にも、従業員がCO中毒の疑いで倒れたのに、対策をとらず、煙突にふたがあるのを確認せずにボイラーを稼働させたことなどの過失が複合して事故につながったと判断した。
ホテルでは、事故2ケ月前の昨年4月中旬、客室点検中の従業員がCO中毒の疑いで意識障害となって倒れる事故が起きていた。


2010年6月8日付 朝日新聞山口版朝刊(聞蔵)
書類送検された4人の容疑は下記。
・事故の約2ケ月前、客室点検中に従業員がCO中毒で倒れたのに、原因を調べず対策もとらなかった(総支配人)
・煙突のふたを確認せず、ボイラーを稼働した(支配人)
・ボイラーの送風ダクトにスポンジ製のフィルターを詰まらせ、高濃度のCOを発生させた(元従業員)
・事故の2年前、ふたで閉鎖された煙突にボイラーを接続した(リース業者)
死亡した男性カメラマンがいた3階の部屋は、普段は利用していなかったが、事故当日は、シーズン初の修学旅行客で満室だったために使用。 部屋付近では、5000ppm以上のCOが検出されていた。
警察が、昨年1月1日から事故があった同6月2日までの記録を調べたところ、
□事故を起こしたボイラーが稼働
□3階の部屋を使用
□南風
の3条件が揃ったのは事故当日だけだったという。
担当者は、「一つでも重ならなければ、事故は起きなかったかもしれない」と説明する。




(ブログ者コメント)

□2004年に旧経営会社が煙突にふたをした理由については、調べたが分からなかった。
まだ稼働しているボイラーの煙突にふたをするとは、考えられない。
どんな理由があったのだろうか?

□今回略式起訴された男性が設置したボイラーとは、記事全体の文脈から考えると、07年2月に故障したほうのボイラーであろう。
この男性、結果的には、当該ボイラーを再設置する際に排ガス系統を確認しなかったことで責任を問われているが、もし、「2ケ月前までこの排ガス系統に接続して運転していた」などと説明されていたとしたら、確認する必要なしと考えても、不思議ではない。

□ブログ者は、煙突にふたをすることを決めた人の責任のほうが大きいような気がするのだが、その点については、なにも報道されていない。
04年ごろにふたを設置して、事故が09年6月。
ということは、業務上過失致死の時効である5年(10年4月以降は10年;刑事訴訟法250条の3)が経過しているためだろうか?
それならそれで、一言ぐらい報道があってよさそうなものだ。

□他方、CO警報機能付き火災報知器については、以下のパンフレット(ガス警報器工業会)でPRされている。
      
 ■■■



(2012年1月7日 修正1 ;追記)

2012年1月5日18時42分に、NHK山口から下記趣旨の記事がネット配信されていた。

山口簡易裁判所は、ボイラーの設置工事をした69歳のプロパンガス販売業の男に罰金100万円の略式命令を出した。

山口区検察庁は、事故の2年前にホテルの地下室に給湯用ボイラーを設置した際、排気のための経路を十分に確保せずに工事をしたため不完全燃焼で発生した高い濃度の一酸化炭素がホテル内に流れ込んだなどとして、工事を請け負った被告を業務上過失致死傷の罪で略式起訴していた。



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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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