2022年9月2日19時24分に高知さんさんテレビから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
南国市の工場跡地から川などに大量の油が流出した問題で、油には有害な化学物質「PCB」が含まれていたことが分かりました。
2015年に閉鎖した南国市の工場跡地です。
所有する紡績会社「K社」によりますと、先月26日、変圧器内の大量の油が水路に流出していたことが分かりました。
油は高知龍馬空港近くを流れる新秋田川にも。
近くの住民:
「重油系統の油が浮いているのを発見した。ここが虹色。確かに臭いもした」
K社はきょう(2日)、変圧器内に残っていた油を検査した結果、有害な化学物質PCBが含まれていたと発表しました。
PCBの濃度は油1キログラムあたり21ミリグラムで、低濃度に該当するということです。
流出した油はおよそ1400リットルとみられます。
県が先月30日に下流の川など3カ所で行った水質検査ではPCBは検出されていません。
K社は今後、住民説明会を開くことにしています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/fde50d85a2faee47d2ac31ba4d9306111b63763f
9月2日19時34分にNHK高知からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
8月、名古屋市に本社がある紡績会社、K社の南国市立田の工場跡地にある劣化した変圧器から絶縁用の油が近くの用水路に流出していたことがわかりました。
これを受けて、この会社が変圧器の中に残っていた絶縁用の油を検査したところ、有害なPCB=ポリ塩化ビフェニルが検出されたということです。
南国市によりますと、これまでに人体への被害は確認されておらず、油の流出の拡大を防ぐ対策も取られていますが、付近の用水路や川に油が浮いていても触れないよう呼びかけています。
K社は、「近隣住民の皆様や関係者の皆様にご心配とご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません」とコメントを発表しています。
油は現場からおよそ4キロ離れた新秋田川の下流でも確認され、県が先月30日に下流域で行った水質検査ではPCBは検出されていないということです。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kochi/20220902/8010015704.html
※9月2日付で同社HPには、市民からの通報で流出が発覚した、隣の変圧器の油量もゼロになっていたという、下記のお知らせが掲載されていた。
1 事案の内容
8月26日、市民より南国市に対し、用水路に油が流れており、発生源は K社との通報がござ いました。
弊社が調査したところ、敷地内の変圧器より絶縁油が漏れ、変圧器周囲の地面と一部は用水路に流 入しておりました。
関係各方面のご協力のもと、直ちに流出した油の回収を行うとともに、当該変圧器からの流出防止 措置を行いました。
・・・
なお、油漏れを起こした変圧器の隣に設置してある同型の変圧器について、本日、絶縁油の量を確認したところ、残量が0になっていました。
残量が0になっていた原因については調査中でありま す。
・・・
http://www.tsuzukibo.co.jp/pdf/20220902.pdf
(ブログ者コメント)
PCB含有機器を保管する場合は、飛散・流出・浸透などを防ぐ対策をとっておかねばならない。
また、管理状況について毎年報告する義務もある。
それは、保管場所が閉鎖した工場であっても同じことだ。
この会社、どのように管理していたのだろうか?
隣の機器の油量がゼロだったことから、抜き出したつもりで抜き出していなかったことも考えられるが・・・。
(2022年9月30日 修正1 ;追記)
2022年9月28日19時26分にYAHOOニュース(高知さんさんテレビ)からは、初の住民説明会が開かれた、経年劣化で底に直径5mmほどの穴が開いていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
28日夜、初めての住民説明会が開かれました。
およそ80人が参加しました。
K社は、「経年劣化で変圧器の底に直径5ミリほどの穴が空いていた」ことや工場から4キロ圏内の用水路と井戸、土壌あわせて56カ所を調べたところ、PCBは検出されなかったと説明しました。
また武内社長が、「事故による経済的損失は全力を挙げて補償する」と謝罪しました。
住民 :
「工場がなんぼ閉鎖しててもそれの管理はちゃんとするべきだと私は思う。とにかく農家の人が安心で安全な作物が作れるという結果を早急に出して欲しい」
K社は工場周辺の水質調査の対象を拡大し、10月末に再び住民説明会を開く予定です。
https://news.yahoo.co.jp/articles/fc466b64434661a365aedfb8d94666ede36898f2
9月30日12時14分に朝日新聞からは、気温の上昇で内圧が高くなり側面の穴から噴き出た可能性があるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
27日、同社が住民説明会を開いて謝罪した。
流出した絶縁油は1400リットルと推定しているが、水路にどれだけ流入したかは分からないという。
気温の上昇で変圧器の内圧が高くなり、側面にあいた穴から絶縁油が噴き出た可能性があるという。
同社では、水路の草や堆積(たい・せき)物に残っている可能性があるとして、変圧器に近い敷地北側の用水路を重点的に洗浄するほか、確認できた油膜の回収などを行う。
来年3月までは毎月、その後2年間は年4回のモニタリング調査を行うことにしている。
県環境対策課は「会社に積極的に関与し指導、助言などを行っていきたい」としている。
https://www.asahi.com/articles/CMTW2209294000001.html
(ブログ者コメント)
当該変圧器が屋内か屋外か、どんな場所に保管されていたか、また万一の漏洩に備えた流出防止対策をとっていたかどうかなどについては、未だ情報は出ていない模様。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。