2024年9月3日5時51分にYAHOOニュース(日テレNEWS24)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2日朝、広島市のクリニックで異臭が発生し、患者とスタッフ9人が病院に搬送されたほか、約140人が避難しました。
異臭の原因について夕方、クリニック側が説明しました。
◇
平和記念公園からもほど近い、広島市の中心部。
現場となったクリニックには多くの消防隊員や警察官らが駆けつけていました。
当時クリニックにいた人 :
「『避難してください』って、非常階段を使って誘導してくれた。ちょっとにおいがあるって感じた人もいたみたい」
隣接する病院にいた人 :
「何事が起こったんかなと。息・のどが苦しいとかいうのは聞きました」
通報があったのは、2日午前9時半ごろ。
職員(通報) :
「薬剤を混ぜたので、塩素のようなものが発生したかもしれない」
異臭騒ぎが起きたのは、透析治療などを行う「Nクリニック」。
患者2人、スタッフ7人が、のどの痛みなどを訴え、別の病院に入院しました。
全員意識があり、重症ではないということですが、クリニックにいた140人全員が隣接する病院に避難する事態に。
この日の夕方、クリニック側が会見を行いました。
医療法人A会 土谷理事長 :
「ご迷惑をおけしましたこと、深くお詫(わ)びをいたします」
「異臭の原因は透析装置を消毒する消毒剤の補充に誤りがあった。次亜塩素酸ナトリウムと酢酸が反応したと考えています」
消毒剤を補充する際に「次亜塩素酸ナトリウム」と「酢酸」が混ざり、「塩素ガス」が発生した可能性があるといいます。
吸うと息苦しくなるなどの中毒症状が引き起こされることもある「塩素ガス」。
消防の調査で、塩素に近いものが現場で検知されたことも明らかに。
Q.2種類の液を混ぜて消毒するのは普段と違う?
Nクリニック 森石院長 :
「間違えて混入してはいけない。手順を間違えたんだろうと考えています。
近い場所にはあるが、明らかに容器は違うと確認している」
補充作業は普段から1人で行っていて、2日は10年以上勤務しているスタッフ1人が担当。
そのスタッフも入院したといいます。
化学物質に詳しい専門家は…
長岡技術科学大学 斎藤秀俊教授 :
「量を少し間違えた程度で、反応が一気に進むようなものではない。(次亜塩素酸ナトリウムに)酢酸を大量に入れてしまったのかなと推測できる」
また、「塩素ガス」の発生は家庭内でも起こりうるため、注意が必要だと指摘します。
斎藤教授 :
「例えば次亜塩素酸ナトリウム、 漂白剤なんかの容器には『混ぜるな危険』というふうに、でかく書いてあるんですね。絶対に混ぜて使わないというのが、家庭内の事故を防止するための1番のやり方」
(9月2日放送『news zero』より)
https://news.yahoo.co.jp/articles/04849cde83bfd0aeff3ff2c62b079cd01a6422c4
9月2日17時23分にFNN PRIME(テレビ新広島)からは、酢酸は透析機器の洗浄に使うものだったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
市の保健所によりますと、クリニックでは透析治療を行っていて、透析機器の洗浄に使う酢酸と消毒に使う次亜塩素酸を誤って混ぜたということです。
https://www.fnn.jp/articles/-/752830
9月2日19時54分に日本経済新聞からは、消毒剤の補充の手順に誤りがあった、9人のうち2人は中等症、建物内で塩素が検出されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
記者会見を開いた医療法人の土谷理事長は、「透析装置を消毒する消毒剤の補充の手順に誤りがあった」と説明。
酢酸と次亜塩素酸ナトリウムが混ざり、ガスが発生したとした。
9人のうち、透析を受けに来た患者2人を含む7人が軽症、補充をしていた職員ら2人が中等症という。当
時、クリニックにいた計約140人が全員避難。
透析を受けられなくなった患者の一部も病院で処置を受け、経過観察のため入院した。
消防は建物内で塩素ガスを検出。
広島県警はクリニック内を現場検証し、詳しい原因や経緯を調べる。
〔共同〕
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE023AH0S4A900C2000000/
9月2日17時54分にNHK広島からは、4階の機械室で臨床工学技士が消毒液補充作業をしていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
このクリニックは透析治療などを専門に行っていて、警察によりますと、建物の4階でクリニックのスタッフが透析の機械を消毒する薬品を誤って混ぜ、有毒なガスが発生したとみられるということです。
・・・
理事長らによりますと、透析治療を行っている4階の機械室で、臨床工学技士が透析機械の消毒液を補充する作業を行っていたということです。
https://www3.nhk.or.jp/hiroshima-news/20240902/4000026876.html
9月3日18時0分にYAHOOニュース(テレビ新広島)からは、酸性の薬剤は透析液中のカルシウムが配管に付着したのを除去、塩素系の薬剤は患者の血から出たタンパク質が付着したのを溶かすために使用している、塩素ガス発生抑制剤メーカーでは今回の事故を受け問い合わせが急増しているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・
取材班は広島市内にある透析クリニックを訪ねました。
Q:こちらの部屋はどういった部屋?
【どい腎臓内科透析クリニック・里 臨床工学技士】
「水道水を処理して綺麗な水をつくって透析液にかえる部屋」
その部屋の中に少し距離を離して置かれているのが「酸性」の液体と「塩素系」の液体です。
【里 臨床工学技士】
「(それぞれ別々に)タンクから吸い上げられて200倍程度に希釈して透析装置に流れていく」
実は、透析クリニックにとって酸性と塩素系の液体は、洗浄や消毒などのために”欠かせないもの”だといいます。
【里 臨床工学技士】
「酸性の薬剤は透析液にカルシウムが入っているので、配管に蓄積したカルシウムを除去するために使用している。塩素系のほうはタンパク質汚れに強いので、配管に患者様の血液から出たたんぱく質などが付着するので溶かすために塩素系の薬剤を使用している」
そして1日およそ2リットルほど使用し、週に1回程度補充をしますが、こちらのクリニックでは常に2人体制で行っています。
「補充をします。酸性タイプです」
「酸性タイプです」
換気扇の作動確認や防護服、メガネなどを装着し、声を掛け合いながら進める作業…。
【野川アナ】
「箱に入った液体をタンクに詰め替えています」
そして、詰め替え終わり蓋を閉めた後も…。
「液漏れありません」
【野川アナ】
「こぼれた液体がないかということも、二人で声を掛け合って確認をしました」
万が一混ざってしまった際の対応について聞いてみると…。
【里 臨床工学技士】
「すぐに排水する。施設の外に中和槽がありますので、薬剤が中和されて無毒化されて排出される」
【野川アナ】
「中和槽がこの病院の外にあるこちらで中和されて下水に流されるということです」
透析に”欠かせない”だけに、その危険性を理解し対策を講じた取り扱いが重要となる2つの液体。
これは実際に「塩素ガス」の発生を再現した映像です。
塩素ガスは猛毒で発生させないことが第一ですが、万が一発生してしまった際に、その発生を速やかに停止させる「抑制剤」の製造メーカーでは、今回の事故を受けて、全国の病院などからこれまでにないほど問い合わせが急増しているということです。
(スタジオ)
補充という作業は決して難しいものではなく、”慣れ”や”不注意”によるヒューマンエラーをいかに防ぐかが大切だと現場の方々はおっしゃっていましたが、ヒューマンエラーのほかに怖いというのが地震だということなんです。
きょう伺ったクリニックでは、万が一強い揺れが来た時に、少しでもタンクからこぼれるリスクを減らすため、固定ではなくキャスターをタンクの下につけているということでした。
また、補充の仕方についても、何か業界で統一したガイドラインなどがあるわけではないそうで、今後、今回のことを受けて業界団体などが動き出すのかどうなのか、といったところも気になるところです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/60f725f53698ec7dec6f823ea647cf5de1c03eff
(ブログ者コメント)
理事長から「補充の手順に誤りがあった」と説明された件、マニュアルが間違っていたということだろうか?
それともマニュアル通りに行わなかったということだろうか?
調べた範囲では、その点に言及した報道は見つからなかった。
2024年6月17日16時52分にNHK東海から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
17日午前9時ごろ、愛知県刈谷市小垣江町にある自動車のメッキ加工などを行う「S社大津崎工場」からオレンジ色の煙が発生していると、付近の住民から消防に相次いで通報がありました。
警察や消防は、付近の通行を規制するとともに、近くで働く人たちに避難するよう呼びかけ、現場は一時、騒然としました。
警察によりますと、消防が、薬品を薄めるために放水を行った結果、正午すぎに煙は収まり、午後0時40分ごろ、規制は解除されました。
煙が発生した当時、工場では、およそ500人の従業員が働いていましたが、近くで働く人も含めて、けが人や「気分が悪くなった」などと訴える人はいなかったということです。
警察によりますと、工場の従業員が、自動車のメッキ加工で使う「無電解ニッケル」が入ったタンクに、誤って硝酸を投入したと話しているということで、発生したのは、人体に有害な「亜硝酸ガス」とみられるとしています。
警察は引き続き、詳しい原因を調べています。
https://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20240617/3000036052.html
2024年6月10日19時48分にYAHOOニュース(岩手放送)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
岩手県北上市の小学校のプールで10日、プールに薬品を注入するための装置のタンクに誤って別の薬品を注入し、塩素系のガスが発生する事故がありました。
この事故でけがをした人や体調不良を起こした人はいませんでした。
北上市によりますと、事故があったのは北上市和賀町のいわさき小学校です。
10日の午後1時50分ごろ、プール開きに向けて準備作業を行っていた40代の男性職員が、プールに薬品を注入するための装置の2つあるタンクのうち、プールのゴミを固めて取るためのポリ塩化アルミニウムが入ったタンクに、本来であれば入れることのない、水を消毒するための次亜塩素酸ナトリウムを注入しました。
この職員は薬品を注入して約20分後に異臭に気づき、学校に塩素系のガスが発生していることを報告し、学校が消防に通報しました。
消防が駆け付けた時にはガスの発生は止まっていて、教員や児童も含めて、この事故でけがをした人や体調不良を起こした人はいませんでした。
10日の夜は、職員が常駐してガスの発生の経過を観察することにしていて、別の薬品が注入されたタンクは今後、処分される予定です。
この事故によるプール開きの日程への影響はないということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/286b24e3d1e161c1829dfaf1e99dd9162d8af07a
2024年6月6日16時32分にYAHOOニュース(テレビ静岡)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6月6日午後1時前、静岡市清水区西久保にある油圧機器製造工場の従業員から、「次亜塩素酸ナトリウムとアルカリ性の物を混ぜてしまい異臭がする」と消防に通報がありました。
警察などによりますと、現場付近には塩素のような刺激臭が充満したため、消防車15台が出動したほか、付近の道路への立ち入り規制や近隣住民への注意喚起をしましたが、午後3時半時点で既に異臭は収まっています。
また、念のため作業をしていた男性を救急搬送したものの、他に体調不良を訴える人はいないということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/79d035e9e2609920b8e5783c22842eed9942eda4
6月6日16時21分にYAHOOニュース(静岡第一テレビ)からは、混ぜた溶剤は20ℓほどだったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6日 午後0時20分ごろ、静岡市清水区西久保の工場で、「溶剤を2種類混ぜたら刺激臭がある。塩素ガスが発生したようだ」と工場関係者から消防に通報がありました。
従業員1人が頭痛を訴え、病院に搬送されましたが、意識はあるということです。
消防によりますと、混ぜた溶剤は20リットルほどで、工場の外への被害は今のところ確認されていないということです。
警察は、安全確認のため一時、工場から200m圏内を規制しましたが、約3時間後に解除しました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/cf267f70f4fa7bcb20da0b3b9ef6e27d6de8e51e
6月6日付で静岡新聞からは、溶剤を間違ったところに入れてしまい塩素系のガスが発生したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6日午後0時10分頃、静岡市清水区西久保にある工場の従業員から「溶剤を2種類混ぜたところ、刺激臭がする」と消防に通報がありました。
当時、工場内には47人がいましたが、男性従業員1人が体調不良を訴え、病院に運ばれました。
男性は快方に向かっていて、命に別状はないということです。
警察によりますと、工場内で溶剤を間違ったところに入れてしまったことで、塩素系ガスが発生したとみられています。
警察と消防は一時、工場周辺の半径100メートル範囲に規制線を張り、住民に屋内避難を指示しましたが、有毒ガス濃度が低下したことから、午後4時頃にすべての規制を解除しました。
静岡市消防局では、大気汚染防止法に基づいて、工場への立ち入り検査を実施したということです。
https://www.at-s.com/life/article/ats/1486423.html
2024年5月9日11時1分にYAHOOニュース(ピンズバ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
新緑のまぶしい季節。
徐々に日が長くなり、太陽の光も明るくなるなかで掃除や洗濯を行なえば、気持ちがいいもの。
本来であれば部屋がきれいになってスッキリするはずの掃除だが、思わぬ事態を招くこともあるようだ。
先日、X(旧ツイッター)で注目を集めたのは、「”まぜるな危険”の塩素系の洗剤と酸性のものが混ざった事故」である。
洗剤のラベルに大きく表記されている”まぜるな危険”の文言。
塩素系と酸性タイプの洗剤を混ぜると有毒ガスが発生するため、注意を呼びかける表記である。
「あるXユーザーが、浴室内で”混ぜなきゃいっか”と思い、バスタブで”泡掃除”、鏡で”クエン酸”を使用して掃除をしたところ、2つの物質が排水口で“合流”してしまい、有毒ガスが発生したとのこと。
能動的に”混ぜる”わけではなかったため、タイプの異なる洗剤を使っても大丈夫、と判断してしまったようです。
このユーザーは続く投稿で”このあとめちゃくちゃ苦しんだ。苦しすぎて、救急車を自力で呼べなかった”と、その危険性とつらさを訴えました。
一連のリアルな投稿に、混ぜるつもりはなくとも、結果的に混ざってしまったという身近に危険がひそむ驚きから、X上でも約1640万ビューと大反響を呼びました」(WEBライター)
X上には《私もこれやっちまいました》《トイレと風呂場でこれやって倒れました》などと反響の声が続々と上がり、《「混ぜるな危険」って混ぜなくても混ざったらヤバいんですね…そりゃそうか…》という驚きの声も少なくなかった。
では、塩素系と酸性タイプの洗剤を使う際には何に気をつければいいのか。
弊サイトは、「まぜるな危険」の意味や使用上の注意点などについて、大手洗剤メーカー・花王を取材した。
■塩素系洗浄剤、食酢やアルコールと混ざった場合も要注意
弊サイトの取材に対して答えてくれたのは、PR戦略センター事業PR戦略部の担当者。
塩素系の洗剤と酸性タイプの洗剤を混ぜると起こることは――。
「まず初めに”まぜるな危険”について正確にご理解いただきたいことは、塩素系の漂白剤や洗浄剤と、酸性タイプの洗剤や洗浄剤が混ざると、危険な“塩素ガス”が発生するので注意が必要であるということです」(花王の担当者)
塩素系と酸性タイプの洗剤を同じエリアで使用する場合は、具体的にどう気をつければいいのか。
前出の担当者は、「それぞれ単独で使用した後、充分に水で洗い流してから使えば、排水口で混ざっても危険なガスが出ることはありません」と話す。
だが、今回Xへと投稿された事例のように、浴室などの水回りの掃除に使うのは洗剤だけとは限らない。
前出の担当者は、「塩素ガスが発生する条件」をこう話す。
「塩素系の漂白剤や洗浄剤に、酸性タイプの洗剤や洗浄剤が混ざった場合だけでなく、食酢やアルコール等と混ざった場合も塩素ガスが発生する危険があります。
このため、ご使用の際は必ず、製品の裏面にある注意表示をよく読んでからご使用いただくよう、注意喚起をしております」(前同)
排水口のヌメりを落とすためにと、塩素系のヌメり取り剤を使用している人もいるだろう。
しかし、これも危ないという。
日本家庭用洗浄剤工業会は、酸性の排水パイプ用洗浄剤を使って排水パイプを掃除する際は、ヌメり取り剤は外してから使用するよう注意を呼びかけている。
製品は必ず単独で使用し、使用後は水でよく洗い流してから、次の製品を使うこと。
また、使用する際は換気などの注意が必要だという。
「体調がすぐれない方や、心臓病・呼吸器疾患等の方は使わない。
換気扇を回す等、必ず換気する。
炊事用手袋、目の保護に眼鏡等を着用する旨を商品には記載し、注意をお願いしております。
使用中、目にしみたり、せき込んだり、気分が悪くなったときは、ただちに使用をやめて、その場から離れ、洗眼・うがい等をしてください」(同)
もし洗剤が目に入ったり、飲み込んでしまうことがあった合の応急処置は?
「最悪の場合、失明のおそれがありますので、こすらず、ただちに流水で15分以上洗い流し、痛みや異常がなくても直後に必ず眼科医を受診してください。
また、飲みこんでしまったときは、吐かずにすぐ口をすすぎ、コップ1~2杯の牛乳または水を飲む等の処置をし、医師にご相談ください。
皮膚についたときは、すぐに水で充分に洗い流し、異常が残る場合は皮膚科医にご相談ください。
いずれも受診時には、使用した商品をご持参ください」(同)
意図的に混ぜなくても、うっかり混ざってしまう可能性を考えて使用しなければならないということだ。
あらためて”まぜるな危険”を肝に銘じておく必要がありそうだ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/7c6c80d4860a8755a4689122b8e3bfff543fdf13
2023年6月28日20時5分に朝日新聞から下記趣旨の記事が、破損した機械の写真付きでネット配信されていた。
岡山県津山市教育委員会は28日、市立一宮小学校(同市東一宮)のプールに塩素剤を入れる装置の中に、誤って藻の発生を抑制する塩素剤を入れ、ガスが発生するトラブルがあったと発表した。
作業をしていた教諭3人に健康被害はないという。
装置が破損したため、同校は28、29両日のプール授業を中止にした。
市教委によると、27日午後5時ごろ、プール機械室のプール塩素投入機に水質管理用の塩素剤を入れる際に、誤って投入。
直後に装置内から白い泡が発生し、3人が室外に出た後に破裂音とともに塩素臭がしたという。
塩素ガスが発生したとみられるという。
当時、校内には児童が約20人いたが、健康被害の報告はないという。
市教委の有本教育長は「再発防止に努めるとともに、子どもたちが安全・安心に学校生活を送れるよう万全を期します」との談話を出した。
https://www.asahi.com/articles/ASR6X6FHBR6XPPZB00K.html
6月28日17時30分にTBS NEWSからは、プールの塩素濃度を調整しようとして誤って近くの段ボール箱に入っていた別の塩素剤を投入したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
きのう(27日)午後5時ごろ、教職員3人がプールの塩素濃度を調整するために、「プール塩素投入機」に薬剤を入れる際、本来は塩素剤「ハイライト」を入れるべきところを、誤って近くの段ボール箱に入っていた藻の発生を抑制する塩素剤「ハイクロン」を投入したということです。
この影響で「ハイライト」と「ハイクロン」が混ざったことによるとみられる塩素ガスが発生し、プール塩素投入機のフタが飛び、配管が破裂するなど破損しました。
この時に、校内には児童クラブに通う児童数十人がいましたが、教職員3人を含め健康被害などは発生していないということです。
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/rsk/568329?display=1
6月28日17時52分にYAHOOニュース(岡山放送)からは、本来は酸性に近い塩素剤を投入すべきところ、アルカリ性に近い塩素剤を投入したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
当時、プールで授業は行われておらず、プールの近くには放課後児童クラブがありますが、3人の教職員や児童に健康被害は発生していないということです。
津山市によりますと、本来は水の消毒に使う酸性に近い塩素剤の「ハイライト」を機械に投入するところを、誤って藻の発生などを抑制するアルカリ性に近い塩素剤の「ハイクロン」を投入しました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/30575b743bae512ced88a3dda4d46c015f087af6
6月29日15時40分に瀬戸内海放送からは、2つの塩素剤の袋の写真付きで同趣旨の記事がネット配信されていた。(本文は転載省略)
https://news.ksb.co.jp/article/14944233
(ブログ者コメント)
瀬戸内海放送の写真を見ると、両方の袋ともに『混合禁止』と書かれている。
2021年10月29日6時0分にYAHOOニュース(河北新報)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
仙台市で今月、塩素ガスを吸い込んだ人が体調不良を訴え、救急搬送される事故が相次いだ。
いずれも、アルカリ性の薬剤と酸性の薬剤を混ぜて有毒ガスを発生させたのが原因とみられ、市消防局は、「一歩間違えれば命に関わる」と注意を呼び掛けている。
事故は8日午前、泉区の公共施設で起きた。
市消防局によると、清掃員の40代女性がアルカリ性の塩素系漂白剤と酸性のトイレ用洗剤を誤って混ぜたため、塩素ガスが発生。
吸い込んだ女性は喉の痛みを訴え、病院に運ばれた。
12日午前には青葉区で警備員の30代男性が救急搬送された。
複合ビル敷地内の小屋でプールの水を浄化する次亜塩素酸ナトリウムのタンクに消毒用の塩酸を入れてしまい、発生したガスを吸ったとみられる。
塩素ガスは目や皮膚、気道を強く刺激し、高濃度の場合は死亡するケースもある。
塩素系漂白剤などに含まれる次亜塩素酸ナトリウムと塩酸が化学反応することで発生する。
市内での発生頻度は年数件程度で、「同じ月に2件も起きるのは珍しい」(市消防局警防課)という。
過去には被害が大きくなったケースもあった。
2008年11月、山形市の水泳クラブで発生した事故では、プール周辺にいた4~16歳の子ども24人がぜんそく性気管支炎などで体調不良になった。
青葉区の複合ビルの事故では、アルカリ性と酸性で薬剤の容器、タンクが色分けされるなどしておらず、警備員が誤って投入した可能性があるという。
市消防局の担当者は、「投入前にしっかりと薬剤を確認することが大事。容器やタンクに青や赤のテープを張って区別するなど、混同しない工夫もしてほしい」と話している。
https://news.yahoo.co.jp/articles/236995a09f530d7d06d8a9832ed3c0806b80cf5d
2020年7月7日13時4分に北海道新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6日午前10時40分ごろ、恵庭市中島松の市営のごみ焼却施設で、有毒な塩素ガスが発生し、ガスを吸った作業員5人が札幌市内の病院に搬送された。
いずれも軽症。
恵庭市によると、塩素ガスは施設内の地下水ろ過装置から発生し、周囲にいた作業員3人と、ガス発生後に対応に当たった作業員2人が搬送された。
装置に次亜塩素酸ソーダを補充する際、誤って塩酸を投入したのが原因。
施設外へのガス流出はなかったという。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/438059/
2020年2月21日19時38分に神奈川新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
21日午前11時40分ごろ、横浜市鶴見区末広町の造船会社「Jマリンユナイテッド」の横浜事業所鶴見工場から白煙が出ていると、目撃した男性から119番通報があった。
工場の床の一部などを焼き、男性従業員(45)が顔や手首などにやけどを負った。
鶴見署が原因を調べている。
署によると、男性従業員が、繊維強化プラスチックの製造過程に関係する液体の処理作業のため、容器内で薬品を混ぜていたところ発火したとみられる。
https://www.kanaloco.jp/article/entry-277856.html
2020年2月18日14時30分に長崎新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
佐世保市は17日、市東部クリーンセンター(大塔町)で昨年9月、排水処理用の薬液を誤って別の薬品の貯留タンクに搬入する事故が発生した、と発表した。
有害物質の発生などはなく、人的被害や周辺の環境への影響はなかったとしている。
佐世保市環境部によると、昨年9月10日午前8時40分ごろ、市内の工業用薬品業者のタンクローリー車が、排水処理に使う塩化第二鉄液を、焼却灰の処理に使う重金属固定剤の貯留タンクに誤って投入。
タンク内の水位の異常を知らせる警報が作動し、発覚した。
薬品の発注や受け入れを担当する60代の市職員の男性が、投入前に定められている業者との納品書の確認を怠ったことが原因という。
12月中旬まで貯留タンクから薬液を抜き取る作業をしたが、混在に伴って発生した固形物がタンク内に付着し、取り換えなければならないことが判明した。
3月中には新しいタンクの設置が完了する予定。
工事や薬品の調達などに約570万円がかかるという。
https://this.kiji.is/602365354096018529?c=39546741839462401
29日午後3時半すぎ、名古屋市中川区高畑のスイミングスクール「Jスクール」でガスが発生したと、消防に通報がありました。
消防などによりますと、スイミングスクールでは当時、水泳教室に通う子どもたちが建物の2階でプールに入る前の準備体操をしていて、利用者など60人が避難しました。
その後、5歳から8歳の子ども7人と20代の男性従業員のあわせて8人が気分が悪いと訴え、病院に運ばれましたが、8人の症状はいずれも軽いということです。
消防によりますと、薬剤を保管している部屋で、消毒に使う塩素が入ったタンクに誤って「ポリ塩化アルミニウム」という薬剤を入れたところ、塩素ガスが発生したということです。
消防などが、誤って薬剤を入れた状況について調べています。
https://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20191129/3000007934.html
2019年6月29日12時38分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
29日午前4時15分ごろ、長野県南木曽(なぎそ)町田立のJR中央線「島田トンネル」内でレールを締結する装置を取り換える工事中、作業員が樹脂と硬化剤を混ぜたところ炎が上がり、天井のケーブルが燃えた。
当時、トンネル内では18人が作業しており、このうち2人が煙を吸うなどして重軽傷を負った。
JR東海や消防によると、重傷は煙を吸い込んだ18歳の男性で、軽傷は右腕にやけどを負った46歳の男性。
火災は約6時間半後の午前10時半すぎに鎮火した。
この影響で、中央線は中津川(岐阜県中津川市)~野尻(長野県大桑村)間で運転を見合わせ、この日午後3時までに長野、名古屋両駅を出発する特急「ワイドビューしなの」の上下計18本が運休したり、運休が決まったりした。
出典
『JR中央線トンネルで天井ケーブル燃える 2人重軽傷 特急が運休も 長野』
https://mainichi.jp/articles/20190629/k00/00m/040/077000c
6月29日11時3分に岐阜新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
消防によると、溶剤を混ぜてレールを補強する部材を作っていた男性作業員(18)が口内をやけど、別の男性作業員(46)が右腕にやけどを負った。
他に作業員16人がいたが、無事だったという。
トンネル内に煙が立ち込めたが、同9時半ごろ収まった。
JR東海によると、現場は坂下駅から北に約5kmのトンネル。
委託を受けた建設会社が作業をしていた。
出典
『JR中央線のトンネル内で火災 作業員2人けが』
https://www.gifu-np.co.jp/news/20190629/20190629-151848.html
6月29日16時13分に中日新聞からは、小規模爆発に言及した下記趣旨の記事がネット配信されていた。
トンネル内のケーブルの一部を焼き、同日午前10時40分ごろに鎮火した。
男性作業員(18)が気道などのやけどで重症、別の男性作業員(46)が腕に軽いやけどを負った。
警察や消防などによると、作業員ら約20人がレールとレールをつなぐ装置の取り換え作業をしていたという。
警察は、作業に必要な溶剤を混ぜている際に小規模な爆発が起きて出火したとみて、詳しい原因を調べている。
トンネルは全長約2.5kmで、現場は西側から約1.2kmの地点。
JR東海によると、中央線は中津川(岐阜県中津川市)~野尻(長野県大桑村)間で運転を見合わせ、代替バスを運行している。
JR東日本長野支社によると、同日午後1時半時点で、名古屋~長野間の特急しなのの上下各12本が運休となり、乗客4000人に影響した。
出典
『長野・南木曽のJR中央線島田トンネルで火災 作業員2人が重軽症』
https://www.chunichi.co.jp/s/article/2019062990122610.html
(ブログ者コメント)
硬化剤を使用中、あるいは廃棄時に発火・爆発した事例は、本ブログで過去に何件か掲載スミ。
その中で、今回の事例と関係ないかもしれないが、硬化剤と促進剤を直接混合すると発火して危険という情報を紹介している。
2012年10月31日掲載
『2012年10月24日 高浜原発原子炉補助建屋で、塗装で余った固化剤と促進剤を廃棄のため混ぜたところ発火、けが人なし (修正1)』
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/2406/
2019年6月17日19時32分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京都葛飾区は17日、同区立上平井小学校(西新小岩4丁目)でプールの授業の準備中、教員が誤って塩素ガスを発生させる事案があったと発表した。
区によると、同日午前7時半ごろ、プールの水を殺菌するために濾過器に塩素を入れるはずが、教員が誤って、プールの水を中和するための無水炭酸ナトリウムを投入したという。
ミスに気付いてすぐに塩素を入れたところ、化学反応が起きて塩素ガスが発生したという。
この教員と現場にかけつけた別の教員の計6人が目や鼻に痛みを訴える軽傷を負った。
児童は校舎内にいて無事だった。
消防が駆けつけ、濾過装置のある機械室の空気を入れ替えて塩素濃度を下げ、約3時間後の午前10時15分に塩素ガスの発生が止まったことを確認したという。
同校では、この日からプールの授業が始まる予定だった。
出典
『プールの授業準備中、塩素ガス発生 教員6人が軽傷』
https://www.asahi.com/articles/ASM6K4T7PM6KUTIL01L.html
6月17日13時47分にNHK首都圏からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
17日午前8時まえ、葛飾区の上平井小学校のプールの機械室で、授業の準備をしていた副校長ら教員6人が目や鼻の痛みを訴え、消防に通報した。
消防が調べたところ、機械室には塩素ガスが発生していたため、3時間余りにわたって児童などにプールの周辺に近づかないよう呼びかけた。
教員6人は病院で手当てを受けたが、いずれも症状は軽く、児童は校舎内にいたため、症状を訴える子どもはいないという。
区の教育委員会によると、この小学校では17日からプールの授業が始まる予定で、教員はプールの水を浄化する装置に塩素を投入するところを、誤って塩素の濃度を調整する別の薬剤を投入し、すぐに誤りに気づいて塩素を投入したという。
その結果、化学反応が起きて塩素ガスが発生したとみられるという。
葛飾区教委は、「薬剤が適正に取り扱われるよう、指導を徹底していきたい」とコメントしている。
出典
『小学校のプールで塩素ガス発生か』
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20190617/0031354.html
(ブログ者コメント)
ネットで調べたところ、プールの水は一般的に、濾過機を通した後、下流の滅菌器に塩素剤などを投入して浄化している模様。
そこから考えると、塩素(塩素剤だと思われる)を投入した先は濾過機ではなく、滅菌器だと思われる。
2019年2月6日10時22分に琉球新報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5日午後5時47分ごろ、沖縄県那覇市壺川にある民間の登録衛生検査所で排水を中和する作業中、希硫酸のタンクに誤って次亜塩素酸を注入し、有害の塩素系ガスが発生した。
作業に当たっていた作業員の男性2人が目の刺激を訴え、うち20代男性が病院に搬送された。
検査所は市営住宅の一角にあり、市消防本部と那覇署が住民に屋内退避を呼び掛けるなどし、現場は一時、騒然とした。
消防が午後7時20分ごろ、有害物質を密閉して中央消防署に搬送。
周囲の空気に異常はないという。
今後、関係機関と調整し、物質を廃棄する予定。
近くに住む女性は、「怖い。大きなけがはなさそうでよかった」と話した。
出典
『那覇の民間検査所で有毒ガスが発生 作業員1人搬送』
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-871771.html
2017年6月27日11時56分に仙台放送から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6月27日付で河北新報から、6月27日12時44分にNHK東北からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
27日午前8時半ごろ、宮城県大河原町の大河原小学校プール機械室で、プールの消毒作業をしていた35歳の男性教師が喉の痛みなどを訴えて保健室に自力で戻り、119番通報した。
消防と学校によると、男性教師が消毒剤の「次亜塩素酸ナトリウム」をプールのごみの凝固剤「ポリ塩化アルミニウム」(ブログ者注;略称PAC)の投入口に誤って入れたところ、中で化学反応し、塩素ガスが発生したとみられるという。
男性教師は町内の病院に運ばれ、念のため入院するという。
命に別条はないという。
事故当時、プール周辺に児童やほかの教諭はおらず、校舎内にいた児童およそ800人に、けがはなかった。
プールを管理する業者が中和し、約2時間後、ガスは除去された。
小学校では、先週からプールの授業が始まっていて、水質管理と消毒の作業が毎日行われていた。
小学校によると、学校では今月21日にプールの機械室に新しい機械を導入したばかりで、この教諭が扱うのは初めてだったという。
大河原小学校の杉山教頭は、「今後、職員で研修を行って、このような事故が2度と起きないよう、再発防止に努めたい」と話している。
出典
『大河原小プールで塩素ガス発生 1人搬送』
http://www.fnn-news.com/localtime/miyagi/detail.html?id=FNNL00051557
『塩素ガス発生教諭搬送 大河原小プール機械室』
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201706/20170627_13042.html
『消毒誤り塩素ガス発生 教諭搬送』
http://www.nhk.or.jp/tohoku-news/20170627/4624551.html
(ブログ者コメント)
NHKの映像によれば、同じような大きさで色も同じ青色の容器が2個、1mぐらい離れて設置されている。
そして、誤投入したほうの容器には、黒い蓋?に「PAC」と紫地に白い文字で書かれたラベルが貼られており、容器本体の上にも「投入前に必ず薬品を確認してください」と黄地に黒い文字で書かれたラベルが貼られている。
2017年5月25日7時55分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
24日午前10時頃、横浜市磯子区新磯子町の食品加工会社「Fシステム」から、従業員の不調を訴える119番があった。
警察によると、従業員17人が喉の痛みや呼吸が苦しいなどの症状を訴え、うち19~74歳の男女16人が同市内の病院に搬送された。
全員意識はあり、15人は軽症で、30歳代の男性従業員が経過観察のため入院した。
機材の消毒液を調合する過程で誤った液を混入して塩素ガスが発生し、ガスを吸った従業員が体調不良を訴えたと警察はみている。
警察などによると、冷凍マグロを解体する機材などを殺菌消毒する液を機械で調合する作業中、補充すべき希塩酸ではなく次亜塩素酸ナトリウムを入れ、塩素ガスが発生した。
警察は、業務上過失致傷の疑いもあるとみて、詳しい原因を調べている。
同社は鉄筋4階建てで、調合は3階の魚の解体加工作業場で行われていた。
3階には約35人がいたが、体調不良を訴えたのは調合の機械付近にいた従業員だけだった。
ほかのフロアに影響はなかった。
同社によると、60歳代の女性従業員が同日午前9時40分頃、補充すべき希塩酸ではなく次亜塩素酸ナトリウムの容器を2階の資材置き場から3階に運搬した。
容器には正しい液体名が記されていた。
その後、30歳代の男性従業員が取り違えたまま調合した。
同社の事業統括責任者の渡辺取締役(64)は、報道陣の取材に対し、「お客さまにご迷惑や心配をおかけして、責任を感じております。二度とこういうことのないよう、改善していきたい。申し訳ありませんでした」と謝罪した。
出典
『消毒液調合でガス発生、食品加工場で16人搬送』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170525-OYT1T50018.html
(ブログ者コメント)
〇ご承知のとおり、次亜塩素酸ナトリウム(次亜塩素酸ソーダ)はプールなどの消毒剤としても使用される薬剤。
同時に使用されることの多いポリ塩化アルミニウムなどと誤って混ぜ塩素ガスが発生した事例は、本ブログでも多数紹介している。
一方、家庭では、たとえばカビ取り剤や漂白剤の主成分につき、そういった薬剤と酸性洗剤などとを併用して中毒症状をきたす事例も、しばしば起きている。
〇容器を持ってきた人と、その容器から薬剤をタンクに投入する人の、2人がともにミスをおかしたダブルヒューマンエラー。
両者それぞれ、どのような理由で間違ったのだろうか?
2016年9月2日7時30分に福井新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9月2日付で中日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
9月2日と3日付の福井新聞紙面にも、同趣旨の記事が掲載されていた。
1日午後4時半ごろ、福井市照手3丁目の市三秀プールで、大きな爆発音が複数回、発生した。
市によると、市職員らが期限切れの消毒用塩素剤をプールに廃棄したところ、混合してはならない3種類の塩素剤を同時に投げ込んだため、化学反応が起きたとしている。
この塩素剤3種を混合すると有毒なガスが発生する可能性があり、廃棄した職員は市の調べに対し、「混ぜてはいけないということは知っていたが、認識が甘かった」と話したという。
住宅密集地の同プール近辺には塩素のにおいが広がり、一時、騒然となった。
けが人はなかった。
市スポーツ課によると、同プールは2014年夏から老朽化のため閉鎖された。
現在は塩素の倉庫として使用され、管理棟で、市内の小学校のプールで使う塩素剤を保管している。
市や消防によると、夏休みの終わりとともに、市内の小学校のプールの開放期間が終わったため、市職員1人と施設管理の委託業者の3人が、期限切れを含む塩素約100kgを、数日前の雨でプールの底にたまった水たまりに溶かして処分しようとした。
塩素剤は錠剤と顆粒剤があり、職員は4、5回爆発が起きたと話しているという。
市によると、水に溶かすと、1つがアルカリ性、残り2つが酸性の水溶液になるといい、特に酸性になる塩素剤の1つは、アルカリ性の液体と反応しやすいという、
市環境課が現場付近の空気を検査した結果、有毒な成分は検出されなかったとした。
プールに残った水は、環境に悪影響を及ぼす恐れがあるとして、市は、2日に搬出して処分する。
市では通常、塩素剤を廃棄する場合、市内の各小学校の水を張った状態のプールに溶かし、成分を薄めて廃棄している。
三秀プールでは閉鎖以降、廃棄処理はしていなかったが、この日は水深20cmほどの雨水がたまっていたため、投棄したという。
市では、混ぜてはならない塩素剤は同時に廃棄しないことにしているが、明文化したマニュアルはないとしている。
3種の塩素剤はガスが発生したり、爆発を引き起こしたりする可能性があり、メーカーの説明書では、混ぜ合わせを禁じている。
同課は、「混ぜてはいけない塩素剤を水中に投入し、大量に混ぜ合わせてしまったことが原因ではないか。付近の住民に迷惑をかけ大変申し訳ない」とした。
発生したガスを吸い込んで気分が悪くなり、その場に座り込む職員もいた。
近くに住む女性(34)は、「パーンという大きな爆発音が10回ほど聞こえた。発砲音にも似ていて暴力団の抗争が起きたかと思った。驚いて窓を開けると塩素のにおいが漂ってきた」と心配そうな表情で話した。
出典
『塩素剤をプールに投げ込み爆発音 廃棄の福井市職員「甘かった」』
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/society/103646.html
『福井の旧市営プールで破裂音 廃棄塩素が化学反応か』
http://www.chunichi.co.jp/article/fukui/20160902/CK2016090202000020.html
9月3日7時10分に福井新聞からは、下記趣旨の続報的記事がネット配信されていた。
市は2日、残っていた廃液を撤去した。
有毒な塩素ガスが発生する危険性があるためで、廃棄物処理業者と職員が回収に当たった。
一方で、市は再発防止策についても検討。
今後は、専門の業者に委託するなどして、適切に廃棄するという。
廃液は7.8m3あった。
同日、廃棄物処理業者が中和剤を流し込んで塩素ガスが発生しないよう廃液を安定させた後、ポリエステル製コンテナにポンプで廃液をくみ上げた。
溶け残った塩素剤も、市職員らがスコップですくい、バケツに回収。
コンテナとバケツはプール敷地内に仮置きし、週明けにあらためて業者に処分を委託する。
同プールの管理棟には、期限切れの塩素剤がまだ約100kg残っており、こちらも合わせて処分する。
有効期限前の塩素剤は、来年に小学校のプールなどで活用。
その後は、保管せずに使い切るように努め、市スポーツ課は「それでも残った場合には、同じように業者に頼むなどして廃棄する」としている。
3種の塩素剤は、いずれも「混合禁止」の注意書きが包装紙に書いてあった。
市によると、水に溶かすと一つがアルカリ性、残り二つが酸性の水溶液になるといい、特に酸性になる塩素剤の一つはアルカリ性の液体と反応しやすいという。
このために爆発が起こったとみて、市はさらに調査を進める。
塩素ガスは、吸い込むと気道の炎症や肺気腫などを引き起こす危険性がある。
出典
『塩素剤で爆発音、プール廃液撤去 有毒ガス発生の危険恐れ、福井市』
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/society/103709.html
(2016年10月7日 修正1 ;本文修正)
2016年9月2日と3日付の福井新聞紙面に掲載されていた内容を、本文に加筆修正した。
(タイトルも若干修正した)
2016年8月7日付で毎日新聞福井版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8月6日12時25分にNHK福井からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
『塩素ガス 浄水場で発生 嘱託職員が薬品誤注入』
http://mainichi.jp/articles/20160807/ddl/k18/040/149000c
『若狭町浄水場で塩素ガス発生』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/fukui/3054657811.html?t=1470517496231
5日午後4時20分ごろ、若狭町藤井の町簡易水道施設「松尾山浄水場」で、薬品タンクから塩素ガスが発生した。
作業をしていた町の男性嘱託職員(60)が体調不良を訴えたが、その後、回復した。
消防などの調べで、薬品の誤注入が原因と判明した。
消防などによると、施設1階の作業場で男性嘱託職員が、泥などの沈殿に用いるポリ塩化アルミニウム溶液のタンクに溶液を補充しようとしたところ、誤って水道水消毒用の次亜塩素酸ナトリウム溶液を、およそ500ℓ注入した。
直後に刺激臭が発生したため、職員は屋外に避難し、町水道課を通じて消防に通報した。
周辺住民への健康被害や水質への影響はなかった。
塩素ガスの発生は、3時間あまりで収まった。
2種類の溶液は、同じタイプの小型タンクにそれぞれ貯蔵され、タンクは二つとも同じ黄色だった。
町は、職員が勘違いしたとみて、タンクを撤去するとともに、補充作業を、今後、業者に委託するよう改めた。
町によると、この浄水場からは、およそ3900人に給水している。
町水道課は、「ありえないミスで事故を起こし、おわびします」とコメントしている。
(ブログ者コメント)
同様な事故は、3日前にも長野県で発生したばかりだ。
2016年8月9日掲載
2016年8月2日 長野県安曇野市の小学校でプール水質管理用の次亜塩素酸ナトリウムタンクにPAC10ℓを誤投入したため3人が塩素を吸って病院へ、マニュアルはあったのだが・・・
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6164/
2016年8月2日22時26分に中日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8月2日23時00分に産経新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
『小学校プールで塩素臭ガス 教諭3人がのどに痛み』
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2016080290222653.html
『小学校のプールで塩素ガス発生 3人が病院搬送 職員が異なる薬品混ぜ』
http://www.sankei.com/affairs/news/160802/afr1608020039-n1.html
2日午後1時45分ごろ、長野県安曇野市豊科の市立豊科南小学校にあるプールの機械室内から塩素系ガスが発生し、教諭3人がのどの痛みなどを訴えた。
教諭らは市内の病院で手当てを受けたが、軽症。
水質管理用の薬品を間違えて投入したのが原因という。
同小は夏休み中で、プールは開放されておらず、児童に被害はなかった。
市教委などによると、プールの水質管理のため、機械室で男性教諭(44)と女性教諭(62)が作業をしていた。
塩素濃度を調整するタンクに、本来は消毒用の次亜塩素酸ナトリウムを入れるはずなのに、誤って、水のにごりを取り除く酸性のポリ塩化アルミニウムの液剤約10ℓを投入したのが原因という。
連絡で駆け付けた別の男性教諭(55)も、ガスを吸ったとみられる。
市教委は、防災無線で周辺住民に注意を促した。
ほかに、体調不良などの情報はないという。
市教委は、「マニュアルの徹底や職員の研修など、再発防止に努めたい」としている。
警察が、薬品を間違えた原因などを調べている。
(ブログ者コメント)
まるっきりコピペの事故。
また起きてしまったか・・・という感じだ。
マニュアルが作られていて、しかも2人作業だったというのに、なぜ間違ってしまったのだろうか?
2016年7月6日21時8分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7月7日0時37分に中日新聞から、7月6日21時6分にNHK東海NEWS WEBからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
6日午後3時50分ごろ、愛知県刈谷市の自動車部品製造工場で「黄色い煙が大量に出ている」と119番があった。
警察によると、ニッケルメッキ液が入ったタンクに誤って硝酸を混ぜたため、有毒な二酸化窒素が発生した。
黄色い煙が工場内に充満。煙突から外部にも流れ出した。
工場で作業していた140人の従業員全員が屋外に避難した。
消防や警察は工場周辺を交通規制し、近隣住民に窓を閉めて屋外に出ないよう呼び掛けた。
消防が工場内に水をまいてガスの濃度を薄める作業を行い、約2時間半後に安全が確認された。
同社社員ら男女4人が煙を吸うなどして体調不良を訴え、病院に運ばれたが、いずれも軽症のもよう。
体調不良を訴えたのは、いずれも愛知県在住の10~50代の男性3人と20代の女性で、うち2人が入院した。
警察が、詳しい状況や安全対策に問題がなかったか調べている。
県によると、二酸化窒素を吸い込むと、呼吸困難などの症状が出るという。
現場近くで働く男性会社員は、「濃い黄色の煙がキノコ雲のように空に上がっていった。同僚が煙に巻かれたが、無事だった」と話している。
同社は、事故後に工場内のすべての生産ラインを停止していたが、6日午後11時半ごろから順次再開すると発表、「みなさまにご迷惑をおかけし、大変申し訳ありません」とコメントした。
同社では、自動車部品のメッキ加工などをしている。
従業員は190人で、2016年3月期の売上高は187億円。
出典
『工場で「黄色い煙」の有毒ガス発生、男女4人が体調不良 愛知の住宅密集地』
http://www.sankei.com/west/news/160706/wst1607060112-n1.html
『自動車部品工場で有毒ガス、4人搬送 刈谷』
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2016070690174600.html
『工場でガス発生 4人手当て』
http://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20160706/3798581.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。