2021年12月14日19時44分に朝日新聞から下記趣旨の記事が、現場写真5枚付きでネット配信されていた。
14日午前10時25分ごろ、奈良県生駒市南田原町の生コンクリート製造工場「N生コン」で「サイロに人が巻き込まれた」と119番通報があった。
作業員2人がサイロ内で砂利に埋もれており、約7時間半後に救出されたが、ともに死亡が確認された。
県警によると、死亡したのは竹井さん(男性、70歳)と太田さん(男性、78歳)。
現場は砂利などを貯蔵する円柱状のサイロ(高さ約10メートル、直径約5メートル)で、2人は14日午前8時ごろから周辺で作業を始め、当時はサイロ内にはしごを取り付ける溶接作業をしていたという。
現場のサイロは上部からベルトコンベヤーで岩を入れ、砕いた後、底から外部へ排出する構造になっている。
事故当時は半分ほどが砂利で埋まっていたという。
県警は業務上過失致死容疑で調べている。
現場は生駒市北部の丘陵地で、周囲には民家や田畑が点在する。
https://www.asahi.com/articles/ASPDG6GRRPDGPOMB00H.html
12月14日20時14分に毎日新聞からは、サイロの外には見張り役が1人いたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
14日午前10時25分ごろ、奈良県生駒市南田原町の生コンクリート製造会社「奈良生駒生コン」から、原料の岩を砕くサイロ(高さ約10メートル、直径約8メートル)内にいた70代の男性作業員ら2人が砂利に埋もれたと119番があった。
市消防は約7時間半後に現場で2人の死亡を確認した。
県警生駒署によると、亡くなったのは同社の外注先の会社代表、竹井さん(70)とその従業員、太田さん(78)で、サイロ内ではしごの設置作業中だった。
別の1人がサイロ外で見張りをしていた。
消防によると、サイロ内には直径5ミリの砂利が4メートルの高さまで入っていたという。
N生コンでは8月12日にも、外注先の50代男性作業員が高所作業中に転落死する事故が起きている。
https://mainichi.jp/articles/20211214/k00/00m/040/278000c
12月15日12時13分にYAHOOニュース(mBS NEWS)からは、機械が動き出した可能性もあるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察は、何らかの原因でサイロが稼働して男性らが転落したおそれもあるとみています。
12月15日午前から警察は現場検証を行って、事故原因を詳しく調べると共に、業務上過失致死容疑で捜査しています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/177ba40f6c7c36598933cfdbb1a14c84fdae24fd
12月15日14時3分にYAHOOニュース(テレビ大阪)からは、8月の事故はサイロ外への転落だったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
この工場では、ことし8月にも50代の男性作業員がサイロで高所作業中に外側へ転落する死亡事故があったということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f6b6e12a1683df940bf528000cafb0345a375ebf
12月16日19時30分にNHK奈良からは、死因は砂利に埋ったことによる窒息死だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
亡くなった2人は兵庫県の溶接業の会社の経営者と従業員と確認されました。
2人は、14日午前中、生駒市南田原町にあるコンクリート製造工場「N生コン」の依頼を受けて、砂利を入れるサイロの中ではしごを取り付ける作業をしていたところ、砂利に埋まって出られなくなり、その後、死亡が確認されました。
警察によりますと、2人は何らかの理由で砂利の中に転落したとみられ、死因はともに胸を圧迫されたことによる窒息死だったということです。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nara/20211216/2050009213.html
2022年2月25日14時34分にYAHOOニュース(ABCテレビ)からは、取り付け前のハシゴがタンク底に沈み始めたため引き上げようとして生き埋めになったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
奈良労働基準監督署は25日、設備会社と、作業員とともに死亡した70歳の社長を労働安全衛生法違反の疑いで書類送検しました。
書類送検されたのは、兵庫県西宮市の設備工事会社「T」と、男性社長(70)です。
奈良労働基準監督署によりますと、事故当時、男性社長と男性作業員が砕石の貯蔵タンク内で、はしごを設置する工事をしていました。
取り付け前のはしごがタンクの底に沈み始めたために作業員が引き上げようとした際、作業員と社長が相次いで生き埋めになったということです。
2人は必要な命綱を装着していなかったということで、2人のうち男性社長について、書類送検しました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/810179f6e5cf0d0f6b167f931cc0840637846619
(2022年5月29日 修正2 ;追記)
2022年5月28日付で労働新聞からは、死亡した2人は堆積した砕石の上に立っていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
奈良労働基準監督署は、サイロ内の砕石に埋没する可能性があったにもかかわらず、安全帯を使用させるなどの危険防止措置を怠ったとして、生コンプラント等設備工事業の㈱T(兵庫県西宮市)と同社代表取締役を、労働安全衛生法第21条(事業者の講ずべき措置等)違反の疑いで奈良地検に書類送検した。
令和3年12月14日に、同代表と同社労働者の計2人が、サイロ内に堆積していた砕石に埋没し、窒息死する労働災害が発生していた。
労災は奈良県生駒市の生コンクリート製造会社敷地内にある直径6.9メートル、高さ11.7メートルの貯蔵用サイロ内で起こった。
死亡した2人は内壁にタラップを取り付けるため、床面から5~11メートルほど堆積した砕石の上に立っていた。
中央に仮置きしていたタラップが…
https://www.rodo.co.jp/column/129751/
(ブログ者コメント)
労働新聞の後半記述が有料のため、詳細は不明だが、これまでの情報から総合して考えると、サイロ内の砕石の上に立って作業中、サイロ下の排出機械が動いたため砕石が流動化し、2人が吸い込まれた・・・ということだったのかもしれない。
ただ、それなら、機械を動かないように対策していなかった点についても労安法違反が問われそうなものだが・・・?
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。