2020年4月9日4時52分にNHK NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
京都産業大学の学生を中心に新型コロナウイルスの集団感染が発生したことに関連して、大学や関係者に非難の電話やメールが数百件寄せられていることがわかりました。
中には脅迫めいた問い合わせもあり、人権問題に詳しい弁護士は、「度を超した非難は犯罪に該当するおそれがある」と指摘しています。
京都市北区にある京都産業大学の学生を中心に、新型コロナウイルスの「クラスター」と呼ばれる感染者の集団が発生し、8日までに少なくとも13の府県で74人の感染が確認されています。
こうした中、大学によりますと、学生の感染が確認された先月29日以降、非難や中傷などの電話やメールが相次ぎ、今月4日までに数百件に上るということです。
中には、「感染した学生の住所を教えろ」という問い合わせが電話であり、担当者が断ると「大学に火をつける」などと言われたこともあるということです。
また、京都市内には、京都産業大学の学生の入店を断る貼り紙を掲げる飲食店があったほか、大学職員の子どもが保育園から登園しないよう言われたケースもあったということです。
大学の担当者は、「感染拡大の防止という観点から情報を公開したが、職員や学生は参っている」と話しています。
【弁護士「度を超した非難は犯罪に該当」】
京都産業大学やその関係者に非難や中傷とみられる電話などが相次いでいることについて、人権問題に詳しい豊福誠二弁護士は、度を超した非難は犯罪に該当するおそれがあると話しています。
豊福弁護士は、「学生の名前や住所を教えるよう要求するのは強要罪にあたり、『火をつける』というのは脅迫罪や威力業務妨害罪など刑法犯罪に該当するおそれがある。また、中傷の内容によっては民事裁判で責任を問われる可能性もある」と指摘しました。
また、今回の新型コロナウイルスの学生への感染について、「このような緊急事態では正しい情報をいかに世の中に届けるかが重要で、京都産業大学はホームページなどで情報を細かく出しているが、こうした度を超した非難が続くと、情報を出すことをちゅうちょしたり萎縮したりする可能性が出てくる」と警鐘を鳴らしています。
そのうえで豊福弁護士は、「悪いのは新型コロナウイルスであり、かかった人ではない」として、「感染者の情報は誰かを非難するためではなく、自分がどうすれば感染しないかという教訓として前向きに受け止めてほしい」と呼びかけています。
【入店拒否の店主「あくまで感染予防の措置」】
今月6日、京都市内のある飲食店の入り口には、「当面の間、京都産業大学生ならびに交流のある他学生の入店はご遠慮お願いします」などと書かれた紙が貼られていました。
この店は、一定の期間がたったため7日、貼り紙を外したとしていて、店主の男性は、「店にはお年寄りや小さな子どもも訪れるため、悩んだうえで掲示をした。京都産業大学の学生を差別するつもりはなく、あくまで感染予防のための措置だった」と話しています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200409/k10012376751000.html
4月7日19時37分に産経新聞westからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
新型コロナウイルスの集団感染が確認された京都産業大(京都市北区)で、大学に誹謗(ひぼう)中傷の電話やメールがあったり、関係者や家族が日常生活で他人から差別的な扱いを受けたりしていることが7日、分かった。
京産大の担当者は、「感染拡大防止を最優先に考えて積極的に情報開示してきたが残念だ」としている。
京産大によると、初めて学生の感染を明らかにした翌日の3月30日~4月4日の間に、関連した問い合わせや相談が数百件あり、中には「感染した学生の住所を教えろ」「大学に火をつけるぞ」などの脅迫や「殺すぞ」といった殺害予告も含まれていたという。
大学は「安全に関わる事態だ」として、刑事告訴も視野に対応を検討している。
このほか、
▽飲食店が京産大生の入店を断る
▽卒業生が入社式に個別で参加するよう求められる
▽「感染の可能性がある」として、職員が子供の幼稚園への入園を拒まれる
などの被害が確認された。
またインターネット上でも、感染者の特定や無関係の京産大生の名前を書き込み、感染者として非難するケースがあったという。
京産大は、「本学学生が起点となった感染拡大は申し訳なく思い、感染された方の早期回復を願っている」としたうえで、「さらなる感染拡大防止のために誠心誠意に対応しているところなので、学生や教職員への誹謗中傷や不当な扱いは控えてほしい」としている。
https://www.sankei.com/west/news/200407/wst2004070025-n1.html
4月8日14時36分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
京産大によると、多数の学生の感染が判明した翌日の3月30日から4月4日までに数百件の電話やメールが寄せられた。
「火をつける」、「感染した学生の住所を教えろ」といった内容があったほか、京産大生からも「飲食店の入店を断られた」、「アルバイトをクビになった」などと相談が寄せられた。
京産大を巡っては、3月中旬に欧州への卒業旅行から帰国した学生らが出席したゼミの懇親会などで感染が広がり、これまでに少なくとも13府県で約70人の関連する感染が判明。
京産大は、「感染拡大防止を最優先に考え、積極的に大学名を公表してきたが残念だ」としている。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20200407-OYT1T50306/
(ブログ者コメント)
〇京産大以外でも、感染者などに対し誹謗中傷や風評被害が起きて
いる。
心無い人はどこにでもいるものだ。
事故が起きた場合、必要なことは再発防止。
今回の京産大対応は、感染拡大防止の意味で正しかったと考える。
〇ブログ者の住む市原市でも、先日、初めて感染者が出たと報じられた。
しかし風評被害防止のためか、詳細は報じられていない。
したがって、買い物は普段通りのパターン。
せめて地区だけでも明らかにしてくれれば、以下のような防衛策がとれるのだが・・・。
・自分の地区であれば、買い物などでは他地区に出ないようにし、帰宅後は、これまで以上に入念に手洗いする。
・他地区であれば、その地区には行かないようにする。
(風評被害防止よりも感染拡大防止を重視)
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。