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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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20232161347分にYAHOOニュース(CNN)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

大気中に漂う強い塩素臭。

夫婦で2人の子どもを育てる住民のネイサン・ベレスさんは、たちまちのどや目が焼けるような痛みに襲われた。

この悪臭は、米オハイオ州とペンシルベニア州の州境付近で今月3日、危険物を積んだノーフォーク・サザン鉄道の列車が脱線する事故が起きて以来、2週間近く漂い続けている。

列車は炎上して何日も燃え続け、周辺住民は避難。

塩化ビニールを放出するために、制御した爆破も行われた。

高濃度の塩化ビニールは死亡につながりかねず、発がんリスクが増大する。

避難命令は8日に解除されたが、地元イーストパレスタイン(人口5000人)の一部の住民は、水や大気、土壌、地表がまだ安全ではないとの懸念から、自宅に戻らずにいる。

ノーフォーク・サザン鉄道は15日、従業員の安全が脅かされる可能性があるとして、同日夕に予定されていた地域の会合には出席しないと発表した。

同社はこの会合で、地元当局者らと共に、事故現場の除去作業の状況や、水質・大気検査の結果について説明する予定だった。

住民の多くは事故発生以来、不安を募らせており、自費で避難を続ける住民もいる。

州は15日、イーストパレスタインの自治体が提供する水は汚染されておらず、安全に飲用できると改めて発表した。

大気や水質の検査で当局が安全と判断したことを受け、避難命令は事故から5日後の今月8日に解除された。

一方で、汚染された可能性のある土壌がまだ現場から除去されていないと記された公文書が公開されるなど、不安な兆候は次々に浮上する。

米環境保護庁(EPA)はイーストパレスタインで採取した大気について、塩化ビニール、塩化水素、一酸化炭素などの検査を実施したと説明。

14日にEPAのウェブサイトに掲載された検査結果によれば、いずれも基準値を超える値は検出されなかった。

しかしベレスさんは、自宅の様子をチェックするため13日に一時的にイーストパレスタインに戻ったところ、頭痛に襲われて一晩中痛みが続いたと訴える。

「もし安全に居住できるというのなら、なぜこんな痛みを感じて呼吸が苦しいのか?」とベレスさんは疑問をぶつけた。

オハイオ州保健局長は14日、脱線現場周辺で人が頭痛やのどの痛みを感じたり、猫やニワトリなどの動物が死んだりしていることについて、大気汚染が原因ではないようだと説明。
「これまでの検査の結果、検出されたとしても測定値は極めて低い」と強調した。

悪臭については、現場から遠く離れた場所でも臭いを感じることがあるとEPAは説明。
「汚染物質の臭いがすることがあっても、有害とみなされる値よりははるかに低い」としている。

はかり知れない影響があるとして、水の使用を控える住民もいる。

ベレスさんは「水を出したり、娘を入浴させたりすることも、もしかしたら有害なのかもしれない」と不安な思いをフェイスブックに書き込んだ。

実際に一部の水路は汚染されていた。

それでもオハイオ州環境保護局は、汚染は封じ込めたと確信していると話す。

同局は14日、脱線現場近くの地下水路から塩化ビニールは検出されなかったと述べた。

一方、オハイオ州自然資源局は、脱線事故による化学物質の流出で、12種3500匹の魚が死んだと推定している。

ベレスさんは、未知の長期的な影響についても懸念している。

ベレスさん一家は自宅から30分ほど離れた民泊施設を渡り歩いている。

しかし資金は底を尽きかけており、友人が一家のためにクラウドファンディングサイトで支援を募っている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/5f977d90a297266a4ce78e0f0f79b481da726df2

 

216420分にYAHOOニュース(AFP)からは、州知事は住民に対し水源は問題ないものの念のため水道水ではなくボトル入りの水を飲むよう呼びかけたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

米中西部オハイオ州で今月初め、貨物列車が脱線し、積載されていた有害物質が流出した事故で、マイク・デワイン(Mike DeWine)州知事は15日、現場周辺に住む住民に対し、水道水の代わりにボトル入りの水を飲むよう呼び掛けた。

同州イーストパレスティーン(East Palestine)で3日に起きた事故の現場では、大規模な火災が発生。

州知事室によると、鉄道会社は化学物質の爆発を避けるため、発がん性があるとされる塩化ビニルなどの有毒ガスを大気中に放出した。

州当局は、近くの河川で12キロにわたり約3500匹の魚が死んだと発表している。

デワイン知事はCNNテレビに対し、イーストパレスティーンの大気は「安全」だと説明。

14日夜に行った水源の水質検査では異常はなかったものの、住民は念のためボトル入りの水を使うべきだとした。

次回の検査は15日に行われる予定だという。

https://news.yahoo.co.jp/articles/b9e48a7070efe793598badbeba8d7c37e0544945

 

281710分にFNN PRIMEからは、141両編成の約50両が脱線し、そのうち20両に有害物質が積まれていたなど、下記趣旨の記事が写真10枚付きでネット配信されていた。

アメリカで、貨物列車50両もの車両が黒焦げになる脱線事故が発生した。

激しく上がるオレンジ色の炎、さらに黒い煙が辺りに立ち込めている。

燃えさかる炎は、住宅街のすぐそばまで迫っているように見える。

3日、オハイオ州で貨物列車が脱線し、炎上する事故があった。

防犯カメラに残されていた事故の瞬間を捉えた映像には、突然10秒ほど周辺が明るくなり…。
画面左の方で煙のようなものが上がり始める様子が映っていた。

多くの列車が脱線、炎上した今回の事故。

どれほどの被害が出たのだろうか?

国家運輸安全委員会・担当者:
「列車は合計141両編成でした。
50両が脱線し、そのうち20両に“有害物質”が含まれています。」

事故から一夜明けても、現場には黒焦げになった車両が折り重なるように残されていた。

積み荷の中には、発がん性がある“塩化ビニール”が含まれていて、周辺に避難命令が出されている。

(「イット!」27日放送より)



https://www.fnn.jp/articles/-/482830

 

217711分にYAHOOニュース(HUFFPOST)からは、アクリル酸ブチルも積まれていた、爆発防止のため制御燃焼を実施した結果、ホスゲンなどが空中に放出された、2014年に規制されたECPブレーキが2018年に撤廃されなければ事故は防げたかもなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

【画像】脱線し、炎上した車両。その後、有毒物質を含む黒いガスが立ち上った

・・・

貨物列車150両のうち50両が脱線し、そのうち20両に大量の塩化ビニルやアクリル酸ブチルなどの有害物質が積まれていた。

塩化ビニルはプラスチックの製造に使用される有機化学物質で、肝臓や脳、肺などの複数の癌との関連がわかっている。

事故による火災は数日間続き、25日には爆発の恐れがあるとして事故現場の周辺1マイルに緊急避難命令が出された。

当局は爆発を防ぐため、塩化ビニルなどの危険なガスを抜いて燃焼させる「制御燃焼」を実施。

その結果、ホスゲンや塩化水素などを含むガスが空中に放出された。

ホスゲンは第一次世界大戦中には毒ガスとして使用され、吸入すると嘔吐、目の炎症、呼吸困難などの症状を引き起こす。

連邦および州の機関が、事故現場周辺の空気と水質チェックを続けているが、オハイオ川で汚染物質が検出されており、州当局は3500匹の死んだ魚が見つかったと発表した。

この事故の背景にある問題として問題視されているのが、鉄道業界が求めてきた規制緩和だ。

オバマ政権は2014年、一定量の原油や危険物質を運ぶ列車にECPブレーキ(電子制御式空気ブレーキ)を搭載する新たな規制を導入した。

ECPブレーキは、列車全体に電子ブレーキ信号を瞬時に提供することで従来のエアブレーキよりも速くブレーキをかけられる。

この規制に強く反対したのが、ノーフォーク・サザン鉄道も加入する業界団体・アメリカ鉄道協会(AAR)だ。

AARはこの規制について、「ECPブレーキは非常に費用がかさむ一方で、それに見合うだけの利益はない」とパブリックコメントで述べている。

さらに、規制の義務化は正当性に欠けると主張した。

そして業界寄りだったトランプ政権は2018年、AARなどの求めに応じて、オバマ政権時代に導入されたECPブレーキの規則を撤廃した。

オハイオ州の脱線事故の後、この鉄道業界が求めてきた規制緩和が被害を甚大にしたのではないかと指摘されている。

国家運輸安全委員会によると、事故を起こした列車にはECP ブレーキが搭載されていなかった。

連邦鉄道局の元高官スティーブン・ディトマイヤー氏や他の鉄道専門家は、「ECPブレーキが搭載されていれば、これほどの被害は出なかっただろう」と、調査報道メディアのザ・レバーに語っている。

脱線事故の調査は、まだ始まったばかりだが、国家運輸安全委員会のマイケル・グラハム氏は25日の会見で、車軸の機械的な問題が脱線を引き起こした可能性があると語った。

また、ピッツバーグ・ポスト・ガゼットが入手した防犯カメラの映像から、車両の1台が脱線約20マイル手前で炎と火花を散らしていたことがわかっている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/5eaa856ecd5f353be320a197ba50fcd28d70d6e0

 

(2023年2月25日 修正1 ;追記)

202322475分に産経新聞からは、一部車両の軸受け過熱が原因かもという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

米運輸安全委員会(NTSB)は23日、米中西部オハイオ州で転覆した脱線鉄道車両から有害物質が漏れている問題の初期調査結果の報告書を発表し、車両部品の過熱が一因となった可能性があるとの見方を示した。

報告書によると、列車は制限速度内で走行していたが、乗務員には一部車両の軸受けが過熱しているとの警告が発せられていた。

https://www.sankei.com/article/20230224-3HOUPBRJMVI2HNPANJUVL44EZQ/  

 

 

 

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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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