2022年3月27日10時31分にYAHOOニュース(FNN PRIME;テレビ西日本)から、下記趣旨の記事が18枚の写真付きでネット配信されていた。
日本新三大夜景都市のひとつに数えられる福岡県北九州市。
夜空に浮かぶ真っ赤な色で存在感を放つのは、1962年に開通した全長627メートルの巨大なつり橋。
若松区と戸畑区とを結ぶ「若戸大橋」だ。
当時、東洋一と称えられ、2022年には国の重要文化財にも指定された。
この橋が今日まで当初からの姿を変えず維持されてきた裏には、月に一度行われる「知られざる仕事」がある。
洞海湾のシンボルともいえる橋の安全を命がけで守っているスペシャリストに密着した。
【真下は海 墜落の恐れもある高所を進む】
現場に到着すると、作業服を着た男性たちが車から降りてきた。
若戸大橋での作業を担当して9年目になる、「イーエレクス」の従業員。
イーエレクス・平原さん:
「緊張感を持って、常に意識して作業を行っています」
――緊張感がないと?
イーエレクス・平原さん:
「墜落する恐れがある」
取材班は足の震えを感じながら、作業員のあとをついて行く。
作業員:
「点灯よし! 」
暗闇の中、階段を海面から40メートルの高さまで昇り、歩行通路に出る扉を開ける。
一般の人は立ち入ることができない吹きさらしの通路が、目の前に広がる。
ここは橋で、車が走っている道路のすぐ下にあたる場所だ。
下を覗くと海面が丸見え。
橋の中央寄りに少し移動し、いよいよ作業がスタートする。
【点灯確認し清掃 作業時の”絶対的な約束”とは】
イーエレクス・平原さん:
「航空障害灯の点検に向かいます。設備の中の照明を点けるのと、航空障害灯を点灯させて点検を行います。」
この日の作業は、飛行機の衝突を防ぐための「航空障害灯の点検」。
――何メートルくらいの場所?
イーエレクス・平原さん:
「80メートルくらいの場所になります。」
目的地を目指し、大人1人が通るのがやっとのスペースをひたすら進む。
そうして到着したのは、海面から80メートルの場所。
橋の最も高いところだ。
ここで点検する航空障害灯とは、夜になると赤く点滅する灯りで、夜間に飛行する航空機に対して橋が存在していることを示すためのもの。
正常に灯りが点いているかどうか、取り付け部分が緩んでいないかどうかなどを確認し、きれいに清掃するまでが一連の作業。
また、作業をする時の絶対的な約束がある。
イーエレクス・平原さん:
「動工具の落下と自分たちが墜落しないこと。」
――道具を落としてしまうと?
イーエレクス・平原さん:
「下に航行している船舶だったり、橋の上を走っている車両だったり、やっぱり接触してしまう恐れがあるので。そこは細心の注意を払って作業を行っています。」
下を通過する船や車に落とした物が当たってしまうと、大事故につながりかねない。
そのため、ペン一本落とすことも許されないのだ。
イーエレクス・平原聡さん:
「自分の恐怖感よりも、何か物を落とす恐怖感の方が強いです。」
【人々の暮らしを支える 裏方の仕事に誇り】
橋の頂上での点検を終えると、再び高さ40メートルの歩行通路へ。
続いて、通路のすぐ下に設置されている灯りの点検を行う。
この灯りは、夜になると緑・白・赤の3色で表されている。
一般的に「航路灯」と呼ばれ、橋の下を航行する船に対して航行できる水域を示しているのだ。
作業員:
「清掃よし! 」
出発から数えると約3時間に及んだ「命がけの作業」が終了した。
イーエレクス・平原さん:
「普段は分かりづらい点検だと思うんですけど、裏方の仕事っていうのは重要だと思うので。陰ながら誰かの役に立っているという仕事を行えることは、誇りを持っています。」
イーエレクス・平原さん:
「いま開通から60年経って。70年、80年と維持管理をすれば、本当に100年続くと思いますので、引き続き仕事を頑張っていきたいと思います。」
彼らのように高所での決死の作業にあたってくれる人たちがいるからこそ、私たちの安全は守られている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/a3e00ab5bb6bf6687febbc41e2a31c2f56aaec2d
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。