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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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202047日付で毎日新聞東京版から、下記趣旨の記事が図解付きでネット配信されていた。

 

柔軟剤や合成洗剤などに含まれる微量な化学物質が原因で、頭痛や吐き気などの症状が出る「化学物質過敏症」に悩まされる人が増えている。

 

同じ環境で暮らしていても、なぜ人によって発症したりしなかったりするのか。

 

2回に分けて、原因と対策を探ります。

 

外出時は常にマスクを二重にし、人混みは避けなければならない。

埼玉県草加市の矢沢さん(女性、59歳)は長い間、体が不調になる原因が分からずに悩まされてきた。

 

異変に気づいたのは新築マンションに入居した1993年。

激しい頭痛や倦怠(けんたい)感、吐き気が止まらなくなった。

 

30以上の病院で診察を受けたが原因は分からず、2000年には心療内科を勧められた。

 

2年間にわたり抗うつ剤を飲み続けたが、症状はさらに悪化。

一時寝たきりになったが、07年に化学物質過敏症の専門外来を受診し、ようやく原因が分かった。

 

医師からは、マンションの建材から発する化学物質に体が過敏に反応したのがきっかけで、他のあらゆる物質にも反応するようになったと説明された。

 

その後、2度転居し、合成洗剤や柔軟剤を使わないようにしたことで症状は少しずつ安定した。

ただ、現在も他人の衣服に付いた香りをかぐと息苦しくなり、定期的な通院と点滴が欠かせないという。

 

 

【「香り」の相談急増】

 

国民生活センターによると、柔軟剤の香りに関する相談は09年度は9件だったが、13年度には328件と急増。

 

その後も年間100件以上の相談が寄せられ、相談者の6割以上が体調不良を訴えているという。

 

約10年前から香りの強い海外製の柔軟剤がブームになったことが一つの背景にあるとみている。

 

NPO法人化学物質過敏症支援センター(横浜市)にも年間約2000件の相談が寄せられるといい、広田しのぶ代表は、「香料によって職場で働けなくなり、貧困状態に陥る人も多い」と明かす。

 

なぜ発症するのか。

 

化学物質過敏症に詳しいそよ風クリニック(東京都杉並区)の宮田幹夫医師によると、肺から吸収された空気中の化学物質が血液に溶け込んで体中を回り、中枢神経系や脳に影響を与えるという。

 

体内に蓄積される化学物質の総負荷量が個々人の許容量を超えると、防御反応が働いて変調をきたし、その後はあらゆる微量の化学物質に対しても反応して多様な症状が出てくるという。

 

過敏症を巡っては、住宅内の化学物質に反応して頭痛やめまいなどを発症する「シックハウス症候群」が00年前後に社会問題化した。

 

政府は03年に施行された改正建築基準法で、白アリ駆除剤に含まれていたクロルピリホスをほぼ全面禁止にし、ホルムアルデヒドを含む建材の使用量を制限した。

 

化学物質に敏感に反応する一部の人に限ったケースと捉えられがちだが、近畿大の東賢一准教授(衛生学)らが12年に行った実態調査によると、無作為に抽出した20歳以上の7245人中、化学物質に強い過敏症状を示した人は4・4%、化学物質に中程度の不耐性を示す人は7・7%だった。

国内人口に換算すると、それぞれ約440万人、約770万人に相当する。

 

東准教授は、「決して無視できない数字で、統一的な治療法などの確立に向けて学術団体でも議論すべきだ。環境中の化学物質を一定の数値に抑えるなどの対策も必要だ」と話した。

 

 

【厚労省「規制できない」】

 

化学物質過敏症は09年に厚生労働省が病名リストに登録し、中毒の一症状と正式に認められた。

 

厚労省は研究を進めているが、「香りや化学物質との因果関係は不明なので、現段階では規制のしようがない」としている。

ある担当者は、「環境中の化学物質が多い上に個人差が大きいので、一律の対応は非常に難しい」と明かす。

 

宮田医師は、「既存の疾患概念で片付けられないため、心療内科に案内されがちだ。病気に対する理解は進まず、患者は救われない」と指摘する。

現在、全国から約4000人の患者を受け持ち、診察の予約は3、4カ月待ちだ。

 

専門外来も全国で数カ所と少なく、患者がたらい回しにされる現状がある。

 

現段階で有効な特効薬はなく、できる限り化学物質との接触を避けたり、欠乏しがちなビタミンやマグネシウムを摂取したりして、症状の様子を見ていくしかないという。

 

診断は「丁寧な問診、瞳孔や眼球運動、脳機能の検査を組み合わせることで説明がつく」としている。

 

 

【発症者が訴える症状】

 

・自律神経症状:疲れやすさ、めまい、発汗異常、手足の冷え

 

・神経・精神症状:うつ状態、不眠、頭痛、集中力や記憶力の低下

 

・気道症状:のどや鼻の痛み、気道の閉塞(へいそく)感

 

・消化器症状:下痢、むかつき

 

・感覚器症状:目の疲れ、目や鼻の刺激感、味覚異常、鼻血

 

・循環器症状:不整脈、胸部痛

 

・免疫症状:ぜんそく、皮下出血、自己免疫疾患

 

・泌尿生殖器・婦人科系症状:生理不順、頻尿、性器不正出血

 

 ※医師の取材を基に作成。症状には個人差がある

 

https://mainichi.jp/articles/20200407/ddm/013/040/009000c

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

化学物質過敏症や香害については、過去に本ブログでも情報を紹介スミ。

 

 

 

 

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魚田慎二
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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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