2021年7月12日12時0分に日本経済新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
セキュリティー対策ソフトのデジタルアーツは、メールに添付されたファイルのパスワード解読に関する調査結果を発表した。
一般的に利用できるパスワード解読ソフトで様々な文字列を試したところ、英語の小文字6ケタは1秒未満、8ケタでも20秒で突破できたという。
同社は、「メールの添付ファイルは短時間で解読できる」と警告する。
ウェブサイトのログインなどは、パスワード入力を一定数失敗するとロックされる仕組みが多い。
だが、メールの添付ファイルは、入力を何回でも試すことができるため、通常の解読ソフトで容易に突破されてしまうという。
英語と数字を組み合わせた8ケタでも、例えば小文字の「zansin01」では2分13秒だった。
大文字を入れた「Zansin01」では2日と6時間(解読終了までの最長の見込み時間)、さらに記号も組みあわせた「Zans!n01」では55日と13時間(同)に伸びたが、同社は「より高度な解読環境なら数十分の1の時間で解読可能。パスワードでの運用は限界がある」と指摘している。
ファイルにパスワードを設定してメールで送る方法は、ファイル内部のウイルスを検知できなくなるなど、セキュリティー上の問題点も多い。
平井卓也デジタル改革相が省庁で廃止する方針を打ち出すなど、官民で見直しの動きが進んでいる。
【ひとこと解説 山崎俊彦 東京大学 大学院情報理工学系研究科 准教授】
小文字のみであることがわかると、6文字の場合、たった26^6=308,915,776通りしか存在しません。
すべてのパターンを試したとしても、計算時間はたかが知れています。
8文字となっても、約2000兆通りにしかなりません。
さらには、パスワード解析ソフトには、通常、辞書が備わっていて、よく使われる文字列の組み合わせはすぐに解読されます。
なので、長いから安全と思い込むのも危険です。
【ひとこと解説 石塚 日本経済新聞社 編集委員】
「短時間で解読できる」と警告されても、そもそも人の記憶力には限界があり、何をどう設定すればよいのか、戸惑うばかりです。
一説によれば、人が短期的に記憶できるランダムな文字の羅列は、せいぜい7ケタ程度とか。
入力しようとしても、思い出せないほど長いパスワードは、設定しても無用の長物。
もう、人はパスワードとの戦いに白旗を掲げるしかないのでしょうか。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC3074Z0Q1A630C2000000/?n_cid=NMAIL007_20210712_Y
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。