2020年2月21日10時56分に日本経済新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
区役所などで使っていたエアコンやピアノなどを捨てる際、産業廃棄物処理の許可を得ていない業者に委託したとして、警視庁生活環境課は21日、東京都豊島区の課長ら職員24人と、法人としての同区を廃棄物処理法違反容疑で書類送検した。
同課によると、同法違反容疑で地方自治体が摘発されるのは異例。
同課によると、職員らは全員容疑を認め、「産廃のルールを知らなかった」、「違反だとは思わなかった」などと供述しているという。
同課は、処理を受託した建設会社や運送会社ら法人7社も、同法違反容疑で書類送検した。
各社が自社ゴミとして処理し、不法投棄はなされていないという。
送検容疑は2015年3月~18年6月、豊島区で業務上不必要となった電化製品や家具、卓球台など産業廃棄物116点の収集・運搬と処理を、都から許可を得ていない7社に委託した疑い。
18年7月に区の内部監査で発覚し、区が警視庁に相談していた。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55905920R20C20A2CE0000/
2月21日12時10分に毎日新聞からは、他の業務で区と関係があった業者に処理を依頼したなど、同趣旨の記事がネット配信されていた。
無許可業者に区役所で不要になったソファなどの廃棄物処理を依頼したとして、警視庁生活環境課は21日、東京都豊島区の男性課長(56)=さいたま市=や係長ら職員計24人と法人としての区役所を、廃棄物処理法違反(受託基準違反)容疑で書類送検した。
全員が容疑を認め、「法律違反だとは思わなかった」、「処理の仕方が分からなかった」と話しているという。
書類送検容疑は2015年3月~18年6月、産業廃棄物を巡る東京都知事の許可を取っていない業者にソファや棚、テーブルなどの処分を依頼したとしている。
職員らは八つの課に所属し、職場で不要になった物品の廃棄処理を依頼したという。
生活環境課は、業者7社と社長(75)ら7人も同法違反容疑で書類送検した。
業者は運送業など他の業務で区と関係があり、自社のゴミとして処分していたという。
問題は18年7月、区の調査で判明した。
https://mainichi.jp/articles/20200221/k00/00m/040/099000c
※本件、2月21日付で豊島区のHPに、処理を依頼した廃棄物の明細など、下記趣旨の記事が
掲載されていた。
豊島区では、平成30年の事務監査で廃棄物処理法に違反した契約を確認し、以後、全庁調査による実態把握に努めるとともに、警察に届け出て、捜査に協力してまいりました。
この度、警察から、本日付で豊島区及び8課10契約に関して書類送致したとの発表がありましたので、皆様にお知らせいたします。
今後は、検察による捜査に誠実に協力してまいります。
このような事態を招いたことに対し、区民の皆様に深くお詫び申し上げます。
なお、区では、以下の再発防止策を実施済みです
1. 廃棄物処理に関する職員研修の実施
2. 廃棄物処理は、ごみ減量推進課で一括して契約する方式に変更
3. 電子マニフェストを導入
これにより、現在は、適法な廃棄物処理を行っております。
・・・・・
【区が処理を依頼した廃棄物】
平成26年度 卓球台(教育センター)
ピアノ(子ども若者課)
平成27年度 原動機付自転車(生活衛生課)
平成28年度 ソファ、食器棚、黒板等(文化デザイン課)
陳列ケース(障害福祉課)
棚、パイプラック等(財産運用課)
エアコン(学校施設課)
平成29年度 テーブル(区民活動推進課)
平成30年度 テーブル、いす、ホワイトボード等(区民活動推進課)
・・・・・
https://www.city.toshima.lg.jp/462/2002211013.html
(ブログ者コメント)
適正な廃棄物処理を区民に求めている区役所が、自部署から出た廃棄物の適正な処理方法を知らなかったなど、ちょっと信じられない。
それも1部署だけでなく、8部署で。
たとえ担当者が知らなかったにせよ、同僚や上司、あるいは処理を依頼した会社の誰かが気付きそうなものだが・・・。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。