2024年3月4日8時1分にYAHOOニュース(岐阜新聞)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
名古屋市は3日、岐阜県多治見市諏訪町にある名古屋市のごみ最終処分場「愛岐処分場」で2日午後3時ごろ、未処理の浸出水が庄内川(土岐川)に流出する事故があったと発表した。
流出したのは、埋め立てたごみの中を通った汚水で、60立方メートルと推定される。
事故は、処理施設の新築移転に伴う試運転で新施設の電源を入れた際、旧施設に浸出水を誤って送ってしまい、水槽があふれたという。
30分ほど後に職員が気付いて、ポンプを停止した。
市によると、通常は浸出水を調整池にためた後、処理施設で浄化して排出している。
周辺で水質調査をしているが、現在のところ、流出事故による被害は確認されていない。
事故を受けて、高木貴行多治見市長は、「今まで名古屋市と築き上げてきた信頼関係が揺らぐような事態となり、遺憾だ。原因究明と二度と起こらないような対策を求めるとともに、市民へ誠意を持って説明などに当たってほしい」とコメントを出した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e37b1b4588d9a34efe0bd849e9d144aa9bb8fe4b
3月3日23時6分に中日新聞からは、浸出水が送られた旧施設は稼働していなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
名古屋市によると、稼働していない施設に調整池から水が送られ、水槽の貯水量を超えたことが原因。
愛岐処分場では、ごみの上に降った雨水を調整池にため、ポンプで処理施設に送って処理後に庄内川へ流している。
https://www.chunichi.co.jp/article/862493
以下は、3月3日付の名古屋市記者発表資料からの抜粋。
全停電して新旧設備の電気系統切り替え後、復電時に浸出水送出仮設ポンプのみが稼働した、原因は作業手順の認識不足などと書かれている。
・・・
3 発生状況
愛岐処分場内を全停電して、新旧浸出水処理施設の電気系統の切り替え作業を行っていた。
作業終了後、新処理施設を復電させた際に、旧処理施設側の電源を復電させておらず、稼働していない状況の中、浸出水を溜めておく調整池から旧処理施設に浸出水を送る仮設ポンプのみが稼働し、送水を始めた。
そのため、浸出水が旧処理施設の水槽の貯留量を超え、沢を経由して土岐川(庄内川)へ流出した。
5 事故原因
作業手順の認識不足により、送水ポンプの電源を切断しておらず、復電した際に送水ポンプが稼働してしまった。
7 浸出水の水質
過去1年のデータを確認したところ、健康項目で排水基準値を超えているものはない。
生活環境項目では、生物化学的酸素要求量を始め、4項目において排出基準値(自主管理値)を超過している。
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https://www.city.nagoya.jp/kankyo/cmsfiles/contents/0000172/172895/aigi.pdf
(2024年3月12日 修正1 ;追記)
2024年3月11日16時58分にYAHOOニュース(名古屋テレビ)からは、作業手順の認識不足どころか作業手順のマニュアル自体がなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3月2日、愛岐処分場で、ごみに浸み込んだ雨水約60立方メートルが処理されないまま、水槽からあふれ、庄内川に流出しました。
電気系統の切り替え作業のため処分場を停電させた際、ポンプの電源を切っておらず、そのまま復電したのが原因とされています。
事故を受け名古屋市は、再発防止策などを検討する専門家会議を開きました。
市は原因について「作業手順の認識不足」としていますが、委員からは「作業手順のマニュアル自体が存在せず、もっと根本的なところに原因がある」などと厳しい指摘が相次ぎました。
市は今後、マニュアルの作成など再発防止に取り組む方針です。
https://news.yahoo.co.jp/articles/83f04d7ba25bbf58d93e8660cbc8f79bff6acc19
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。