2023年2月18日6時30分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国立研究開発法人土木研究所の寒地土木研究所(札幌市)が、オホーツク海の冬場の波の力が10年あたり12~15%増大していることをデータで証明した。
海氷・流氷が減り、海上風が強まったことが主な要因。
地球温暖化による海氷・流氷の減少は今後も続くと見込まれており、高波被害防止のためにも、長期的な波浪予測のさらなる精度向上が課題になりそうだ。
寒冷沿岸域チームの岩﨑研究員が日米欧の3種類の観測データを使い、1980年代から現在までの40年間の波浪シミュレーションを行い、波の力の長期傾向を解析した。
その結果、オホーツク海域の12月から2月にかけての波の力は、平均すると10年間で12~15%増加していた。
もともと、海氷・流氷には波の力を減衰させる効果がある。
それが減少していることに加え、海氷・流氷が減って海面気圧が低下したことで、周辺の海上の風が強まったと考えられるという。
岩﨑氏は「氷があるオホーツク海は世界的に珍しく、波の予測が難しい海域。これまで研究は少なかったが、防災の観点からもさらに研究を続けたい」と話している。
論文は13日、世界的学術出版社「シュプリンガー・ネイチャー」が発行するオンライン誌に掲載された。
https://www.asahi.com/articles/ASR2K520TR2KIIPE001.html
※関連情報調査結果、世界の平均気温が4℃上昇すると北海道では波の高さが最大で1割ほど高くなるという研究結果が同じ研究所でまとめられたという、下記趣旨の記事もネット配信されていた。
(2022年12月5日12時12分にNHK北海道)
道内では、気候変動で世界の平均気温が4度上昇すると台風の影響が強まって波の高さが最大で1割ほど高くなるおそれがあるとの推計を、寒地土木研究所などの研究グループがまとめました。
研究グループは、気候変動によって道内沿岸の波の高さがどう変化するか調べようと、▽太平洋側の苫小牧港と、▽オホーツク海側の紋別港、それに▽日本海側の留萌港について、過去の気象データをもとに50年に1度起こりうる高波の高さを推計しました。
その結果、世界の平均気温が4度上昇した場合、波の高さが最大で▽苫小牧港ではおよそ9%、▽紋別港ではおよそ6%、▽留萌港ではおよそ2%高まる結果となりました。
一方、気温の上昇を2度に抑えられた場合、波の高さは最大で▽苫小牧港でおよそ2%、▽紋別港でおよそ3%、▽留萌港でおよそ1%となり、高まりを抑えられる結果となりました。
波が高くなる原因としては、特に台風の影響が大きいということで、寒地土木研究所の平野上席研究員は「数十年かけて段々と波が高くなることに備え、防波堤のブロックの並べ方を工夫するなど対応策の検討につなげたい」と話しています。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20221205/7000053095.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。