2021年5月28日11時12分に朝日新聞から、下記趣旨の記事が丸亀ため池斜面のゴムシート写真付きでネット配信されていた。
香川県丸亀市のため池(通称・原池)で、釣りに訪れた父親と男児が亡くなる事故が起きてから2週間余り。
2人は池に転落しておぼれたとみられるが、県内には約1万2千のため池があり、同様の死亡事故が相次ぐ。
朝日新聞が県内全17市町の役所や消防に確認したところ、過去10年で少なくとも42件発生していることがわかった。
現場は丸亀市綾歌町の山中。
父子は隣の綾川町に住んでいた。
池はすり鉢状で最深部は約6メートル。
転落すれば、大人でもはい上がるのは困難とみられる。
この池では2011年にも釣り中に転落した女性が亡くなっている。
事故後に設置された注意喚起の看板は劣化し、支柱だけが残っていた。
転落防止のロープも張られていたが、市は今回の事故を受け、保護柵を新たに設置するという。
ため池の管理者に助言や指導をする「香川ため池保全管理サポートセンター」(高松市)の白川センター長は、事故現場の斜面には浸食防止のゴムシートが張られ、「池から上がる際に表面のぬめりで足がかからなかったのでは」と指摘する。
浸食対策には一般的に、突起があるコンクリート製のブロックを使うが、費用が約10分の1で済むゴムシートで代用する池も多いという。
白川センター長は、「維持費など管理者の負担が大きく、こちらから新たな安全対策を促すのは難しい」と話す。
【過去の死亡事故、管理者に1115万円の賠償命じる判決も】
釣りスポットとして知られ、過去に釣り中の転落死亡事故があった「神内池」(高松市西植田町)。
今月中旬の昼間、記者が訪れると、男性5人が岸辺で釣りをしていた。
70代男性は週に1度は訪れるといい、平日も休日もバスやフナを釣って楽しんでいる人が多いという。
ライフジャケットは未着用で、「着けておくほうがいいけど、邪魔になるから」と話した。
ため池での事故は管理者が責任を問われ、訴訟になった事例もある。
三豊市のため池で、近くに住む姉と弟が相次いで転落して亡くなる事故が起き、フェンス設置など安全対策が不十分だったとして、父親は県や市、管理者を相手取って訴訟を起こした。
高松地裁は2017年、管理者である土地改良区に約1115万円の賠償を命じ、その後、高裁で改良区が解決金を支払うことで和解した。
神内池でも丸亀の事故を受け、管理団体がフェンスの設置など安全対策を検討している。
ただ、池は外周5キロで、人通りの多い約500メートル区間のみでも1千万円ほどの多額の費用がかかり、担当者は「県に補助制度の活用などを相談している」と話す。
事故防止を呼びかける人たちも対策に悩んでいる。
高松市の古高松地区地域安全推進委員協議会では昨年8月、ため池の安全パトロールを始めた。
月に1度、保護柵などの安全設備の設置状況を点検。
約50カ所を巡回し、危険箇所も複数見つけたが、池の管理者に伝えられていないという。
有友会長(73)は、「水利組合や管理者に安全設備の設置は強制できない。どう伝えるか会議を重ねている」と話す。
そんな矢先に丸亀のため池で悲惨な事故が起きたことで、子どもたちに直接呼びかける機会を設けた。
高松北署の協力を得て、今月24日、古高松学園つくし幼稚園で水遊びでの事故の危険性を伝える紙芝居を初めて披露した。
隣接するため池にも出向き、注意点を伝えた。
有友会長は、「子どもや保護者に関心を持ってもらうことで、事故の抑止につなげたい」と語った。
高松市の元小学校教諭森重さん(男性、45歳)は、ライフジャケットの着用の徹底を呼びかけている。
3人の息子の父親でもあり、2009年から「子どもたちにライジャケを!」と題し、主にSNSを通じて発信している。
森重さんは、「はい上がりにくいため池でも、ライフジャケットを着用し、浮いておくことでリスクは軽減される。特に子どもは一瞬で沈む場合があり、必ず身に着けてほしい」と話す。
【ため池での事故を防ぐには(水難学会・斎藤秀俊会長への
取材から)】
・近づかない
・転落した人を見つけたら、池に飛び込んで助けようとせず、119番通報 ※陸に引き上げるのは困難
・転落した人は無理に上がろうとせず、仰向けで浮いた状態で待つ
https://digital.asahi.com/articles/ASP5W6WBYP5NPTLC028.html?pn=6
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。