2018年9月11日1時31分に日本経済新聞電子版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
経産省は、事業者や家庭から買い取る太陽光発電の価格を大きく下げる。
1KWhあたりの買い取り価格を、事業用は2022年度、家庭用は25年度にも半額にする目標を掲げる。
太陽光発電は、コストの一部を消費者が負担している。
膨らむ負担を抑えるため、コストの抑制を促す。
同省は、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)を見直す。
安価な電力を調達する「入札」の対象を、2000KW以上のメガソーラーから、19年度にも50KW以上に広げる案を検討する。
入札制では、事業者は、国が示す上限価格よりも低い価格で売電しなければならない。
この仕組みを通じ、22年度には買い取り価格を1KWhあたり8円程度とすることを目指す。
18年度は18円だった。
地産地消型の小規模太陽光などは例外とすることを検討する。
家庭用の太陽光も、25~27年度までに11円程度まで下げる方向だ。
太陽光発電を買い取る費用の一部は、電気料金に上乗せされている。
18年度の上乗せは2.4兆円だが、30年度には3.1兆円に達する見通し。
政府はエネルギー基本計画で、再生エネの「主力電源化」を目指している。
事業用は発電にかかるコストを25年度に7円と、現在より6割下げる方針だ。
価格が下がれば、太陽光への新規参入が滞る可能性はある。
一方で、これまでの高額買い取りは事業者のコスト削減を遅らせてきた。
再生エネの普及には、事業者が参入しやすい環境整備も課題だ。
国は全国に電力を送るための送電網の増強や、効率の良い送電の技術開発を進める必要がある。
欧州などの太陽光発電では、10円以下でも利益を出している地域も多い。
事業者は、発電効率の高い太陽光パネルの活用や、IT(情報技術)などを利用した保守管理の効率化に取り組む必要がある。
出典
『太陽光発電、買い取り価格半減へ 経産省方針』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO35173060Q8A910C1MM8000/?n_cid=NMAIL007
(ブログ者コメント)
昨今、太陽光発電については、施設建設による環境破壊など、負の側面もクローズアップされてきた。
今回の買取価格大幅ダウンには、そういった事情も多少なりとも絡んでいるのだろうか?
それはともあれ、負の側面については、今年8月から産経新聞で連載されている記事がよくまとまっていると感じたので、以下、抜粋して紹介する。
『太陽光発電は人を幸せにするか』
(1)法の規制を受けず 反社会勢力、外国の土地買収…このままでいいのか
(2018.8.25 09:00)
・・・・昨今、国内では様々なトラブルが発生している。景観被害、大雨の際の土砂崩れ。
平成23年3月の東日本大震災の混乱が残る中、施行された固定価格買い取り制度は「太陽光バブル」をもたらし、乱開発ともいえる状況が生まれた。
反社会的勢力と疑われる人物が関与したり、住宅地に迫る急傾斜地に太陽光パネルが敷き詰められても、住民にはなす術がない。
太陽光発電は人を幸せにするのだろうか。
・・・・・
https://www.sankei.com/life/news/180825/lif1808250003-n1.html
(2)土台がドラム缶の太陽光発電所 ぬりかべのように迫るパネル… 「地球にやさしいまち」はいま
(2018.8.26 08:00)
・・・・平成21年秋に選定された自治体にはNEDOから認定証が授与された。
北杜市は全国有数の日射量を利用し、「太陽光発電」の華々しい先進地に躍り出たのだ。
・・・・・
https://www.sankei.com/life/news/180820/lif1808200026-n1.html
(3)気付いたら家が太陽光発電所に囲まれていた… 突然の計画に戸惑う住民
(2018.9.1 08:00)
・・・・人口5万人に満たない北杜市の30人に1カ所の割合にまで太陽光発電所が増えた結果、「平穏な生活を侵害された」として、ある民事訴訟が提起された。
・・・・・
http://www.sankei.com/life/news/180901/lif1809010001-n1.html
(4)3メートル以上の高さのパイプに太陽光パネル 豪雨、強風に耐えられるのか
(2018.9.2 08:00)
・・・・前回までにドラム缶を架台にした発電所、「ぬりかべ」のようなパネルを並べた県道沿いの発電所、民家の周囲に次々と建てられ、ついに訴訟となった発電所を紹介した。
「まだまだ、問題だと思われる施設はあるんですよ」と、中さんはさらに車を走らせた。
・・・・・
https://www.sankei.com/premium/news/180902/prm1809020003-n1.html
(5)伊東の港のそばに韓国系企業がメガソーラー 「海に土砂が流れ込む」 「反対の声」にも計画は進み…
(2018.9.8 08:00)
・・・・ここに太陽光発電所の建設計画が持ち上がった。
計画の主体は韓国・ハンファグループの日本法人「ハンファエナジージャパン」(東京都港区、ハンファ)と太陽光関連事業会社「シリコンバンク」(東京都中央区)が出資して作った「伊豆メガソーラーパーク合同会社」。
・・・・・
https://www.sankei.com/premium/news/180908/prm1809080003-n1.html
(6)想定外だった?反対運動 韓国系財閥企業は「甘くみていたんだ」 静岡・伊東
(2018.9.9 08:00)
・・・・取材を進めると、このメガソーラー計画には複雑な事情があることが分かってきた。
・・・・・
https://www.sankei.com/affairs/news/180906/afr1809060115-n1.html
(2/2へ続く)
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。