2019年4月24日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/9569/
(2019年5月6日 修正1 ;追記)
2019年4月27日23時30分に北海道新聞から、9日経ったがまだ鎮火していないなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
夕張市は27日、鎮火に必要な助言を受けるための有識者会議を設置し、市役所内で初会合を開いた。
有識者は「鎮火に向かっている」との認識で一致。
市は今後、注水量を増やすほか、ガス濃度の測定を詳細に行うことを決めた。
有識者は、室蘭工大大学院の板倉賢一特任教授(資源開発工学)と元炭鉱マンら計4人。
会合後に記者会見した板倉特任教授は、「データだけを見ると、鎮火に向かっていると思う。炭層から一酸化炭素、メタン、石炭由来のガスが出てくすぶっている状態で、これらを観測しながら引き続き注水することが必要」とした。
厚谷市長は、助言を踏まえ、現在は毎分5トンの注水量を増やして冷却を急ぐほか、24時間体制で2時間おきのガス濃度の測定を早急に行うとした。
現在は測定間隔が昼夜で異なるため、一律2時間とし、測定の精度を高める。
測定するガスの種類も増やす。
坑道火災は18日に発生。
鎮火した後も坑道復旧に長期を要する見通しもあり、厚谷市長は、「誤って模擬坑道に入らないような安全対策と、ガスの量が下がるという安全性が確認できた段階で、被害がなかった博物館本館だけでも開館できないか協議する」と述べた。
出典
『夕張坑道火災、注水増量へ 有識者が初会合』
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/300740/
4月30日5時0分に北海道新聞からは、道央各地の消防が応援にきているという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
市石炭博物館の模擬坑道火災で、大型連休中も道央各地の消防が「広域消防応援隊」を組織し、夕張市消防本部と共に懸命な消火を行っている。
「困った時はお互いさま」の精神で、24時間態勢での注水作業が続いている。
29日も、現場には滝川、深川のほか、札幌と小樽、苫小牧、北広島、恵庭の各消防隊の消防車が並んだ。
開発局のポンプ車も加わる。
火災発生翌日の19日には岩見沢から消防車2台が派遣されるなど、各地からの応援は10日以上続いている。
夕張市消防本部によると、注水している坑口は現在9カ所。
常時3台の消防車が3時間交代で川や池から取水して坑口にホースを差し込んでいる。
27日の有識者会議での助言を受け、毎分5トンだった注水量を、現在は8トンにしている。
29日は坑口の一つのガス濃度がほかと比べやや高かったため、この坑口をふさいでいるれんがの穴を大きくし、より大きな口径のホースを入れるなど、臨機応変な対応も行っている。
苫小牧消防署錦岡出張所の佐藤副所長は、「大型連休など関係ない。正義感を持って注水している」と表情を引き締める。
夕張市消防本部の千葉司令は、「各隊とも常に5人ほど来てもらっていて、とても心強い。一日も早い鎮火を目指したい」と話している。
出典
『奮闘、広域消防隊 夕張坑道火災、道央各地から応援 連休返上「正義感で注水」』
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/301189/
(2019年5月15日 修正2 ;追記)
2019年5月14日0時24分に北海道新聞から、13日に鎮火宣言が出たという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
夕張市の厚谷市長は13日、市役所で記者会見し、市石炭博物館の模擬坑道で4月18日に発生した火災の「鎮火宣言」をした。
燃焼に伴うガスが検知されておらず、同日、市役所で開かれた有識者会議で専門家の意見を聞いて鎮火と判断した。
厚谷市長は、「一酸化炭素や可燃性ガスの計測値が5月1日以降ゼロとなり、坑道を視察した有識者から『鎮火したとみられる』との助言も得られた」と、判断した理由を述べた。
出典
『石炭博物館火災で「鎮火宣言」 夕張市、本館再開急ぐ』
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/304701/
5月14日5時0分に北海道新聞からは、鎮火はしたが営業再開への道のりは険しそうだという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
市が正式に「鎮火した」と判断したことで、次は同館の目玉施設である模擬坑道の営業再開の可否が焦点となるが、資金などの問題から見通しは立っていない。
坑道内にたまった水の排水や坑内の補修は不可欠で、再開への道のりは険しそうだ。
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出典
『夕張・石炭博物館 模擬坑道再開見通せず 排水や補修費用も膨大』
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/304735/
5月14日18時41分にNHK北海道からは、鎮火まで時間がかかった理由などに関し、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
なぜ時間がかかったのか、取材してみると、いくつかの要因があった。
まずあげられるのが「石炭の性質」だ。
石炭は、一度火がつくとなかなか消えないという性質がある。
夕張での炭鉱火災といえば、大規模なものは昭和56年に起きた「北炭夕張新炭鉱」での火災だ。
このときは、事故発生から3日がたっても坑内の火災が一向に収まらず、消火活動と閉じ込められた炭鉱員の救出は難航を極めた。
消えない火事に向き合ったヤマの男たち、決断の時が迫った。
事故発生から8日後、会社側は坑内に水を入れて火を消すという苦渋の決断をした。
大きなサイレンとともに坑内に水を注入。
家族たちが涙を流して見つめる中、坑道の中にいた93人が亡くなった。
もうひとつの要因は「坑道内での火災」という特殊性だ。
最近起きた坑道火災は、紹介した昭和56年の事故。
40年近く前で、当時の知識や経験を持つ人がいなかった。
さらに、今回の火災では消火活動で坑道を水没させたため、鎮火を確認するにも直接火元を見ることができなかった。
鎮火の判断をした室蘭工業大学の板倉賢一教授は、「火災が起きた坑道は通常の炭鉱と違って、ガス検知や通気のシステムが整備されていない。そういったものが一層鎮火の判断を難しくした」と話し、観光用として整備されていたために、中の様子をうかがい知ることができなかった点も要因の一つだと指摘している。
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出典
『ようやく鎮火 石炭博物館の今後』
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20190514/0010221.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。