2016年10月30日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第3報修正2として掲載します。
第2報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6413/
(2016年12月18日 修正2 ;追記)
2016年12月11日9時13分に朝日新聞から、指を発見した客から指摘を受けた後の店側の対応などについて、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ラーメンチェーンK社の静岡市内の店舗で提供されたラーメンに親指の一部が混入していた問題は、食の安心とは何なのか、企業が向き合うべき相手は誰なのか――を、改めて考えさせる事案となった。
発生から約3カ月、当事者の女性が経過などを語った。
女性が6歳の子どもと同店で食事をしたのは、9月10日昼ごろ。
子どものラーメンの器に異物を見つけ、ハッとしたという。
「肉片とツメがみえたので、すぐに人の指だと思いました」
テーブルに店員を呼ぶと騒ぎになる……。
そう判断した女性はレジに行き、店員に異物のことを伝えた。
「とにかく怖くて、気持ち悪くて。すぐにその場を離れたかった」。
請求された金額を支払って、店を出たという。
翌日、少し落ち着きを取り戻した女性は、会社側の窓口だというエリアマネジャーの男性に、電話で「指をみせてほしい」と伝えた。
前日も電話で話したが、K社側が事態をよく把握しておらず、なかったことにされるのではないかと不安を覚えたからだ。
マネジャーは1人で家に来て、玄関先で茶封筒に入れた「指」を差し出したという。
マネジャーには、「(あなたの)上司が対応すべきではないか」とも伝えたという。
その後、女性は静岡市保健所に連絡し、指を提出。
会社側から正式に謝罪があるのを待っていたが、音沙汰はなかった。
驚いたのは、その後だった。
会社側が10月中旬になって、メディアの取材や自身のホームページ上で「混入したのは指ではなく、ツメの一部」「保健所には自ら届けた」といった内容の見解を説明し、公表していることを知ったためだ。
「人が読めば、まるで私がウソをついているかのよう。なぜこんなひどい仕打ちをされるのか」とショックを受けた。
「指を切った店員さんもすごく痛かっただろうに、これではあんまりだ」とも思った。
その後、「混入は指」との保健所の見解などがメディアで報道され、会社側はホームページに訂正と謝罪文を掲載。
マネジャーからも、約1カ月ぶりに電話があった。
女性は、「いまさら何ですか」と不快感を伝えた。
以降、会社側からの連絡はないという。
子どもは、あの日以降、給食を食べられなくなり、女性は毎日、弁当をつくって持たせてきた。
自身も吐き気に苦しんだ。
最近、子どもが給食を食べられるようになり、少しほっとしている。
診察の結果、病気感染の心配もないようだ。
「誠実に謝罪し、説明して安心させてほしかっただけです。会社が再発防止とか何とか発表していることはよく知らないし、別の世界の出来事のようです」
〈消費者問題に詳しい西村隆男・横浜国立大教授の話〉
料理に混入していたのは、人体の一部。
子どもに食べさせた母親のショックや不安は大きかったはずだが、事業者側にそのことは想像できていただろうか。
客からの苦情は事業者にとっては貴重な情報で、改善の機会にもなる。
小さな声をきちんと受け止めるのが事業の本質でもあり、そこから目をそらせば、客の不信感は深まるばかりだ。
「混入はツメの一部」などと誤った事実を公表していたK社。
その後、従業員が指を切断したのが混入の2日前だったことや、市保健所に申立書類を正しく書き直すよう繰り返し指導されていたことなどが、次々に表面化した。
同社は10月下旬、一連の事態を調査する再発防止対策委員会(委員長=新井田・同社経営管理本部長)を設置。
同委員会は、11月30日付で公表した文書で「社内外への報告に関するルールが明確ではなかった」「食品衛生に関する専門知識の更新不足」などを原因として挙げた。
今後、本社に危機管理室を設置するなど、対策を取るという。
一方、同社によると、女性側にこうした調査についての連絡はしていないという。
武田専務は、今月8日の朝日新聞の取材に、「(女性側に苦情の後から1カ月間連絡をしていなかったことについて)弁護士を立てるとのことだったので、対応を待っていた。エリアマネジャーから電話も入れたが、出てもらえなかった」と説明。
「今後は弁護士を通じての話し合いになる。(女性側には)申し訳ないことをしたと思っている」などと話した。
出典
『指混入ラーメン、なぜツメと発表? 発見者、募る不信』
http://www.asahi.com/articles/ASJD977Q9JD9UTPB01G.html
(2017年1月14日 修正3 ;追記)
2017年1月13日16時57分に日本経済新聞から、この影響で17年3月期の会社の業績が急落したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同社は、13日、2017年3月期の連結最終損益が3億3400万円の赤字(前期は1億3300万円の黒字)になる見通しだと発表した。
店舗で昨年9月に提供したラーメンに従業員の指の一部が混入していたことが判明してから客数の減少が続いているほか、再発防止のための費用も膨らむ。
同社は、ラーメンへの異物混入が判明した後、それまで増収増益としていた今期の業績予想を取り下げて、売上高や利益の見通しを「未定」としていた。
13日に発表した業績見通しは、売上高が前期比1.6%減の375億円、営業利益が90%減の8500万円と、当初の計画を大幅に下回る。経常利益は76%減の2億800万円。
昨年10~12月の3カ月間で、新店以外の既存店舗を訪れた客の数は、前年の同期間よりも1割ほど減った。
今年1月に入ってから、既存店売上高の落ち込み幅は小さくなっているが、同社は、「消費者の信頼を取り戻し、客数や売上高が回復に向かうまでには時間がかかる」とみる。
出典
『K、17年3月期は赤字に 異物混入で客離れ』
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ13HLE_T10C17A1000000/?n_cid=NMAIL002
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。