2020年4月3日20時13分にNHK青森から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
去年12月、能代市の消防本部で、119番通報を受け付ける電話回線が使えなくなり、全面復旧までにおよそ15時間かかったトラブルについて、消防本部は調査結果をまとめました。
それによりますと、雷が敷地内の避雷針に落ち、地面に流れたあと、20メートルあまり離れた建物内に流れ込んだため、電話回線が異常を起こし、119番通報がつながらなくなったと見ています。
その上で、地面に流れた雷の電流が建物内に流れ込んだ原因として、本来は過大な電流を逃がすために地面に埋められている「アース線」と呼ばれる装置から、建物内の機器に逆流したと推定しています。
今回の調査結果を受け、消防本部は、電話回線を守る保護装置の増設を検討するとともに、119番通報が使えなくなった場合に備え、別の消防署に電話を転送する仕組みを導入し、再発防止に向けた対策を進めるとしています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/akita/20200403/6010006616.html
※昨年のトラブルについては、下記報道参照。
(2019年12月14日付 秋田魁新報)
14日午後0時45分ごろ、秋田県能代市緑町の能代山本広域消防本部の庁舎敷地内に落雷があり、能代山本地域の固定電話や携帯電話からの119番が不通になった。
119番の回線復旧は1回線にとどまり、全面復旧の見通しは立っていない。
同消防本部は全面復旧まで、管内3消防署の固定電話に通報するよう呼び掛けている。
同消防本部によると、雷の「ドーン」という音とほぼ同時に庁舎内が停電。
全ての電気設備や通信回線が使用不能になった。
庁舎1階の電気室から出火したが、間もなく消し止めた。
庁舎北側の配電設備も一部焼けた。
発生から約1時間半後の午後2時18分に庁舎内の電源とデジタル消防無線が回復。
その約30分後、15回線ある119番のうち1回線を応急的に復旧させた。
しかし残る14回線と、各署に指令を出す電話回線、インターネットは配線が焼損したため、不通が続いている。
デジタルデータやサーバーの破損は確認されていない。
管内の能代市、藤里町、三種町、八峰町の世帯数は約3万5800世帯(今年4月現在)。
同消防本部は、防災無線や消防車両などを通じて不通を通知したほか、各報道機関には、火災や救急・救助時には管内3消防署への通報を呼び掛けるよう要請した。
落雷後、出動要請は管内消防署に2件、応急復旧した119番に1件の通報があり、いずれも急病人の搬送だった。
https://www.sakigake.jp/news/article/20191214AK0036/
(ブログ者コメント)
〇落雷には「直撃雷」と「誘導雷(側撃雷)」、「逆流雷」の3パターン
ある。
今回のケースは「逆流雷」。
〇本ブログではこれまで数多くの落雷事例を紹介してきた。(「落雷」カテゴリー参照)
今回の事例を機に、逆流雷によると思われるトラブルがどの程度あったか調べてみると、人身あるいは機器故障トラブルが思ったより多かった。
そういった事例については、「逆流雷?」というキーワードを各記事毎に追記スミ。
また、誘導雷によると思われる事例についても、「誘導雷(側撃雷)?}キーワードを追記しておいた。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。